Windows 11 Nエディションを使っていると、ゲーム起動時に「Get an app for ‘ms-gamingoverlay’」というメッセージが突然出てきて、ちょっと煩わしく感じたことはありませんか。最初は気にならなくても、何度も表示されるとゲームの没入感が損なわれてしまいますよね。私も似たような状況に陥ったことがあり、何か良い方法はないのかと試行錯誤を繰り返しました。そこで今回は、メッセージの原因と対策方法をわかりやすくまとめてみました。自宅のPCで実際に試してみたところ、すっきりとポップアップを非表示にできたので、同じお悩みをお持ちの方々の一助になればうれしいです。
ms-gamingoverlayとは何なのか
Windows環境でゲームをプレイしているとき、突然出てくる「ms-gamingoverlay」のポップアップ。この正体を簡単に言うと、「Xbox Game Bar」の機能に関連する一種の呼び出しリンクです。特にWindows 11のNエディションではメディア関連の機能が一部省かれているため、標準のXbox関連アプリがインストールされていないケースが多くなります。その結果、リンクが呼び出されても対応するアプリが見つからず、「Get an app for ‘ms-gamingoverlay’」と促されるのです。
Windows 11 Nエディションで起こりやすい理由
Windows 11には通常版とNエディションがあり、NエディションはEU規制の関係でメディア関連機能が含まれていません。そのため、Xbox Game BarやXbox関連アプリがデフォルトで存在せず、一部のゲームが内部で呼び出す「ms-gamingoverlay」のリンクが正常に機能しないことがよくあります。
Xbox Game Bar未インストール時のトラブル
Windows 11 Nエディションを新規インストールした状態だと、Xbox Game Barが見当たらないことがあります。こうした環境でゲームを起動すると、「ゲームオーバーレイを立ち上げようとしたけどアプリがないからストアで探して」という流れが発生し、ポップアップがしつこく表示されます。
メディア機能が不足している影響
Nエディションではメディア再生関連のコンポーネントも省かれています。Xbox Game Barだけでなく、XboxアプリやWindows Media Player系の機能とも連動している部分があるため、ポップアップが何度も呼び出される原因になりやすいです。
ポップアップのしつこさに悩む例
例えば私が以前、Steamで購入したレースゲームを友人と遊ぼうとした時のこと。ゲームパッドを接続して起動すると、毎回ゲーム画面に移行する前に「Get an app for ‘ms-gamingoverlay’」のメッセージが出るようになりました。最初はキャンセルしてプレイしていたのですが、何度も目にするうちに「これ何とかならないの?」と気になり、今回ご紹介する方法をいろいろ試してみました。
ポップアップを表示させない手順
以下では、実際に私が試して効果のあった手順をいくつか紹介していきます。手軽に試せるものから、少し踏み込んだ設定変更まで順番に説明しているので、気になる方法から取り組んでみてください。
PowerShellでXboxGamingOverlayをアンインストールする方法
この方法では、Xbox Game Barのコア部分である「XboxGamingOverlay」というアプリ自体をWindowsから取り除きます。
手順1: PowerShellを管理者権限で起動
スタートボタンを右クリック、または検索バーにPowerShellと入力して出てきた「Windows PowerShell」を右クリックし、管理者として実行を選択してください。管理者権限がないとアンインストール操作に失敗することがあります。
手順2: コマンドを実行
PowerShellが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。するとXboxGamingOverlayアプリがアンインストールされます。
Get-AppxPackage Microsoft.XboxGamingOverlay | Remove-AppxPackage
アンインストールが完了すると、スタートメニューやアプリ一覧からXbox関連のショートカットが消えているはずです。ただし、環境によってはアンインストール後も「ms-gamingoverlay-linkを開くには新しいアプリが必要です」といったメッセージが別途表示される可能性があります。
レジストリの変更によるゲームバー機能の無効化
アンインストールしてもメッセージが出る場合や、Xbox関連アプリは使わないと断言できるなら、Windowsのレジストリを変更してゲームバー機能自体を無効化するのも有効です。
手順1: レジストリを直接編集するか、コマンドで変更
直接レジストリエディタ(regedit)でキーを探して書き換える方法もありますが、コマンド実行のほうが簡単です。PowerShellやコマンドプロンプトを管理者権限で起動し、以下のコマンドを順番に入力してください。
reg add HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\GameDVR /f /t REG_DWORD /v AppCaptureEnabled /d 0
reg add HKEY_CURRENT_USER\System\GameConfigStore /f /t REG_DWORD /v GameDVR_Enabled /d 0
最後にPCを再起動してください。これでWindowsのゲーム録画機能やゲームバーの一部機能が動作しないようになります。

私が実践したとき、アンインストールだけでは不十分だったので、レジストリ設定もあわせて変更してみたら、ポップアップに一度も遭遇しなくなりました。
キーの存在しない場合
環境によってはAppCaptureEnabledなどのレジストリキーが最初から存在しないこともあります。その場合、上記のコマンドが新規キーを作成する形になるため、問題なく反映されることが多いです。もしもうまくいかなければ、レジストリエディタで手動確認してみるのも手でしょう。
Windowsの設定画面での無効化
Windowsの設定からXbox Game Barを無効にする方法もあります。ただし、Windows 11 Nエディションやバージョンによっては該当のメニューが存在しないことがあります。
Xbox Game Bar設定をオフにする
設定の「ゲーム」もしくは「Gaming」のカテゴリにある「Xbox Game Bar」という項目を選択し、全てのトグルをオフにしておきます。これによりキーボードショートカットでの呼び出しなどを含め、ゲームバー機能が制限されます。
アクセシビリティのキーボード設定を確認
設定の「アクセシビリティ」→「キーボード」の項目を開き、もし「Xbox Game Barのショートカットを使用する」といったオプションがあればオフにしてください。これが有効になっていると、Windowsキー+Gなどのキーボード入力で呼び出そうとする動きが残り、ポップアップが発生することも考えられます。
各対処法の比較表
対処方法が複数あると迷いやすいですよね。そこで、それぞれの方法を表にまとめてみました。やりやすさやリスク、将来的な使い勝手などを比べて、自分に合った方法を選んでみてください。
対処方法 | 主な内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
XboxGamingOverlayのアンインストール | PowerShellでパッケージを削除 | オーバーレイ機能を根本削除できる | 将来使いたいときに再インストールが必要 |
レジストリの変更 | GameDVRやGameバーの無効化設定 | ゲーム録画などの機能を丸ごと停止 | レジストリ編集に慣れていないと少しリスク |
Windows設定でのオフ | Xbox Game Barやキーボード設定で無効化 | 操作が簡単でゲームバーを再度有効化しやすい | Windows 11 Nの場合、項目が表示されないことがある |
さらに試したい追加の対処法
ここまでの方法を実施しても、稀に「ms-gamingoverlay」のポップアップがしつこく出るケースがあります。例えば、ゲーム内で動画録画やスクリーンショット機能を呼び出すときに裏側で関連コンポーネントを参照するようなパターンです。そんな時には、以下の追加手段を検討してみるとよいでしょう。
Windowsの最新アップデートを適用する
Windows Updateを定期的に行っている方は多いと思いますが、意外と古いまま放置していると、Xbox関連の問題が修正されない場合もあります。特に新しいビルドでは、Nエディションでもメディア関連機能の導入がスムーズになっているケースがあるので、アップデート後に再度設定を見直してみましょう。
Microsoft Storeから必要なXbox機能をあえてインストールしてから無効化する
逆説的ですが、一度Xbox関係のアプリや関連機能をきちんとインストールした上で、改めてゲームバーをオフにするという方法です。欠落しているコンポーネントがすべて揃った状態でオフにするほうが、ポップアップが出てくる理由を根こそぎ潰せるパターンがあります。
Windows 11 Nエディションならではの注意点
Nエディションを使っていると、メディア関連が削られていることを忘れてしまうと、こういったXbox関連のトラブルに遭遇しやすいです。私もNエディションのメリットである軽快さを重視して使っていたのですが、音楽や動画、Xboxの機能が不完全な状態になっている点を失念していました。それが「ms-gamingoverlay」によるポップアップの原因になり得るということです。
最終的な安定動作を目指すのであれば
本当にゲームバー機能が不要であれば、アンインストールとレジストリ変更を徹底するのが手っ取り早い選択肢です。ただ、今後Xboxアプリを使ってゲームをダウンロードする予定がある方や、将来的にPCゲーム配信を行う計画がある方は、Xbox関連機能を再び導入する可能性もあります。その場合は、安易なアンインストールではなく、設定画面からオフにしておく程度に留めておくとよいかもしれません。
周辺機器やゲームによって発生する微妙な相性
コントローラーや外部デバイスを差し替えた際に、ドライバと一緒にXbox関連の機能が呼び出されることもあります。こうした相性問題から、ポップアップが突然蘇ることもまれにありますので、周辺機器を変更したタイミングで再度設定を確認する癖をつけておくと安心です。



実際に私は、PCゲームを配信する際にMicrosoft StoreからXboxアプリを改めてインストールして、配信機能と連動しようと考えました。ところが先にアンインストールしていたため、再度セットアップが必要になって少し手間取りました。必要な機能を無理なく削るというのは、意外に難しいものですね。
まとめ: ポップアップを消して快適にゲームを楽しもう
ゲームを始めるたびに「Get an app for ‘ms-gamingoverlay’」というメッセージを見せられるのは、ゲーマーにとっては小さいようで大きいストレスです。特にWindows 11のNエディションは標準でXbox関連機能が薄いため、ポップアップの原因に直面する率が高めです。しかしご紹介したアンインストールやレジストリ変更、設定からの無効化といった手順を踏むことで、ほぼ確実に煩わしいメッセージを消すことができます。
一方で、将来的にXbox Game Barの録画機能や配信機能などを利用してみたい方は、安易にアンインストールしてしまうと再度導入に手間がかかる場合があります。まずは設定やレジストリをオフにしておいて、様子を見ながら必要に応じて調整してみるといいかもしれません。
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