Windows 10の環境でXboxアプリを立ち上げようとしたとき、突然エラーコードが表示されて起動できなくなると、ゲームを楽しみにしていた方は肩透かしを食らった気分になってしまいますよね。この記事では、Xboxアプリが起動しないトラブルの具体的な原因や対処法をわかりやすく解説していきます。
Xboxアプリが起動しない原因とエラーコードについて
Windows 10上でXboxアプリを起動しようとした際に、代表的なエラーコードとしては「0x80070422」や「0x80073cf9」が挙げられます。これらのエラーは、Windows UpdateやGaming Services関連の不具合、サービス設定の問題など、いくつかの要因によって発生します。とくにWindows 10はアップデートによる変更が多く、バージョンによってXboxアプリの動作に影響を及ぼすケースも珍しくありません。
よく疑われる原因の一覧
- Gaming Servicesの不具合
ゲームのライセンス認証やXboxアプリとの連携を担う重要なコンポーネントが「Gaming Services」です。これに不具合が生じると、Xboxアプリ自体が起動しなくなることがあります。 - Windows Updateの影響
最新のアップデートに不具合が含まれているケースや、アップデートが正しく適用されていないケースがあります。とくに更新プログラムのインストールが中途半端に終わっていると、Xboxアプリの起動に支障が出る場合があります。 - サービスの無効化
Windowsには数多くのサービスがあり、その中にはXboxアプリの動作に必須のサービスがいくつか存在します。これらのサービスが無効になっていると、Xboxアプリが正常に起動しません。 - システムファイルの破損
Windows 10のシステムファイルが破損していると、アプリの正常動作が妨げられる可能性があります。SFC(システムファイルチェッカー)やDISMなどで修復を試すのはこの対策です。 - ローカルアカウントまたはMicrosoftアカウントの問題
ユーザーアカウント権限のトラブルやプロファイルの破損が疑われる場合、別のアカウントで試すとスムーズに起動することがあります。
Xboxアプリが起動しないときの具体的な対処法
ここからは、実際にトラブルシューティングを進めるうえで効果があるとされる方法を順番に紹介していきます。特にGaming Servicesの修復から試してみると、高い確率で問題が解決できるのでおすすめです。
1. Gaming Services修復ツールを試す
最も有力な解決策として知られているのが、Microsoftサポートページ提供のGaming Services修復ツールを使う方法です。このツールを管理者権限で実行し、修復作業を行うことで多くの利用者がエラーを解消しています。
- ダウンロード方法
公式のMicrosoftサポートページにアクセスし、「Gaming Services修復ツール」を取得します。 - 実行手順
- ダウンロードしたファイルを右クリックし、「管理者として実行」を選択
- 指示に従って修復を進める
- 修復が完了したらPCを再起動する
- 再度Xboxアプリを起動してみる
もしここでエラーコードが解消されれば、問題はGaming Servicesの不具合に由来していたということになります。実際、多くのユーザーがこの修復ツールによって「0x80070422」や「0x80073cf9」のエラーを乗り越えています。
2. Windowsのサービス設定を確認・変更する
Xboxアプリの動作にはいくつかのサービスが必要です。設定が手動になっている、または停止していると、Xboxアプリの起動に失敗するケースがあります。以下のサービスはAutomatic(自動)に設定しておきましょう。
- IP Helper
- Xbox Live Auth Manager
- Xbox Live Game Save
- Xbox Live Networking Service
- Gaming Services (編集ができない設定の場合はスキップ)
サービスの設定を変更する方法は「services.msc」画面で行います。以下に手順をまとめた表を示します。
手順 | 操作内容 |
---|---|
1 | キーボードの「Windowsキー + R」を押下 |
2 | 出てきた「ファイル名を指定して実行」画面に services.mscと入力 |
3 | [OK]をクリックすると「サービス」画面が表示 |
4 | 対象のサービスをダブルクリックしてプロパティを開く |
5 | 「スタートアップの種類」を自動に設定 |
6 | 「サービスの状態」が「停止」になっている場合は [開始]ボタンで起動 |
7 | 変更内容を確認して[OK]をクリック |
これらのサービスが停止しているとXboxアプリと連携できず、エラーコードが出る原因になりますので、必ずチェックしましょう。
3. Windows Updateの手動実行やアンインストール
Windows Updateが途中でエラーを起こしたり、更新プログラムに不具合が含まれている場合は、Xboxアプリの起動トラブルが発生しやすくなります。すでにWindows Updateを試しても解決しない場合は、最近適用された更新プログラムを一度アンインストールしてみる方法も検討しましょう。
- Windows Updateのアンインストール手順
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」
- 「更新履歴を表示する」→「更新プログラムをアンインストールする」
- 最近インストールした更新プログラムを選択して「アンインストール」を実行
- アンインストール後のチェック
- PCを再起動した後、Xboxアプリが正常に起動するかをテスト
- エラーが解消されているようであれば、アップデートに含まれていたバグが原因だったと推測できます
ただし、アンインストールしたままだとセキュリティ面のリスクが高まることもあります。そのため、アンインストール後に問題が解消されたら、Microsoftの公式情報やサポートを参考にして、安全なアップデートの適用タイミングを見極めましょう。
4. 新しいローカルユーザーアカウントを作成して試す
ユーザープロファイル自体に問題が生じている場合、既存のアカウントで何度設定を修正してもXboxアプリが起動できない可能性があります。そこで、新たにローカルユーザーアカウントを作成して、同じ環境でXboxアプリをインストールし直すことで不具合の切り分けが可能です。
- ローカルアカウントの作成手順
- 「設定」→「アカウント」→「家族とその他ユーザー」
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」からローカルアカウントを作る
- 作成したローカルアカウントでWindowsにサインイン
- テストの実施
- 新しいアカウント環境下でMicrosoft StoreからXboxアプリを再インストール
- 正常に起動するかを確認
もし新しいアカウントで問題なく起動するのであれば、元のアカウントの設定やユーザープロファイルが破損している可能性があります。その場合はデータ移行を検討し、使い慣れたアカウントにこだわらず、新アカウントへの切り替えも視野に入れてください。
その他の一般的なトラブルシューティング
上記の対策を試してもまだXboxアプリが起動しない場合、以下の方法を順番にチェックしてみましょう。
1. Windows Storeアプリのキャッシュをクリア(wsreset.exe)
Storeアプリのキャッシュが破損すると、Xboxアプリを含むMicrosoft Store系のアプリが正しく動作しなくなる可能性があります。
- 手順:
- 「Windowsキー + R」で「ファイル名を指定して実行」を開く
wsreset.exe
と入力し[OK]をクリック- コマンドプロンプトのような画面が一瞬表示され、自動でキャッシュがクリアされる
- Microsoft Storeが起動するので、念のため再起動してからXboxアプリを起動テスト
2. PowerShellでWindowsストアアプリを再登録
既に試している方も多いかもしれませんが、PowerShellを使ってWindowsストアアプリを強制的に再インストール・再登録するコマンドです。下記は管理者権限のPowerShellで実行してください。
Get-AppxPackage -allusers Microsoft.GamingServices | remove-AppxPackage -allusers
Get-AppxPackage -allusers Microsoft.XboxApp | remove-AppxPackage -allusers
Get-AppxPackage -allusers *WindowsStore* | Foreach {
Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"
}
上記の操作では、まずGaming ServicesとXboxアプリをアンインストールし、ストアアプリの再登録を行っています。その後、必要であれば「Microsoft Store」からXboxアプリとGaming Servicesを再インストールし、動作状況を確認してみてください。
3. システムファイルチェック(SFC)やDISMの活用
Windowsに組み込まれているシステムファイルチェックツール(SFC)や、より高度なイメージ修復コマンド(DISM)を使うことで、破損ファイルを検知・修復できます。コマンドプロンプト(管理者権限)またはPowerShell(管理者権限)で以下を実行します。
sfc /scannow
SFCが完了した後、さらにDISMによるチェックを行いたい場合は、次のコマンドを追加で入力するとよいでしょう。
DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
4. デバイスドライバの更新とネットワーク環境のリセット
Xboxアプリの起動トラブルの背景には、ネットワークドライバやグラフィックドライバなどの古いバージョンが影響している可能性も否めません。特にネットワーク環境が不安定だと、Xboxアプリのログインやアップデート確認に失敗するケースが見られます。
- デバイスマネージャーでのドライバ更新
- ネットワークのリセット(「設定」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークのリセット」)
- ルーターやモデムの再起動
これらの作業を行うことで、不要な通信障害を除去できる可能性があります。
対策を行う際の注意点
トラブルシューティングにおいては、以下の点を意識すると失敗やさらなる不具合を防げます。
1. システムのバックアップを取る
レジストリの編集やWindows Updateのアンインストールなど、システム関連の操作を行う場合は必ず事前にバックアップを取っておきましょう。万が一不具合が深刻化しても復元ポイントを利用できれば安心です。
2. セキュリティソフトの一時停止は慎重に
アンチウイルスやファイアウォールが原因でXboxアプリがブロックされる可能性がありますが、セキュリティを一時的に無効化する場合は非常に注意が必要です。必ずオフライン環境にしたり、時間を限定して行うなどの対策を講じましょう。
3. エラーログをチェックする
エラーコードや詳細を突き止めるために「イベント ビューアー」でログを確認するのも有効です。特に「Windowsログ」→「アプリケーション」や「システム」カテゴリで、XboxアプリやGaming Services関連のエラーが記録されていないかをチェックすると、より直接的な原因究明に繋がる可能性があります。
実際に解決した事例:Gaming Services修復ツールの効力
ユーザーの報告事例では、あらゆる方法を試しても改善しなかった問題が、最終的にGaming Services修復ツールの実行によって解消されたケースが多々あります。これは、Xboxアプリが起動するうえでGaming Servicesがいかに重要な役割を担っているかを物語っています。Windows Updateの不具合にせよ、サービスの停止にせよ、根本にはGaming Servicesの正しい動作が欠かせません。
もしあなたが遭遇しているエラーコードが「0x80070422」や「0x80073cf9」であれば、まずはGaming Services修復ツールを試し、それでも難しい場合に他の手順を順に実行してみるのが効率的です。
まとめ:順を追って実行してみよう
XboxアプリがWindows 10上で起動できない問題に直面した場合は、以下のステップで解決を目指すのがおすすめです。
- Gaming Services修復ツールの利用
- 「サービス」画面で関連サービスの自動起動を確認
- Windows Updateの更新プログラムをアンインストールしてみる
- 新しいローカルユーザーアカウントで動作確認
- その他、SFC/ DISM / ドライバ更新 / ネットワークリセット等を段階的に試す
特にGaming Services修復ツールは、Microsoft公式が提供している信頼度の高い手段です。問題が解決した後も、定期的なWindows Updateやストアアプリのメンテナンスを怠らずに行うことで、再度エラーに悩まされるリスクを減らせます。快適なゲームライフを取り戻すためにも、ぜひ今回紹介した方法を参考にしてみてください。
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