Windows 10を長らく使っていると、新しいバージョンへのアップグレードは気になるイベントですよね。私もあるとき、愛用のPCを最新の22H2にアップデートしようとしたら、なぜかエラー0x80070643が出て先に進まず途方に暮れた経験があります。加えて、SteamやDiscordなどのお気に入りアプリが起動しなくなってしまい、本当に焦りました。この記事では、私が実際に試行錯誤した対処法や、周りの仲間の事例を交えて、エラーを解決しアップデートを完了させるまでのステップを詳しくご紹介します。
Windows 10 22H2アップデートでエラーが起こる背景
Windows 10の22H2アップデートは、より新しいセキュリティ機能や安定性向上を目的とするものですが、稀にアップデートが途中で失敗するトラブルが報告されています。なかでも「エラー0x80070643」は、Windows Updateのインストール時に何らかの不具合が発生したときに表示される一般的なエラーメッセージです。具体的には、アップデートに必要なファイルが破損している、あるいはシステムがウイルス対策ソフトやWindows Defenderによってロックされているといったケースがあります。
実際に報告されている症状
アップデートに失敗すると「0x80070643」のエラーが出るだけでなく、一部のアプリケーションが起動できなくなる、あるいは動作が不安定になる事例があります。例えば、SteamやDiscord、さらにはMedia Creation Tool自体が起動エラーを起こす場合もあるようです。また、Windows Defenderが「Trojan:Win64/Rozena!pz」といった検出名を表示して、アップデート関連ファイルや自作プログラムを誤検出する事例もあり、対処が複雑化する原因にもなっています。
私の身近な事例
私の場合、普段は開発用にC言語で自作のツールを作っているのですが、その実行ファイルがウイルス扱いされてしまい、アップデートどころではなくなりました。最初はファイルが本当にウイルスに感染したのかと思って慌てましたが、ほかのウイルス対策ソフトやオンラインスキャンでは検出されず、最終的に誤検知だと分かってほっとしました。ただ誤検知によって大事なファイルが隔離されると、復旧にも手間がかかるので注意が必要です。
なぜエラー0x80070643が起こるのか
Windows Update関連ファイルの破損
Windows Updateの仕組みは、さまざまなコンポーネントが連携して動いています。ちょっとしたファイルの破損やフォルダの損傷があるだけでも、アップデート全体がストップしてしまうことがあります。特に「SoftwareDistribution」フォルダや「catroot2」フォルダに格納されているデータが壊れると、更新プログラムの正常なインストールが妨げられます。
セキュリティソフトやWindows Defenderの干渉
リアルタイム保護機能が有効になっていると、アップデートプロセスに必要なファイルを「不審な動作」としてブロックしてしまうケースも報告されています。一時的にセキュリティ対策ソフトを停止してみると、問題が解決することがあります。
ユーザープロファイルやレジストリの問題
Windowsのユーザープロファイルやレジストリには個別の設定が反映されるため、特定の環境でのみアップデートに失敗することがあります。新規ユーザーアカウントを作ってアップデートを試すと、案外あっさり成功することもあるので一度試してみる価値があります。
システムファイルの深刻な損傷
普段の使用でトラブルが表面化していなくても、システムファイルが深いところで破損している場合があります。SFCやDISMを使って修復を試みると、こういった隠れた問題を解決できることがあります。

以前、知人はアップデートエラーが出たまま放置していたら、気づかないうちにWindows自体が重くなってしまい、作業効率が一気に落ちたと言っていました。アップデートに失敗したままだと、セキュリティリスクだけでなくパフォーマンスにも影響が出てしまうようです。
具体的な対策の流れ
1. Microsoftコミュニティのガイドを確認
Microsoft公式が案内しているアップデート手順は、バージョン2004や20H2、21H1など幅広いバージョンから22H2へ移行する際にも有効です。まずは公式情報を確認しましょう。多くの場合、公式推奨の流れに沿うだけでスムーズにアップデートできる可能性が高いです。
チェックポイント
・Windows Updateが動作可能なネットワーク環境か
・ドライバ類は最新バージョンか
・ストレージ容量に余裕があるか
2. Windows Updateのトラブルシューティングツールを実行
Windows 10には標準でトラブルシューティングツールが搭載されています。次の手順でアクセスして問題の自動修正を試みてください。
トラブルシューティングの実行手順
1. Windowsの設定を開く
2. 更新とセキュリティを選択
3. トラブルシューティング → その他のトラブルシューティングをクリック
4. Windows Updateを選んで「トラブルシューティングの実行」を押す
このツールが問題を検出・修正してくれる場合があり、アップデートの失敗原因が単純なものであればこれだけで解決できることもあります。



私が友人に勧めたところ、これだけであっさりアップデートできたケースもあったので、正直侮れない機能だなと思っています。
3. Windows Update関連コンポーネントをリセット
SoftwareDistributionフォルダやcatroot2フォルダは、Windows Updateで使用される一時ファイルの保管場所です。これらが破損しているとアップデートに失敗しやすいので、以下のコマンドでリセットを行います。
手順
1. コマンドプロンプトを管理者として起動
2. 次のコマンドを順に入力
net stop bits net stop wuauserv net stop appidsvc net stop cryptsvc ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old net start bits net start wuauserv net start appidsvc net start cryptsvc
この操作後、再度Windows Updateを試すと、新規に必要ファイルがダウンロードされてエラーが解消されることがあります。
4. SFCとDISMでシステムファイルを修復
Windowsシステム内部に破損ファイルがあると、アップデートが失敗する可能性が高まります。まずはSFC(System File Checker)でファイルをスキャンし、不整合を見つけて修復を試みます。その後にDISM(Deployment Image Servicing and Management)を使ってより深い部分を修正します。
SFCスキャンの実行手順
sfc /scannow
コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、上記コマンドを入力します。修復完了まで待ちましょう。
DISMコマンドの実行例
DISM /Online /Cleanup-image /Scanhealth DISM /Online /Cleanup-image /Restorehealth
Scanhealthで問題を検出し、Restorehealthでイメージの修復が行われます。私はこの工程で何度かエラーが表示されたこともありますが、再度実行すると修正が進むケースもありました。
5. ウイルス対策ソフトやファイアウォールの一時停止
セキュリティソフトによる誤判定で、アップデートプロセスがブロックされる場合があります。私のC言語で作成した実行ファイルも誤検知されていたので、この対策は見逃せません。一時的にリアルタイム保護やファイアウォールを無効化してからアップデートを試してみましょう。ただし、完全にオフにするためには、ソフトによって操作が異なるので注意が必要です。
6. インプレースアップグレード(上書きインストール)
Media Creation Toolを使ったインプレースアップグレードは、現行のシステムを残したままWindowsを再インストールできる便利な方法です。これによりシステムファイルの破損を解消しつつ、個人データやアプリは基本的に温存できます。
インプレースアップグレード手順の概要
1. Microsoft公式サイトからMedia Creation Toolをダウンロード
2. ツールを起動して「今すぐアップグレードする」を選択
3. ライセンス条項に同意し、指示に従って進める
ただし、ツールそのものが起動しないという報告もあるので、その場合は一度、別PCで作成したISOメディアを使ったり、USBインストールメディアから実行するなど工夫が必要です。



私が試したときには、Media Creation Toolが突然エラーを吐いて進行しなくなったんです。原因は不明でしたが、セーフモードで再度実行したらあっさり成功しました。もし起動に失敗するならセーフモードも試してみるといいですよ。
7. 新規ユーザーアカウントを作成してから実行
ユーザープロファイルの破損は気付きにくいですが、意外とエラーの原因になりやすいポイントです。
新規アカウント作成方法
1. Windowsの設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー
2. その他のユーザーを追加
3. ローカルアカウントまたはMicrosoftアカウントで新規ユーザーを作成
この新しいアカウントでWindows Updateを試すと、案外すんなり成功することがあります。
8. 最終手段:PCのリセットを検討
あらゆる方法を試してもダメな場合、Windowsの初期化(リセット)を行うのが最後の手段として挙げられます。PCメーカーによっては独自のリカバリ機能が備わっている場合もあるので、手順に従いながら慎重に進めましょう。初期化する前に大切なデータを外部ストレージにバックアップするのは必須です。私は以前、大事な写真や音楽ファイルを失った苦い経験があるので、データ退避には最新の注意を払っています。



どうしてもエラーが解消されないとき、リセットという選択肢は心強いですよね。面倒ではありますが、PCがまっさらな状態になるので問題を根本から解決できます。
アップデートエラー解消の事例とポイント
ここでは、私や仲間が体験したエラー解消のポイントをまとめます。
事例 | 対処法 | 結果 |
---|---|---|
Windows Defenderが自作アプリをウイルス認定 | 一時的にリアルタイム保護を停止 | アップデート成功 |
Media Creation Toolが起動エラー | セーフモードで起動 | 正常にインストール作業が継続 |
SoftwareDistributionフォルダ破損 | フォルダのリネームとサービス再起動 | エラー解消 |
ユーザープロファイル破損 | 新規アカウントでアップデート | 途中停止せず完了 |
謎のエラーが繰り返し発生 | インプレースアップグレード | データ保持のままエラー消失 |
私自身の最終的な解決報告
私の環境では、ウイルス対策を停止した後にSoftwareDistributionとcatroot2をリセットし、そのうえでDISMを実行したところ、無事に22H2のアップデートが完了しました。最初はまったく進まなかったアップデートが、これらの対策を行ったあとには嘘のようにスムーズに進んでいったのが印象的でした。
まとめ
アップデートエラー0x80070643は、さまざまな要因が絡み合うため、一筋縄ではいかないこともあります。しかし、対処法をひとつずつ試しながら問題の原因を切り分けていけば、きっと解決の糸口が見つかるはずです。Windows 10のアップデートは、セキュリティや機能向上に直結する重要な作業なので、面倒がらずにぜひ向き合ってみてください。



私自身、今ではアップデートの都度「また失敗するんじゃないか」と身構えつつも、しっかり下準備をして挑めば怖くないと実感しています。少し手間をかけるだけで、最新のWindows環境を快適に楽しめますよ。
今後の対策
定期的なバックアップ
定期的にシステムイメージや重要データをバックアップしておけば、万一アップデートに失敗しても元に戻せる安心感があります。私も外付けHDDやクラウドストレージを活用してバックアップの習慣をつけています。
ドライバ更新のチェック
古いドライバが残っていると、不具合やエラーの原因になりやすいです。Windows Updateやデバイスマネージャーから、定期的にドライバ更新をチェックするようにしましょう。
クリーンアップの習慣化
SoftwareDistributionフォルダが肥大化すると、必要のないファイルが残りアップデートに影響を与えるケースがあります。また、Cドライブが容量不足だとアップデートに失敗する場合もあるので、ディスククリーンアップツールを使い、定期的に不要ファイルを削除することをおすすめします。
最後に
エラー0x80070643に遭遇すると「もう無理かも」と感じるかもしれませんが、実際には多くの事例が解決に至っています。アップデートに悩んでいる方は、まずここに記載した対処法を一通り試してみてください。きっと、正常にアップグレードを完了させ、最新のWindows 10 22H2環境を堪能できるようになるでしょう。



私が味わったような焦りや不安は、しっかりと原因を突き止めて対処すれば乗り越えられます。皆さんのPCライフがさらに快適になることを願っています。
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