Windows 11でBad Imageエラーが出た時の直し方|VCLibs破損を再インストールで解決

Windowsを使っていて、普段は何気なく開いているメモ帳や写真アプリが突然開けなくなると焦りますよね。私自身もWindows標準アプリを起動しようとした際にBad Imageエラーを目にして驚いた経験があります。今回は、その困りごとを解消する具体的な手順を一緒に確認していきましょう。

Windows 11でのBad Imageエラーとは

Windows 11環境でメモ帳やMicrosoft Store、写真、映画&テレビ、電卓といった標準アプリを開いたときに「Bad Image」というエラーメッセージが表示され、起動できなくなる現象を指します。特に「VCRUNTIME140_1_APP.dll」が破損している、または互換性の問題があるという旨のエラーが出ることが多いです。

どんな状況で起こるのか

ある日突然、メモ帳を立ち上げようとしたらエラーで動かなくなり、その後試しに写真アプリを開いたら同様にエラーが出る、というように複数のWindows標準アプリで同時多発することがあります。アップデートの最中に問題が起こったり、Visual C++関連ファイルが何らかの理由で破損したりすると、こうした症状が発生しやすいと考えられています。

実際に私が遭遇した例

私の場合、メモ帳を開こうとしたところ「C:\Program Files\WindowsApps\Microsoft.VCLibs.140.00_14.0.33519.0_x64_…\VCRUNTIME140_1_APP.dll が壊れています」というメッセージが表示されて呆然としてしまいました。普段は考えもしないフォルダパスだったので、何をどうすればいいのかわからずとても戸惑った記憶があります。

エラー内容には「アプリを再インストールしてください」などと書かれていましたが、何を再インストールすればいいか分からないまま右往左往しました。

Bad Imageエラーの主な原因

Bad Imageエラーの背後には、Windowsアプリが依存する重要なDLLファイルが0バイト化しているケースがあります。とりわけ、C:\Program Files\WindowsAppsフォルダ配下にある「Microsoft.VCLibs.140.00_14.0.33519.0_x64__8wekyb3d8bbwe」内のファイルが空になっている場合は要注意です。

Visual C++ライブラリファイルの破損

Windows標準アプリの多くは、Visual C++ライブラリ(Microsoft.VCLibs.140.00など)を利用して動作します。このライブラリの一部が破損や削除などで正常に読み込めない状態になると、Bad Imageエラーが発生してアプリが開けなくなります。

アップデートによる影響

Windows Update中に何らかの不具合が起こり、ライブラリファイルが正常に更新されないまま空になってしまうケースも考えられます。再起動のタイミングやストアアプリの更新が中途半端に終わってしまうなど、原因はさまざまです。

ライブラリファイルが0バイト化していると、システムが「ファイルがあるはずなのに中身が読めない」という非常に厄介な状態になります。

よくある対処方法とその効果

Bad Imageエラーが出たとき、多くの方がまず試すであろう方法を以下にまとめました。ただし、これらの方法でも症状が改善しない場合があり、そのときはフォルダのリネームとパッケージの再インストールという少し高度な手段が必要になります。

1. SFCコマンドの実行

SFC (System File Checker) は、Windowsシステムファイルの整合性をチェックし、破損が見つかった場合に修復を試みるコマンドです。通常は効果的ですが、Visual C++ライブラリがストアアプリの管轄にある場合は修復されない場合があります。

sfc /scannow

上記を管理者権限のコマンドプロンプトやPowerShellで実行します。

2. DISMコマンドの実行

DISM (Deployment Image Servicing and Management) は、Windowsのイメージを修復するためのツールです。SFCで修復できなかったファイルを補完してくれることが期待できます。

dism /online /cleanup-image /restorehealth

それでも直らない場合

SFCとDISMを実行してもBad Imageエラーが解消しない場合があります。特にVisual C++再頒布可能パッケージを再インストールしてみても変化がないときは、ファイルそのものが0バイト化している可能性が高いです。

0バイトのファイルは実質的には存在しないのと同じなので、いくら修復を試みても上手くいかない場合があるのです。

フォルダのリネームとパッケージ再インストールが最有力

ここからは、より直接的な解決方法をご紹介します。TrustedInstaller権限で該当フォルダをリネームし、Microsoftが配布しているパッケージを再度インストールするという手順です。少し専門的ですが、一つずつ手順を追えば難しくありません。

実施する前の注意点

バックアップの確保

WindowsAppsフォルダはWindowsストアアプリ関連の重要なファイルが格納されています。誤った操作で別のアプリが動かなくなる可能性もゼロではありません。作業前には必ず大切なデータのバックアップを取りましょう。

管理者権限の確認

フォルダ操作に必要な権限は通常の管理者権限よりも強力な「TrustedInstaller」の権限が望ましいです。コマンドライン上で特別に権限を切り替えるか、専用ツールを使う方法があります。

私が初めてTrustedInstallerとして作業したときは、フォルダのアクセス権限設定でかなり手こずりました。慎重にやりましょう。

フォルダリネームの手順

コマンドプロンプトをTrustedInstallerで起動

1. 「Windowsキー + R」で「ファイル名を指定して実行」を開きます。
2. そこから「cmd」と入力して通常のコマンドプロンプトを立ち上げるか、ツールなどを使ってTrustedInstaller権限を得ます(手順はさまざまな方法があります)。
3. コマンドプロンプトが起動したら、以下のようなコマンドを実行して対象フォルダをリネームします。

cd /d C:\Program Files\WindowsApps\
ren Microsoft.VCLibs.140.00_14.0.33519.0_x64__8wekyb3d8bbwe VCLibs.OLD

Windowsを再起動

フォルダのリネームに成功したら、一度Windowsを再起動します。再起動後、空になっていたファイルとの干渉は基本的になくなります。

リネームしたフォルダを残しておけば、万が一のときに元に戻す参考になるため、削除よりもリネームが安心です。

VCLibsパッケージの再インストール

Microsoft公式のAppxパッケージを入手

Microsoft公式サイトから「Microsoft.VCLibs.140.00_14.0.33519.0_x64__8wekyb3d8bbwe.Appx」をダウンロードします。入手先はいくつかありますが、確実に正規のものを取得してください。

Appxパッケージの実行

ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストールが開始されます。インストール中にエラーが出る場合や、「メモ帳を使うにはMicrosoft Storeからダウンロードが必要です」という画面が表示された場合は、Microsoft Store自体を起動して更新を確認してください。

私の環境では、Appxを実行した直後はエラーで入らず、Storeを立ち上げたらストア側で自動的にパッケージをインストールしてくれました。

補足:実際に試した結果

このリネームと再インストールの方法で、Bad Imageエラーが出ていた私のWindows 11環境は無事にメモ帳や電卓、写真アプリを開けるようになりました。SFCやDISMを繰り返しても効果がなかった場合に試す価値は十分にあると思います。

表で見る主な修復手段とその特徴

| 修復方法             | 難易度        | 効果                         |
|----------------------|--------------|------------------------------|
| SFC                  | 易しい       | システムファイルの修復      |
| DISM                 | やや易しい   | イメージファイルの修復      |
| Visual C++再インスト | やや易しい   | C++ライブラリ全般を再登録   |
| フォルダリネーム&再インスト | やや難しい     | 破損したDLLを直接置き換える |

上記のように、SFCとDISM、Visual C++再頒布可能パッケージの再インストールは最初に試す価値があります。それでもダメならフォルダリネームとAppx再インストールを試す、というのが多くの方が取る流れです。

Windowsを安全に使うために気をつけたいこと

定期的なアップデートとバックアップ

Windows Updateやアプリのバージョンアップはこまめにチェックしましょう。トラブルが起こってから急いで対処するより、普段からしっかり更新しておく方がリスクを減らせます。またシステムバックアップを定期的にとっておくと、何かあったときに復旧が早いです。

ストアアプリの更新履歴を把握する

Microsoft Storeのアップデート履歴を確認すると、どのアプリがいつ更新されているかがわかります。問題が起きる直前に何かアップデートがあれば、それが原因の可能性もあるので覚えておくとトラブルシューティングがスムーズです。

アンチウイルスソフトとの相性

まれに、セキュリティソフトがMicrosoft.VCLibs系のファイルを誤って検出し、ブロックや削除してしまうケースも報告されています。信頼できるソフトであっても、最新のウイルス定義にアップデートされていなかったり設定が厳しすぎたりすると誤検知を招く場合があります。

一部のセキュリティソフトでは、WindowsAppsフォルダの動作を制限していることもあります。

まとめ

Windows 11のBad Imageエラーは、Visual C++関連のDLLファイルが0バイト化してしまったことで、ストアアプリや標準アプリが起動不能になる厄介なトラブルです。SFCやDISM、Visual C++再頒布可能パッケージの再インストールだけでは直らない場合は、TrustedInstaller権限でのフォルダリネームとAppxパッケージの再インストールを試してみるとよいでしょう。少し大変に感じるかもしれませんが、丁寧に手順を踏めば難しくはありません。もし同じようなエラーで悩んでいる方がいたら、ぜひ試してみてください。

私も最初は途方に暮れていましたが、実際にフォルダをリネームしてMicrosoft StoreからVCLibsを再インストールしたらすんなり直ってほっとしました。同じ状況の方は、この方法で解決できると嬉しいです。

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