Windows 11を使っていて急にCドライブの容量が足りなくなったと感じたことはありませんか。実はCrossDeviceフォルダが原因となるケースがあります。この記事では、大容量データ削除の方法を体験談を交えながら丁寧に解説します。
CrossDeviceフォルダとは
Windows 11に搭載されている機能の一つに、スマートフォンと連携を行うCrossDevice機能があります。スマホで撮影した画像や動画が自動的にPCと同期され、すぐにファイルを開けるなど便利な一面がある反面、気づかないうちに大量のデータがPCのCドライブに蓄積してしまうこともあります。この蓄積データを消去しようとすると、実際のスマホ側データまで削除されてしまわないか心配になる方も多いのではないでしょうか。
CrossDevice機能の概要
CrossDevice機能は、Windows 11の設定メニューからBluetoothやWi-Fi経由でスマートフォンとPCをリンクし、ファイルをやり取りできるようにするものです。一般的に、Windows側の「Bluetooth & デバイス」や「モバイルデバイス」という項目が関連しており、設定画面で「Show in File Explorer(エクスプローラーに表示)」をオンにすると、スマホのファイルがPCの特定フォルダ(CrossDeviceフォルダなど)にマウントされます。一見すると外部ディスクのようにも見えますが、同期の仕組みによりPCの容量を消費してしまう仕組みになっています。
実際に起こった大容量化の事例
私自身、はじめてこの問題に遭遇したときは気づけばCドライブの残り数GBという状態でした。最初は不要なアプリをアンインストールしたり、キャッシュを削除したりしていましたが、全然容量が回復しません。そこで、ディスク容量解析ソフトを使ってみると、原因はCrossDeviceフォルダに50GB以上のスマホ写真・動画ファイルが取り込まれていたことが判明しました。同様の声はインターネットの各所にも見られ、設定をオフにしていないと知らないうちに大容量化が進むケースが珍しくないようです。

私の場合、「なぜCドライブが急激に埋まるの?」と疑問を感じて調べ始めたところ、CrossDeviceフォルダに大量のスマホ写真がコピーされていたのを発見しました。消したいけれど、うっかりスマホ側のデータまで消えては困る…という不安が大きかったですね。
CrossDeviceフォルダを安全に削除する準備
CrossDeviceフォルダを削除したいと思っても、実際には削除に失敗したり、エラーで「権限がない」と言われたり、スマホのデータが連動して消えそうで怖かったりします。安全かつ確実に削除するには、あらかじめ設定を見直してから作業に取りかかるとスムーズです。
同期設定の確認
まずは、そもそもなぜスマホ内のデータがPCに同期されてしまったのかを把握しておく必要があります。Windows 11の設定を開き、「Bluetooth & デバイス」や「モバイルデバイス」などの項目を探してみてください。ここに、スマホとの連携設定が表示されているはずです。もし何らかのデバイスが登録されていて、そこに「Show in File Explorer」のような表示設定がオンになっている場合、それが原因でCrossDeviceフォルダにスマホの内容が同期されています。
Show in File Explorer の確認
この設定項目がオンになっていると、Windows上でスマホを外部ドライブのように見られるため便利な半面、そのまま大量のデータがフォルダとしてCドライブに作られます。不要な場合はオフにしておくのがおすすめです。オフにしても、スマホ内のファイルが即座に消えるわけではありませんが、同期が停止することでPC側のフォルダが更新されなくなります。
Bluetooth & デバイス -> モバイルデバイス での連携状況
Windows 11の設定アプリから「Bluetooth & デバイス」を開き、その下にある「モバイルデバイス」や「Phone Link」の類似項目をチェックしてください。機種名やデバイス名が表示されている場合、ここで登録を解除することも選択肢の一つです。デバイスの連携を解除すれば、今後は自動でファイルが同期されなくなります。
権限取得
CrossDeviceフォルダを削除しようとして、アクセスが拒否されたり、権限がないと警告が表示されたりすることがあります。その際は管理者権限を取得する必要がありますが、単純な右クリック「管理者として実行」だけでは削除できない場合もあります。そういう場合はレジストリ変更によって「Take Ownership(所有権の取得)」を右クリックメニューに追加し、自分のユーザーに所有権を切り替えてから削除を試してください。
実際の削除手順
CrossDeviceフォルダを安全に削除するための基本的な流れは次のとおりです。下記のように一つずつ手順を踏むことで、スマホ側のデータを消さずに、PC内の容量だけ開放できます。
手順 | 作業内容 | ポイント |
---|---|---|
1 | Windowsの設定を開く | スタートボタンから「設定」を選択 |
2 | Bluetooth & デバイスを選択 | スマホ連携がある場合はここに表示される |
3 | モバイルデバイスまたは該当デバイスをチェック | Show in File Explorerをオフ、もしくはデバイス削除 |
4 | PCを再起動 | 設定変更が反映されやすくなる |
5 | フォルダの所有権を取得 | 所有権がない場合はTake Ownership機能を使う |
6 | CrossDeviceフォルダを削除 | Shift+Deleteで完全削除も可能(要注意) |
これらを一通り実行し、PCを再度立ち上げて問題が起きていないか確認してください。スマホ側との同期がオフになっていれば、CrossDeviceフォルダを消してもスマホのファイルはそのまま残ります。
スマホデータを消さないためのポイント
スマホ側の実データまで誤って削除してしまうことが一番怖いところです。特に、強制削除コマンド(Remove-Item -Forceなど)を使うと、同期先にあるファイルを巻き込んで削除してしまう可能性もゼロではありません。以下の点を意識すれば、ほとんどの場合はスマホ内のデータを安全に保つことができます。
同期を切る
作業前に必ず「Show in File Explorer」をオフにし、もしくはデバイス登録を解除しておきましょう。これにより、PC側でファイルを操作してもスマホに影響しにくくなります。
念のためのバックアップ
どうしても不安な場合は、スマホのデータをクラウドや外部ストレージにバックアップしておいてからCrossDeviceフォルダを削除すると安心です。
再同期時の挙動
もし再度同期を有効化する際は、一度フォルダが空の状態からスタートします。PC側では新しくデータが同期される可能性があるので、不要な同期設定はそのままオンにせず、都度必要なものだけを同期するスタイルに変更しておくと容量を圧迫しません。
Treesizeなどで容量を再確認
CrossDeviceフォルダを削除後は、本当に容量が回復したかを確認しておきましょう。Windowsのエクスプローラーのプロパティでも確認できますが、TreesizeやWizTreeなどの専用ソフトを利用すると、より正確かつビジュアルで分かりやすいです。どのフォルダがどの程度の容量を占めているか一目瞭然になるので、知らぬうちに他の大容量フォルダが生まれていないかも合わせてチェックできます。



私もCrossDevice問題を解決した後に、Treesizeを使って定期的にCドライブをモニタリングするようになりました。意外なところにキャッシュファイルが溜まっていたりして、定期的な確認は大事だと感じています。
CrossDevice機能を活かすためのコツ
設定を細かく制御する
Windows 11のスマホ連携機能は、写真だけ同期する、あるいは音楽ファイルだけ同期するなど、細かな制御が可能な場合があります。必要なデータだけ同期できれば、CrossDeviceフォルダが巨大化するリスクも下げられます。
作業効率化のメリット
スマホで撮影した写真をその場でPC側の画像処理ソフトに読み込むなど、作業効率が上がるシーンもあります。設定を適切にすれば、不要なデータまで抱え込むことなく必要なファイルだけを扱えるので、特にデザイナーや写真を多用する仕事で役立つかもしれません。
削除時に注意したいデメリット
連携が再設定しにくくなる場合もある
CrossDeviceフォルダを強制的に削除したり、レジストリを操作したりすると、再度同じスマホと連携しようとしたときに予期せぬエラーが発生する場合があります。後々また使いたいという方は、あくまで正規の手順を踏んで削除するのがおすすめです。
Windowsのシステム動作への影響
CrossDeviceに限りませんが、システムフォルダや特殊フォルダを下手に消すと、OSの安定性に影響が出る可能性があります。CrossDeviceフォルダ自体はユーザーフォルダの下に作られることが多いとはいえ、Windows内部の同期関連サービスと密接に連動している場合もあります。焦らず手順通りに進めましょう。
まとめ
CrossDeviceフォルダはWindows 11でスマホと連携する際、非常に便利な反面、容量圧迫の原因になることがあります。特に「Show in File Explorer」をオンにしたまま放置すると、撮影した動画や写真がすべてPCに蓄積され、数十GBものスペースを占有してしまうケースも珍しくありません。
これを解決するには、まず同期を停止し、デバイス連携を解除するなり、設定をオフにしてしまうのが有効です。その後、フォルダの所有権を取得したうえでCrossDeviceフォルダを削除すれば、スマホ側の実ファイルに影響を与えることなくPCの容量を取り戻せます。誤って大切なデータを消さないように、作業前に念入りな確認を行うことが肝心です。
最後に、削除後は容量が正しく回復したかをTreesizeなどでチェックしておきましょう。そして、もし再度同期を有効にしたい場合は、用途に合わせてデータの種類やフォルダを細かく制御することで、余計なデータが溜まらない環境づくりを心がけてください。



私の経験上、CrossDeviceフォルダの存在を知らずに放置していたら、いつの間にか動画ファイルがどっさりたまっていました。スマホ側は消したくないという思いから、最初はビクビクしながら操作していたのですが、手順通りに設定をオフにして消したらスマホのデータは無事でした。もし同じような悩みを抱えている方がいたら、ぜひ参考にしてみてください。
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