この記事では、Excel VBAを使用してファイルの作成者情報をファイル名に反映する方法について詳しく解説します。実際のコード例、その詳細な解説、そして応用例を含めて、一歩進んだExcel VBAの活用法を身につけるためのガイドとなることを目指します。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
VBAでのファイル作成者情報の取得方法
Excel VBAを利用して、ワークブックの作成者情報を取得することは非常に簡単です。以下にその基本的なコードを示します。
Dim author As String
author = ThisWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Author")
このコードは現在開いているワークブックの作成者情報を取得し、変数authorに代入します。
ファイル名に作成者情報を反映させる方法
次に、この作成者情報をファイル名の一部として保存する方法を示します。
Dim filePath As String
filePath = "C:\path\to\save\directory\" & author & " - " & ThisWorkbook.Name
ThisWorkbook.SaveAs filePath
上記のコードでは、作成者名と現在のワークブック名を組み合わせた新しいファイル名を生成して保存しています。
注意点
ファイル名に使用できない文字(\ / : * ? ” < > | など)が作成者情報に含まれている場合、エラーが発生する可能性があります。適切に処理するための関数を追加することを推奨します。
応用例
VBAの力をさらに活用して、以下のような応用例も考えられます。
応用例1: 作成日をファイル名に追加
作成日をファイル名に含める場合は、以下のようにコードを修正します。
Dim createdDate As String
createdDate = Format(ThisWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Creation Date"), "yyyy-mm-dd")
filePath = "C:\path\to\save\directory\" & author & " - " & createdDate & " - " & ThisWorkbook.Name
ThisWorkbook.SaveAs filePath
応用例2: 特定のフォルダに保存
特定の作成者に基づいて異なるフォルダに保存する場合のコードは以下のようになります。
If author = "山田太郎" Then
filePath = "C:\path\for\yamada\" & ThisWorkbook.Name
ElseIf author = "佐藤花子" Then
filePath = "C:\path\for\sato\" & ThisWorkbook.Name
End If
ThisWorkbook.SaveAs filePath
応用例3: ファイルのバージョン番号を自動的に増やす
既に同名のファイルが存在する場合、バージョン番号を自動的に増やして保存する方法です。
Dim i As Integer
i = 1
Do While Dir(filePath) <> ""
i = i + 1
filePath = "C:\path\to\save\directory\" & author & " - " & ThisWorkbook.Name & " v" & i
Loop
ThisWorkbook.SaveAs filePath
まとめ
VBAを活用することで、ファイルのメタデータを取得し、それを基にファイル名を動的に変更することが可能です。今回紹介した基本的な方法や応用例を参考に、より効率的なファイル管理を目指しましょう。
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