Excel VBAを用いてLinuxシェルスクリプトをWSLで実行する方法

この記事では、Excel VBAを利用してLinuxのシェルスクリプトをWindows Subsystem for Linux (WSL)を介して実行する方法を詳しく解説します。具体的なコード例とその解説、さらに応用例を用いて、この技術の有用性と可能性を探ります。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

Excel VBAとWSLとの連携の重要性

Excel VBAとLinuxシェルスクリプトの連携は、マルチプラットフォームでの作業を容易にします。特に、WSLを利用することで、Windows上で直接Linuxのコマンドやスクリプトを実行することが可能となり、業務効率の向上や新しいアプリケーションの開発が促進されます。

基本的な実行方法

VBAからWSLを通じてシェルスクリプトを実行する基本的な方法を以下に示します。


Sub RunLinuxScript()
    Dim wslCommand As String
    wslCommand = "wsl ls -la" ' Example: List the content in the current Linux directory
    Shell "cmd.exe /c " & wslCommand, vbNormalFocus
End Sub

上記のコードは、Linuxのホームディレクトリの内容をリスト表示するシンプルなコマンド`ls -la`を実行しています。

コードの詳細

– `wslCommand`: 実行したいLinuxコマンドを格納する変数です。
– `Shell “cmd.exe /c “`: `cmd.exe`を使用してコマンドを実行します。`/c`オプションは、コマンドの実行後にコマンドプロンプトを閉じるためのものです。

応用例

1. 特定のディレクトリの内容をリスト表示


Sub ListSpecificDirectory()
    Dim dirPath As String
    dirPath = "/etc"
    Dim wslCommand As String
    wslCommand = "wsl ls -la " & dirPath
    Shell "cmd.exe /c " & wslCommand, vbNormalFocus
End Sub

2. シェルスクリプトの実行


Sub ExecuteShellScript()
    Dim scriptPath As String
    scriptPath = "/path/to/your/script.sh"
    Dim wslCommand As String
    wslCommand = "wsl bash " & scriptPath
    Shell "cmd.exe /c " & wslCommand, vbNormalFocus
End Sub

3. ファイルのコピー


Sub CopyLinuxFileToWindows()
    Dim sourcePath As String
    Dim destinationPath As String
    sourcePath = "/path/to/linux/file.txt"
    destinationPath = "C:\path\to\windows\destination\directory"
    Dim wslCommand As String
    wslCommand = "wsl cp " & sourcePath & " /mnt/" & Replace(destinationPath, ":", "")
    Shell "cmd.exe /c " & wslCommand, vbNormalFocus
End Sub

まとめ

Excel VBAとWSLの連携により、WindowsとLinuxの橋渡しをする強力なツールとして、業務の効率化や新しいアプリケーションの開発が期待できます。上記の基本的な方法や応用例を参考にして、自らのタスクやプロジェクトに応用してみてください。

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