【実録】大手他社VPSとのベンチマーク比較:本当に性能がいいのはXServer?シンクラ?ABLENET?

ここ数年でVPSを活用する場面が一気に増えました。リモートワークやFXの自動売買、マルチプレイのゲームサーバー運用など、私自身いろいろ試してみて「VPS次第でこんなに快適さが変わるんだ…」と驚くことがたくさんありました。今回はXServer、シンクラウドデスクトップ、ABLENETという3社のVPSを実際に比較してみた体験談をお届けします。

VPSを徹底比較した背景

VPSは自宅のパソコン環境をクラウド上に作り出すイメージで、常時起動や遠隔操作ができるのが魅力です。特にFX自動売買のように24時間動かしっぱなしの用途や、大量のデータを扱う業務には必須と言ってもいいくらい重宝します。ただし、選ぶVPSによってはスペック不足で動作が遅くなったり、メンテナンスが頻繁に入って困ったり…といったことも起こり得ます。そこで、利用者の多い大手VPSサービス3社の比較をまとめました。

私は過去に安さだけで決めたVPSがあったのですが、途中でOSがフリーズして数日間使えないトラブルを経験しました。そのせいでEAを走らせていたFX口座の損失が痛かった…。やはり性能と信頼性は大事です。

比較のポイント

VPSを比較するうえで注目したのは以下の項目です。

CPU性能

処理速度はVPSの肝。EA(自動売買プログラム)やオンライン会議などCPU負荷がかかる作業には特に影響大です。

メモリ処理速度

メモリが足りないと複数のアプリを同時起動した際にカクついたり、MT4/MT5で複数チャートを開いたときに負荷が大きくなります。

ディスクアクセス速度

ストレージがHDDや通常のSSDか、最新のNVMe SSDかで、データ読み書き速度が大きく変わります。これはOSの起動やMT4のチャート描画速度にも影響します。

約定速度

FX自動売買をするなら重要。注文を出してから約定が完了するまでの速度が速いほど、レートのズレが抑えられます。

XServer クラウドPC

XServerクラウドPCはFX自動売買やテレワークなど、幅広い用途に使われているクラウド型の仮想デスクトップサービスです。私が最初に触れた印象は「パネルが分かりやすくて、初心者にやさしそう」でした。

特徴と強み

いつでもどこからでもアクセスできる

WindowsやMac、スマホやタブレットからでも同じ環境を使えるので、外出先でも問題なく作業できるのが便利でした。

リモートワークだけでなく、旅行先からも以前の環境をすぐ起動できるので出張が多い人にはありがたい

オールNVMe SSDを採用

通常のSSDより読み書き速度が大幅に速いNVMeが使われているので、ファイル操作やMT4の起動がスムーズです。

24時間365日のサポート

電話やメールでの問い合わせ対応が整っており、初心者がつまずきがちなリモート接続の設定なども相談しやすいのが安心でした。

料金プラン

XServerクラウドPCは最小で月額2860円(税込)から利用できます。メモリやvCPUがグレードアップするにつれて月額料金は上がりますが、比較的プラン分けが明確なので選びやすかったです。

実際に使ってみた感想

私の場合はテレワークでのOffice作業と、趣味のMT4検証を同時に回す目的で試しました。余裕をもってスタンダードプランを選び、メモリ5GB・vCPU4コアという構成でしたが、重さを感じることはほとんどありませんでした。特にOfficeソフトが滑らかに動き、EAのバックテストも問題なく行えたのが好印象です。月末に経理作業でExcelを開きつつMT4を動かしても落ちることがなく、トラブルフリーでした。

私はたまにSteamの軽めのゲームも起動するのですが、それもサクサクでした。さすがにグラフィックが重いものは無理がありそうですが、Office作業やFX運用なら十分すぎるスペックですね。

シンクラウドデスクトップ for FX

シンクラウドデスクトップ for FXは、FX自動売買に特化しているのが特徴です。リモートワークやゲーム目的など汎用的に使うよりも、とにかくFX重視の設計になっているので、EAやMT4、MT5をフル稼働させたい人向けです。

ベンチマーク結果

シンクラでは2023年7月7日にCinebenchなどのテストを行っており、CPU性能やディスクIOが他社サービスを大きく上回ったとの結果が公表されています。具体的には以下のような値でした。

項目シンクラウドデスクトップ他社VPS平均
CPU性能(Cinebench)2650pt1287pt
メモリ読み取り16457MB/s8032MB/s
メモリ書き込み32563MB/s16047MB/s
ディスク読み込み17381MB/s503MB/s
ディスク書き込み15659MB/s507MB/s
約定速度127ms186ms

数値だけ見ると圧倒的なパフォーマンスが魅力です。ディスクアクセス速度が段違いなので、MT4のデータの読み込みやバックテストを頻繁に行うトレーダーさんには大きなメリットになりそうですね。

FXに集中して最高のパフォーマンスを追求するなら、シンクラはかなり魅力的。私もバックテスト時の処理速度が普段の何倍も速く感じられました。

料金プランとコスパ

シンクラのWindowsプランは月額1840円からと、VPSとしては非常にお手頃な設定。キャンペーン期間中は最大50%オフになるなど、プランによってはかなり安く使い始められます。Ubuntuプランもあり、Linux環境に慣れている人ならより低価格でFX運用が可能です。

ただし、MT4/MT5以外の用途もバリバリやりたいという人には、特化型ゆえの機能不足を感じるかもしれません。

実際の使用感

FXに限れば、ストレスフリーそのもの。私はEAを同時に10個以上動かすときがあるのですが、他社ではチャートの切替が重くなるのに対し、シンクラは割とサクサクでした。約定速度も安定して早く、夏休みの相場が動きにくい時期でもすんなりトレードが通っていた印象です。サポート面はメール対応が中心で電話の回数は少なめですが、チャットツールでの問い合わせにも迅速に答えてもらえました。

やはり約定速度にこだわる人は、シンクラ一択と思えるほど性能が段違いですね。別のPCで検証していたEAの成績がシンクラ環境に移したら明らかによくなったので、嬉しい発見でした。

ABLENET VPS

ABLENETはレンタルサーバー業界でも老舗で、サービス開始から26周年を迎えるというだけあって運用実績が豊富です。LinuxプランとWindowsプランの両方があり、特にWindowsプランはMT4やEAを動かしているユーザーが多い印象です。

特徴とメリット

長年の安定運用実績

ABLENETはバックボーンやデータセンター環境に投資を惜しまない企業イメージがあり、サーバー稼働率99.99%以上という実績を誇ります。

多彩なプラン構成

メモリ0.5GBの超軽量プランから16GBまで幅広く選べるので、自分の予算と目的に合わせやすいです。Linux VPSならV1プラン(1.5GB)月額968円から、Windows VPSならWin1プラン(2GB)月額1587円から利用できるため、始めやすさが魅力的でした。

ABLENETは特に顧客サポートの対応が丁寧で、最初の操作で戸惑ったときも細かく教えてくれました。料金プランも細かく刻まれているので、無駄のないコストで使えます。

Ubuntu DesktopやMT4/5用テンプレート

Linux(Ubuntu)でもワンクリックでMT4/5を導入できるイメージが用意されているので、Windowsライセンス不要で費用を抑えられます。マインクラフトサーバー用のテンプレートまで存在し、趣味用途にも柔軟に対応してくれるのが面白いところです。

実際に使ってみた感想

ABLENETのWin3プラン(6GBメモリ)を試してみたのですが、OS再起動やアプリ導入がスムーズで扱いやすかったです。負荷をかけて動かしたときのCPU性能はシンクラほどの飛び抜けた数値は感じませんでしたが、MT4を複数走らせてもしっかり安定した稼働を維持してくれた印象があります。

一方で、高負荷のタスクや大量チャートを一気に開きたいときは、上位プランを検討しないと厳しいかもしれません。安さ重視でプランを選ぶと、用途によっては物足りなくなる可能性があります。

各社VPSを比較してみたまとめ

今回の3社はいずれも老舗かつ評判が高いサービスですが、FXや業務用途で選ぶなら自分の用途に合わせたサービスを選ぶのがポイントになります。

サービス名特徴料金帯用途のおすすめ度
XServerクラウドPCオールNVMe SSD、高いCPU性能、24時間サポート月額2860円~リモートワーク全般、幅広い使い方に
シンクラウドデスクトップ for FXFX特化、最高クラスのディスクIOと約定速度月額1840円~EAやMT4/MT5主体、約定速度重視
ABLENET VPS26年の実績、幅広いプラン構成、Ubuntuテンプレ月額968円~ (Linux) / 1587円~ (Win)安定稼働、コスパ重視、多用途

こんな人にはこのVPSがおすすめ

高負荷のFX運用メインなら「シンクラウドデスクトップ for FX」

とにかく約定速度やパフォーマンスにこだわりたいならシンクラ一択。高スペックCPUやNVMe SSDが効いていて、MT4のバックテストや大きなEAを多数同時運用するときの安定感がすばらしいです。

汎用性を求めるなら「XServer クラウドPC」

テレワークやOffice作業など幅広く使いつつ、FXや開発なども併用したい人におすすめ。初期設定のしやすさや24時間サポート、SLA保証など、総合力で安心感があります。

コスパ重視で多彩な用途に使いたいなら「ABLENET」

Linux環境からWindows環境まで豊富なプランが揃い、初心者にも優しい価格帯が魅力。安定性重視で長期にわたって使いたいなら候補に入るでしょう。UbuntuテンプレでMT4を動かすアイデアも面白いです。

個人的には、複数のサービスを短期間お試し利用してから決めるのがおすすめ。シンクラは14日間の無料トライアル、ABLENETは10日間の無料お試し、XServerはお試しプランの低価格スタートなど、ハードルが低いのでぜひ試してみてください。

導入時の注意点とポイント

インターネット回線の重要性

どんなにVPSが高性能でも、自宅や職場の回線が不安定だとリモート接続でタイムラグや切断が発生しやすくなります。光回線などの高速回線で利用するのが望ましいです。

プラン選びは余裕をもって

最初は低めのプランを契約してみて、物足りなければスケールアップするのもひとつの手です。ただ、FX自動売買など大事な取引に使う場合は、若干上のプランを選んでおくのが無難だと思います。

セキュリティ対策

リモートデスクトップのパスワードや管理者アカウントは強固に設定しましょう。VPSだから安心というわけではなく、常時公開されているサーバーなので、不正アクセス対策は念入りに行うことが大切です。

まとめと私の感想

VPSは一度使い始めると、その便利さと安定感に手放せなくなることが多いです。私自身、普段のパソコンが急に壊れてもVPSがあれば大事な作業やEAは無傷…という安心感が大きいですね。今回紹介した3社はいずれも人気で実績があるため、どれを選んでも大失敗はないと思います。あとは用途を明確にして、特にFX自動売買ならシンクラ、汎用ならXServerクラウドPC、コスパ重視で長期運用ならABLENET、というふうに整理すると選びやすいでしょう。

私は最終的にシンクラウドデスクトップをメインで使いつつ、ABLENETをサブで回す形に落ち着きました。テレワークなど仕事系はXServerクラウドPCで一本化して、余裕があれば複数のVPSを用途別に使い分けるのも効率的かもしれません。

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