Excel VBAを活用した文字列の分割とフィルタリングで業務効率化

この記事では、Excel VBA(Visual Basic for Applications)を用いて、特定の区切り文字で文字列を分割し、その結果をフィルタリングする方法について詳しく解説します。特に、業務効率化に直結する処理に焦点を当てます。具体的なコード例、その詳細な解説、および応用例を3つ以上挙げています。この情報は、業務でExcelを活用している方々に特に有益です。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

基本的な文字列分割とフィルタリングの処理

VBAには`Split`関数が用意されており、これを使うことで簡単に文字列を区切り文字で分割することが可能です。以下に基本的なコードを示します。


Sub StringSplitAndFilter()
    Dim data As String
    Dim splitData() As String
    Dim i As Integer
    
    data = "apple,banana,orange,grape"
    
    ' カンマで分割
    splitData = Split(data, ",")
    
    ' 分割結果をフィルタリング
    For i = LBound(splitData) To UBound(splitData)
        If splitData(i) = "banana" Then
            MsgBox "banana found"
        End If
    Next i
End Sub

このコードは、文字列`”apple,banana,orange,grape”`を`,`(カンマ)で分割し、その結果の中から`”banana”`が存在するかをチェックしています。

Split関数の基本的な使い方

`Split`関数は以下のように使用します。


splitData = Split(data, ",")

第一引数には分割したい文字列(`data`)、第二引数には区切り文字(`,`)を指定します。

フィルタリング処理

分割したデータに対して、`For`ループと`If`文を使ってフィルタリングを行っています。この例では簡単なメッセージボックスを表示していますが、業務ではこの部分に具体的な処理を記述します。

応用例

応用例1:複数の区切り文字で分割

一つの文字列に複数種類の区切り文字が存在する場合もあります。そのような場合には以下のように処理します。


Sub MultiDelimiterSplit()
    Dim data As String
    Dim tempData() As String
    Dim finalData() As String
    Dim i As Integer, j As Integer
    
    data = "apple;banana,orange:grape"
    
    ' セミコロンで初回分割
    tempData = Split(data, ";")
    
    ' その他の区切り文字で分割
    For i = LBound(tempData) To UBound(tempData)
        finalData = Split(tempData(i), ",")
        For j = LBound(finalData) To UBound(finalData)
            ' ここで各要素に対する処理
        Next j
    Next i
End Sub

応用例2:特定のキーワードでフィルタ


Sub KeywordFilter()
    Dim data As String
    Dim splitData() As String
    Dim i As Integer
    
    data = "apple,banana,orange,grape"
    splitData = Split(data, ",")
    
    For i = LBound(splitData) To UBound(splitData)
        If InStr(1, splitData(i), "an") > 0 Then
            MsgBox splitData(i) & " contains 'an'"
        End If
    Next i
End Sub

応用例3:正規表現を使った高度なフィルタ


Sub RegexFilter()
    Dim regEx As Object
    Dim data As String
    Dim splitData() As String
    Dim i As Integer
    
    Set regEx = CreateObject("VBScript.RegExp")
    regEx.Pattern = "^a.*"
    
    data = "apple,banana,orange,grape"
    splitData = Split(data, ",")
    
    For i = LBound(splitData) To UBound(splitData)
        If regEx.Test(splitData(i)) Then
            MsgBox splitData(i) & " starts with 'a'"
        End If
    Next i
End Sub

このコードでは、正規表現を使ってフィルタリングを行っています。`”^a.*”`という正規表現は、`a`で始まる文字列を意味します。

まとめ

Excel VBAを用いて、特定の区切り文字で文字列を分割し、フィルタリングする方法は多岐にわたります。基本的な方法から、複数の区切り文字の扱い、特定のキーワードや正規表現でのフィルタリングまで、様々なケースで業務効率化が期待できます。

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