パソコンで大量のファイルを扱っていると、まとめてファイル名を変更できたら便利だなと感じることはありませんか?特にWindows 11では、従来と少し操作が異なるケースがあり、戸惑う方もいるようです。今回は私自身の経験談も交えながら、複数のファイルを一度にリネームするときに起こりやすい問題と、その解決策をまとめました。
Windows 11の一括リネーム機能の特徴
Windows 10以前にも、複数のファイルをまとめてリネームする機能は備わっていました。例えば、ファイルを複数選択してF2キーを押すだけで、最初のファイル名を入力し直すと、残りのファイルには連番が振られる形で自動的に名称が付与されます。これは単純ながらとても便利な方法で、写真整理や大量のドキュメントを扱うときに重宝します。
ところが、Windows 11のエクスプローラーではレイアウトや右クリックメニューの表示が少し変わり、従来の操作と違う部分が出てきました。中でも「Show more options」を選ぶと、突然エクスプローラー自体が閉じてしまうという現象に遭遇するケースがあります。この問題に悩んでいる方は少なくないようです。
ファイルをまとめてリネームするメリット
大量のファイルを扱うとき、名前がバラバラだと検索性や見た目の統一感が損なわれがちです。趣味の写真の整理や、仕事のドキュメント管理などでは、ファイル名がきれいに揃っているだけで後から探しやすくなります。実際、私も旅行の写真を大量に保存しているため、日付ごとや場所ごとにファイル名をそろえるのが日課です。そうすると、後々「この写真はどこで撮ったっけ?」と悩むことが減って、とても助かっています。
初歩的な操作方法(F2や右クリックメニュー)
まずはWindows標準機能として、複数選択したファイルの上で行う代表的な方法を2つ挙げてみます。
F2キーを使ったリネーム
最初の方法は、キーボードからF2キーを使う手順です。Windowsでファイルを単体で選択してF2を押すと、そのファイル名を直接変更できるのはよく知られています。実はファイルを複数選択している場合にもF2キーを押すと、最初のファイルの名前を変更すると同時に、それに続くファイルにも同じ名前+連番が自動付与されます。シンプルですが非常に便利で、多くの方におすすめしたい方法です。
右クリックの「名前の変更」でまとめてリネーム
もう一つが右クリックメニューから「名前の変更」を選ぶ方法です。従来のWindowsでは、複数のファイルを選択して右クリック→「名前の変更」をすると、同様に最初のファイル名を設定でき、残りには連番が振られます。ただしWindows 11では、右クリックすると表示されるコンパクトなメニューと、そこからさらに「Show more options」を開くメニューに分かれており、使い慣れていないと少々戸惑うことがあります。中には、「Show more options」をクリックした途端にエクスプローラーが閉じてしまう、という不具合に直面する人もいるようです。
問題が起こる原因と解決策
複数のユーザーから報告されている主な症状として、ファイルを選択し右クリックした後、「Show more options」をクリックしたり、そこにある名前の変更アイコンを押したりすると、エクスプローラーが勝手に閉じてしまうというものがあります。原因は一概には言えませんが、Windows自体の一時的な不具合や、アップデートの影響、ファイルエクスプローラーの設定が何らかの形で破損していることなどが考えられます。
「Show more options」でエクスプローラーが閉じてしまう問題
この問題は環境によって発生する人としない人がいるようで、標準のエクスプローラーを普通に使っているだけでは起こらない場合もあります。しかし、長時間エクスプローラーでファイルを操作しているときや、他のソフトウェアと同時に作業しているタイミングで発生するなど、条件がはっきりしないのが厄介なポイントです。友人のパソコンでは再現しなかったけれど、自分のパソコンでは頻繁に起こるなど、個々の設定やパフォーマンス状態に依存しているようにも見受けられます。
改善策の一つ:旧エクスプローラーを使う
どうしても右クリックメニューから複数リネームを行いたいときは、Windows 10風の旧エクスプローラーを一時的に利用してみる方法があります。具体的には、コントロールパネルを開いた状態で上の階層に移動すると、旧スタイルのエクスプローラー画面に近い外観になります。その画面であれば、Windows 11の新しい右クリックメニューとは違う動きをするので、不具合が出にくいとの報告もあります。
実際に試してみると、私の知り合いは「コントロールパネルから旧エクスプローラーを開いたら正常にファイルの一括リネームができた」と話していました。もし「Show more options」で何度やってもエクスプローラーが閉じてしまう場合は、旧エクスプローラーを活用してみると一時的な回避策になるかもしれません。
Windowsの修復インストールでファイルを守りながら修正
それでも問題が解決しない場合、Windowsシステムの一部が破損している可能性があります。ここでは「修復インストール」という手段を検討してみるのも一つです。修復インストールは、Windowsのシステムファイルや設定を再インストールすることで問題を解決する手法で、作成したデータやアプリなどを保持したまま、重要な部分だけを再構築するイメージです。これによって、破損しているファイルや不完全なレジストリ設定が正常化されることがあります。
修復インストールの手順は少々複雑ですが、マイクロソフトの公式ドキュメントや各種フォーラムでも案内されています。主にインストール用のメディアを作成し、それを使ってWindowsを再インストールするというプロセスですが、結果としてエクスプローラーの安定性が向上する可能性が高い方法です。人によっては「面倒だ」と感じるかもしれませんが、大幅な不具合解消が期待できるので、どうしても一括リネームのトラブルが解消しない方にはおすすめです。
PowerToysやサードパーティツールを利用する
Windows標準の機能にこだわらなければ、マイクロソフト純正のPowerToysや、Bulk Rename Utilityなどを使うことで、一括リネームをより柔軟かつ安定的に行うことができます。
PowerToysのBulk Rename(PowerRename)
Microsoft PowerToysの中には、PowerRename(Bulk Renameとも呼ばれることがあります)という機能が含まれており、複数のファイルを簡単に検索・置換や正規表現などで一気にリネームできます。この機能を使うと、Windowsの右クリックメニューとも連動する仕組みになっており、視覚的にどのファイルがどう変わるか確認しながら操作できます。
PowerToys自体は無料でダウンロードできるため、気軽に試せるメリットがあります。手軽でありながら機能は充実しており、私自身もプロジェクトごとのファイル整理のときによく愛用しています。操作に慣れると、標準機能の単純な連番付けだけでは物足りないときにも、検索置換や高度なパターン設定で細かい指定ができるのが嬉しいところです。
専用のBulk Rename Utility
さらに高機能なツールを求めるのであれば、Bulk Rename Utilityという専用のソフトウェアも人気です。こちらは多彩な設定オプションがあり、ファイル名の前後に文字列を追加したり、文字列の置き換えや削除、日付やメタ情報をファイル名に組み込むなど、非常に細かく指定できます。インターフェイスはやや独特ですが、一度使い方を覚えれば大変便利です。
仕事で大量のファイルを扱う現場などでは、このような専用ツールの方がむしろ作業効率が上がる可能性もあります。Windows標準機能が不調を起こしたり、機能が物足りないと感じたりした場合にこそ、こうした外部ツールが力を発揮してくれることでしょう。
対処法のメリット・デメリット
ここまでに挙げた対処法ごとに、良い点と注意すべき点があります。下記の表にまとめましたので、参考にしてみてください。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
F2キーで一括リネーム | シンプルにまとめてリネーム可能 連番が自動的に付与される | F2の存在を知らないと気付きづらい 細かいカスタマイズはできない |
右クリック→名前の変更 | Windows 10以前から馴染みのある操作 マウス主体で直感的に行える | Windows 11で不具合が起こる場合あり 連番以外の高度な変更は標準では難しい |
旧エクスプローラーの利用 | 「Show more options」トラブルを回避できる 従来の操作感を維持可能 | やや回りくどい操作が必要 Windows 11らしい新UIを使えない |
修復インストール | 根本的なシステム不具合を解決できる データは保持しつつWindowsを再構成 | インストール手順が煩雑 時間がかかる |
PowerToys | 公式ツールで安全性が高い 高度な検索・置換に対応 | 導入にあたりインストールが必要 習熟するまで操作に慣れが必要 |
Bulk Rename Utility | きわめて柔軟なリネームが可能 業務レベルでの大量ファイル管理に有効 | 画面にオプションが多く初心者には難しい 日本語対応の説明資料が少ない場合も |
エクスプローラーが閉じてしまう場合の具体例
一括リネームしようと右クリックしたら、しばらくしてパッとフォルダが閉じてしまう――そんな症状に遭遇すると、最初は何が起こったのかわからず不安になりますよね。私も別の場面で、エクスプローラーが突然落ちた経験がありますが、理由がわからないときは本当に困ります。原因がOSの不調や特定ソフトとの競合である場合は、システムの修復インストールやアップデートの確認も有効です。

実際に私も、一時期Windows Updateを何度も後回しにしていたら、右クリックメニューの不具合が増えた経験があります。最新の更新プログラムを入れると、嘘のようにトラブルが解決することもあるので、面倒でも試してみる価値はあると思います。
アップデートの確認も忘れずに
Windows 11に限らず、OSは定期的に更新することで最新のドライバや修正パッチが適用されます。右クリックメニュー関連の不具合を修正するアップデートが配布されることもあるので、まずは「Windows Update」をこまめにチェックしてみてください。私の知人の中には、古いビルドのまま半年以上放置していたら、いつの間にか色々な機能にトラブルが続発したという人もいました。定期的なアップデートは意外なほど大切です。



私自身、Windows Updateを怠っていたらネットワーク系の不具合が頻出したことがありました。更新後は嘘のように解決したので、やはり更新は侮れないですね。
より快適にファイルを整理するための工夫
トラブルを回避した上で、一括リネームを最大限活用するための工夫をいくつかご紹介します。ちょっとしたことですが、作業効率がグッと上がるはずです。
フォルダ構成を見直す
ファイル名をきれいに整える前提として、そもそもフォルダ構成が雑然としていると探しにくいものです。まずはジャンルごとやプロジェクトごとにフォルダを分け、その中でファイル名を連番や説明的な形式に揃えていくと、後から探すときにとても楽になります。
ファイル拡張子を隠さない
Windowsの設定で、既定ではファイル拡張子が非表示になっている場合があります。ファイルの種類が異なるのに同じ名前が付いていると、後々間違えてしまう可能性もあるため、拡張子は表示しておくのがおすすめです。リネームするときも、「.jpg」や「.pdf」がきちんと見えていた方が混同しにくいでしょう。
想定より大量のファイルを扱う場合
数枚の写真や数十のドキュメント程度なら、標準機能だけでもさほど苦になりません。しかし、数百、数千単位のファイルを管理するなら、PowerToysやBulk Rename Utilityといった専門ツールの導入を検討するのがベターです。自動化や高度なフィルタリング、正規表現の活用によって、作業時間を大幅に削減できます。
まとめ:あなたに合った方法で作業効率をアップ
Windows 11での一括リネームは、非常に便利な機能でありながら、一部のユーザーには「Show more options」をクリックしたときにエクスプローラーが落ちるなどの不具合を招くケースがあります。しかし、F2キーを使う方法や旧エクスプローラーを利用する回避策、Windowsの修復インストール、さらにPowerToysやBulk Rename Utilityなどの外部ツールを使うなど、解決策は複数存在します。自分の環境や作業内容、好みに合わせて最適な方法を選べば、煩わしいトラブルから解放されて、快適に大量のファイルを整理できるようになるはずです。



私も最初は標準機能だけで頑張っていましたが、コマンドやツールをちょっとかじってみると、世界が広がりますよ。自分に合うソリューションをぜひ探してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。ぜひ今回の情報を活用して、ファイル整理をよりスムーズに進めてみてください。
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