日々の作業をスムーズに進めようとタスクマネージャーを開いたら、見慣れない「Mobile Devices」という項目が残っていて驚いたことはありませんか。そこで今回は、その正体と安全に削除するための方法について詳しくご紹介します。
Windows 11のスタートアップに「Mobile Devices」が表示される理由
「Mobile Devices」とは何か
「Mobile Devices」は、Windows 11で提供される機能の一部として登録されているスタートアップ項目です。多くの場合は「CrossDeviceService.exe」というプロセスと連携しており、スマートフォンなどとパソコンの連携を行う「Phone Link」の仕組みに含まれます。
実際にパソコンを長年使っていると、ある日突然タスクマネージャーのスタートアップ欄に現れ、戸惑うケースがあります。私自身も、Windows 11にアップグレードしてしばらく経ってから、この「Mobile Devices」を見つけました。最初は「何かのウイルスに感染したのか」と心配になりましたが、調べてみるとMicrosoftの純正サービスだったため、一安心したのを覚えています。
「CrossDeviceService.exe」との関係
「CrossDeviceService.exe」は、デバイス間の連携をスムーズに行うためのサービスです。このプログラムが動いていると、スマートフォンとパソコン間で写真や通知の共有、メッセージのやり取りなどを可能にします。
しかし、サービスとしてバックグラウンドで動作しているため、タスクマネージャーのスタートアップ欄に「Mobile Devices」という名前で登録されることがあります。スタートアップをオフにしても、「削除」や「ファイルの場所を開く」がグレーアウトになっているため、通常の方法では完全に取り除くことができないのが厄介な点です。
Windows本体の一部として登録されているため消せない
Windows 11において、この「Mobile Devices」は一部のUWPアプリ(モダンアプリ)の機能と連携しているため、通常のアンインストール手順やスタートアップ管理ソフトでは検知・削除が難しい仕組みになっています。
私の知り合いの中には、Autorunsや別のスタートアップマネージャーを使っても「Mobile Devices」や「CrossDeviceService.exe」が見つからずに困っていた人がいました。結局、最終的にはMicrosoft Storeアプリの削除コマンドを試すことで解決したそうです。

私自身も「Mobile Devicesって何だろう」と疑問に思い、調べた結果、Windowsの一機能だと分かりました。無害とはいえ、使っていないなら削除したいですよね。
「Mobile Devices」をタスクマネージャーから削除する2つの方法
PowerShell(管理者権限)からアンインストール
スタートアップ項目として表示される「Mobile Devices」を削除したい場合、まずはWindows PowerShell(管理者権限)でのアンインストールが最も確実な方法とされています。以下の手順を行ってみてください。
具体的なコマンド
管理者権限でPowerShellを起動し、次のコマンドを実行します。
get-appxpackage -allusers *crossdevice* | remove-appxpackage
このコマンドにより、「CrossDeviceService.exe」を含む関連パッケージがアンインストールされます。結果として、タスクマネージャーのスタートアップ欄から「Mobile Devices」が表示されなくなるはずです。
ただし、一部の環境では「Phone Link」も同様の仕組みを使っているため、「Phone Link」を利用している方はこのアンインストールによって機能が使えなくなる可能性があります。Phone Linkを使わないという方には、この方法で問題ありません。
Autorunsによるスタートアップ項目の管理
Microsoftが無料で提供している「Autoruns」は、Windowsのスタートアップ項目を詳細に管理できるツールです。通常のタスクマネージャーで削除できない項目を、Autorunsを使って無効化・削除できるケースがあります。
しかし、「Mobile Devices」や「CrossDeviceService.exe」がAutoruns上で検出されないことも少なくありません。その場合は、上記のPowerShellコマンドを試すほうが確実です。
見つからない場合の原因
Autoruns上で「Mobile Devices」が見つからない場合、UWPアプリとしてWindows本体に登録されているため、通常のスタートアップアプリ欄では検出されない可能性が高いです。また、Windowsのアップデート状況やユーザープロファイルの違いによっても表示され方が異なる場合があります。
削除する際の注意点
復元の手間を考慮する
Windowsの標準機能である以上、後から必要になる可能性がある場合は、削除する前にバックアップを取っておくか、再インストールの手順を把握しておくと安心です。特にスマホとの連携がいずれ必要になるかもしれないと感じる場合は、削除よりも無効化だけを選択する方法もあります。
また、削除後に再度使いたくなった場合は、Microsoft Storeから関連するアプリをインストールし直すか、PowerShellで別のコマンドを使って再度インストールする必要があります。
関連サービス・アプリにも注意する
「Mobile Devices」が消えたとしても、実は関連する別のコンポーネントが残っている場合もあります。たとえば、Phone Linkと呼ばれるアプリが正常に動くために、別のバックグラウンドサービスが動作しているケースもあるのです。
実際に私の友人は、電話の着信通知がPCに反映されなくなり、「何がおかしいんだろう」と原因を探った結果、「Mobile Devices」関連の削除によって機能が止まっていたという事例がありました。削除前には、そのあたりの影響をよく確認しておきましょう。
こんな場合はどうする? よくある質問
「Phone Link」も削除が必要?
場合によっては「Phone Link(旧Your Phone)」を削除しないと完全に「Mobile Devices」が消えないこともあります。連携機能の本体とも言えるのがPhone Linkなので、これをアンインストールすれば「Mobile Devices」関連のプロセスが表示されなくなる可能性が高いです。
Phone Linkを使わないのであれば、PowerShellを使ったアンインストールコマンドや、Microsoft Storeからの削除で不要な機能をまるごと排除できます。ただし、あまり多くのMicrosoft製アプリを削除すると、後から使いたくなった際に再インストールが面倒になるため注意が必要です。
標準機能を削除してもWindowsに支障はない?
Windowsの標準機能を削除しても、OS自体が起動しなくなるなど致命的なトラブルに直結するケースは稀です。ただし、Microsoftが想定している環境から外れるため、将来的なアップデート時に何らかの不具合が起こる可能性はゼロではありません。
私は一度、別の標準アプリをPowerShellで削除してしまったところ、Windowsアップデート後にそのアプリが復活しないまま、OS内部でエラーが発生した経験があります。結局、システムの再セットアップをする羽目になりましたので、削除する際はそのリスクも頭に入れておきましょう。



私自身も「どうしても不要なものは消したい」というタイプですが、標準機能を削るとアップデート時にちょっと不便を感じることがあります。使わないけど温存しておく、という選択肢もアリかもしれません。
具体的な手順とポイントのまとめ
PowerShellコマンドを用いた方法
手順
1. Windowsキー + Xを押してメニューを表示し、「Windows PowerShell(管理者)」を選択
2. 次のコマンドをコピーペーストし、Enterキーを押す
get-appxpackage -allusers *crossdevice* | remove-appxpackage
3. タスクマネージャーを開いて「Mobile Devices」が消えていることを確認
ポイント
– スマホ連携機能が不要かどうかを確認する
– 場合によってはPhone Linkの削除も必要
– アンインストール前にシステムイメージのバックアップを取ると安心
Autorunsを使った方法
手順
1. Microsoft公式サイトから「Autoruns」をダウンロードし、展開する
2. Autorunsを管理者権限で起動する
3. 画面上部の検索ボックス(Quick Filter)に「Mobile Devices」や「CrossDeviceService」などのキーワードを入力して該当項目を探す
4. 無効化または削除して再起動する
ポイント
– 検索しても該当しない場合は、PowerShellによるアンインストールを試す
– Autorunsは強力なツールなので、不要な項目だけ慎重に扱う
表で分かる「Mobile Devices」削除にまつわる比較
項目 | 方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
PowerShell | コマンド一発で削除可能 | 迅速・確実 | 再インストール時はStoreまたはコマンドが必要 |
Autoruns | 詳細なスタートアップ管理ツール | 強力な検知力 | 検出できない場合がある |
Phone Link削除 | 関連アプリをまとめて削除 | 不要なサービスを一括排除 | 連携機能が完全に使えなくなる |
まとめ
Windows 11のスタートアップに残る「Mobile Devices」は、UWPアプリの一部であるがゆえに通常の方法では削除が難しいケースがあります。最も簡単なのはPowerShell(管理者権限)でのコマンド実行ですが、スマホ連携機能に影響する場合もあるため注意が必要です。Autorunsを使ったり、Phone Link本体の削除を検討したりと、環境に合わせた対応を選ぶのがおすすめです。



私が実際に試したところ、Phone Linkを削除すると「Mobile Devices」関連はあっさり消えました。ただ、連携を頻繁に使う人は不便になるので、本当に不要かどうかよく考えてから決めるのが大切ですね。
執筆者の感想と今後の注意
私はWindowsをカスタマイズしがちなタイプで、不要だと思ったものはどんどん削除してしまいます。しかし、後から必要になって再インストールの手順を調べるのに時間がかかったり、Windowsアップデート時に想定外の不具合が起きたりしたこともありました。
「Mobile Devices」に関しては、使わない人にとっては不要ですし、動いていても特に悪影響は少ないかもしれません。ただ、見えるだけで気になってしまう場合には、今回紹介した方法を活用してみてください。
もし不安であれば、バックアップを取りつつ、まずは無効化で様子を見て、問題なければ最終的に削除に踏み切るのがおすすめです。
最後に
タスクマネージャーを開いたときに、思わぬ項目が見つかるとセキュリティ面でも不安になりがちです。しかし、「Mobile Devices」はMicrosoft製の正規プロセスなので、ウイルスなどの危険性は低いと考えられます。
とはいえ、使っていない機能を残しておく必要はない、というのも事実です。今回ご紹介したPowerShellのコマンドやAutorunsなどを活用することで、安全かつスッキリと環境を整えられます。ぜひ参考にしてみてください。



私は快適な作業環境を目指して日々スタートアップ項目を確認しています。皆さんも定期的に不要な項目を削除して、より気持ちよくPCを使ってみてください。
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