起動するたびにWindows Script Hostエラーが表示されると、なんとなく気持ちが落ち着かないですよね。私自身、以前はパソコンを立ち上げるたびに「またエラーか…」とモチベーションが下がっていましたが、原因を突き止めて対処することで今ではストレスなく起動できるようになりました。この記事では、そのエラーの原因と具体的な対処方法をじっくり紹介していきます。
Windows Script Hostエラーの概要
Windows 10を利用していると、まれに起動直後のデスクトップ上に「Windows Script Host」関連のエラーダイアログが表示されることがあります。普通に使えているようでも、毎回エラーが出ると気分はよくありませんし、何かが裏で動作不良を起こしているのではないかと心配になります。
発生しやすいケースと背景
このエラーが表示される原因としては、次のようなものが考えられます。
不要または壊れたスクリプトがスタートアップに登録されている
過去にインストールしたソフトウェアがアンインストールでうまく削除されず、残骸のスクリプトファイルがスタートアップで起動しようとしていることがあります。
レジストリやスケジュールタスクの不具合
スタートアップに関わるレジストリキーが壊れていたり、スケジュールタスクに存在しないファイルを起動しようとするタスクが残っている場合も考えられます。
マルウェアによるスクリプトの仕込み
マルウェアやアドウェアなどのプログラムが潜んでいて、Windows Script Hostを通じて何かしらの処理を定期的に走らせている可能性があります。
ただし、今回のケースではMalwarebytesなどのセキュリティソフトでスキャンしても検出がないため、マルウェアの可能性は低そうです。
Autorunsで確認しても見つからない謎のファイル
スタートアップの問題があるときは「Autoruns」というMicrosoft公式のフリーソフトがとても役に立ちます。多くの人がまずこれを試しますが、今回のケースではAutoruns上で問題のファイルが見当たらないという状況が報告されています。
しかし実際には、細かいカテゴリや検索機能を駆使して見逃しているパターンがあり、その中にNvidia関連のスクリプトタスクが原因になっている場合があるのです。
個人的な体験談
私も以前、ゲーム用PCを使っているときに「Windows Script Hostエラー」が出て悩んだことがありました。原因はゲームソフトによるものかと思い、アンインストールやレジストリクリーナーなどを試しましたが一向に改善せず、半ば諦めかけていたんです。ところが、改めてAutorunsを「管理者として実行」してじっくり調べてみたら、Nvidiaのタスクが怪しいことに気づき、チェックを外すだけであっさりと解決しました。このように、思わぬところに原因が潜んでいることもあるので、あきらめずに徹底的に探してみるのがポイントです。
Nvidia関連のスケジュールタスクを無効化する方法
エラーの原因としてよく挙げられるのが、「NvProfileUpdaterOnLogon_{B2FE1952-0118-45C3-BAEC-A80AA35AC5B8}」というスケジュールタスクです。これはNvidiaのドライバや関連ソフトウェアをインストールしたときに自動的に作成されるタスクの一つで、何らかの理由でスクリプトエラーを引き起こすことがあります。
Autorunsでの操作手順
1. Autorunsを管理者として起動
Autorunsは一般的に右クリックから「管理者として実行」をしないと、一部のスタートアップ項目やスケジュールタスクが表示されないことがあります。これを怠ると原因のタスクを見つけられない場合があるので注意してください。
2. 検索窓(Quick Filter)を活用
Autorunsの上部にある検索窓に、原因として疑われるキーワードを入力して絞り込みます。例えば「nvpro」と入力すると、「NvProfileUpdaterOnLogon〜」などのNvidia関連タスクが表示される可能性があります。
3. 該当タスクのチェックを外す
検索結果として表示されたスケジュールタスク(例: \NvProfileUpdaterOnLogon_{B2FE1952-0118-45C3-BAEC-A80AA35AC5B8})の左側のチェックを外しましょう。チェックを外すことで、そのタスクは起動時に実行されなくなります。
4. 再起動で動作確認
タスクを無効にした後、一度パソコンを再起動してみましょう。もしこれが原因であれば、Windows起動時のScript Hostエラーは表示されなくなるはずです。

私の場合は「NvProfileUpdaterOnLogon」という名前を見つけた瞬間、「これかもしれない!」と直感し、実際に無効にしたら嘘のようにエラーが出なくなりました。まさに盲点とはこのことでした。
その他の対策と注意点
Nvidiaのタスク以外にも、Script Hostエラーを引き起こす要因はいくつかあります。ここでは、もしNvidiaを無効にしても症状が改善しない場合に試してみたい手法を紹介します。
DISMやsfcコマンドによるシステム修復
「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」や「sfc /scannow」を実行してシステムファイルを修復するのは、定番のトラブルシューティング方法です。システムファイルの破損が原因の場合はこれで直ることがあります。ただし、今回のNvidia関連のようにアプリケーションが作り出すタスクが原因の場合は効果がないことも多いです。
マルウェアスキャンの徹底
一部のマルウェアはWindows Script Hostを利用して動作することがあります。MalwarebytesやWindows Defenderなどでフルスキャンを実施して、不審なファイルが見つからないかを確かめましょう。もし検出された場合は、駆除を行ってから再度起動時エラーの状況を確認するとよいでしょう。
安易な拡張子変更はリスクあり
スクリプトファイル(.vbsや.vbeなど)を無理にリネームしてしまうと、想定外の動作が起きることがあります。特に他のアプリケーションが参照しているスクリプトであれば、予期せぬトラブルの原因になるかもしれません。拡張子を変えるだけでは根本的な解決にならないため、まずはタスクそのものを無効化する方法を優先しましょう。
具体的なトラブルシューティング手順のまとめ
ここでは、起動時のWindows Script Hostエラーを解決するための代表的な方法を表に整理してみました。
手順 | 操作内容 | 目的・効果 |
---|---|---|
1. Autorunsを管理者で起動 | Autorunsを右クリック→「管理者として実行」 | 全てのスタートアップ項目を表示させるための必須手順 |
2. 検索窓を活用 | Quick Filterに「nvpro」などのキーワードを入力 | Nvidia関連のタスクを素早く絞り込む |
3. 該当タスクのチェックを外す | NvProfileUpdaterOnLogon〜などを無効化 | 原因となるスクリプトの自動実行をストップ |
4. 再起動して確認 | PCを再起動する | エラーが再発しなければ完了 |
5. 他の対策 | DISMやsfc、マルウェアスキャンなど | システムファイル破損やウイルスを疑うときに試す |
解決後の安定性チェック
問題が解決したと思っても、しばらく使っているうちにまたエラーが出ることがあります。Nvidiaドライバを更新したら再度タスクが有効化される、あるいは別のソフトがスクリプトを追加しているケースもあるからです。定期的にAutorunsやスケジュールタスクを見直してみるといいでしょう。
ケーススタディ:独自のエラー原因と解決方法
ケース1:不明なVBSファイルが残っていた
あるユーザーは「NvProfileUpdaterOnLogon」ではなく、謎のVBSファイルがスタートアップに登録されており、そこからScript Hostエラーが出ていたとのことです。Autorunsで当該ファイルを確認すると、過去に導入したフリーソフトが残していったスクリプトでした。不要と判断してチェックを外してから、エラーは起きなくなったそうです。
対処ポイント
この場合も同じくAutorunsで無効化し、必要であればシステム修復コマンドやレジストリのクリーニングを試すとより安心です。
ケース2:マルウェアを疑ったがシロだった
スクリプトファイルのエラーと聞くと、まずはマルウェアを心配する人もいるでしょう。実際、マルウェアによるスクリプトが潜んでいることはあります。しかし、マルウェアスキャンで何も引っかからない場合はシステムやアプリケーションのタスクが原因というケースも多いです。今回のNvidiaタスクはまさにその代表例です。
対処ポイント
ウイルスやスパイウェアでないかチェックするのは大事なプロセスですが、検出されなければ、次にアプリケーション絡みのスクリプトタスクを疑い、Autorunsなどで確認するのが近道です。



私がサポートした方でも、「マルウェアだと思って色々セキュリティソフトを試したけど駄目だった」という人がいました。結局はNvidiaのタスクだったケースが多いです。
Nvidiaドライバ更新後の再発注意
Nvidiaのドライバをアップデートした場合、同じタスクが再度有効になってしまうことがあります。アップデートの内容によってはタスクの名前が微妙に変わっている場合もあるので、エラーが再発したときは再度Autorunsで確認してみてください。
ドライバのクリーンインストール
ドライバの更新を行う際に、カスタムインストールオプションで「クリーンインストール」を選ぶことによって、不要なタスクや設定を上書きできる可能性があります。余計なタスクをインストールしないようにすることで、Script Hostエラーのリスクを減らすことができます。
クリーンインストール手順
– 最新のNvidiaドライバを公式サイトからダウンロードする
– セットアップを開始し、インストールタイプで「カスタム(詳細)」を選ぶ
– 「クリーンインストールを実行」にチェックを入れ、インストールを進める
– 終了後、Autorunsで再度怪しいタスクが追加されていないか確認する
このように、ドライバ更新時にも細心の注意を払っておけば、Windows Script Hostエラーが再登場する機会を減らせるかもしれません。
まとめと今後のポイント
Windows 10の起動時に出るWindows Script Hostエラーは、実はNvidiaのスケジュールタスクが原因だったという例が多数報告されています。Autorunsを使って「NvProfileUpdaterOnLogon」などのタスクを無効化するだけで解決できる場合が多く、DISMやsfcコマンドでは太刀打ちできないケースもあるのです。
また、マルウェアである可能性も完全には否定できないため、必ずウイルススキャンを実行しておくことも大切です。ドライバやソフトウェアが更新されるたびに同様のタスクが復活する可能性もあるので、定期的にAutorunsをチェックして「見えないところで動作している余計なタスク」を取り除くと、PCの安定度や起動速度も向上します。
煩わしいエラーに悩まされることがなくなれば、パソコンを起動するときの気持ちがぐんと軽くなるはずです。ぜひ試してみてください。



この記事をきっかけに、単なる「スクリプトエラー」で片付けず、根本原因を探る楽しさも感じていただければ嬉しいです。知らないタスクを調べていくと、「あ、こんな機能が裏で動いてたんだ」と新しい発見もあるものです。
コメント