Excel VBAを利用した顧客の年齢層別購入履歴報告書の自動作成方法

この記事では、Excel VBAを使用して、顧客の年齢層別の購入履歴報告書を自動作成する方法について詳しく解説します。初心者でも理解しやすいように具体的なコード例とその解説、さらに応用例を3つ紹介します。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

Excel VBAを使用した報告書の自動作成

Excel VBAは、ビジネスシーンにおけるレポート作成や日常業務の効率化に非常に役立ちます。今回は顧客の年齢層別の購入履歴をもとに、報告書を自動作成する方法を紹介します。

基本的なコードの作成

以下は、年齢層別に購入履歴データを集計して報告書を作成する基本的なVBAコードです。


Sub CreateReport()
    Dim LastRow As Long
    Dim i As Long
    
    'データが存在する最終行を取得
    LastRow = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
    
    '新しいワークシートを追加
    ThisWorkbook.Sheets.Add(After:=ThisWorkbook.Sheets(ThisWorkbook.Sheets.Count)).Name = "Report"
    
    '見出しの設定
    ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(1, 1).Value = "年齢層"
    ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(1, 2).Value = "購入数"
    
    '年齢層別の集計
    For i = 2 To LastRow
        If ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 2).Value < 20 Then
            ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(2, 2).Value = ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(2, 2).Value + 1
            ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(2, 1).Value = "10代"
        ElseIf ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 2).Value < 30 Then
            ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(3, 2).Value = ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(3, 2).Value + 1
            ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(3, 1).Value = "20代"
        End If
    Next i
End Sub

コードの詳細解説

1. 最初に、データが存在する最終行の位置を取得します。
2. 新しいワークシートを追加し、「Report」という名前をつけます。
3. レポートの見出しを設定します。
4. 顧客の年齢をもとに、それぞれの年齢層の購入数を集計して報告書に記入します。

応用例1: 年齢層を増やす

以下のコードでは、年齢層を10代から60代まで増やしています。


' ... (前述のコードの続き)
ElseIf ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(i, 2).Value < 40 Then
    ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(4, 2).Value = ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(4, 2).Value + 1
    ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(4, 1).Value = "30代"
' 以下、40代、50代、60代も同様に追加
End If
' ...

応用例2: 購入金額の合計を追加

顧客の年齢層別に購入金額の合計も報告書に追加します。


' ... (前述のコードの続き)
Dim TotalPurchase As Double
TotalPurchase = Application.WorksheetFunction.SumIf(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("B2:B" & LastRow), ">=20", ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("C2:C" & LastRow))
ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(3, 3).Value = TotalPurchase
' ...

応用例3: データのソートと可視化

購入数や購入金額に基づいてデータをソートし、グラフで可視化します。


' ... (前述のコードの続き)
ThisWorkbook.Sheets("Report").Range("A2:C" & ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Report").Rows.Count, "A").End(xlUp).Row).Sort Key1:=ThisWorkbook.Sheets("Report").Range("B2"), Order1:=xlDescending, Header:=xlNo
ThisWorkbook.Sheets("Report").Shapes.AddChart2(251, xlColumnClustered).SetSourceData ThisWorkbook.Sheets("Report").Range("A1:C" & ThisWorkbook.Sheets("Report").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Report").Rows.Count, "A").End(xlUp).Row)
' ...

まとめ

Excel VBAを利用することで、顧客の年齢層別の購入履歴報告書を簡単に自動作成することができます。基本的なコードをマスターしたら、さまざまな応用例を試して、日常業務の効率化やレポート作成のクオリティアップを図ってみてください。

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