Excel VBAを使用したファイル名の動的変更とその応用

Excel VBAにおいてファイル名を動的に変更することで、ファイルの完了状況や進行状況を明示的に示す手法は、日常業務において非常に役立つものです。この記事では、VBAを利用してファイル名に処理の進行状況を反映させる方法と、その応用例について詳しく解説します。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

基本的な処理:ファイル名の変更方法

VBAを用いると、ファイル名の変更は非常にシンプルに実行できます。以下は、ファイル名を変更する基本的なコードです。


Sub ChangeFileName()
    Dim OldName As String
    Dim NewName As String

    OldName = ThisWorkbook.FullName
    NewName = Replace(OldName, ".xlsx", "(完了).xlsx")
    Name OldName As NewName
End Sub

このコードは、現在開いているワークブックのファイル名の最後に「(完了)」という文字列を追加するものです。

コードの詳細解説

1. `ThisWorkbook.FullName`を使用して、現在のワークブックのフルパスを取得します。
2. `Replace`関数を使って、”.xlsx”の部分を”(完了).xlsx”に変更します。
3. 最後に、`Name OldName As NewName`でファイル名を変更します。

応用例

応用例1:進行状況に応じたファイル名の変更

業務でのタスク進行状況(例:20%完了、50%完了など)をファイル名に反映させることができます。


Sub ChangeFileNameByProgress(Progress As Integer)
    Dim OldName As String
    Dim NewName As String

    OldName = ThisWorkbook.FullName
    NewName = Replace(OldName, ".xlsx", "(" & Progress & "%完了).xlsx")
    Name OldName As NewName
End Sub

応用例2:日付を含むファイル名の変更

ファイル名に処理日を追加することで、いつのデータなのかを明示的に示すことができます。


Sub ChangeFileNameByDate()
    Dim OldName As String
    Dim NewName As String
    Dim TodayDate As String

    TodayDate = Format(Date, "yyyy-mm-dd")
    OldName = ThisWorkbook.FullName
    NewName = Replace(OldName, ".xlsx", "(" & TodayDate & ").xlsx")
    Name OldName As NewName
End Sub

応用例3:特定のセルの値に基づくファイル名の変更

例えば、シート内の特定のセルにプロジェクト名や担当者名が記入されている場合、その情報をファイル名に追加することも可能です。


Sub ChangeFileNameByCellValue()
    Dim OldName As String
    Dim NewName As String
    Dim CellValue As String

    CellValue = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("A1").Value
    OldName = ThisWorkbook.FullName
    NewName = Replace(OldName, ".xlsx", "(" & CellValue & ").xlsx")
    Name OldName As NewName
End Sub

まとめ

Excel VBAを活用することで、ファイル名を動的に変更し、ファイルの進行状況やその他の情報を効果的に反映させることが可能です。日常業務での報告やデータ管理において、このような手法を取り入れることで、作業の効率化や情報の明確化を図ることができます。

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