この記事ではExcel VBAを使用して、特定の曜日に該当するデータを自動でフィルタリングする方法について詳しく解説します。この記事は中級者以上のVBAユーザー向けです。VBAの基本については下記のショートコードで網羅されています。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

VBAで特定の曜日のデータをフィルタリングする
VBA(Visual Basic for Applications)は業務効率化の観点から非常に有用なツールです。特に、大量のデータを扱う場合、特定の条件に基づいてデータをフィルタリングする能力は重要です。
基本コードの設計
まずは基本となるコードの設計から始めましょう。
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Sub FilterWeekdayData() Dim ws As Worksheet Dim rng As Range Dim cell As Range Set ws = Worksheets("Sheet1") Set rng = ws.Range("A2:A100") For Each cell In rng If Weekday(cell.Value, vbSunday) = 2 Then '日曜日(vbSunday)から数えて2日目(月曜日)に該当する行をフィルタリング cell.EntireRow.Hidden = True End If Next cell End Sub |
このコードは、Sheet1
のA2:A100
範囲にある日付データを読み取り、その日付が月曜日(Weekday関数で2を指定)であれば、その行を非表示にします。
Weekday関数の使い方
Weekday関数は、指定された日付の曜日を数値で返します。第二引数には、週の開始曜日を指定することができます(例:vbSunday)。
応用例
VBAの強力な機能を利用することで、より高度なデータフィルタリングも可能です。
例1: 複数の曜日をフィルタリング
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'週末(土曜日と日曜日)をフィルタリングするコード If Weekday(cell.Value, vbSunday) = 1 Or Weekday(cell.Value, vbSunday) = 7 Then cell.EntireRow.Hidden = True End If |
例2: 特定の月をフィルタリング
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'1月のデータだけをフィルタリングするコード If Month(cell.Value) = 1 Then cell.EntireRow.Hidden = True End If |
例3: データが特定の数値以上である場合をフィルタリング
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'値が100以上のデータをフィルタリングするコード If cell.Value >= 100 Then cell.EntireRow.Hidden = True End If |
例4: 特定の文字列を含む場合をフィルタリング
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'“重要”という文字列を含むデータをフィルタリングするコード If InStr(cell.Value, "重要") > 0 Then cell.EntireRow.Hidden = True End If |
例5: ユーザーからの入力を元にフィルタリング
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'ユーザーからの入力を受け取り、その日付に該当するデータをフィルタリングするコード Dim userInput As Date userInput = InputBox("日付を入力してください(yyyy/mm/dd)") If cell.Value = userInput Then cell.EntireRow.Hidden = True End If |
まとめ
Excel VBAを用いることで、特定の曜日に該当するデータのフィルタリングが容易になります。上述の基本コードと応用例を参考に、自分の業務に最適なデータフィルタリングの自動化を目指しましょう。
VBAも良いけどパワークエリも良い
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