Windows 24H2アップデート後にPCが起動しない時の対処法とSSD認識不良の解決策

Windowsアップデートは日々快適さを向上させる一方で、ときには思わぬトラブルが発生することもあります。特にWindows 24H2において、アップデート後にPCが起動しない、SSDが認識されないなどの問題が頻発しているようです。ここでは私自身の体験談を交えつつ、解決策を詳しくご紹介します。

Windows 24H2アップデートで発生しやすいトラブルの概要

Windows 24H2がリリースされるやいなや、「アップデートして再起動したらブートエラーが出て起動しなくなった」「セットアップ画面でSSDが見つからない」といった声が、SNSやコミュニティフォーラムなどで相次いで報告されました。私もある深夜にアップデートを適用し、翌朝PCを起動しようとしたところ、まさにブートエラーに直面してしまいました。いざ仕事や学習で使おうと思ったときに起動できないと、本当に焦ってしまいますよね。

主な症状

ブート不能エラー

・Reboot and Select proper Boot device…
・ブートドライブがBIOS設定で正しく指定されているのに起動しない
・アップデート途中でフリーズするケースも存在

SSDが認識されない問題

・WindowsのインストールUSBから起動してもディスク一覧に表示されない
・Intel RSTやRAIDモードが原因の場合が多い
・USB接続の外付けSSDなども正しく表示されないケースあり

トラブル発生時の心理的な負担

一度でも起動しなくなるトラブルを経験した方ならお分かりかもしれませんが、「PC内に大事なデータが入っている」「仕事の納期が迫っているのに起動できない」などのストレスは相当なものです。私もかつて同じ経験をし、まるで心臓がギュッと縮まるような気分になりました。なによりも、せっかく最新の機能を使おうと思ってアップデートしたのに、その直後にトラブルに直面するのは本当に辛いですよね。

私の場合は、翌日の午前中にオンライン会議の予定があり、深夜にその準備をしている最中のアップデートで見事にトラブルに遭遇してしまいました。結局、夜通し復旧作業を続ける羽目になり、かなり大変だったのを今でも覚えています。

Windows 24H2アップデート後に起動しなくなる原因と対処法

主な原因

UEFIブート構成の不一致

Windows 24H2のような大きなアップデートが適用されると、ブートローダーやEFI領域が書き換えられるタイミングで不整合が起こることがあります。特にCSM(Compatibility Support Module)を使ってレガシーブートしていたPCでは、アップデート後にUEFIネイティブブートが推奨される設定になり、ブート構成が狂ってしまうケースが見られます。

新しいUEFIブートモードを使うことで起動速度が速くなり、セキュリティ面でも優位性があります。

ブートファイルの破損や更新エラー

アップデートの途中でなんらかの不具合が発生し、ブートファイルが正しく更新されなかったり破損したりすると、再起動時にブートマネージャーを見つけられなくなります。さらに、複数のドライブや複数のWindowsブートマネージャーが登録されている環境だと、どのブートローダーを優先して読み込むかBIOS/UEFIの設定で混乱するケースも考えられます。

ブートファイル破損の場合、システムを復旧するためにWindowsのインストールメディアを利用した修復や再インストールが必要になることが多く、短時間で解決しにくいのが難点です。

具体的な対処手順

1. Windowsインストール用USBメディアの作成

起動できなくなった場合、まずは修復に使用するWindowsインストール用USBメモリを準備します。別のPCが必要になりますが、Microsoft公式の「メディア作成ツール(Media Creation Tool)」を使うのが手軽です。Windows 24H2の正式版メディアが未公開の時期でも、Windows 11の最新バージョンをダウンロードし、それをもとに修復できます。
USBメモリを作成したら、トラブルが起きているPCでBIOS/UEFIを起動し、「USBメモリから起動する」設定に切り替えます。

2. EFIパーティションの修復やブートファイルの再構成

インストールUSBから起動すると、Windowsセットアップ画面が出ます。ここで「Shift + F10」を押すとコマンドプロンプトが立ち上がるので、diskpartやbcdbootコマンドを駆使してブート構成を直していきます。流れとしては下記のとおりです。


ステップ コマンド例 説明
① パーティション選択 diskpart
list disk
select disk 0
list partition
select partition 1
assign letter=Y
システムで利用しているディスクとEFIパーティションを確認し、ドライブレターを割り当てます
② EFI領域のフォーマット(必要に応じて) format fs=fat32 quick EFI領域が破損している場合のみ実施。大事なデータがないか要確認
③ ブートファイルの再構築 bcdboot C:\Windows /s Y: /f UEFI メインのWindowsがあるドライブを指定し、EFIパーティションにブートファイルを再作成
④ 再起動 exit
exit
diskpartとコマンドプロンプトを終了し、通常起動できるか確認


3. BIOS/UEFI設定の確認

UEFIモードでインストールしているにもかかわらず、CSMがオンになっているとブートエラーが起きるケースがあります。逆に、レガシーブートでインストールしていたのにUEFIオンリーに設定したままアップデートすると、やはり起動できないことがあります。
UEFI設定画面でCSMを無効にし、セキュアブートを有効にした上で、ブートドライブが正しく設定されているかを確認するのがポイントです。

4. 不要なドライブを一時的に外す

複数のディスクが接続されている場合、UEFIがどのブートマネージャーを参照すればよいのか混乱することがあります。トラブルシューティングの一環として、データ用のドライブや外付けドライブを取り外し、最低限の構成で起動を試す方法は意外と効果的です。私も過去、これを試してあっさりと解決したことがありました。

最近のマザーボードはUEFI上でディスクの順番をかなり細かく設定できますが、逆に言えば複雑化しているとも言えます。シンプルにメインOSが入ったディスクだけで起動してみて、問題なくブートできたら他のドライブを再接続するとスムーズです。

アップデート後にSSDが認識されない場合の解決策

症状の特徴

SSDのドライブがインストール画面で表示されない

Windowsインストールメディアを使って再インストールしようとしても、「インストール先のドライブを選択してください」という画面に何も表示されないことがあります。ノートPCや自作PC問わず、ストレージドライバーの不一致が原因のことが多いです。

RAIDモードやIRSTドライバーの問題

Intelプラットフォームを採用している場合、RAIDモードやIntel RSTが有効になっていると、標準のWindowsインストールメディアではSSDを認識できない場合があります。メーカーが提供するドライバーを事前に用意し、セットアップ時に読み込ませる必要があります。

具体的な対処手順

1. Intel RST(IRST)ドライバーやストレージドライバーを読み込む

インストール画面で「ドライバーの読み込み」を選択し、別のUSBメモリなどに入れておいたIntel RSTやRAID用ドライバーを指定します。正しいドライバーを読み込めば、一覧にSSDが表示されるようになります。
メーカー製のノートPCの場合は、メーカーサイトから最新のストレージドライバーをダウンロードしておき、これをUSB経由でインストールメディアに読み込むのが一般的です。

正しいドライバーを読み込めばSSDだけでなく、NVMeドライブの性能を最大限に活かせる可能性も高まります。

2. BIOS設定でRAIDモードをAHCIモードへ変更

システムによっては、RAIDモードを使わなくても問題ないケースが多いです。特に単体のSSDを使用しているだけなら、AHCIモードへ切り替えるとWindowsが標準のドライバーで認識してくれることがあります。ただし、切り替えによって既存のOSが起動しなくなる恐れもあるため、事前にシステムのバックアップを取っておきましょう。

3. セキュアブートの設定とCSMの有効・無効化

セキュアブートが有効なのにCSMをオンにしているなど、BIOS設定が中途半端な状態だとSSDの認識がおかしくなることがあります。中途半端な設定は予期せぬ不具合を呼びがちですので、CSMを完全にオフにしてUEFIブートだけに絞るか、もしくはレガシーブートだけに統一するか、どちらかを明確にするのがおすすめです。

Windowsの品質チェックに対する疑問

なぜ大規模アップデートで不具合が起きるのか

Windowsの大型アップデートは、テストプロセス自体は事前にInsider Programなどで検証を積み重ねています。しかし、実際のユーザー環境は千差万別で、ハードウェア構成からソフトウェアの組み合わせまで、すべてを網羅することはほぼ不可能といわれています。そのため、特定の構成でのみ発生する不具合などはリリース後に顕在化しやすいのが実情です。

実際のQAプロセスはどうなっているのか

Microsoftは詳細なQA手順を一般に公開してはいません。Insider Preview版で広くテストしたり、各種デバイスメーカーと協力してドライバーの検証を行っていますが、時期によってはスケジュールの都合などで十分な時間が確保されていないのではないかという声もあります。

どうしても不具合が発生しやすい時期に当たってしまうと、ユーザー側に大きな負担がのしかかってしまうところは否めません。

自己防衛策としてのバックアップと復旧体制

Windowsのアップデートによる不具合が完全にゼロになるのは難しい現実があります。最悪の状況に備え、以下のような自己防衛策を取っておくと安心です。

1. システムイメージのバックアップ

外付けHDDやNASなどにシステムイメージを保存しておくと、万が一アップデートでトラブルがあった場合でも、容易に元の状態に戻すことができます。私自身、クローンソフトなどを使って定期的にシステムドライブを丸ごとバックアップするようになってから、アップデート時の不安がかなり軽減されました。

2. 回復ドライブや修復ディスクの作成

Windowsには回復ドライブを作成する機能が標準搭載されています。USBメモリに回復ドライブを作っておけば、ブート不能に陥ったときでもそれを使って修復オプションにアクセスできます。

3. ドライバーやBIOSを最新化

大型アップデートが予定される前に、マザーボードやデバイスドライバーを最新バージョンにアップデートしておくと、不具合発生率を下げられる可能性があります。特にBIOSの更新はリスクも伴いますが、互換性向上やセキュリティ強化が期待できます。

私自身、あるとき最新のBIOSに更新したら、今までデバイスマネージャーで「不明なデバイス」と表示されていたものがきちんと認識されるようになり、PC全体の安定性も増した経験があります。BIOSアップデートと聞くと怖いイメージがあるかもしれませんが、手順を守ればそう難しくないですよ。

まとめと今後の対策

Windows 24H2アップデートでPCが起動しなくなったり、SSDが認識されないといった不具合は、EFI領域の破損やBIOS設定の不整合、さらにRAID関連ドライバーの問題など、多岐にわたる原因が絡み合って発生します。幸いにも、Windowsインストール用USBメディアを使った修復やドライバーの読み込み、CSMの設定見直しなど、ある程度確立された解決策が存在します。
ただし、実際のトラブル対応には時間と手間がかかることが多く、気持ちにも余裕がなくなりがちです。日頃からシステムイメージのバックアップや回復ドライブの作成などを行い、もしもの時に備えておくことが大切だと痛感しています。

Windowsの大規模アップデートは新機能が楽しみでもありますが、同時にトラブルリスクも伴うものです。個人的には、新バージョンが出た直後に飛びつくのではなく、ある程度周囲の評判や状況を見てから導入するのが、ストレスの少ない付き合い方だと感じています。

参考情報とポイントまとめ

大まかな復旧の流れ

1. BIOS/UEFI設定を確認

・CSMをオフにしてUEFIに統一
・ブート優先順を再設定
・不必要なドライブは物理的に外す

2. Windowsインストールメディアで修復

・Shift + F10からコマンドプロンプトを開く
・diskpartでEFIパーティションにドライブレターを割り当て
・bcdbootコマンドでブートローダーを再構築

3. RAIDやIRSTドライバーを確認

・RAIDモードなら適切なドライバーを読み込む
・可能ならAHCIモードに切り替え、システムをシンプルにする

最終的にダメな場合

どうしても修復できない場合は、データをバックアップしてからクリーンインストールを行う覚悟も必要かもしれません。特に業務で使うPCは、一刻も早く復旧させるために再インストールを検討するケースもあるでしょう。私も一度、ブートファイルが完全に破損してしまったときは再インストールを選択し、その後の設定復元に数時間かかりましたが、逆にシステムがすっきり動作するようになり結果オーライだったこともあります。

念のため、ユーザーフォルダや大切な資料データなどは常日頃からクラウドストレージや外付けHDDにバックアップすることを強くおすすめします。アップデートトラブルは予期せぬタイミングで発生するので、備えがあれば心の余裕もだいぶ違いますよ。

今後のWindowsアップデートとの上手な付き合い方

アップデート時期をずらす

Windowsは自動アップデート機能が標準で有効になっていますが、意図しないタイミングで大型アップデートが入り、作業中に強制再起動という事態に陥ることもあります。Windows Updateの設定で延期(一時停止)を行うことも可能なので、仕事や学業の繁忙期を避けて実施するのも賢い方法です。

Insider情報やコミュニティを活用

大規模アップデートの情報は、公式サイトだけでなくSNSや個人ブログ、フォーラムなどに先行事例として掲載されることがよくあります。そういった情報をこまめにチェックして、「今回のアップデートは不具合多そうだな…」と感じたら少し様子を見る、といった判断がしやすくなります。

ドライバー管理ツールやBIOSアップデート管理

メーカー独自のソフトウェアや、サードパーティのドライバー管理ツールを使うと、最新のドライバーを簡単にインストールできる場合があります。ただし、あまりに古いドライバーを使っている場合は最新バージョンへ飛び級アップデートすることになるため、思わぬ不具合が出ることもあります。念のため復元ポイントを作成してから実施するのがおすすめです。

私はWindowsアップデート前に、「マザーボードメーカーのサイトでBIOSと主要ドライバーの更新がないかチェック → 必要ならアップデート → そこからWindowsアップデート実施」という流れを習慣づけています。これだけでトラブルの多くを回避できました。

まとめ

Windows 24H2のような大型アップデートは、新機能やセキュリティ強化をもたらしてくれる一方、システムによっては起動不能やSSD認識不良などの深刻なトラブルを誘発することがあります。特に、UEFI/CSMの設定やRAIDモードのドライバー周りは、各ユーザー環境によって大きく状況が異なるため、一概に「こうすれば絶対大丈夫」と言い切れないのが現状です。
しかしながら、EFIパーティションの修復やブートファイル再構築、BIOS設定の見直し、ドライバーの適切な読み込みといった手順をしっかり踏むことで、多くのケースでトラブルから復旧することが可能です。また、最も有効な対策としては、アップデート前にバックアップを取得すること、そしてできればアップデート実行前にコミュニティでの評判を確認しておくことが挙げられます。
みなさんも安全に、そして快適にWindows 24H2の機能を楽しんでいただければと思います。私も定期的なバックアップとUEFI設定の確認を怠らず、アップデートのたびに心を落ち着かせて作業に臨むようになりました。少しでも参考になれば幸いです。

Windowsアップデートを恐れるのではなく、うまく付き合うことが重要です。正しい方法でトラブルシューティングを行い、バックアップを万全にしておくことで、最先端の機能を気持ちよく使えるようになりますよ。

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