Windows 11をローカルアカウントで使う方法|初期設定の要件と切り替え手順

Windows 11はローカルアカウントで利用できます。ただし「初期セットアップからMicrosoftアカウントを使わないこと」と「セットアップ後のWindowsサインインをローカルにすること」は別です。2026年10月20日時点のMicrosoft公式のシステム要件では、Windows 11 Homeと個人用のWindows 11 Proは、初期設定時にインターネット接続とMicrosoftアカウントが必要とされています。

普段のWindowsサインインをローカルにしたい場合は、初期設定を完了した後、Microsoftが案内する設定画面からの切り替えを利用できます。この記事では、その手順を中心に、旧来の初期設定回避策の注意点も整理します。切り替え手順は「Windows 11でローカルアカウントを使う具体的な手順」から確認できます。

対象:自分で管理する個人用PCです。会社・学校から支給された端末、組織名が表示されるセットアップ画面、管理ポリシーのある端末では、個人アカウントを登録したり組織との接続を外したりせず、管理者の手順に従ってください。この記事は公式資料を確認して更新したもので、すべてのWindowsビルドでの実機検証を行ったものではありません。

目次

Windows 11をローカルアカウントで使いたい背景

ローカルアカウントは、そのPC上で管理するWindowsのユーザーです。WindowsへのサインインをオンラインのMicrosoftアカウントから分けたいときに選択肢になります。一方、ローカルアカウントに切り替えても、OneDriveやMicrosoft Storeなど、アプリ側のアカウントや同期設定まで一括で解除されるとは限りません。

企業での運用は管理者の方針を優先する

企業では、ローカルアカウントだけで運用する場合もあれば、Active DirectoryやMicrosoft Entra IDで端末・ユーザーを管理する場合もあります。ローカルにすれば常に管理しやすくなる、というものではありません。Microsoft Entra参加の公式手順は組織のアカウントを使う別のセットアップで、個人用Microsoftアカウントの手順とは区別が必要です。HomeはMicrosoft Entra参加に対応していません。

プライベートユースでの利点

Windowsのログインと、必要なオンラインサービスへのログインを分けて考えられる点が利点です。ただし、ローカルアカウントは「PCを完全にオフラインにする設定」ではありません。Windows Update、各アプリの通信、診断データなどはそれぞれの設定に従います。プライバシーが目的なら、診断とフィードバックの設定や各アプリの同期設定も確認しましょう。

「Windowsはローカルアカウント」「必要なアプリだけ別途サインイン」という使い分けと、「Microsoftのオンラインサービスを一切使わないこと」は区別しましょう。

Microsoftアカウントが求められる範囲を確認する

公式要件で初期設定時のMicrosoftアカウントが必要とされるのは、Homeだけでなく個人用のProも含まれます。Proを購入すれば個人向けセットアップで必ず回避できる、と考えるのは適切ではありません。一方、初期設定後のローカルアカウントへの切り替えや追加は、Microsoftサポートで案内されています。

セキュリティと復旧方法の違い

Microsoftアカウントにはオンラインでのアカウント回復手段があります。ローカルアカウントでは、そのPC用のパスワードと復旧手段を自分で管理します。設定済みのセキュリティの質問でリセットできる場合もありますが、すべての作成方法で同じ復旧画面になるとは限りません。切り替え後はパスワードリセットディスクを用意しておくと安心です。詳しくはパスワードの変更・リセットに関する公式案内を確認してください。

Windowsのサインイン用パスワード・PINと、暗号化されたドライブを復旧するBitLocker回復キーは別物です。アカウントを切り替える前に、必要なデータのバックアップと回復キーの保管先を確認してください。

ローカルアカウントとMicrosoftアカウントの比較

項目ローカルアカウントでWindowsにサインインMicrosoftアカウントでWindowsにサインイン
WindowsのユーザーそのPC上で管理Microsoftアカウントと関連付けて管理
設定やファイルの同期Windowsのローカルサインインとは別に、アプリごとの設定を確認Windowsや各アプリの設定に応じて同期・バックアップを利用
パスワードを忘れた場合設定済みの質問や事前作成したリセットディスクなどを確認Microsoftアカウントのオンライン回復手段を確認
OneDriveやMicrosoft Storeアプリ側のサインイン・利用条件は別途確認同じアカウントを利用できるが、同期範囲などの確認は必要
プライバシー・通信ローカルにしても通信全体が停止するわけではないアカウント、Windows、各アプリの設定を確認

Windows 11でローカルアカウントを使う具体的な手順

これから個人用PCを設定する場合は、画面の案内に沿ってインターネットに接続し、自分のMicrosoftアカウントで初期設定を完了してから切り替えます。これは最初からMicrosoftアカウントを一度も使わずに設定する方法ではありません。既にデスクトップを使えている場合は、初期化する必要はありません。

切り替え前にデータとBitLocker回復キーを確認する

作業中のファイルを保存し、大切なファイルをバックアップします。対応PCでは、Microsoftアカウントなどでの初期設定時にデバイスの暗号化が自動的に有効になることがあります。Homeでも対象になり得るため、Proだけの問題とは考えないでください。

暗号化が有効な場合は、BitLocker回復キーの確認方法に従い、別の端末からでも回復キーを参照できることを確認します。保存先がMicrosoftアカウントなら、そのアカウントへのアクセスも保ってください。ローカルアカウントへの切り替えと暗号化の解除は別の操作です。切り替えのために暗号化を無効にしたり、Microsoftアカウントを閉鎖したりする必要はありません。

現在のユーザーをローカルアカウントに切り替える

  1. 「設定」→「アカウント」→「ユーザーの情報」を開きます。
  2. 「ローカル アカウントでのサインインに切り替える」を選びます。本人確認が表示された場合は、画面の案内に従います。
  3. このPCで使うユーザー名、パスワード、パスワードのヒントを設定します。ユーザー名は、このPCのほかのユーザーと重複しないものにします。
  4. 内容を確認し、「次へ」→「サインアウトして完了」を選びます。未保存の作業がないことを先に確認してください。
  5. ローカルアカウントでサインインし直し、「設定」→「アカウント」→「ユーザーの情報」で状態を確認します。必要なファイルとアプリを開けることも確認します。

この操作は、今のユーザーのサインイン方法を切り替える手順です。別ユーザーを新規作成する操作や、PC上のユーザーデータを削除する操作とは異なります。画面名や確認項目が異なる場合は、Microsoft公式手順の「Microsoft アカウントからローカル アカウントに変更する」を参照してください。

別のローカルユーザーを追加する場合

現在のユーザーとは別に、家族用や作業用のユーザーを作るなら、「設定」→「アカウント」→「他のユーザー」→「アカウントの追加」から進みます。「このユーザーのサインイン情報がありません」を選び、続いて「Microsoft アカウントを持っていないユーザーを追加する」から設定します。これはセットアップ完了後の追加手順であり、初期設定のサインイン画面の操作ではありません。

追加したユーザーには別の作業環境が作られます。元のユーザーを削除してもデータが自動移行するわけではないため、切り替えの代わりに安易に削除しないでください。日常利用で不要なら管理者権限を付けず、必要な管理者アカウントへのアクセスは維持します。出典:Windowsでユーザーアカウントを管理する。

目的に応じた方法の選び方

目的・状況確認する方法注意点
普段のWindowsサインインをローカルにしたい初期設定後に「ユーザーの情報」から切り替える初回のMicrosoftアカウント利用を省く方法ではない
既存ユーザーと別のローカルユーザーが必要設定の「他のユーザー」から追加する別プロフィールになる。データの移行とは別
初期設定からMicrosoftアカウントを一度も使いたくないHome・個人用Proの公式要件を先に確認する旧来の回避策を全PC共通の確実な手順として扱わない
会社・学校の管理端末を設定したい組織の導入手順と管理者の指示を確認する個人用の方法で組織の登録や管理を回避しない

旧稿の体験談(当時の動作記録は未確認):次の吹き出しは旧稿の本文を残したものです。実施日・機種・OSビルドを確認できていないため、現在の初期設定でも同じ方法が使える根拠にはなりません。

私の場合、初めてWindows 11 Homeマシンを購入したときはネットワーク遮断だけで行けると思い込んでしまい、画面が進まなくなってかなり慌てました。結局はコマンドプロンプトの方法でローカルアカウントを設定して何とか落ち着いたという経験があります。

最新の状況と注意点

初期セットアップ(OOBE)は更新されるため、過去の画面や回避策をそのまま現在のPCに当てはめないことが大切です。特に、一般提供版の要件と、Windows Insider Previewで試される変更を分けて確認します。

OOBEの回避コマンドに関する公式発表

どちらも特定のInsider Previewビルドについての発表です。これだけで「すべての一般提供版・インストールメディアで同日に利用できなくなった」とは断定できません。反対に、旧稿のOOBE\BYPASSNROの成功例から、今のPCでも成功すると保証することもできません。本記事では実行を前提とした回避手順や成功率表は掲載せず、公式に案内されているセットアップ後の方法を示しています。

HomeとProの違いを把握する

旧稿で紹介していた「ドメイン参加」などの選択肢を、すべてのProで使える個人向け回避手順とは扱いません。「職場または学校用」の設定は組織への参加・管理に関係する別の経路です。ローカルサインインへの切り替えだけを目的に、Proへの有料アップグレードをする必要はありません。Homeでも、セットアップ後のローカルアカウント利用を検討できます。

エディションを購入・変更する判断は、組織管理など実際に必要な機能で行いましょう。「Proなら必ず初期設定を回避できる」という理由では選ばないでください。

初期化時はバックアップを優先する

リセットや再インストールでは、再び初期設定が必要になる場合があります。以前の回避策を使うためだけに初期化することは勧めません。既にWindowsにサインインできるなら、まず設定からの切り替えを確認しましょう。本当に初期化が必要なときは、Microsoftのリセット手順に従い、先にファイルのバックアップとBitLocker回復キーを確認します。

Windowsのサインインとアプリのサインインは別に確認する

ローカルに切り替えた後も、OneDrive、Microsoft Store、Microsoft 365、ブラウザーなどのサインイン状態をそれぞれ確認してください。Windowsの「ユーザーの情報」がローカルになっただけでは、アプリの同期・購入用アカウントや、Webサイトのログイン状態まで一括で解除したとは判断できません。必要なサービスだけ使う場合も、各アプリの案内を確認してサインインします。

OneDriveの同期をやめたい場合は、Windowsのサインイン切り替えとは別にOneDriveのリンク解除を確認します。オンライン専用のファイルは、リンクを解除してもPCに実体が保存されるわけではありません。オフラインで使いたいファイルは先にダウンロードし、開けることを確かめてください。同期を止めるつもりで、同期中のファイルそのものを削除しないように注意しましょう。

トラブル事例と対処法

画面が説明と違う場合は、現在のサインイン状態と端末の管理状況から切り分けます。回避コマンドの追加や再インストールを最初の対処にはしません。

ローカルアカウントへの切り替えリンクが見つからない

「設定」→「アカウント」→「ユーザーの情報」を開いているか確認します。「Microsoft アカウントでのサインインに切り替える」と表示されるなら、現在はローカルアカウントです。MicrosoftアカウントでWindowsにサインインしている場合に、ローカルへの切り替えリンクが表示されるのが公式手順です。アプリにだけMicrosoftアカウントを登録している場合と混同しないでください。

組織が管理するPCや職場・学校アカウントの端末では、管理者に相談します。個人用PCでも表示が一致しない場合は、エディション、OSビルド、表示される文言を確認してMicrosoftまたはPCメーカーのサポートに相談してください。このリンクを出す目的でユーザーを削除したり、組織との接続を解除したりしないでください。

OOBE\BYPASSNROが見つからない・画面が変わらない

スクリプトの有無やセットアップの仕様が違う可能性があるため、キー操作や入力ミスだけが原因とは限りません。上記のInsider Previewでの変更も踏まえ、旧手順を繰り返すより、個人用PCなら通常の初期設定後に切り替える方法を検討してください。BIOSのセキュリティ設定を変える対処は、このアカウント切り替えには不要です。

インターネットがなくて初期設定を進められない

Home・個人用Proの公式要件ではネット接続が必要です。利用できるWi-Fiや有線接続を確認し、必要なら契約上利用できるスマートフォンのテザリングなどを検討します。通信量や料金に注意し、接続できない場合はセットアップ中の接続に関する公式案内を確認してください。

旧稿にあった、メールアドレスを適当に入力してサインインを繰り返す方法や、ネットワークを強制的に止める方法は案内しません。他人のアカウントを使って試したり、共有ネットワークを止めたりせず、用意できる接続環境または管理者・メーカーの導入手順を確認しましょう。

旧稿の体験談(当時の動作記録は未確認):以下は旧稿のままです。キー操作の体験談であり、現在のOOBE回避機能の存在や有効性を確認したものではありません。

私自身も最初にコマンドプロンプトを開こうとしたとき、Shift+F10では反応がなくて焦りました。よく見たらノートPCのキーボード配列の問題で、Shift+Fn+F10を押さなければならなかったんです。こうした細かい違いに気づくのもセットアップのコツですね。

まとめ

Windows 11 Homeと個人用Proでは、初期設定にネット接続とMicrosoftアカウントが必要という公式要件を押さえましょう。日常のWindowsサインインをローカルにしたいなら、初期設定後に「設定」→「アカウント」→「ユーザーの情報」から切り替える方法が案内されています。初期設定回避と、セットアップ後の切り替えは同じではありません。

切り替える前にファイルのバックアップとBitLocker回復キーを確認し、切り替え後はパスワードの復旧手段、各アプリのサインイン・同期状態を別々に点検してください。会社・学校の端末では、この記事より管理者の指示を優先します。

ローカルアカウントへの切り替えだけなら、初期化やProへのアップグレードから始める必要はありません。現在のユーザーで使える設定を先に確認しましょう。

旧稿の体験談(当時の導入条件は未確認):以下のPro導入時の感想は旧稿のまま残しています。現在のHome・個人用Proの初期設定要件を比較検証したものではなく、ローカルアカウントのためだけにProの購入を勧める根拠にはしません。

実際に私も社内用PCを一気に導入したときは、やはりProエディションにしておいて正解でした。Homeでも不可能ではないのですが、初回セットアップが大変で、時間と手間を考えると最初からProにしておけば良かったと感じました。

参考にしたMicrosoft公式情報

確認日:2026年10月20日。初期設定の要件、設定からの切り替え、Insider Previewの変更は、それぞれ対象が異なるため分けて参照してください。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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