Kernel Event Tracing ID:28が原因のWindowsクラッシュ対策ガイド|メモリ不具合やマザーボード故障を徹底チェック

突然のフリーズやブラックスクリーンで作業が中断されると、日々のパソコン利用が大きくストレスになってしまいますよね。特にKernel Event Tracing ID:28エラーによるクラッシュは、ブルースクリーンが出ないことも多いため原因が見えにくい傾向があります。ここでは、私が実際に苦労して調べた経験をもとに、考えられる原因や対策を幅広く解説します。

Kernel Event Tracing ID:28エラーの症状と特徴

Kernel Event Tracing ID:28エラーが起こると、いきなり画面がブラックアウトしたりフリーズしたりするため、操作が一切受け付けられなくなります。ブルースクリーンエラー(BSoD)が表示される場合もありますが、ほとんど出ないことが厄介です。イベントビューアーを確認してようやく「Kernel Event Tracing ID:28」あたりが怪しいとわかる程度なので、原因の特定に時間がかかることがあります。

症状の例

私が体験した症状の一部を挙げると、ゲームをしている最中やウェブブラウザを立ち上げている最中に突然画面が真っ暗になり、そのまま応答がなくなりました。強制的に電源ボタンを押して再起動する以外に方法がなく、作業の途中であっても容赦なくクラッシュしてしまうため、非常にストレスフルでした。こうしたトラブルが続くと、ドライバーやOSの破損を疑いたくなりますが、それ以外にも物理的なパーツ故障が原因になっている場合があります。

PC環境と主な構成パーツ

問題が生じたPCの主なパーツ構成をまとめます。ここを参考に、ご自身の環境と照らし合わせてみてください。

パーツモデル
CPUAMD Ryzen 7 5800X
GPUXFX Radeon RX 7600 XT
マザーボードMSI B550 Tomahawk
メモリCorsair Vengeance RGB RS 64GB DDR4 3600MHz (2枚構成)
クーラー・電源Corsair製
ストレージM.2 SSD + HDD

多発するクラッシュの症状

CPUやGPUは高スペックであるはずなのに、OS起動中やゲーム実行中に何度もクラッシュが起こりました。システムログを遡ると、Common Log File System (CLFS)関連のトレースを示すKernel Event Tracing ID:28エラーが発生しており、これが原因かもしれないという疑いを強くしました。

Windows設定やソフトウェア側で試した対策

私が最初に疑ったのは、やはりソフトウェアの問題でした。OSやドライバー、設定ファイルに破損がないかを片っ端からチェックしていきました。

SFC / DISMコマンドによるシステム修復

Windowsには標準のシステムファイル修復ツールとしてSFCやDISMが用意されています。コマンドプロンプト(管理者権限)から実行し、破損ファイルがあれば修復できる可能性があります。私の場合は、Bluetooth関連のドライバー修復が行われたようでしたが、残念ながらクラッシュの根本解決には至りませんでした。

高速スタートアップの無効化

Windows 10以降で有効になっている高速スタートアップ機能は、一部の環境ではトラブルの原因になると耳にしたため試してみました。コントロールパネルの電源オプションから無効化するだけで完了しますが、やはりKernel Event Tracing ID:28エラーは収まらず、効果は限定的でした。

ドライバー・BIOSの更新

グラフィックスドライバーを最新にするのはもちろん、チップセットドライバーやマザーボードのBIOSも更新して、再起動を繰り返しながら挙動を確かめました。ドライバー更新で一時的に症状が出なくなったかと思いきや、またしばらくするとクラッシュするケースもありました。私のように「もう直ったかも」と思い込んでしまうと、原因を特定するまでの時間がさらにかかってしまうこともあるため、注意が必要です。

Windowsのインプレース アップグレード・クリーンインストール

ここまで来るとOSそのものが怪しいと考えたため、インプレース アップグレード(Windowsの上書きインストール)を試し、それでもダメならクリーンインストールで環境を完全に初期化しました。ソフトウェア的な問題を徹底的に排除しようとしたわけです。しかし、OSを入れ直しても同じ現象が続いたため、ソフトウェア面の問題ではないのだろうと結論づけました。

ハードウェアチェックで明らかになった問題

ソフトウェア面の修正をしても解決しなかったということは、やはりハードウェア面の不具合が疑わしくなります。特にKernel Event Tracing ID:28エラーにはさまざまな原因が考えられますが、実際に私が行ったチェック方法と結果を紹介します。

メモリのテスト

メモリ故障の可能性を疑ったため、Memtest86を使って徹底的にチェックしました。数時間にわたるテストを行っていると、テスト中にエラーが表示されたり、そもそもテストが途中で再起動して止まってしまったりすることがありました。

1枚だけ挿して起動

64GB(2枚)のうち片方だけを挿してパソコンを起動すると、クラッシュ頻度が若干減ったように感じました。ただし完全に収束するわけでもなく、別のメモリを挿した状態ではまったく症状が異なる、といった具合で安定しませんでした。この段階で、メモリ単体またはマザーボード側のメモリスロットに問題があるかもしれないと推測が高まりました。

昔、自作PCに慣れていなかった頃にメモリを増設した直後からOSが謎のフリーズを起こすようになり、膨大な時間を使って原因を探した経験があります。メモリスロットの接点が少し汚れていただけで、大きなトラブルに発展することもあるので侮れません。

メモリスロットの配置変更

マザーボードマニュアルに従って推奨スロットに挿し直したり、片側だけ別のスロットに移してみたりしてテストしました。すると、特定のスロットを使うと起動すらままならなかったり、逆に別のスロットだとたまに起動はできるがゲーム中に突然フリーズが発生したりと、現象がまちまちでした。こうした極端な変化は、物理的なパーツ故障を強く疑わせます。

マザーボード自体の不具合

メモリが問題というよりは、マザーボードのメモリスロットやメモリ制御部分の不具合も考えられます。別のマザーボードを用意して挙動確認できればベストですが、手元に同じ世代のB550マザーボードがないと検証が難しいというケースもあります。私も予備パーツを持っていなかったので、専門店に持ち込むかメーカーサポートに問い合わせるしかない状況でした。

メモリスロットに問題がある場合、個人で修理できることはほぼありません。

原因究明のポイントとトラブルシューティング手順

上記のような手順を踏んでいくと、Kernel Event Tracing ID:28が関係するクラッシュは、ソフトウェアよりもハードウェアに原因が潜んでいる可能性が高いとわかります。ここでは、私が総合的に判明した原因と最終的な対処法をまとめます。

ハードウェア故障の可能性が高い

メモリまたはマザーボードの故障が主な原因と疑われるケースが多いです。特にメモリの相性問題やスロットの物理障害は意外と発生しやすく、私自身の経験だけでなく、多くのユーザーの報告でも「メモリを交換したら直った」「マザーボードを変えたら完璧に改善した」という事例が見られます。ソフトウェア的な対策で解決しない場合は、ハードウェアを疑ってみてください。

メーカー保証や専門業者への相談

もし購入したパーツがまだ保証期間内であれば、メーカーや販売店に連絡して修理や交換を依頼する方法が確実です。PCを長期間使用している場合は、保証が切れていることも多いので、専門業者へ診断を依頼するのも手段の一つです。普段からパーツ交換に慣れている方はメモリを別のものに変えてみたり、新しいマザーボードを用意してテストすることも可能ですが、手間や費用がかかります。

具体的なトラブルシューティング表

参考として、Kernel Event Tracing ID:28エラーが疑われる場合に行うべき対策をまとめました。

対策 詳細
Windowsのシステムチェック SFC / DISMコマンドを実行し、破損ファイルがあれば修復する
高速スタートアップ無効化 コントロールパネルから電源オプションを開き、高速スタートアップを無効にする
ドライバー更新 GPU、チップセット、サウンドなど全ドライバーを最新版に更新
BIOSアップデート マザーボードメーカーの公式サイトから最新BIOSをダウンロードし適用
OS再インストール インプレース アップグレードでもダメならクリーンインストールを検討
メモリテスト Memtest86で徹底的にチェック。エラーや再起動が起こったら物理的故障を疑う
メモリ・スロット検証 1枚挿し、他スロットへの切り替えなど実施し、症状が変化するか確認
交換または修理 メモリやマザーボードをメーカー保証で修理・交換、あるいは新品に買い替え

メモリかマザーボードが故障しているかを見極めるコツ

症状を抑えるためのポイントをいくつか紹介します。故障が疑われる場合、できる限りテスト環境や別のパーツを用意して検証すると最も確実ですが、そのハードルが高いときは以下を参考にしてみてください。

別のPCでメモリを検証する

友人や家族のPCが同じ世代のメモリスロットを使えるなら、短時間だけでもメモリを交換してみて動作するかどうか確かめられます。そこで問題が再現しなければ、マザーボードやCPU側の故障の可能性が高まります。

互換性のあるPCが用意できれば、メモリかマザーボードかを切り分けやすくなる

パーツ再装着と接点クリーニング

実はメモリなどのパーツがきちんと挿し込まれていないだけで不安定になるケースもあります。メモリを抜き差しして接点部分をエアダスターなどで清掃し、再装着するだけで劇的に改善されることもあるため、試して損はありません。

SSDや電源ケーブルも忘れず点検

電源ユニットのケーブルがきちんと差し込まれていなかったり、SSDへの電力供給が不安定だったりすると、書き込み中にクラッシュする場合があります。私は過去にSATAケーブルを挿し直すだけで起動不良を解消した経験があり、些細な点検が結果的に最短ルートになることもあります。

交換か新規購入かの判断基準

ハードウェアが故障しているとわかったら、交換すべきか思い切って新PCを購入すべきか悩むところです。私の場合、メモリとマザーボードの両方に疑いがあるタイミングで、新しい規格への乗り換え(例:DDR5への移行)を検討しました。

交換費用とメリット

メモリの交換なら比較的低コストに済みます。マザーボードはCPUソケットやフォームファクタの互換性に左右されるため、場合によってはCPUやクーラーまで刷新しなければならないこともあるので注意が必要です。部分的に交換して延命するか、新規に一式そろえてパフォーマンス向上も狙うか、コストと用途のバランスを考えて決めると良いでしょう。

新PCを購入した私の結論

私自身は最終的に新しいPCを購入するという選択をしました。修理を依頼しても結局時間がかかりますし、当時は早急に安定して動くPCが必要だったからです。もちろん予算的には痛手でしたが、新環境では劇的に快適になり、Kernel Event Tracing ID:28エラーどころか、他の細かい不具合も一切感じなくなりました。

悩んだ末に新PCを組んだ直後、あまりの快適さにもっと早く決断すればよかったと思いました。同時にトラブルを通じてハードウェアの大切さを痛感しましたね。

まとめと最終的なアドバイス

Kernel Event Tracing ID:28エラーでのクラッシュは、ソフトウェア面の修正をいくら試みても直らない場合があります。これはメモリやマザーボードの物理的な故障が関わっている可能性が高いからです。OSやドライバーの再インストール、BIOSアップデートなどを一通り試してもダメだった場合は、メモリテストやハードウェア検証を念入りに行い、必要に応じてパーツの交換を検討してみてください。

メモリは比較的交換が容易なパーツです。まずはメモリを検証して原因を特定するのが近道です。

専門業者への依頼も視野に

個人での原因特定が難しい場合や、時間をかけられない場合は、専門業者やメーカーサポートへ相談するのが確実です。保証期間内なら修理費用を抑えられることが多いため、購入時の証明書やレシートなどをしっかり保管しておきましょう。

あなたのパソコンを安定稼働させるために

ハイスペックなパソコンほど、パーツ同士の相性や故障リスクが隠れていることがあります。細かなエラーを見逃さず、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。私が体感したように、日頃の注意と知識があれば、トラブルが起きても最短で解決できる可能性が高まります。あなたのPCライフが快適になることを願っています。

最初は何が原因かわからず、いろいろな設定をいじっては失敗の繰り返しでしたが、今ではトラブルが起きても比較的冷静に対処できるようになりました。

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