Windows 11ビルド22000.2538でアップデートエラーを解決する方法

Windows 11を使っていると、アップデートをしようとしても途中でエラーが出て先に進めなくなることがあります。特にビルド22000.2538では、重複プロファイルが原因となって更新が止まってしまうケースが報告されています。ここでは具体的な解決策を詳しく解説します。

アップデートが止まる背景

Windows 11のビルド22000.2538において、Windows Updateを実行しても「アップデートに失敗しました」や「最新の更新プログラムがインストールできませんでした」などのメッセージが出現し、再起動後もビルド番号が変わらないままの状態が続くことが報告されています。実際に私も自宅のPCで遭遇し、何度再インストールやトラブルシューティングツールを試しても改善しませんでした。

よくあるエラーログの例

インプレースアップグレード(Windows 11のインストーラを実行)やWindows Updateトラブルシューティングを繰り返した際、下記のようなエラーログが記録される場合があります。

重複プロファイルの検出

setuperr.logやsetupact.logにて、Duplicate profile detected for S-1-5-21-xxxx-xxxx-xxxx-1118. Abandoning. というメッセージが出力されることがあります。これはレジストリ内のProfileListキーに同一のSIDが重複して存在する場合や、参照先がすでに削除されたユーザープロファイルなどを示唆するものです。

Appraiserのプラグインエラー

Appraiser: ERROR, Plugin not registered といったメッセージも頻出します。更新やセットアッププロセスが内部で参照しているプラグインが正しく動作していない可能性を意味しますが、多くの場合は重複プロファイルや破損したユーザーデータが原因で他のプロセスにも悪影響を与えているケースが多いです。

IIS AppPoolユーザー関連のエラー

Cannot retrieve group information for user IIS APPPOOL\.NET v4.5 というエラーが多数記録されるケースもあります。IISの機能を利用している環境や、かつて使用していたアプリケーションの残骸によって、重複SIDや無効なユーザープロファイルが登録されていることが原因となる場合があります。

レジストリでの重複プロファイル削除がカギ

このようなエラーは、レジストリ上で正しくないSIDが記録されていることによって引き起こされることが多いです。特に「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList」キーの下に無効または重複したSIDエントリが残っていると、Windows 11のアップデートプロセスが正常に完了しない場合があります。

レジストリ修正前のバックアップ方法

レジストリエディタを触る以上、万が一のトラブルに備える必要があります。操作前に必ずバックアップを取ることで、復元の手段を確保しておくことが重要です。

レジストリキーのエクスポート

1. Windowsキー+Rを押し、「regedit」と入力してレジストリエディタを起動します。
2. 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\ProfileList」を右クリックし、「エクスポート」を選択します。
3. 保存先を選び、わかりやすい名前をつけてREGファイルとしてエクスポートします。
4. これで何か問題が起きた場合は、ダブルクリックでレジストリ情報を戻すことが可能です。

私も過去に誤って別のキーを削除してしまい、Windowsの起動に不具合が出たことがありました。事前にエクスポートしていれば簡単に戻せたのに、と後悔した経験があります。バックアップは手間を惜しまず必ずやりましょう。

重複・無効なサブキーの削除

バックアップが終わったら、問題を起こしている可能性のあるサブキーを削除します。具体的には、setuperr.logやsetupact.logに記録された重複SIDのエラーを手がかりにして、ProfileListの中で該当するSIDキーを探します。
もし、該当のSIDが見つかったら、そのサブキーを右クリックして「削除」を選択します。万一どれを削除していいかわからないときは、再度ログを丁寧に見直すか、専門家に相談するのが安全です。

誤って必要なプロファイルを消してしまうと、既存のユーザーデータが消えたり、起動できなくなったりする恐れがあります。

再起動とアップデート再試行

不要なキーを削除したら、一度Windowsを再起動してください。その後、Windows Updateの画面に戻って「更新プログラムのチェック」を実行し、改めてアップデートを適用します。あるいはWindows 11インストーラ(Setup.exe)を使い、インプレースアップグレードを再度試すとスムーズに進む可能性があります。

IIS AppPoolユーザーが原因の場合

エラーログでIIS APPPOOL\.NET v4.5に関するメッセージが大量に表示される場合、IISのアプリケーションプールに紐づいた特殊なユーザープロファイルが誤って登録されていることが問題の根底にあるケースもあります。

使用していないIISを無効化する

もしIIS機能を使っていないなら、以下の手順で機能を無効化し、関連するユーザープロファイルを削除することも一つの手段です。

Windowsの機能からIISをオフ

1. コントロールパネルまたはWindowsの設定から「プログラムと機能」へ移動します。
2. 「Windowsの機能の有効化または無効化」を選択します。
3. Internet Information Services (IIS) のチェックを外し、OKをクリックします。
4. システムを再起動します。

IISを使っていなければ、無効化するだけでエラーが劇的に減ることがあります。不要なサービスを停止することはセキュリティ面でもメリットがあります。

IIS AppPoolユーザーのSID削除

無効化後も、ProfileListの下にIIS AppPool関連のSIDが残っている場合は削除が必要です。AppPoolユーザーのSIDは通常のユーザー名とは異なる文字列になっていることが多いため、レジストリエディタを使ってしっかり確認しましょう。

Active Directory環境での重複SID問題

企業環境やドメイン参加しているPCでは、Active Directory環境下でローミングプロファイルを使用しているケースがあります。その際にユーザープロファイルを再作成したり、異なるマシンから同時にログインしたりすると、SIDの重複が発生する場合があります。

ドメイン環境での対策例

グループポリシーでのプロファイル管理

グループポリシーを利用して、ユーザープロファイルフォルダを定期的にクリアしたり、リダイレクト設定を行うことで、重複プロファイル問題を未然に防止することが可能です。ドメイン管理者がポリシーを適切に構成していれば、ユーザーデータの重複や破損が起きる確率は下がります。

サーバー側プロファイルのチェック

ローミングプロファイルを使用している場合、サーバー側にもプロファイルデータが保管されます。サーバー上のプロファイルフォルダを確認し、不要なフォルダや古いSID名が含まれていないかチェックしましょう。場合によっては、サーバー側のフォルダを削除・整理したあとクライアントPC上のプロファイルを削除・再作成する必要があります。

私の勤務先でも、Active Directoryを使ったローミングプロファイルが原因で同様のエラーが起こった事例がありました。サーバーに大量の古いプロファイルが蓄積されていて、ログインするたびに不具合を引き起こしていたのです。不要なプロファイルの整理で問題を一掃できました。

Appraiserエラーへの対処

重複プロファイルエラーと併発することが多いのがAppraiser関連のエラーです。AppraiserはMicrosoftのアップデートプロセスやOS評価プロセスの一部を担うモジュールで、システム互換性を確認するときに利用されます。ここが異常を起こすと、アップデート全体が失敗することがあります。

Appraiserフォルダのリセット

C:\Windows\Temp\Appraiser というフォルダの内容が破損している場合は、フォルダごと削除してから再度Windows Updateを試すと改善することがあります。ただし、システムによってはフォルダ名が少し異なる場合がありますので、実際にファイル構成を確認して慎重に操作してください。

重要なシステムファイルを削除すると、OS動作に深刻なトラブルを引き起こす危険があります。Appraiserフォルダ以外を誤って消さないようにしましょう。

Appraiser SIP.dllなどの確認

Appraiser SIP.dllやその他の関連DLLが原因でエラーが発生するケースもあります。SFC(システムファイルチェッカー)コマンドを使ってシステムファイルをチェック・修復してからアップデートを試すと良いでしょう。SFC /scannowを実行し、修復が完了したら再起動を行ってからアップデートを進めると、Appraiser関連エラーが解消する場合があります。

更新失敗を繰り返す場合の追加対処

レジストリやAppraiser関連のエラー対処を行っても、ビルド22000.2538からアップデートできない場合は、以下の対策を組み合わせて試すことをおすすめします。

DISMコマンドによるコンポーネントストアの修復

1. 管理者権限でコマンドプロンプト、またはPowerShellを起動します。
2. DISM /Online /Cleanup-image /ScanHealth を実行し、イメージの状態を確認します。
3. 問題が見つかったら、DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth を実行し、コンポーネントストアを修復します。
4. 修復完了後に再起動し、Windows Updateを再試行します。

クリーンブートでのアップデート

スタートアッププログラムやサービスの干渉を排除するためにクリーンブートを行い、その状態でアップデートを試す方法です。特にアンチウイルスソフトや独自のネットワークドライバが原因でアップデートがブロックされる例もあるため、一度最小限の構成でアップデートを行ってみましょう。

クリーンブート手順

1. msconfigを開き、「サービス」タブでMicrosoftのサービスを除外してすべてオフにします。
2. 「スタートアップ」タブ(タスクマネージャで確認)から不要な項目をすべて無効化します。
3. 再起動後、Windows Updateを試します。
4. アップデート完了後、再度msconfigにて設定を元に戻します。

私も一度、カスタムのウイルス対策ソフトが影響してアップデートが進まなかったことがありました。クリーンブートで試したら一度で成功し、その後ソフトの除外設定を調整してから再インストールしたところ問題なく運用できています。

レジストリ変更におけるリスクと対策

レジストリを編集する手順は手軽に思える一方で、重大なリスクも伴います。誤ったキーや値を削除すると、Windowsが正常に動作しなくなる場合があるため、必ず自己責任で行う必要があります。

最悪のケースに備える

– システムの完全バックアップを取る
– 作業前に復元ポイントを作成しておく
– 不明なキーは削除しない
– 可能であればテスト環境で手順を試す

削除したキーの復元

レジストリエディタでエクスポートしたREGファイルをダブルクリックすることで、削除前の状態に戻せる場合があります。万が一トラブルが起きたら、慌てずにREGファイルをインポートしてみましょう。

まとめ:重複プロファイルの除去でアップデートが可能に

ビルド22000.2538のアップデートに失敗する主な原因は、レジストリに残る重複または無効なユーザープロファイルエントリ(重複SID)が挙げられます。ここを削除・修正するだけで、停滞していたアップデートがスムーズに進む可能性は高いです。特にIIS AppPoolユーザー関連のエラーやActive Directory環境でのローミングプロファイル重複などは、見落としがちなので注意が必要です。

Windows 11のアップデートが成功すると、セキュリティ面や機能面で最新の状態を保てます。放置せず早めに対処しましょう。

長期的な視点でのトラブル予防

今回のような重複プロファイルエラーは、日常的な運用でユーザープロファイルを頻繁に作成・削除する環境、または複数のアカウントや特殊なサービスアカウントを扱う環境で起こりやすい傾向があります。定期的に不要アカウントを整理し、レジストリエディタを確認する習慣をつけると、将来的に同じトラブルを起こしにくくなります。

定期的なメンテナンスのポイント

月に一度のユーザーアカウントチェック

定期的にコントロールパネルや[設定]の「アカウント」から、使っていないユーザーやサービスアカウントがないか確認する癖をつけましょう。意外と自動生成されるアカウントが残っていることがあります。

ログの定期的な確認

システムイベントログやsetuperr.log・setupact.logなどをチェックしておくと、エラーの傾向がつかめます。数分程度で済む作業ですが、小さなエラーが大きなトラブルにつながる前に対処できるメリットがあります。

私の場合、月初めにパソコン全体の点検をするルーティンを作りました。ユーザー管理やファイルの整理を兼ねて行うので、いざというときも慌てずに対処できます。

表で見る主なポイント一覧

項目 内容 対処例
重複プロファイルSID レジストリ内のProfileListに無効または重複したSIDが残っている 該当SIDを特定して削除
IIS AppPoolエラー セットアップログにIIS APPPOOL\.NET v4.5関連のエラーが出る IIS機能を無効化、不要なAppPoolユーザーのSIDを削除
Appraiserプラグイン AppraiserフォルダやDLLが破損している 不要ファイルを削除、SFCやDISMで修復
Active Directory環境 ローミングプロファイルの重複エントリ サーバー側プロファイルの整理、再作成
クリーンブート 常駐ソフトやサービスがアップデートを妨害 msconfigで最小構成にしてから再度更新

おわりに

Windows 11ビルド22000.2538でアップデートできない問題は、突き詰めると「重複プロファイル」や「無効なSID」の存在が原因となっているケースが非常に多いです。レジストリを丁寧にチェックし、不要なエントリを削除するだけで、長らく解決しなかったアップデートエラーが一気に改善することがあります。
ただし、レジストリの操作にはリスクが伴うため、必ずバックアップを取りながら慎重に進めましょう。そしてアップデートが完了すれば、Windows 11の最新機能やセキュリティパッチを享受できるようになります。定期的なメンテナンスを心掛けて、快適なWindows 11ライフを送りましょう。

アップデートが止まってしまうとストレスに感じますが、重複プロファイルを見直すと一気に問題が片付くことがあります。私自身、何度もアップデートに失敗していろいろな方法を試す中で、最終的にこの方法が効果的でした。ぜひ試してみてください。

コメント

コメントする