Windows 11で日々快適に作業しているのに、アップデートを適用したら突然Microsoft Edgeが固まったり表示が遅くなったりすると、とても困ってしまいますよね。私自身も過去に更新プログラムを適用した直後から、Webページを開くたびにフリーズが頻発し仕事にならなかった苦い経験があります。そこで今回は、KB5046633などのWindowsアップデート後にEdgeが不安定になった場合に考えられる原因や具体的な解決策について、体験談も交えながら詳しく解説していきます。
背景と問題の概要
Windows 11のバージョンと更新プログラム
Windows 11 Homeの23H2または24H2の環境下でKB5046633のような更新プログラムを適用すると、Microsoft Edgeが不安定になるという報告が散見されます。これらの更新プログラムはセキュリティ面の向上や機能追加を目的として定期的に配信されるため、常に最新状態にしておくことが望ましい一方、まれに一部の環境でブラウザ動作に悪影響を及ぼすケースがあります。
アップデート適用後の主な症状
フリーズや極端な動作の遅さ
普段から軽快に動作していたEdgeが、更新プログラム適用後に突然フリーズや動作の重さを感じる場合があります。クリックやスクロールへの反応が遅れたり、タブ切り替えで固まったりしてしまうため、作業効率が大きく下がってしまうのが厄介です。
ページの再読み込みが必要になる
表示しようとしたWebサイトが一度では正しく読み込まれず、リロードを繰り返さないとまともに閲覧できない症状が発生することがあります。何度も再読み込みする手間がかかるだけでなく、特に業務ツールなどクラウドサービスを利用している場合は生産性に深刻な影響を及ぼすこともあります。
お気に入りバー(ブックマークサイドバー)のスクロールが固まる
お気に入りバーを開いたまま作業しようとすると、スクロールが動かなくなる、リンクをクリックしても反応しないなど、通常では起こらない不具合が発生するケースがあります。お気に入りの管理を頻繁に行うユーザーにとっては、大きなストレスとなるでしょう。
原因の可能性
KB5046633との相性問題
Windows Updateによって配信されるKB5046633はセキュリティ更新プログラムとして重要な役割を担いますが、環境によってはMicrosoft Edgeの動作が不安定になるとの報告があります。特に以下のようなシナリオが考えられます。
アップデート適用後に動作不良が発生するケース
新しい更新プログラムが配布される際、すべてのPCや環境で十分テストされているとはいえ、実際にはバージョンの違いやドライバ構成、ほかのアプリケーションとの組み合わせなどで想定外の不具合が起きる可能性があります。KB5046633をインストールしてからEdgeに不具合が見られる場合は、この更新プログラムとEdgeの間で相性問題が生じているかもしれません。
アンインストールオプションの非表示や再適用の問題
いざKB5046633を削除して様子を見ようとしても、「更新プログラムのアンインストール」画面に表示されなかったり、アンインストールしても再び自動的に適用されたりするケースも少なくありません。これにより利用者は、不具合の原因を切り分けようにも手詰まりを感じてしまうことがあります。
Microsoft Edge自体のバージョンや設定
Windows Updateだけでなく、Microsoft Edge自体のバージョンアップによって不具合が生じる場合もあります。新機能やセキュリティ改善のための更新は定期的に行われますが、バージョン間の互換性や拡張機能との競合が問題を引き起こす場合があります。
具体的な解決策
KB5046633のアンインストール
Windowsの更新履歴画面からの方法
まず試してみたいのが、設定画面からKB5046633をアンインストールする手順です。Windowsの「設定」から「Windows Update」→「更新履歴」→「更新プログラムのアンインストール」を開き、該当するKBが一覧にあればアンインストールを実行することで、Edgeが以前の状態に戻る可能性があります。
wushowhide.diagcabで再インストールをブロック
KB5046633を削除した後にそのままにしておくと、自動更新で再びインストールされることがあります。そこで、Microsoft公式のトラブルシューティングツールである「wushowhide.diagcab」を使い、該当の更新プログラムを非表示にしてブロックするとよいでしょう。これにより、再度適用されるのを防ぐことができます。
Edgeバージョンの切り替え
ロールバックによる旧バージョンの検証
Microsoft Edgeは企業向けなどを中心に、特定のバージョンにロールバックする方法が公式ドキュメントに掲載されています。「Microsoft Edge version rollback | Microsoft Learn」を参照しながら、可能であれば問題がなかった以前のバージョンに戻せるか試してみるのも手です。ロールバック前には、お気に入りやパスワードなどのバックアップを取っておくと安心です。
Insider版Edgeでのテスト
ロールバックが難しい場合は、Beta版やDev版などのInsiderチャネルで配布されているEdgeを試してみる方法もあります。通常版とは異なる動作をすることで、不具合が解消される可能性があるため、症状の切り分けに役立ちます。ただしInsider版は実験的機能が多いため、安定性に不安がある点には注意が必要です。
クリーンブートの実行
スタートアップやサービスの切り分け
他のドライバや常駐アプリが原因となってEdgeが不安定になることも考えられます。クリーンブートとは、最低限のサービスとスタートアップ項目だけでWindowsを起動する方法です。これを行うと、他のプログラムやサービスとの競合があるかどうかを簡単に確認できます。
競合アプリの発見
クリーンブート状態でEdgeを起動し、不具合が再現するかどうかをチェックします。もし問題が再現しない場合は、通常起動に戻してサービスやスタートアップ項目を一つずつ有効にし、どこでトラブルが起きるか確認することで原因を突き止めることができます。
Windows 24H2など最新バージョンへのアップデート
最新バージョンへの期待
Windows 11はメジャーアップデートを経て24H2が登場し、機能面と安定性が向上したという報告もあります。KB5046633による不具合が解消される場合もあるので、まだ23H2のユーザーは最新バージョンへのアップグレードを検討する価値があるでしょう。
今後の修正パッチを待つ選択肢
すでに24H2を適用しているにもかかわらず問題が解決しないケースでは、Microsoftが今後提供する累積更新プログラムで修正が行われるのを待つという選択肢もあります。EdgeやWindows自体がアップデートで改善される見込みがあるため、最新情報を追いかけることが重要です。
試してみた体験談
私の知人は、KB5046633をインストールした直後からEdgeの動作がやたら重くなり、Web会議の画面共有がまともにできなくなったそうです。試しにアンインストールをしようとしたのですが、更新プログラムの一覧にKB5046633が表示されず困っていました。そこで、コマンドプロンプト経由でのアンインストールを試みましたが、環境によっては権限の問題やバージョンの都合で削除に失敗するケースもあったようです。結局、Windowsの再起動を数回繰り返すうちに一覧に表示され、なんとかアンインストールを完了。その後はEdgeが正常に戻り、Web会議もスムーズに行えるようになったとのことです。とはいえ、環境によっては同じ手順でもうまくいかない場合があり、アップデートのブロック方法を知らないと再度インストールされてしまうため、知人も相当苦労していました。
トラブルシューティング時の注意点
コマンドプロンプトやPowerShellの利用
KB5046633が「更新プログラムのアンインストール」画面に表示されない場合、wusa.exeコマンドやPowerShellを使って手動でアンインストールを試すことも可能です。ただし、環境によっては管理者権限が求められたり、そもそもパッチがコアシステムに統合されていて削除不可という状況も考えられます。
Edgeが原因かWindowsが原因かを判別する
ChromeやFirefoxなど他のブラウザが問題なく動作しているなら、Edge特有の問題の可能性が高いといえます。一方、他のアプリケーションも合わせて不具合を起こしているならWindows側の問題かもしれません。クリーンブートやEdgeのバージョン切り替えといった手順を通じて、どちらが根本原因なのかを見極めることが重要です。
便利なポイント
デメリットや注意したい点
執筆者のコメント

私自身も過去にWindows Update後のEdgeフリーズに悩まされました。自宅のPCでネット動画を見ている最中に再生が止まり、回線が遅いのかと勘違いしていましたが、実際は更新プログラムとEdgeの相性が問題だったようです。そのときはEdgeを一時的に使わずChromeで回避し、しばらくしてからEdgeが落ち着いたタイミングで戻した記憶があります。更新プログラムはセキュリティ上も大切なので、不具合と上手に付き合いながら活用していくのがおすすめです。
まとめ
Windows 11の更新プログラム適用後にMicrosoft Edgeがフリーズしたり、動作が重くなってしまうのは非常に困りものです。特にKB5046633のようなセキュリティ更新プログラムが原因と疑われる場合には、アンインストールやアップデートのブロック、Edgeのバージョン切り替え、クリーンブートなど多角的なアプローチが必要になります。
安定した動作を取り戻すためには、自身の環境がどのようなバージョンなのか、どの更新プログラムが適用されているのかを常に把握しておくことが大切です。さらに、Edge以外のブラウザの挙動や他のアプリの動作も確認し、Windows側の問題かブラウザ固有の問題かを見極めるとよりスムーズなトラブルシューティングにつながります。
以下に主な対策を分かりやすく整理してみました。
対策 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
KB5046633をアンインストール | セキュリティ更新前の安定した環境に戻せる | 再インストールを防ぐにはブロックが必要 |
Edgeのバージョンロールバック | 不具合の原因となる最新ビルドを回避できる | 手順が複雑で一般ユーザーにはやや敷居が高い |
Insider版Edgeの利用 | 問題が修正されている最新ビルドを先行で試せる | 実験的機能により安定性が保証されない |
クリーンブートで原因の切り分け | 競合するアプリやサービスを特定しやすい | 複数回の再起動や検証作業が必要 |
Windowsを24H2など最新バージョンに更新 | 大幅な機能改善と累積更新での不具合修正が期待できる | 環境によってはさらに別の不具合が発生する可能性もある |
トラブルシューティングには時間や手間がかかることがありますが、パソコンを安定して使えるようにするための大切なプロセスです。作業中に貴重なデータを失わないよう、必ずバックアップを取りながら各種設定を行ってください。改善が見られない場合は、公式サポートやコミュニティフォーラムなど専門家の助けを借りるのも一つの選択肢です。
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