「Windows cannot be installed to this disk」エラーとUSBインストール対応策【Windows 11も解説】

はじめまして。USBフラッシュドライブを使ったWindowsインストールで「Windows cannot be installed to this disk…」というエラーに直面して、思わず戸惑ったことはありませんか。今回は同エラーがなぜ起こるのか、その原因と対処法を私の体験談も交えながら、わかりやすくご紹介します。

「Windows cannot be installed to this disk」エラーとは

このエラーは、Windowsのインストール時に「Setup does not support configuration of or installation to disks connected through a USB or IEEE 1394 port」という一文を伴って表示されるケースが多いです。これは、USBポートやIEEE 1394ポート経由で接続されたディスクに対して、通常のWindowsインストーラーがサポートしていないことが主な理由として挙げられます。私も以前、新しいPCを組み立てた際に、試しにUSB経由の外付けSSDにWindowsをインストールできないか挑戦してみたのですが、このエラーに当たってしまい先に進めず、ずいぶんと時間を費やした経験があります。

通常のインストーラーではUSB接続のディスクをサポートしない

Windowsの通常インストーラーは、あくまで内蔵ストレージ、またはインターフェイスによってはSATAやNVMeに直接接続されているドライブを想定しています。USB経由などの外付けドライブは基本的にインストール先として除外されるため、このような制限があるのです。

Windows To Goとの違い

実はUSB接続ドライブにWindowsを導入する方法として、Windows To Goという仕組みがあります。しかし、この機能は公式にはWindows 10 Enterpriseなどのエディション向けのもので、Windows 11では標準サポートされなくなりました。とはいえ、Rufusなどのサードパーティーツールを使えば、Windows 11のイメージをUSBドライブに書き込んで、Windows To Goのように使用できるケースもあります。私が試したときは、時間が非常に長くかかったうえにSSDやハードディスクにインストールしたときよりも動作が重くなりましたが、ポータブルな環境を手軽に持ち歩けるという点は面白いなと感じました。

BIOSがディスクを認識しない問題

USB接続の制限だけでなく、BIOSがそもそもハードディスクやNVMeを正しく認識していない場合も、インストール時にトラブルの原因となります。BIOSでストレージが0GBと表示されたり、SATA Informationに何も表示されない場合にはハード的な接続トラブルや故障が疑われます。

ケーブルやポートの不良

特にSATA接続のハードディスクを使用している場合、SATAケーブルやポートが不良だとBIOSでドライブが正しく認識されません。私の友人も、新品のSATAケーブルに交換したら何事もなかったようにドライブが認識されたケースがありますので、最初にケーブルやポートをチェックしてみると、意外なほどあっさり解決することがあるのです。

NVMeドライブとの相性

NVMe(M.2)スロットを使う場合は、マザーボードとの相性が存在することもあります。最新のマザーボードであれば大抵は問題ありませんが、少し古いものだとBIOSアップデートが必要だったり、NVMeの規格に対応していなかったりで、物理的に正しく挿し込んでも認識しない場合があります。

0GBと表示される場合の故障リスク

BIOSがハードディスクやNVMeを0GBと表示しているならば、ファームウェアの破損や物理的な故障である可能性が高いです。この状態になると、Windowsインストーラー以前の問題として、ストレージ自体が稼働していない状況です。私が過去に遭遇したのは、ある日突然ハードディスクが0GBとして認識され、アクセスできなくなった事例でした。メーカーに問い合わせたところ、ファームウェアの異常が疑われ、残念ながらデータ復旧も難しいという結末でした。

修理または交換の検討

保証期間内であれば、メーカーサポートに連絡して修理や交換対応をしてもらうのが最善です。ファームウェアの再インストールを行うことで直るケースもありますが、個人で安易に手を出すとさらに状況が悪化することもあるので、まずはサポートに相談するのが安心です。

データ復旧サービスを利用すれば一部のデータが回収できる場合もありますが、早期にバックアップを取っておくのが何より大切だと痛感しました。

USB接続にWindowsをインストールする際のポイント

さて、どうしてもUSB接続でWindowsを使いたいという場合、先ほど触れたWindows To Goの仕組みを活用するのが手段のひとつです。Windows To GoはWindowsを外付けドライブにインストールし、ポータブルOSとしてどのマシンでも起動できるようにする機能です。実際には公式のWindows 10 Enterprise向け機能でしたが、サードパーティー製ツールを活用することでWindows 11でも似たようなことが可能となります。私もRufusを使って試してみたことがありますが、それなりに手間がかかり、インストール作業にも時間が長くかかりました。しかもUSBメモリを使った場合は速度が遅いため、使い勝手は内蔵ドライブに比べるとどうしても落ちてしまう印象です。

Windows To Goを利用する手順

Windows To Goを実行する場合、あらかじめISOイメージをダウンロードして用意します。その後、以下のようなツールを使ってUSBドライブに書き込みを行います。

Rufusによる方法

1. Rufusの公式サイトから最新バージョンをダウンロードし、起動します
2. USBドライブをパソコンに挿し込みます
3. Rufus上でISOイメージを指定し、パーティション構成などのオプションを設定します
4. Windows To Goモードで書き込みを開始します

これだけでも十分ですが、問題は書き込みにかかる時間と、インストール後のパフォーマンスです。USBの転送速度に依存するので、容量の大きいWindowsイメージだと数時間かかることもまれではありません。私が試したときは、USB HDDに書き込んでからWindowsを初期設定するのに18時間近く待たされました。

USBメモリやUSB接続のHDDは転送速度が内蔵ドライブより遅いことが多く、実際に運用すると、もたつき感や起動の遅さが気になります。大容量のUSB SSDなら多少マシですが、やはり内蔵ディスクとは比較になりません。

大容量USBドライブの用意

Windows To Goとして使うならば、最低でも32GB以上、理想的には64GB以上のUSBドライブが必要です。実は小容量でも動かないわけではありませんが、Windows Updateなどによって容量不足になるリスクが高いので、余裕を持ったドライブを準備したほうがよいでしょう。

フォーマット形式にも注意

Windows To Goを導入するUSBドライブは、事前に適切なフォーマットを行っておく必要があります。多くの場合、NTFSでフォーマットするのが一般的ですが、ツールによってはFat32が求められたりとオプションが異なることがあるので、ツールの指示に従って準備を進めると混乱を防ぐことができます。

私が実際にWindows To Goを使ってみたときは、ポータブルな環境がすぐに手に入るのは面白いと感じました。出先で自分のデスクトップ環境を持ち運べるのは便利ですが、やはり動作のカクつきは否めなかったです。

通常インストールにおける事前チェックの流れ

ここまでUSBドライブへのインストール事情を語ってきましたが、本来の目的がデスクトップPCやノートPCの内蔵ドライブへのWindowsインストールであることがほとんどでしょう。そこで、エラーを回避するためのチェックポイントを整理してみます。

手順1: BIOSでストレージが正しく認識されているか

パソコンを起動したらBIOS(UEFI)画面に入り、SATAポートやNVMeスロットに接続したドライブが検出されているかを確認します。
認識されていない場合は、次のような対策をとりましょう。

ケーブルやスロットの再接続

SATAケーブルを抜き差しする、別のポートに挿してみる、NVMeドライブを一度外して埃を拭いてから再装着するなどの物理的なチェックを行います。見落としがちな初歩的対策ですが、ケーブルの劣化や接点不良が案外多いものです。

BIOS設定やバージョンのアップデート

古いマザーボードやBIOSの場合、最新のストレージ規格に追随していない可能性があります。メーカーサイトからアップデート用のファイルを入手し、BIOSを更新することで解決することがあるので、試してみる価値があります。

手順2: ストレージが故障していないか

BIOSがドライブを0GBと表示していたり、途中でプチプチ音がする場合は物理故障を疑いましょう。読み書きテストができるユーティリティなどを使う手もありますが、起動すらできない状態であれば、早めに交換・修理手続きを検討する必要が出てきます。

データのバックアップ

大切なデータが入ったドライブが不安定なときは、まずデータを別の場所に退避させるのが最優先です。まだ多少の読み取りが可能なうちに、USBメモリや外付けHDD、クラウドなどにコピーしておけば、最悪の事態を避けることができます。

トラブルが発生してからあわててバックアップを取ろうと思っても、データにアクセスできず手遅れになることが多いです。普段から定期的にバックアップしておくと安心ですよ。

Windows To Goを検討するときの注意点

先ほど述べたとおり、通常のWindowsインストーラーではUSBポート経由のディスクに対応していないため、Windowsを入れようとするとエラーが出ます。しかし、どうしてもUSB外付け環境でWindowsを起動したい場合は、Windows To Go相当の仕組みを利用するのが現実的な解決策です。ただし下記のような注意点があります。

インストールに長時間かかる

USBの転送速度は内蔵インターフェイスに比べると遅いです。特に大容量のISOファイルからインストールする場合は、かなりの時間を要します。私の知人はUSB 3.0対応のフラッシュドライブでも半日以上かかったと言っていました。

運用時のパフォーマンス低下

起動に時間がかかる、ファイルの読み込みが遅れるなど、快適性では内蔵ドライブに劣ります。外付けである以上、ケーブルの接触不良などのトラブルリスクも加わることを考えると、常用環境としてはやや厳しい面もあるかもしれません。

ゲームや動画編集など、高負荷作業に使うには非現実的な遅さを感じる可能性があります。あくまで緊急用やテスト用と割り切ったほうがよさそうです。

トラブルシュートのまとめ

ここで、主なトラブルと原因・対処法を表にしてまとめてみます。トラブルに応じてどこを疑うべきか、ざっくりと確認できるようになっています。

よくある症状 考えられる原因 主な対処法
Windows cannot be installed to this disk (USB/1394エラー) USBポートやIEEE1394経由では通常インストーラーが対応していない Windows To Go機能を使う、または内蔵ストレージへインストールを行う
BIOSでディスクが認識されない ケーブル不良、接触不良、BIOS設定ミス SATAケーブルやポートを変える、BIOSアップデート、NVMeを再装着
ストレージ容量が0GBと表示 ファームウェア破損または物理故障 メーカーサポートに連絡、交換または修理を検討
Windows To Goのインストールに時間がかかる USB転送速度が遅い、大容量ISO USB3.1以上や高速SSDを使う、十分な時間を確保
Windows起動や操作が重い USBの帯域制限、速度不足 内蔵ドライブへの移行を検討、または性能の高いUSB SSDを使用

私の個人的な経験談とアドバイス

私自身、過去にWindowsをUSBハードディスクにインストールしようとして、今回の「Windows cannot be installed to this disk」エラーに行き詰まったことがありました。最終的にはWindows To Go相当の手順でインストールに成功しましたが、動作が重くて頻繁には使わなくなりました。持ち運びの実験としては面白かったですが、本格的な環境として運用するなら、内蔵ストレージにインストールするのが圧倒的に快適です。

私の場合、Windows To Goを使って数日は面白半分に持ち歩いてみたのですが、やはり遅さと発熱、データ書き込みでUSBメモリの寿命が気になってしまい、今ではあまり使っていません。

内蔵ストレージでのインストールが基本

手間や安定性を考えると、やはり内蔵ストレージへのインストールがベストです。USBを介してインストールする際のエラーを回避するには、それがいちばんシンプルで確実な方法と言えます。

マザーボードやドライブのサポート状況を確認

もしBIOSが新しいドライブを認識してくれない場合は、早めにマザーボードの製造元サイトをチェックし、BIOS更新ファイルがないか確認してください。NVMeの初期世代に比べると、近年ではBIOSアップデートで対応していることが多いです。

最終的な流れのおすすめ手順

実際に私が知人にアドバイスするときは、以下のような流れを推奨しています。

1. 物理接続を見直す

まずはハードディスクやSSDがちゃんと挿さっているか、ケーブルに傷がないか、スロットがほこりまみれでないかを再チェックします。意外にも、これだけで解決するケースは多いです。

2. BIOSアップデート

マザーボードメーカーのサイトから最新BIOSを入手し、注意事項に従ってアップデートを試みます。アップデートによって認識されるストレージの数や種類が増える場合があります。

3. 他のPCでストレージをテスト

もし可能なら、別のパソコンに問題のディスクを接続してみます。そこで認識されるようなら、ディスク自体は正常なのでマザーボード側の問題かもしれません。

4. Windowsインストーラを再作成

万が一、インストールメディアのISOファイルが破損している可能性を考慮し、別のUSBメモリに公式ツールなどでインストールメディアを再度作成します。Rufusで作ったメディアがうまく起動しなかった場合、Microsoft公式のMedia Creation Toolを使ってみるのも手です。

5. ドライブ故障の場合は修理や交換

ディスクが物理的に故障していれば、Windowsをインストールするのは不可能です。自力でどうこうしようとせず、保証があるならサポートへ連絡し、交換や修理を依頼してください。

まとめ: エラーの原因を突き止め、適切に対処しよう

ここまで解説したように、「Windows cannot be installed to this disk. Setup does not support configuration of or installation to disks connected through a USB or IEEE 1394 port」というエラーは、USB接続ドライブへの通常インストールを試みたときに出る仕様上のメッセージです。回避策としては、Windows To Goを利用するか、内蔵ストレージへのインストールに切り替えるかの2択が基本です。また、BIOSでの認識不良やドライブの故障といった別の要因も絡むことがあるので、物理接続や故障の有無の確認も忘れないようにしましょう。もし「0GB」と認識されているような深刻な問題があるなら、メーカーサポートに相談することが最優先です。

最終的には、安定して使いたい場合は内蔵ドライブへのインストールが圧倒的におすすめです。一方で、実験や一時的な利用目的であればWindows To Go的な方法を試してみるのも学びになると思います。ぜひ、自分のニーズや環境に合わせて検討してみてください。思いがけないエラーに振り回されるのは大変ですが、その分トラブルを乗り越えた先には快適なWindowsライフが待っているはずです。

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