Windows 11を使ってゲームの録画やスクリーンショットを撮っているとき、Game Barでエラーコード「0x8232360F」に遭遇してしまうと焦ってしまいますよね。エラーが出る原因はさまざまですが、いざ対処しようと情報を探すと意外に断片的だったりします。この記事では、同じトラブルを抱える方に向けて幅広い観点から解決策を整理しました。できるだけわかりやすく、かつあなたのWindows 11環境をベストな状態に整えられるよう、手順を詳しく解説しています。ぜひ最後まで読んで、この不具合を解消してゲームを存分に楽しんでください。
Windows 11 Game Barのエラーコード「0x8232360F」とは?
Windows 11に標準搭載されているXbox Game Barは、ゲームの録画やスクリーンショット、フレームレート表示など、ゲーマー向けの便利な機能がまとまったツールです。しかし、このGame Barを利用中に「0x8232360F」というエラーコードが出てしまうことがあります。これはGame Barが正常に動作できない状態を示すエラーで、録画やキャプチャが中断されてしまったり、そもそも録画が開始できなかったりするケースが多いです。
エラーコードの原因としては、Windowsストアアプリ関連の問題やアカウント権限の不具合、あるいはドライバや他のソフトウェアとの競合などが挙げられます。ここからは、具体的な対処法を段階的に見ていきましょう。
Game Barはどのように動作しているのか
Game BarはXbox関連のサービスと密接に連携しており、Xboxゲーム機本体と同じようにキャプチャ機能をPC上で実現しています。以下の要素が正しく連携していないと、エラーが発生しやすくなります。
- Windowsストアアプリの起動と管理
- Xbox関連サービス(Xboxアプリとの連携)
- ビデオドライバをはじめとする周辺ドライバの最適化
- ユーザーアカウントの権限設定
もし何らかの原因でこれらが競合したり、更新情報が不完全だったりすると、ゲーム録画時にエラーコード「0x8232360F」が出るリスクが高まります。
エラー発生時にまず試したい基本的な対処法
Game Barのエラーを解消するには、まずは基本的なチェックから始めることが大切です。多くの場合、下記の対処によって軽微な不具合は解消されます。
1. Windowsのアップデート状況を再確認する
最新のWindowsアップデートを適用してもエラーが継続する場合がありますが、そこで見落としがちなのが「オプションのアップデート」です。グラフィックドライバーやその他のデバイスドライバー更新が、オプションとして別途存在することがあります。
Windowsアップデート確認手順例
- Windowsキー + I キーで「設定」を開く
- 左メニューから「Windows Update」をクリック
- 「更新プログラムのチェック」を実行
- 「詳細オプション」に進み、「オプションの更新プログラム」を確認してみる
特にグラフィックドライバー(GPU)に更新がある場合は積極的に適用して再起動すると、Game Barの不具合が解決することがあります。
2. アンチウイルスソフト・不要なプログラムの競合をチェック
ウイルス対策ソフトが録画用の機能や一時ファイルの保存先をブロックしていると、Game Barが正しく動かない場合があります。以下を試してみてください。
- アンチウイルスソフトを一時的に停止
- 常駐プログラムの無効化
- 不要なプログラムのアンインストール
特に、ゲーム録画やスクリーンキャプチャ機能を持つ他のソフトと同時に動かしていると、Game Barの機能が競合してエラーを誘発する可能性があります。
Windowsストアアプリのトラブルシューティングを実行する
Windowsストアアプリとして管理されているXbox Game Barに不具合があるときは、Windowsに用意されているトラブルシューティング機能を活用すると便利です。
トラブルシューティング手順
- 設定を開く
Windowsキー + I キーで「設定」を開きます。 - システム → トラブルシューティング → その他のトラブルシューティング を選ぶ
- 「Windowsストアアプリ」を選択し、トラブルシューティングを開始
- 検出された問題に対して、Windowsが自動で修復を試みる
この機能で簡単に解決できるケースも多いので、まずは試してみる価値があります。
Game Barアプリをリセットしてみる
Game Barアプリそのものにキャッシュや設定上の不具合が発生している場合は、アプリをリセットすることで解消する可能性が高いです。
Game Barアプリのリセット方法
- 設定 → アプリ → アプリと機能 を開く
- リストから Xbox Game Bar を探して選択
- 「詳細オプション」をクリック
- 下の方にスクロールして「リセット」ボタンを押す
- リセット完了後、Game Barを起動して動作を確認
リセットすると、Game Barの設定データやキャッシュが初期化されるため、エラー要因が除去される可能性が高いです。
新しいユーザーアカウントで試す
ユーザーアカウントのプロファイルが壊れていると、特定のアプリが正常に動作しなくなることがあります。対処法として、新しいローカルユーザーアカウントまたは管理者アカウントを作成して、同じ操作を試してみましょう。
ユーザーアカウントの作成手順
- 設定 → アカウント → 家族とその他ユーザー を開く
- 「その他ユーザーを追加」の項目から新規アカウントを追加
- 必要であれば、そのアカウントを管理者権限に変更
- 新しく作成したユーザーでサインインし、Game Barを起動してみる
もし新しいアカウントでエラーが発生しなければ、元のアカウントに何らかの不具合がある可能性が高いです。アカウント移行の検討や、プロファイル修復の方法を追加で検討するとよいでしょう。
ドライバの再インストールと競合ソフトウェアの確認
Game Barのキャプチャ機能は、主にグラフィックドライバに依存しています。ドライバが破損していたり古かったりすると、エラーが頻発する原因になりやすいです。
公式サイトからドライバを再インストール
- NVIDIA や AMD、あるいは Intel の公式サイトからドライバをダウンロード
- インストール時に「クリーンインストール」オプションがある場合はチェックを入れる
- 再起動後、Game Barの動作を再度確認する
一方、他の録画ソフト(OBS、Bandicam、NVIDIA ShadowPlayなど)も同時に利用している場合、Game Barと重複する機能を持つために競合が発生するケースがあります。競合が疑われる場合は、他の録画ソフトを終了するか、一時的にアンインストールしてから状況を観察すると原因特定がしやすいです。
クリーンブートによるトラブルシューティング
Windowsをクリーンブート状態で起動すると、不要なサービスやスタートアップが最小限に抑えられます。これにより、常駐ソフトやドライバの干渉が原因の問題を切り分けられる可能性があります。
クリーンブートの手順
- Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開く
msconfig
と入力して「OK」をクリック- 「サービス」タブで「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェックを入れ、「すべて無効」をクリック
- 「スタートアップ」タブまたは「タスクマネージャーを開く」を選び、不要なプログラムを無効にする
- 再起動後、Game Barを起動してエラーが再現するか確認
クリーンブート状態でエラーが発生しない場合は、常駐プログラムやサービスのいずれかが競合要因であることがわかります。あとは1つずつサービスを再有効化して原因を絞り込んでいきましょう。
Windowsストアキャッシュのリセットと再登録
Windowsストアのキャッシュが壊れていると、Xbox Game Barだけでなく他のストアアプリでも不具合が生じる可能性があります。以下のコマンドでリセットすると、多くのトラブルが解消することがあります。
# PowerShellで実行
wsreset
また、ストアアプリを再登録するには以下のコマンドが有効です。
# PowerShell(管理者権限)で実行
Get-AppXPackage -AllUsers | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
これらのコマンド実行後、PCを再起動してからGame Barを開き、エラーコード「0x8232360F」が解消されているかをチェックしてみてください。
その他の注意点と最終的な対処法
ここまで紹介した対処法を試しても問題が解消されない場合は、以下の追加チェックもおすすめします。
1. OS自体のシステムファイル修復
システムファイルの破損が疑われる場合は、Windowsのコマンドプロンプト(管理者権限)を使って修復を試みます。
# システムファイルの破損をチェック&修復
sfc /scannow
# DISMツールでコンポーネントストアの修復
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
修復が完了したら再起動し、Game Barが正常に動作するかを再度確認してみましょう。
2. MicrosoftサポートまたはXboxサポートに問い合わせる
もしどうしても改善しない場合は、Microsoft公式サポートへ連絡して専門家のアドバイスを受けるのが早いかもしれません。XboxサポートはGame Barもサポート対象としており、原因調査の際に詳細なログの提供などを案内してもらうことができます。
3. システムの初期化や再インストール
最終手段にはなりますが、Windows 11のシステムを初期状態に戻す、あるいはクリーンインストールすることで多くの問題が解消されます。ただし、バックアップをきちんと取得してから実施しないと、大切なデータが消えてしまうリスクがあるので注意が必要です。
トラブルシューティングの比較表
最後に、これまでの対処法をまとめた表を用意しました。どの対処から優先して試すか、目安として活用してみてください。
対処法 | 難易度 | 所要時間 | 効果の度合い | 補足 |
---|---|---|---|---|
Windowsアップデートの再確認 | 低 | 5分 | 中~高 | オプション更新の見落としに注意 |
アンチウイルスソフトの停止 | 低 | 5分 | 中 | 必要に応じてセキュリティを考慮 |
Windowsストアアプリのトラブルシューティング | 低 | 5分 | 中~高 | 簡単な割に効果が期待できる |
Game Barアプリのリセット | 低 | 5分 | 高 | キャッシュの不具合解消 |
新しいユーザーアカウント作成 | 中 | 10分 | 中 | アカウント問題の切り分け用 |
ドライバの再インストール | 中 | 10~15分 | 中~高 | 公式サイトからのクリーンインストールがベター |
クリーンブートの実施 | 中 | 15~30分 | 中~高 | 原因特定に時間がかかることも |
Windowsストアキャッシュのリセット | 中 | 5分 | 中~高 | PowerShellコマンドで簡単に実施可能 |
システムファイル修復 (SFC/DSIM) | 中 | 15分 | 高 | OSの根本的問題が原因なら特に効果大 |
Microsoftサポートへの問い合わせ | 高 | 不定 | 状況により最適解を得られる | ログの提出なども含めて詳細調査を依頼可能 |
Windows再インストール | 高 | 数時間 | 高 | 最終手段。データのバックアップ必須 |
それぞれの対処法は原因に応じて効果の大小がありますが、上から順番に試すことで無駄が少なく、かつリスクも少なく問題解決に近づけるはずです。
まとめ
Windows 11のGame Barエラーコード「0x8232360F」は、Windowsストアアプリやグラフィックスドライバ、さらにはアカウント設定などさまざまな要因で発生しうるため、原因の切り分けが大切です。まずはWindowsの更新やアンチウイルスソフトの競合、アプリのリセットなど軽微な操作から始め、それでも改善しない場合はクリーンブートやシステムファイル修復など踏み込んだ方法を検討しましょう。もし最終的に行き詰まった場合でも、MicrosoftやXboxのサポートに問い合わせることで専門的な助言を得られる可能性があります。
長期的に見ても、Windows 11環境を最新のドライバやアップデートで保ち続けることが、Game Barを含めたシステム全体の安定につながります。ぜひこの記事を参考に、エラーを解決し、思いきりゲームを楽しんでください。
コメント