Windows 11でフォルダー内のファイル情報を一括出力・印刷する方法

Windows 11を使いこなしていると、フォルダー内のファイルを一覧で確認するだけでなく、更新日時や種類、サイズなどの詳細情報も一緒に印刷して整理したくなることがあります。社内の資料作成やバックアップの確認など、意外と出番は多いですよね。この記事では、自分が実際にプロジェクトでファイル管理をする際に活用したテクニックを交えながら、コマンドプロンプトやPowerShellを使ってファイルリストを取得し、編集や印刷に活かす方法を解説します。

フォルダー内ファイルを出力するメリット

フォルダー内のファイルをただ眺めるだけではなく、一覧表として出力するメリットは想像以上に多いです。私自身、社内資料を作成するときに「どのファイルが更新されているのか」「どれくらいのサイズなのか」をパッと把握したい場面がしばしばありました。いちいちエクスプローラーでソートし直すのも手間ですし、何より一覧を印刷して関係者に共有したいと思うこともありました。

更新日時やサイズを記録しておきたい理由

更新日時を記録しておくと、ファイルの変更履歴やバックアップの有無を簡単にチェックできます。特に複数人で作業しているプロジェクトでは「いつ誰が編集したのか」を確認するための大切な手がかりになります。また、サイズの大きなファイルが増えてきた際に、どれを整理・削除するかを検討するうえでもサイズ情報は見逃せません。

作業効率が上がるだけでなく、ミスが減るのも大きなメリットです

種類(Type)の確認はどうして難しいのか

エクスプローラーで表示される「種類」をそのままコマンドで取得できるかというと、実は少々難しいです。Windowsでコマンドプロンプトのdirコマンドを使う場合、「ディレクトリかどうか」を示す簡易的な表記しか得られません。これは、エクスプローラー上で表示される「種類」の情報が、レジストリなどを経由して判別している点と関係があります。
PowerShellでも同様で、拡張子などから推測することは可能ですが、エクスプローラーが使う「種類」そのものと完全に一致はしないのです。

私も「種類」を出そうとして苦労したことがあります。結局は拡張子とファイルサイズを総合的に見て判断しましたが、最初は同じ表記で取得できると思い込んでいたんですよね。

エクスプローラーでの印刷との違い

エクスプローラー上で「表示形式を切り替えて、一覧をプリントアウトできないのか」と考える方もいるかもしれません。しかし、Windowsの標準機能では直接ファイル一覧表を紙に印刷する機能は用意されていません。Ctrl + Aでファイルを選択して「パスのコピー」を行っても、貼り付けできるのはファイルパス(またはファイル名)のみといった制限があります。
そのため、コマンドプロンプトやPowerShellを利用してリスト化し、Excelなどで整形してから印刷する方法が現実的というわけです。

コマンドプロンプトで簡易的に出力する方法

Windowsで昔から使われているコマンドプロンプト(cmd.exe)を利用すると、追加ソフトウェアをインストールせずに手軽にファイル一覧をテキストとして出力できます。会社のPCなどでインストール制限がある場合も、この方法ならハードルが低いでしょう。

基本のdirコマンド

ファイル一覧を出力する代表的なコマンドとして、dirコマンドがあります。よく使われるオプションには以下のものがあります。

オプション概要
/sサブフォルダも含めてファイルを一覧表示
/bファイル名のみをシンプルに表示
/tc作成日時を表示
/ta最終アクセス日時を表示
/tw最終更新日時を表示

ファイル名だけでなくサイズや日時を取得する

dirコマンドでファイル情報を詳しく表示するためには、/b(ベーシック表示)を外して実行する必要があります。例えば、以下のように入力すると、サイズや更新日時なども含めたファイル一覧を取得することができます。

dir "C:\Users\Sample\Documents" /s /tw > filelist.txt

この例では、サブフォルダまで含めて最終更新日時を一覧にして出力します。出力されたfilelist.txtを開くと、各ファイルのサイズや日時、フォルダ名などが記載されています。

エクスプローラーの「種類」がそのまま表示されるわけではない点に注意が必要です

出力データを印刷に活用するには

dirコマンドの出力をそのまま印刷すると味気ないテキストですが、メモ帳やテキストエディタで整形して、自分が必要な部分だけを取り出して印刷することもできます。列の揃え方などを工夫すれば、読みやすさを格段に向上させられます。
また、Excelに貼り付けたい場合は、まずテキストファイルの内容をコピペし、区切り位置機能などを使って列に分割すると日付やサイズの列を分割して扱いやすくなります。

PowerShellで詳細情報をExcel用にCSV出力

Windows 10以降では、標準でPowerShellが搭載されており、追加ソフトをインストールしなくても利用できます。PowerShellはコマンドプロンプトよりもオブジェクト指向に基づいたデータ取得ができるので、Excelで扱いやすいCSV形式に直接出力するのに便利です。

Get-ChildItemとExport-Csv

PowerShellでは、フォルダーのファイル一覧を取得するためにGet-ChildItemコマンドレットを使います。さらに、Select-Objectで取り出したい情報だけを指定して、Export-Csvでファイルに書き出すという流れが基本です。

Get-ChildItem "C:\Users\Sample\Documents" -Recurse |
    Select-Object Name, LastWriteTime, Length |
    Export-Csv -Path "C:\filelist.csv" -NoTypeInformation

上記の例ではName(ファイル名)、LastWriteTime(最終更新日時)、Length(サイズ)を取得してCSVファイルにまとめています。これをExcelで開くと、ファイル名や更新日時、サイズをそれぞれの列に分けて表示できます。
フォルダ構造を確認したい場合は、FullNameプロパティを指定するとパス付きでファイル名を取得できるので便利です。

私が社内でこの方法を使い始めたときは、みんな「こんなに簡単にCSV化できるのか」と驚いていました。ちょっとした工夫で見やすい一覧表が作れるので、重宝しています。

種類欄が必要な場合の工夫

PowerShellでも標準で「種類」という名称のカラムを取得するのは難しいですが、拡張子を手がかりにファイルタイプを分類するスクリプトを組んで擬似的に実現することは可能です。例えば拡張子ごとに「画像ファイル」「テキストファイル」といったカテゴリを付加する方法があります。
ただし、エクスプローラーが表示する「種類」とは必ずしも一致しないので、プロジェクト内で「.pdfならPDF書類」といったように定義を決めて活用するとよいでしょう。

CSVやテキストで取得したデータの整形・印刷テクニック

ファイル一覧を出力したあとは、どのように整形して印刷するかがポイントです。特にExcelに読み込んだデータであれば、自分好みの列幅やフォントサイズに変更することで、見やすい資料がすぐに作れます。

Excelでの区切り設定

テキストファイルからExcelへ直接貼り付ける場合、区切り位置の指定をすることで列がきれいに分割されます。ファイルサイズをKBやMB単位で見やすくしたいときは、Excelの関数を使ってバイト値を換算すると便利です。

印刷するときの注意点

Excelでレイアウトを整えたあとは、改ページプレビューを活用して用紙いっぱいに収めるようにしましょう。更新日時やファイルサイズなど、列が増えると紙面に収まらなくなる場合があります。必要な情報だけを残し、不要な列は削除して印刷用にカスタマイズすると良いです。

追加の有料・フリーソフトを使わない理由

社内PCなどで管理者権限がない場合、フリーソフトのインストールも難しいことがあります。dirやPowerShellならWindows標準機能なので、そのような制限がある環境でも問題なく使えます。
また、システムを慎重に管理しなければならない企業や公共機関では、セキュリティ上の理由から新たなソフトウェアを導入できないケースも多いです。その点、Windows標準コマンドであれば安心感が高いと言えます。

追加コストもゼロで、すぐに始められる手軽さがあります

自分の工夫次第で拡張性もアップ

dirコマンドやPowerShellは、ちょっとしたバッチファイルやスクリプトを組むことで出力結果の加工・分析を自動化できます。たとえば、古い更新日時のファイルだけを抽出してリストにするスクリプトを作れば、定期的に実行して不要ファイルのメンテナンスがしやすくなります。これらの工夫は、フリーソフトや有料ソフトに頼らずに独自開発できる点が魅力です。

まとめ:目的に応じた方法を選ぼう

フォルダー内のファイル一覧を取得して印刷や共有をするには、コマンドプロンプトならdirコマンド、より柔軟な出力が欲しければPowerShellのGet-ChildItemとExport-Csvが便利です。
ファイル名だけでなく日時やサイズを一覧にできるだけでも、管理がかなり楽になると実感するでしょう。エクスプローラーの「種類」情報を完全に再現するのは難しいですが、拡張子やサイズなどを活用して十分に代替することが可能です。
社内での運用やチームでの情報共有が求められるプロジェクトでは、標準搭載のコマンドはセキュリティ面の懸念が少なく、誰でも再現性の高い手順で作業できるのも大きなメリットです。ぜひ自分の環境に合わせたやり方をカスタマイズして、効率よくファイル管理を行ってみてください。

私自身も最初は「種類の列ってなんで出ないんだろう?」と不思議に思っていましたが、ちょっと調べると実はファイルの内部的な情報を引っ張っているだけなんですよね。今では拡張子を判断基準として割り切り、そちらのほうが逆に使いやすいくらいです。

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