Excel VBAを利用した特定キーワードを持つドキュメントのカテゴリ別整理

Excel VBAを使って、特定の単語をタイトルに持つドキュメントをカテゴリ別に整理する技術は、業務の効率化やデータ管理において非常に役立ちます。この記事では、Excel VBAでのこの種の処理の方法を具体的に解説し、さらなる応用例も共有いたします。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

VBAによるドキュメントのカテゴリ別整理の基本

基本コード


Sub OrganizeDocumentsByCategory()
    Dim ws As Worksheet
    Dim rng As Range
    Dim cell As Range
    Dim targetFolder As String

    Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
    Set rng = ws.Range("A1:A" & ws.Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row)

    For Each cell In rng
        If InStr(cell.Value, "会議") Then
            targetFolder = "C:\Documents\会議"
        ElseIf InStr(cell.Value, "契約") Then
            targetFolder = "C:\Documents\契約"
        ElseIf InStr(cell.Value, "請求") Then
            targetFolder = "C:\Documents\請求"
        Else
            targetFolder = "C:\Documents\その他"
        End If
        FileCopy cell.Offset(0, 1).Value, targetFolder & "\" & Dir(cell.Offset(0, 1).Value)
    Next cell
End Sub

コードの詳細解説

このコードは、Sheet1のA列に記載されたファイル名のドキュメントを、そのタイトルに含まれる特定のキーワードに基づいてカテゴリ別のフォルダに整理するものです。例として、”会議”、”契約”、”請求”というキーワードを持つドキュメントをそれぞれのカテゴリ別フォルダに移動します。

補足事項

このコードは基本的なものですので、実際の業務に適用する際は、フォルダのパスやキーワードのカテゴリを適切にカスタマイズする必要があります。

応用例

応用例1: ファイルのコピーではなく移動を行う


Name cell.Offset(0, 1).Value As targetFolder & "\" & Dir(cell.Offset(0, 1).Value)

このコードを使用すると、元の場所からファイルを削除し、新しいフォルダに移動します。

応用例2: キーワードの一覧を外部のリストから取得する


Dim keywordsWs As Worksheet
Dim keywordRange As Range
Dim keywordCell As Range
Set keywordsWs = ThisWorkbook.Worksheets("Keywords")
Set keywordRange = keywordsWs.Range("A1:A" & keywordsWs.Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row)
For Each keywordCell In keywordRange
    If InStr(cell.Value, keywordCell.Value) Then
        targetFolder = "C:\Documents\" & keywordCell.Value
        Exit For
    End If
Next keywordCell

応用例3: 各カテゴリごとのファイル数を集計する


Dim dict As Object
Set dict = CreateObject("Scripting.Dictionary")
For Each cell In rng
    If dict.Exists(targetFolder) Then
        dict(targetFolder) = dict(targetFolder) + 1
    Else
        dict.Add targetFolder, 1
    End If
Next cell

このコードを利用すると、各カテゴリのフォルダに整理されたファイルの数を辞書オブジェクトを用いて集計できます。

まとめ

Excel VBAを使用して、特定のキーワードを持つドキュメントをカテゴリ別に整理する技術は、日々の業務の効率化に大きく貢献します。この記事で提供した基本的なコードや応用例を参考に、独自のニーズに合わせてカスタマイズしてみてください。

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