Microsoft Excelは、業界標準のスプレッドシートツールとして広く使われています。この記事では、Excel VBAを使用して、サプライヤーの発注履歴表を自動生成する方法を詳しく解説します。この処理を通じて、VBAの基本から応用までの一連の流れを学べます。具体的なコード例とその詳細な解説、さらに応用例を3つ以上紹介します。
基本的な発注履歴表の生成方法
サプライヤーの発注履歴表を自動生成するには、まず基本的なコードを理解することが必要です。以下は、発注履歴表を生成する基本的なコードです。
Sub CreateOrderHistory()
Dim LastRow As Long
'シートを選択
Sheets("OrderHistory").Select
'最後の行を取得
LastRow = ThisWorkbook.Sheets("OrderHistory").Cells(ThisWorkbook.Sheets("OrderHistory").Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
'タイトルを入力
Cells(1, 1).Value = "Order Date"
Cells(1, 2).Value = "Supplier"
Cells(1, 3).Value = "Product"
Cells(1, 4).Value = "Quantity"
'データを入力(サンプルデータ)
Cells(LastRow + 1, 1).Value = Date
Cells(LastRow + 1, 2).Value = "ABC Corp"
Cells(LastRow + 1, 3).Value = "Widget"
Cells(LastRow + 1, 4).Value = 100
End Sub
コードの詳細解説
このコードの中心的な部分について、1つずつ詳しく説明します。
1. **変数宣言**: `Dim LastRow As Long`を使用して、シート内の最後の行を識別するための変数を宣言しています。
2. **シートの選択**: `Sheets(“OrderHistory”).Select`を使用して、”OrderHistory”という名前のシートをアクティブにしています。
3. **最後の行の取得**: 最後の行を特定するために、`Cells(ThisWorkbook.Sheets(“OrderHistory”).Rows.Count, “A”).End(xlUp).Row`を使用しています。
4. **タイトルの入力**: `Cells(1, 1).Value`などのコードを使用して、各列のヘッダーを設定しています。
5. **サンプルデータの入力**: 最後に、サンプルの発注データをシートに追加しています。これは示唆的なデータで、実際の業務に合わせて変更が必要です。
応用例
1. 複数のサプライヤーからの発注履歴を追加する
複数のサプライヤーからの発注データを追加する場合、次のようにコードを拡張できます。
Sub AddMultipleSuppliers()
'... (上記のコードと同じ初期設定)
'ABC Corpのデータを入力
Cells(LastRow + 1, 2).Value = "ABC Corp"
'XYZ Incのデータを入力
Cells(LastRow + 2, 2).Value = "XYZ Inc"
End Sub
2. 発注日を範囲指定しての履歴抽出
特定の期間の発注履歴だけを表示したい場合、次のようなコードを追加します。
Sub FilterByDateRange(StartDate As Date, EndDate As Date)
'... (上記のコードと同じ初期設定)
'日付範囲でフィルタリング
Rows("1:1").AutoFilter Field:=1, Criteria1:=">=" & StartDate, Operator:=xlAnd, Criteria2:="<=" & EndDate
End Sub
3. 発注数量の合計を計算する
発注数量の合計をシートの最後に追加するには、以下のコードを使用します。
Sub CalculateTotalQuantity()
'... (上記のコードと同じ初期設定)
'数量の合計を計算
Cells(LastRow + 2, 3).Value = "Total Quantity"
Cells(LastRow + 2, 4).Formula = "=SUM(D2:D" & LastRow & ")"
End Sub
まとめ
Excel VBAを利用することで、手動での作業を大幅に削減し、エラーを減少させることができます。特に、発注履歴のような繰り返しの多い業務には、VBAの自動化は非常に効果的です。今回学んだ基本的なコードを基に、独自のカスタマイズや拡張を行って、業務の効率化を図ることができるでしょう。
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