Excel VBAを使ったビデオファイルの整理方法

この記事では、Excel VBAを用いてビデオファイルを長さやフォーマット別に整理する方法を詳しく解説します。具体的なコード、その詳細な解説、さらに応用例を用いて、より深い理解を目指します。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

Excel VBAでのビデオファイル整理の基本

VBAは、Excelのマクロを動かすためのプログラミング言語です。この言語を用いることで、大量のファイルやデータを自動的に整理することが可能となります。特にビデオファイルは、フォーマットや長さが異なるため、手動での整理は非常に手間がかかることが多いです。


Sub OrganizeVideoFiles()
    Dim folderPath As String
    Dim objFSO As Object, objFolder As Object, objFile As Object
    Dim targetFolder As String

    ' 対象となるフォルダのパス
    folderPath = "C:\VideoFiles"

    ' FileSystemObjectのインスタンス化
    Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
    Set objFolder = objFSO.GetFolder(folderPath)

    ' フォルダ内の各ファイルに対して処理を行う
    For Each objFile In objFolder.Files
        If objFSO.GetExtensionName(objFile.Name) = "mp4" Then
            targetFolder = folderPath & "\MP4"
            If Not objFSO.FolderExists(targetFolder) Then
                objFSO.CreateFolder targetFolder
            End If
            objFSO.MoveFile objFile.Path, targetFolder & "\" & objFile.Name
        End If
    Next

    Set objFile = Nothing
    Set objFolder = Nothing
    Set objFSO = Nothing
End Sub

コードの詳細解説

このコードは、指定したフォルダ内のMP4ファイルを、新たに作成される「MP4」というサブフォルダに自動的に移動します。

1. `folderPath`には整理対象となるフォルダのパスを設定します。
2. `FileSystemObject`を使用して、フォルダやファイルの操作を行います。
3. `For Each`ループを用いて、指定フォルダ内の全てのファイルに対して処理を行います。
4. `GetExtensionName`メソッドを使用して、ファイルがMP4かどうかを判断します。
5. MP4ファイルであれば、指定フォルダ内に「MP4」というサブフォルダを作成し、その中にファイルを移動します。

応用例

1. 複数のフォーマットに対応

特定のフォーマットだけでなく、複数のフォーマット(例:avi, mkv)にも対応させることができます。


' フォーマットの種類ごとにフォルダを作成し、整理
For Each objFile In objFolder.Files
    targetFolder = folderPath & "\" & objFSO.GetExtensionName(objFile.Name)
    If Not objFSO.FolderExists(targetFolder) Then
        objFSO.CreateFolder targetFolder
    End If
    objFSO.MoveFile objFile.Path, targetFolder & "\" & objFile.Name
Next

2. ビデオの長さによる整理

ビデオの長さ(短編、中編、長編)に応じてフォルダを作成し、整理します。ただし、ビデオの長さを取得するための追加ツールやライブラリが必要です。

3. ビデオファイルの日付による整理

ビデオファイルの作成日や更新日を基に、年や月ごとにフォルダを作成し整理する方法もあります。


' 日付による整理
For Each objFile In objFolder.Files
    targetFolder = folderPath & "\" & Year(objFile.DateCreated) & "\" & Month(objFile.DateCreated)
    If Not objFSO.FolderExists(targetFolder) Then
        objFSO.CreateFolder targetFolder
    End If
    objFSO.MoveFile objFile.Path, targetFolder & "\" & objFile.Name
Next

まとめ

Excel VBAを活用することで、大量のビデオファイルも効率よく整理することができます。今回紹介した基本的な方法をベースに、さまざまな条件や要件に合わせてカスタマイズしてみてください。

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