Windows 11でエクスプローラーの右クリックメニューにコマンドプロンプトを追加する完全ガイド

普段のファイル操作のなかで、「ここでサッとコマンドプロンプトを開きたいな」と思う瞬間は意外と多いものです。私も以前、Windows 11に移行してから、その簡便さを取り戻すためにレジストリ編集に挑戦したことがあります。慣れないうちは少し緊張しますが、手順をきちんと踏めば案外スムーズにできるんですよ。この記事では、右クリックメニューにコマンドプロンプトを追加するための具体的なレジストリ編集の方法と注意点、さらにWindows 11独自のポイントなどをたっぷりご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

目次

レジストリ編集でコマンドプロンプトを追加する前の準備

事前に知っておきたい注意点

パソコンを使っていて、「これをもうちょっと効率良くできたらいいのになぁ」と考える瞬間は多いですよね。私も昔、スクールの課題をやっていたときに頻繁にコマンドプロンプトを開く必要があったのですが、わざわざスタートメニューから探したり、Windowsキー+Rでコマンドを打ち込んだりするのがちょっと面倒に感じていました。そこで、エクスプローラーで対象のフォルダを開いた状態で右クリックからすぐにcmd.exeを立ち上げられるようカスタマイズしたのがキッカケです。

ただし、このカスタマイズをするにはレジストリという、Windowsの深い設定を司る領域を直接操作する必要があります。レジストリはWindows全体に影響を及ぼす非常に重要なデータベースです。操作を誤ると最悪の場合、システムが起動しなくなってしまうこともあり得ます。この点はしっかり心に留めておいてください。そうは言っても、手順どおりに行う限りはそう難しくありませんし、多くの方が成功しているので必要以上に怖がることもありません。

バックアップの重要性

レジストリ編集を行う前には、必ず設定のバックアップを取っておくことが望ましいです。たとえばレジストリエディタの「ファイル」メニューから「エクスポート」を選択すれば、現在のレジストリ設定を保存することができます。これをやっておけば、万が一カスタマイズに失敗したり、設定の整合性が崩れたりしても、元に戻しやすくなります。慣れてくるとバックアップを取り忘れがちですが、リスクを最小限に抑えるためにもぜひおすすめです。

右クリックメニューをカスタマイズするメリット

Windows 11では従来のWindows 10に比べて、右クリックメニューの表示が少し変わっています。Windows Terminalが優先される設定になっていたり、ちょっとした項目にアクセスしづらくなっていると感じる方もいるかもしれません。ただ、レジストリ編集でコマンドプロンプトを明示的に呼び出すように設定すれば、たとえWindows Terminalがデフォルトになっていても便利に使い分けることができます。

作業効率を高めたい人にとっては、エクスプローラーから一発でcmd.exeが開けるのは非常に快適です。

私は普段プログラミングの勉強をしているのですが、コンパイルやGit管理などのコマンドを入力するときに、いちいちディレクトリを移動する手間が省けて本当に助かっています。楽をするための工夫って大事ですよね。

cmd.exeを追加する実際の手順

レジストリキーの場所を確認

まずはレジストリエディタを起動します。起動方法はいくつかありますが、スタートメニューの検索バーに「regedit」と入力してエンターを押すのがシンプルです。すると、管理者権限の承認を求められることがありますので、その場合は「はい」を選択してください。

レジストリエディタが開いたら、以下の場所を探してみましょう。

Directory\Background\shellを作成

HKEY_CLASSES_ROOTというツリーを展開し、次の階層に進みます。
Directory → Background → shell
もし「shell」キーがすでにあればOKです。なければ「Background」上で右クリックして「新規」→「キー」を選び、名前を「shell」として作成します。

次に「shell」キーの下に、コマンドプロンプト用のキーを作ります。たとえば、名前を「cmd」としておきましょう。作成した「cmd」キーの(既定)の値には、わかりやすい名前を入れておくと便利です。たとえば「コマンドプロンプトを開く」などにすると、右クリックメニューにその名前で表示されます。

コマンドのパスを設定

commandキーにcmd.exeを登録

「cmd」キーの下に「command」という新しいキーを作成します。今度はその「command」キーの(既定)の値を編集して、「C:\Windows\System32\cmd.exe」や「C:\Windows\System32\cmd.exe /K ‘cd %V’」のように設定します。フォルダパスを引き継ぎたい場合は、コマンドライン引数に%Vなどを活用すると、右クリックしたフォルダに自動的に移動した状態でコマンドプロンプトを開くことができます。

パスの設定例としては以下のようになります。

– cmd.exeをシンプルに開くだけ
C:\Windows\System32\cmd.exe
– cmd.exeを開いたと同時に現在のフォルダへ移動
C:\Windows\System32\cmd.exe /K “cd %V”

なお、”/K” オプションは、cmd.exeを起動後に指定したコマンドを実行してそのままウィンドウを開いておく機能です。フォルダパスの引き継ぎだけでなく、特定のスクリプトを実行した上で待機させたい場合にも応用できます。

Windows 11ならではの考慮事項

Windows 11では、右クリックメニューやタスクバーなどのユーザーインターフェイスが以前のバージョンとだいぶ変わっています。デフォルトではWindows Terminalが優先されることが多く、レジストリでcmd.exeを追加しても、場合によってはWindows Terminalが開いてしまうケースがあるようです。

Windows Terminalの設定

Windows Terminalがインストールされている場合、設定画面から「デフォルトプロファイル」を変更することができます。コマンドプロンプトをメインで使いたい場合は、プロファイルをコマンドプロンプトにしておくと、何かと便利でしょう。あるいはWindows Terminal自体を無効化する方法もありますが、Windows Terminalはパワフルなツールでもあるので、必要に応じて切り替えるというのがおすすめです。

再起動やサインアウトで反映

レジストリの編集を終えたら、一度サインアウトして再度ログインし直すか、PCを再起動してみてください。私の環境ではそのまま反映されることもありましたが、何か不整合があった場合は、再起動で解決するケースが多いです。編集した内容がきちんと反映されているかどうかは、エクスプローラーの空欄部分を右クリックしてメニューに追加されているかどうかで判別できます。

レジストリを正しく編集すれば、右クリック一発でコマンドプロンプトが開けるようになり、作業効率がぐんと向上します。

応用設定やトラブルシューティング

フォルダパスを引き継ぐ設定

フォルダを右クリックして「コマンドプロンプトを開く」を選んだとき、そのフォルダを自動的に現在のディレクトリとして認識してくれる設定はとても便利です。これは先ほどの%Vを使う方法が代表的ですが、%L、%wなど、Windowsのバージョンによって挙動が異なる引数が存在します。Windows 11であれば%Vで問題なく動作することが多いですが、うまくいかない場合は%1を試す、などいくつかのやり方を比べてみると良いでしょう。

Windows Terminalを無効にする方法

Windows Terminalがどうしても邪魔で、コマンドプロンプトだけを使いたいという方は、以下のような手段を取ることが可能です。

システム設定からオプションを探す

1. スタートボタンを右クリックして「設定」を開く
2. アプリと機能から「Windows Terminal」を探す
3. 「アンインストール」または「オプション機能の管理」などを選んで無効化できないか確認する

私のケースでは、Windows Terminalの便利さも感じていたので、完全に削除せず、実行する機会を絞る形にして使い分けています。やはりタブで複数のシェルを同時に扱える利点は捨てがたいですよね。

.regファイルを使った一括編集

レジストリエディタを手動で操作するのが苦手という方や、同じ設定を複数のパソコンに適用したい方は、.regファイルを用意してインポートする方法が便利です。新規作成のテキストファイルに以下のような内容を書き込み、拡張子を「.reg」に変更すれば準備は完了です。これをダブルクリックすれば、同じレジストリキーをまとめて作成することができます。

例:

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\Background\shell\cmd]

@=”コマンドプロンプトを開く”

[HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\Background\shell\cmd\command]

@=”C:\\Windows\\System32\\cmd.exe /K \\\”cd %V\\\””

このときエスケープ文字「\\」を正しく記載する必要がある点には注意してください。また、.regファイルによるインポートの場合も、あらかじめレジストリのバックアップを取っておくことをおすすめします。

操作手順を誤ると重大なエラーが起こる可能性があるため、.regファイルを使う際は内容をしっかり確認してください。

かつて、私もレジストリのパスを間違えて入力してしまって焦った経験があります。幸いバックアップを取っていたので大きなトラブルにはなりませんでしたが、手作業の入力は思わぬミスが起こりやすいと実感しましたね。

表で確認するレジストリ編集の例

エクスプローラーの右クリックメニューに追加する具体的なレジストリ設定を、改めて表にまとめてみました。ご自身の環境に合わせて微調整してみてください。

レジストリパス (既定)の値例 設定内容 説明
HKEY_CLASSES_ROOT
└Directory
 └Background
  └shell
   └cmd
コマンドプロンプトを開く (既定) 右クリックメニューに表示される名称。好きにカスタマイズ可
HKEY_CLASSES_ROOT
└Directory
 └Background
  └shell
   └cmd
    └command
C:\Windows\System32\cmd.exe /K “cd %V” (既定) コマンドプロンプト起動後に、そのフォルダへ移動した状態で待機

このように、階層ごとに適切にキーを作成し、それぞれの(既定)値を設定するだけで、エクスプローラーの背景(空白部分)を右クリックしたときにcmd.exeを呼び出せるようになります。もしキーを削除したい場合は、該当キーを右クリックして「削除」を選択するだけで元に戻せますが、念のためバックアップは残しておいてください。

カスタマイズ後の快適な操作

コマンドプロンプトを使いこなすメリット

コマンドプロンプトは、Windowsの基礎的な操作をコマンドラインで行うためのツールです。GUI操作に比べると少しハードルが高く感じる方もいるかもしれません。しかし、慣れてしまえば必要なコマンドを打つだけでファイル操作やネットワーク接続の状態確認など、さまざまな機能に素早くアクセスできるというメリットがあります。特に、プログラミングやサーバ管理をするときにはコマンドラインを多用することが多くなります。その際に、すぐにcmd.exeを呼び出せるようになっていると、わざわざショートカットキーやスタートメニューを経由する手間が省けて効率が上がります。

もし不具合が出たときの対処

レジストリ編集後、右クリックメニューにコマンドプロンプトが表示されない、あるいはクリックしても起動しないという不具合が出ることもあります。多くの場合、設定パスの入力ミスや、(既定)値の形式に問題がある可能性が高いです。もう一度レジストリエディタでキーや値を点検し、エスケープ文字や%V、%1の指定を再確認してみてください。

– もし文字列の記述がおかしな場合は修正し、一旦サインアウトまたは再起動して動作確認。
– どうしても直らないときは、バックアップを復元して元の状態に戻し、改めて作業を進める。

Windows 11固有の事情として、どうしてもWindows Terminalが呼び出されてしまう場合は、Windows Terminalのデフォルト設定を見直す必要がある点を再確認してください。レジストリ単体の問題ではなく、OS側の優先設定が原因になっていることもあります。

トラブルが起こっても、バックアップを取っていれば比較的安全です。慎重に作業して、快適な環境を手に入れましょう。

私の場合、最初はWindows Terminalと競合してうまく表示されないことがありました。でもWindows Terminalのプロファイルを変えたら問題なく使えるようになり、快適さが戻ってきました。やっぱり慣れたコマンドプロンプトが落ち着きます。

まとめ:自分好みにWindows 11をカスタマイズしよう

Windows 11の右クリックメニューにコマンドプロンプトを追加する方法は、レジストリキーを作成してパスを設定するという、至ってシンプルな流れです。ただ、Windows 11ではWindows Terminalとの兼ね合いがあるため、単純にキーを作るだけでは想定した動作にならないこともあります。その場合はTerminalの設定を見直すなど、少しだけ手順を挟む必要がある点は意識しておきましょう。

右クリックからすぐにcmd.exeを開けるようになると、ちょっとしたファイル操作やGit管理、プログラミングのコンパイルなどがスムーズになります。これまではいちいちスタートメニューから検索していた方も、この方法を取り入れればストレスを感じにくくなるはずです。せっかくWindowsを自分好みにカスタマイズできるのですから、多少の手間はかかりますが、ぜひ挑戦してみてください。きっとパソコン操作がもっと楽しくなると思います。

ただし、本格的にレジストリを改変する前に十分なバックアップを取らなかったり、手順を誤ったりすると、起動不能のリスクもある点はくれぐれもご注意ください。

私自身、最初にレジストリを触ったときはドキドキでした。でも失敗と成功を繰り返して、今ではよく使うショートカットをどんどん右クリックメニューに追加して自分だけのカスタム環境を作っています。ぜひ皆さんも、自分好みのWindowsを楽しんでくださいね。

コメント

コメントする

目次