パソコンで画像をダブルクリックしたら思わぬエラーが出て、うまく開けないときはストレスですよね。とくにWindows標準の写真アプリが動かないと「自分のパソコン環境がおかしいのかも?」と不安を感じることもあるでしょう。以前、急に写真アプリが使えなくなり、あちこち調べ回った経験があります。そんなときに私が実践した方法や学んだことを、なるべくわかりやすくまとめました。ここでは、「Incorrect function」エラーが発生したときの解消法を中心に、さまざまなトラブルシューティングの手段をお伝えします。
「Incorrect function」エラーとは
WindowsでPNGやJPEGなどの画像ファイルを開こうとした際に、「Incorrect function」というメッセージが表示され、正常に写真を表示できない現象があります。これは主にMicrosoft Photosアプリ(以下、Photosアプリ)の不具合や、Windowsの関連付け設定の破損などが原因とされています。私自身、画像整理をしようと思った矢先にこのエラーが出てしまい、焦ったことがありました。
エラー発生の背景
このエラーは、昔はあまり聞かなかったものの、Windows 10以降の新しいPhotosアプリのアップデートや、一時ファイルの削除、Windowsの大規模アップデートの適用などをきっかけに発生する場合があります。特に一時ファイルを大量に消した直後から、アプリの動きが不安定になるケースもあるようです。
よくある症状
– ダブルクリックで画像を開こうとするとエラー
– Photosアプリが突然起動しなくなる
– OSのアップデート後に関連付けが変わり、画像が開けない
これらはいずれも「Incorrect function」というメッセージを伴い、ユーザーを混乱させます。
原因を探る~なぜPhotosアプリが使えなくなる?
エラーの原因は多岐にわたりますが、大まかにいえばアプリ自体の破損か、OSレベルでの設定・関連付けの問題のいずれかです。私の経験では、Photosアプリがうまく動かなくなるケースは、以下のような背景が考えられると感じました。
Photosアプリのキャッシュ・設定の破損
Photosアプリはキャッシュを使って動作を高速化しているため、キャッシュや一時ファイルが壊れるとアプリが正常に立ち上がらないことがしばしばあります。特に一時ファイルをまとめて削除した直後には、キャッシュが破損しやすいという印象を受けました。

私の場合、大掃除のつもりでディスククリーンアップを実施した数日後に画像ファイルが開けなくなり、一瞬パソコンが壊れたのかと勘違いしたことがあります。
Windowsアップデートやレジストリの不整合
Windowsアップデート中や、何らかのタイミングでレジストリやシステムファイルが不整合を起こす場合もあります。特にWindows 10やWindows 11では、頻繁にアップデートが行われるため、その途中でPhotosアプリの設定が壊れることがないとは言えません。
Windows Server環境ではPhotosアプリが未搭載
Windows Server環境(2019など)では、そもそもPhotosアプリがプリインストールされていないことがあります。サーバーにデスクトップ機能を追加して写真を表示しようとするとき、Photosアプリが見当たらずにエラーになるケースがあるようです。
対処法の概要~あなたの環境に合わせて選択しよう
ここからは「Incorrect function」エラーを解決するための具体的な方法を紹介します。いきなりすべてを試すより、次のテーブルを参考にして自分に合った対処法を選択してみてください。
対処法 | 手順の概略 | 難易度 | 期待される効果 |
---|---|---|---|
1. Photosアプリの修復 | アプリ設定から修復を実行 | 低 | 破損した設定を再構築する |
2. Photosアプリのリセット | アプリ設定からリセットを実行 | 中 | キャッシュを含めて初期状態に戻す |
3. Photosアプリの再インストール | 一度アンインストールし、ストアから再取得 | 中 | より深い修復が期待できる |
4. Windowsフォトビューアーの利用 | レジストリ編集などで従来のフォトビューアーを復活 | やや高 | Windows 7の頃の使い慣れたビューアーが使える |
5. サードパーティアプリの利用 | IrfanView等をインストールして関連付け設定 | 低 | 軽量・多機能のビューアーが使える |
6. システムファイルの整合性チェック | sfc /scannowやDISMコマンドを実行 | 中 | OSレベルの破損を修復 |
7. Windowsアップデートを最新化 | Windows Updateで更新プログラムを適用 | 低 | 既知の不具合が修正される可能性 |
アプリ修復・リセットで直るケースが多い
実際、私がトラブルに遭遇したときは、まずPhotosアプリの修復を実行しました。すると一時的には直ったものの、再度エラーが出ることもありました。その後、アプリのリセットを行ったら完全に解決したので、最初のとっかかりとしてはこれらが有効です。
詳細な対処法~ステップバイステップ解説
それでは、ここから対処法の手順をもう少し深堀りしてみましょう。
Photosアプリを修復する
Windows 10やWindows 11では、設定画面からアプリを修復できる機能が用意されています。
修復手順
1. Windowsの設定を開く
2. アプリを選択
3. インストールされているアプリ(またはアプリと機能)から「Microsoft Photos」を探し、詳細オプションをクリック
4. 修復ボタンを押して処理完了を待つ
Photosアプリの設定やキャッシュが修復されるので、軽度の不具合ならあっさり直る場合もあります。
Photosアプリをリセットする
修復で効果がなかった場合は、リセットで初期状態に戻しましょう。ただし、リセットによりカスタマイズ内容が消えてしまうので、必要に応じて環境をバックアップしておくと安心です。
リセット手順
1. 先ほどと同じく、アプリの詳細オプションへ進む
2. リセットボタンをクリック
3. 警告が出るので、内容を確認の上で実行
リセットを行うと、アプリの初期状態が復元されます。私が試したときは、この方法でエラーが完全に解決しました。
Photosアプリを再インストールする
修復やリセットでも効果がない場合は、アプリ自体を一度アンインストールして、Microsoft Storeから再インストールしてみましょう。ストアで配布されているため、ネットにつながっていれば簡単に取得できます。
再インストール手順
1. Windows PowerShellを管理者権限で起動
2. 以下のコマンドを実行してアンインストールする
Get-AppxPackage *Microsoft.Windows.Photos* | Remove-AppxPackage
3. Microsoft Storeから「Microsoft Photos」で検索し、インストール
4. インストール完了後、再起動のうえ動作確認
Photosアプリの構成ファイルが問題を起こしている場合、この再インストールで改善が期待できます。
Windows ServerなどPhotos非搭載環境での対処
Windows Server 2019などでは、Photosアプリが標準ではインストールされていない場合があります。私の勤務先でも、Windows Serverをリモートデスクトップで運用しているとき、画像を開こうとしてうまくいかないことがありました。
旧Windowsフォトビューアーを有効化する
Windows 7や8時代のフォトビューアーを再度使えるようにする方法です。レジストリを編集して機能を復活させることで、シンプルな画像表示機能を確保できます。インターネットで公開されているレジストリファイルを利用する方法が手軽ですが、安全性を考慮し、きちんとバックアップを取ってから行いましょう。



私の知り合いの管理者は、大量の画像ファイルをチェックするとき、Windowsフォトビューアーのほうが軽いので助かると話していました。
サードパーティ製の画像ビューアーを使う
IrfanViewやXnViewといった無料の軽量ビューアーをインストールすれば、写真閲覧だけでなく簡単な編集やバッチ処理なども行えます。サーバー上にMicrosoft Storeが存在せず、「Photosアプリをインストールできない」というときの代替手段として、個人的にはこれが最もおすすめです。
追加で押さえておきたいシステム側の対処
Photosアプリに限らず、Windows自体のファイル整合性や更新状況が不安定だと、画像ビューアに限らず思わぬ不具合に遭遇しやすくなります。以下の方法も併せて検討すると安心です。
Windowsのアップデートを最新にする
アップデートでPhotosアプリの不具合が修正されたり、関連するコンポーネントが正常化するケースがあります。手間はかかりますが、特に大規模アップデートやセキュリティ修正はトラブル解消の一助となることが少なくありません。
システムファイルの整合性チェック
Windowsに備わっているコマンドラインツールを活用し、システムファイルの破損を検査・修復する手段です。PowerShellまたはコマンドプロンプトで管理者権限を用い、以下を実行します。
SFCの例
sfc /scannow
DISMの例
DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth
実行には数分以上かかることもありますが、OS全体の整合性が保たれていれば、アプリケーションのエラーを予防する効果も期待できます。
実体験から感じた「なぜPhotosアプリにこだわるのか」
普段からPhotosアプリを愛用している理由は、その簡単操作とWindowsとの統合感にあると感じています。ほかのビューアーに比べると機能はシンプルですが、余計な機能が少ない分だけ操作が直感的なのは便利だと思います。私も旅先で撮った写真をまとめて開くとき、スライドショー表示が手早くできるので重宝しています。



ただ、どうしてもエラーが直らないときは潔くサードパーティ製アプリに切り替えたり、Windowsフォトビューアーを使うのも手だと痛感しました。
Photosアプリ以外に目を向けるメリット
IrfanViewなどは、一度設定してしまえば軽快に動き、画像の一括リサイズや形式変換などが簡単です。Windows Serverなどのビジネス環境で大量の画像を扱うときは、こちらに軍配が上がることも多々あります。最初からPhotosアプリありきで考えるのではなく、用途に応じて他の選択肢を組み合わせるのがおすすめです。
トラブル再発を防ぐための習慣づくり
「Incorrect function」エラーに限らず、Windowsでのアプリ不具合を最小化するためには、ふだんのメンテナンスやバックアップが欠かせません。私が心がけている習慣を挙げてみます。
ディスククリーンアップと再起動をセットで
一時ファイルを削除するときは、その後に一度パソコンを再起動しておくと、キャッシュの再構築などがスムーズに進みやすいと感じています。ついつい再起動を後回しにしがちですが、エラー発生のリスクを減らすために習慣づけると安心です。
関連付けの確認
画像ファイルを間違ったアプリで開く設定になっていると、エラーこそ出ないものの、意図した表示ができずに困惑することがあります。Windowsの設定から、普段の画像拡張子(.pngや.jpgなど)とアプリの対応関係をチェックしておきましょう。
定期的なバックアップ
Photosアプリのトラブルで一番困るのは、大切な写真データが開けない、もしくは破損したと勘違いしてしまうことです。実際にはアプリが壊れているだけで、画像ファイル自体が無事なケースが大半ですが、念のため定期バックアップを行うのが安全です。
まとめ~最終的には「使いやすい環境」を構築しよう
「Incorrect function」エラーが発生する原因は、Photosアプリの不具合やWindowsの設定不整合といったシステム寄りのトラブルが大半を占めます。最初は修復やリセットで対処し、どうしても改善しない場合はアプリの再インストールやサードパーティ製ビューアーへの切り替えなど、柔軟に動くのが賢明です。特にWindows Server環境や、そもそもPhotosアプリが使えない状況では、旧Windowsフォトビューアーの復活や他ビューアーの導入が定番の解決策といえます。
私自身はエラー対処を重ねるうちに、「用途に応じて最適なビューアーを使うのが一番だ」という結論にたどり着きました。Windows標準のPhotosアプリは確かに便利ですが、それにこだわりすぎるあまり、トラブル時にムダな時間を浪費してしまった過去があります。いざというときに備え、複数のアプリを使い分ける余裕を持っておくと、心にゆとりが生まれます。あなたのパソコンライフが、今回の対処法で快適に戻ることを願っています。



結局のところ、パソコンは「自分にとっていちばん使いやすい状態」に育てていくのが大切だと感じます。
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