Windows 10 で新しいゲームをプレイしようと思ったとき、Xbox Liveへのログインを試みたらWebView2 Runtimeエラーが出てしまい困った経験はありませんか?この記事では、そのエラーへの対処法を具体的かつ分かりやすく解説します。問題解決に役立つ手順やトラブルシューティング方法を余すことなく紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
Xbox Liveへのログイン時に表示されるWebView2 Runtimeエラーとは
Windows 10 環境で、MinecraftやForza Horizon、Flight SimulatorなどXbox Liveを必要とするゲームを起動した際に「XboxにサインインするにはWebView2 Runtimeをインストールしてください」や「(0x80004005)」といったエラーメッセージが出ることがあります。通常であれば、WebView2 Runtimeをインストールするか、Windows Updateを最新にしておくことで解消されるケースが多いです。しかし、それでもエラーが繰り返し出たり、インストールがうまくいかない場合には、さまざまな要因が考えられます。
たとえば、Windows 10 のバージョンが古い、WebView2 Runtimeがうまくセットアップされていない、XboxアプリやMicrosoft Storeの不具合などが原因となる場合があります。下記では、考えられる原因と対処法を詳細にまとめていますので、順を追って確認し、最適な解決策を試してみてください。
考えられる原因と基本的な解決策
ここでは、一般的に推奨される対策をいくつか挙げてみます。どれも重要な手順ですので、抜け漏れがないか確認しながら進めましょう。
1. Windowsの最新アップデートを適用する
Windows Updateを実施していない、またはアップデートが途中で止まっていると、OSの重要なコンポーネントやAPIが古いままの可能性があります。WebView2はMicrosoft Edgeの技術を利用しており、Windowsの更新状況によっては正常に動作しないケースもあります。以下の手順でWindows Updateを確実に実施してください。
- スタートメニュー → 設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update を開く
- 「更新プログラムのチェック」をクリックし、保留中の更新プログラムをすべて適用
- 更新が終わったら、念のためPCを再起動
- 再度Xbox Live対応ゲームを起動し、ログインができるか確認
古いビルドのWindows 10の場合、WebView2が正しく動作しないこともあるので、常に最新の状態を保つことが大切です。
2. WebView2 Runtimeの再インストール
すでにインストールしているはずのWebView2 Runtimeが破損している、バージョンが古い、またはインストールに失敗したままの状態で残っているなどのケースが考えられます。以下の手順で上書きインストールを試してください。
- 公式サイトからWebView2 Runtimeの最新バージョンをダウンロード
- ダウンロードしたインストーラを起動し、指示に従ってインストール
- インストールが完了したら、PCを再起動
- 再起動後、Xboxアプリや該当するゲームを起動してログインが可能か確認
もしインストーラの途中で「(0x80004005)」といったエラーが再度出る場合は、セキュリティソフトやファイアウォールが影響しているか、ネットワークが不安定になっている可能性もあるため、後述の「セキュリティソフトの確認」「クリーンブート」などの手順を併せて試してみてください。
3. Microsoft Storeから直接ゲームを起動する
通常はデスクトップのショートカットやXboxアプリのライブラリからゲームを起動する方が多いでしょう。しかし、一部の環境ではMicrosoft Storeから直接ゲームを起動することで、WebView2 Runtimeエラーが解消し、正しくサインインできるケースがあります。以下を試してみてください。
- Microsoft Storeアプリを開く
- 該当のゲーム名(例:Minecraft、Forza Horizon 5など)を検索
- 「起動」もしくは「プレイ」と表示される部分からゲームを起動
- 自動的にXbox Liveへのサインインが行われるか確認
もしこの方法でサインインが成功する場合は、Xboxアプリかスタートメニューのショートカットが何らかの不具合を起こしている可能性があります。引き続きXboxアプリやショートカットを修復・再設定しておくと安心です。
4. Xbox Identity Providerのインストール確認
Xbox Live連携をサポートするための重要なアプリとして「Xbox Identity Provider」があります。これがないと、正しくXboxにサインインできない場合があります。下記のリンクから、Microsoft Storeを開いてインストールを試してみましょう。
ここで「インストール」や「入手」ボタンが表示されない場合は、Windowsのバージョンが古い、またはMicrosoft Storeに不具合がある可能性が考えられます。その場合はWindowsのバージョンアップやMicrosoft Storeの修復を行い、再度確認してください。
5. アプリの再登録やリセット
Windows 10 上では多くのシステムアプリが「AppXパッケージ」として管理されています。これらが何らかの原因で破損していると、XboxアプリやMicrosoft Storeの動作に支障をきたすことがあります。以下のPowerShellコマンドでアプリを再登録し、修復を試みましょう。
Get-AppxPackage -AllUsers | ForEach-Object {
Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"
}
実行手順は以下のとおりです。
- スタートメニューから「PowerShell」を管理者権限で起動
- 上記コードをコピー&ペーストして実行
- 完了後、PCを再起動
- 再度Microsoft StoreとXboxアプリにログインし、ゲームを起動して状況を確認
コマンド実行中にエラーが出る場合でも、必要なアプリの再登録が部分的に進むことがあります。その後の再起動とログインで改善することも多いので、諦めずに一度試してみると良いでしょう。
6. その他の再インストール・リセット作業のヒント
上記以外にも、Microsoft StoreやXboxアプリを「設定」→「アプリ」から個別に修復・リセット・アンインストールと再インストールを行ってみると改善するケースがあります。下記の表に、代表的な修復方法をまとめました。
操作項目 | 手順 | 備考 |
---|---|---|
Microsoft Storeの修復 | 設定 → アプリ → アプリと機能 → Microsoft Store → 詳細オプション → 修復 | 修復で改善しなければ「リセット」も試す |
Xboxアプリの修復 | 設定 → アプリ → アプリと機能 → Xbox → 詳細オプション → 修復 | 同様に「リセット」機能も活用 |
Gaming Servicesの修復 | 同様にGaming Servicesを探して修復・リセット | Xboxアプリのゲーム管理に関わる重要なサービス |
Microsoft Store再インス | PowerShell上で Get-AppxPackage *WindowsStore* | Remove-AppxPackage などを実行 | 上級者向け。消えたらストア再インストールの手順が必要 |
Xboxアプリ再インス | ストアまたはPowerShellコマンドで再インストール | 他のXbox関連アプリ(Xbox Companionなど)が重複している場合も確認要 |
これらを一つずつ試して、改善するかどうかを確認してみてください。
より詳細なトラブルシューティング
ここまでは基本的な解決策を紹介しましたが、それでもエラーが出続ける場合には、環境に依存した問題や高度なトラブルシューティングが必要になることがあります。以下にさらに掘り下げた確認ポイントをまとめました。
ユーザープロファイルが原因かを調べる
Windowsのユーザープロファイルが何らかの理由で破損していると、Xboxアプリが正しくサインインできないケースがあります。そこで、新規ユーザーを作成して同じ手順を試してみるのも有効な手段です。
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザーから新しいユーザーを作成
- ローカルユーザーでも、Microsoftアカウントでの新規作成でもOK
- 新規アカウントでサインインし、同様にXboxアプリやゲームにログインを試す
もし新規ユーザーアカウントでは問題なくサインインできる場合は、元のユーザープロファイルに原因があると考えられます。プロフィールを移行するか、問題のあるプロファイルを修復する方法を検討しましょう。
クリーンブートの実施
常駐ソフトやサービスが悪影響を与えている可能性もあります。セキュリティソフトやマルウェア対策ソフト、カスタムファイアウォール設定が、Xbox LiveやWebView2 Runtimeのインストール・動作を阻害しているケースも見受けられます。クリーンブートの手順は以下の通りです。
- スタートメニュー → システム構成(または「msconfig」)を検索して起動
- 「全般」タブで「スタートアップの選択」を「通常スタートアップ」から「選択的スタートアップ」に変更
- 「サービス」タブに移動し「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェックを入れてから「すべて無効」をクリック
- 「スタートアップ」タブ → タスクマネージャーを開く → 不要なスタートアップ項目を無効化
- 再起動後に問題が解決するかテスト
クリーンブートで改善するなら、何らかのスタートアップアプリやサービスが干渉しているということになります。怪しそうなソフトを少しずつ有効に戻してみて、どのソフトが原因かを突き止めてください。
セキュリティソフトの設定を見直す
ウイルス対策ソフトやファイアウォールツールが、XboxアプリやMicrosoft Storeへの通信をブロックしている可能性があります。以下を確認してみましょう。
- セキュリティソフトの一時停止、またはアンインストールで状況が改善しないか
- ファイアウォール設定でXboxアプリやGaming Servicesが許可されているか
- VPNを利用している場合はオフにして確認する
セキュリティソフトによっては、WebView2 Runtimeが利用する通信ポートやスクリプトをブロックする場合があります。暫定的に無効にしてみることも、一つの検証手段です。
Windows資格情報マネージャーのクリーンアップ
Xboxアプリのサインイン情報が資格情報マネージャーに不完全な形で残っていると、何度もログインエラーを繰り返すことがあります。下記の手順で不要な資格情報を削除し、再度サインインする方法を試してみましょう。
- スタートメニュー → 「資格情報マネージャー」を検索し、開く
- 「Windows 資格情報」と「Web 資格情報」にXbox関連やMicrosoftアカウントに紐づくものがあれば削除
- PCを再起動
- 再度Xboxアプリやゲームを起動して、サインイン情報を入力
ただし、重要なパスワードや認証情報も混在している可能性があるため、誤って消すと不便になります。念のためバックアップを取るか、どの資格情報を削除するかを慎重に確認してください。
トラブルが解消しない場合の最終的なアプローチ
ここまでの手順を試しても改善しない場合、システム自体の問題が根深いケースが考えられます。可能であれば下記のアプローチを検討してください。
システムファイルの修復(SFC / DISM)
Windowsシステムファイルが破損している場合、Xboxアプリの正常な動作に支障をきたすことがあります。以下のコマンドを試して、システムファイルの整合性をチェックしましょう。
# SFCによるシステムファイル修復
sfc /scannow
# DISMによるWindowsイメージの修復
DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth
- 管理者権限のコマンドプロンプトまたはPowerShellを開く
- まず
sfc /scannow
を実行し、システムファイルの修復を行う - 再起動後も問題が解決しない場合は
DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth
を実行 - 作業後に再度PCを再起動し、Xbox Liveへのサインインを確認
OSのリフレッシュ・再インストールを検討
どうしても問題が解決しない場合、Windowsのリフレッシュ(初期化)やクリーンインストールを検討する必要があるかもしれません。既にクリーンインストールを行った直後にこの問題が出た場合は、リカバリメディアの状態やインストール手順に問題がある可能性も考えられます。Windowsのインストールメディアを作成し直してやり直すことで、状況が改善することもあります。
ただし、OSのリフレッシュや再インストールはデータのバックアップや再設定に手間と時間がかかりますので、ほかの手段を十分試してから行うようにしてください。
まとめ
Xbox Liveへのサインイン時に「WebView2 Runtimeをインストールしてください」や「(0x80004005)」などのエラーが表示される場合、Windowsのバージョンアップデートの不足、WebView2 Runtimeそのものの不具合、XboxアプリやMicrosoft Storeの問題など、原因は多岐にわたります。対策としては、以下が特に重要です。
- Windows Updateの徹底適用
- WebView2 Runtimeの最新バージョン上書きインストール
- XboxアプリやMicrosoft Store、Gaming Servicesの修復・リセット
- Xbox Identity Providerの存在確認
- PowerShellによるアプリ再登録
それでも改善しない場合は、ユーザープロファイルの問題やクリーンブート、セキュリティソフトの設定といった高度なトラブルシューティングを視野に入れましょう。最終的にはOSのクリーンインストールも一つの選択肢となります。多くの場合、これらのステップを踏むことで問題は解決に向かうはずですので、ぜひ一つずつ手順を確認しながらお試しください。
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