この記事では、Excel VBAを使用して、定期的にフルバックアップを実施する方法を詳しく解説します。具体的なコードとその詳細、さらには応用例まで網羅しているので、日々の業務効率化を図るための参考にしてください。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

基本的なバックアップのVBAコード
まずは、ExcelファイルをVBAで別の場所にコピーしてバックアップする基本的なコードを紹介します。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 |
Sub FullBackup() Dim SourceFile As String Dim DestinationFile As String SourceFile = ThisWorkbook.Path & "\" & ThisWorkbook.Name DestinationFile = "C:\Backup\" & ThisWorkbook.Name FileCopy SourceFile, DestinationFile End Sub |
このコードは、現在のExcelファイルをCドライブのBackupフォルダにコピーします。変数SourceFile
は現在のファイルのパスを指定し、DestinationFile
はバックアップ先のフォルダとファイル名を指定します。
応用例
1. 日付を付けてバックアップ
バックアップ時にファイル名に日付を追加することで、過去のバージョンも残すことができます。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 |
Sub FullBackupWithDate() Dim SourceFile As String Dim DestinationFile As String Dim CurrentDate As String CurrentDate = Format(Date, "yyyyMMdd") SourceFile = ThisWorkbook.Path & "\" & ThisWorkbook.Name DestinationFile = "C:\Backup\" & Replace(ThisWorkbook.Name, ".xlsx", "_" & CurrentDate & ".xlsx") FileCopy SourceFile, DestinationFile End Sub |
2. 複数のファイルを一度にバックアップ
一度に複数のファイルをバックアップすることも可能です。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 |
Sub MultipleFilesBackup() Dim FilesToBackup As Variant Dim DestinationFolder As String Dim i As Integer FilesToBackup = Array("C:\Path\File1.xlsx", "C:\Path\File2.xlsx", "C:\Path\File3.xlsx") DestinationFolder = "C:\Backup\" For i = LBound(FilesToBackup) To UBound(FilesToBackup) FileCopy FilesToBackup(i), DestinationFolder & Dir(FilesToBackup(i)) Next i End Sub |
3. フォルダごとバックアップ
フォルダ単位でのバックアップも行えます。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 |
Sub FolderBackup() Dim SourceFolder As String Dim DestinationFolder As String Dim FileInFolder As String SourceFolder = "C:\PathToFolder\" DestinationFolder = "C:\Backup\" FileInFolder = Dir(SourceFolder & "*.xlsx") Do While FileInFolder <> "" FileCopy SourceFolder & FileInFolder, DestinationFolder & FileInFolder FileInFolder = Dir Loop End Sub |
まとめ
Excel VBAを活用することで、定期的なフルバックアップの自動化が手軽に実現できます。上記の例を参考に、独自のニーズに合わせてカスタマイズしてください。定期的なバックアップは、データロスのリスクを軽減し、業務の安全性と効率性を高める重要な作業です。
VBAも良いけどパワークエリも良い
VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。
クリックするとパワークエリの全11講座が表示されます。
-
【初心者向け】パワークエリ入門:ETLツールを使ってエクセルデータを簡単に整形・統合しよう!(1/11)
-
【実践ガイド】パワークエリでデータ収集:Excel、CSV、PDF、Webデータを簡単に取り込む方法をマスターしよう!(2/11)
-
【総力特集】パワークエリで列操作をマスター:選択、変更、移動、削除、結合、分割の詳細解説&実践テクニック!(3/11)
-
【徹底解説】パワークエリで行操作をマスター!フィルター・保持・削除テクニックと練習用エクセルで実践学習(4/11)
-
パワークエリでデータクレンジング: 文字列結合、0埋め、テキスト関数をマスター(5/11)
-
パワークエリで四捨五入、切り捨て、切り上げをマスターする方法(6/11)
-
パワークエリで効率的なデータグループ化を実現する方法(7/11)
-
パワークエリで時間と日付の計算をマスター!便利な関数を使って効率アップ(8/11)
-
パワークエリで条件別集計をマスターする方法(9/11)
-
Excelパワークエリでクロス集計表とデータベース形式を瞬時に変換する方法(10/11)
-
Excelパワークエリ入門: 効率的なデータ整理をマスターしよう!(11/11)
パワーピボットの記事はありません。興味がある場合は、書籍で学んでみてください
コメント