Windows 11の使い方を深く探求していると、タスクバーに表示される時計をもっと増やせないかと気になることがあるかもしれません。特に海外とのやり取りが多い方や、複数のタイムゾーンを意識する必要がある方にとって、時計を複数同時に表示できるのは非常に便利です。本記事では、Windows 11でタスクバーに複数の時計を追加して運用するための方法と、標準機能の制限を超えて時計を増やすための対処策を詳しく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
Windows 11における時計の基本設定
Windows 11の標準機能として、タスクバーに表示できる時計はメインの時計を含めて最大3つ(メイン+追加2つ)となっています。この仕様はWindows 10以前から大きく変わっておらず、システム自体に3つ以上の時計を標準で表示する設定は用意されていません。ここでは、まずはWindows 11の基本的な時計設定について振り返ってみましょう。
標準の「日付と時刻」設定画面
Windows 11で時計の設定を行うには、以下の手順を踏みます。
- スタートボタンをクリック
- 「設定」を開く
- 左メニューから「時刻と言語」を選択
- 「日付と時刻」をクリック
この画面では、現在のタイムゾーンや時刻設定(自動調整のオン/オフ)などを変更できます。また、画面の下の方に「追加の時計を表示する」ためのオプション(「他の時計を追加する」と表記されている場合も)があります。ここから追加の時計を2つまで設定できるのです。
追加の時計を設定する方法
追加の時計を最大2つまで設定する場合は、次のように行います。
- 設定画面下部にある「追加の時計」や「他の時計を追加する」を選択
- 時計を有効にするチェックボックスをオンにし、タイムゾーンを指定
- 必要に応じて都市名や地域名などの名前を入力
- 「OK」または「適用」をクリックして設定を保存
標準の設定では、タスクバー右下の時計をクリックすると表示されるカレンダー&時計のポップアップ内に、追加された時計が並んで表示される仕組みになっています。常にタスクバー上で複数の時計が横並びになるわけではない点に注意が必要です。
なぜ3つ以上の時計をタスクバーに表示できないのか
Windows 11で標準的に利用できる時計の数は、メイン時計と合わせて3つまでが上限となっています。これ以上増やせない背景には、次のような理由が考えられます。
- ユーザーインターフェイス上の制約
タスクバーの右端は通知領域や他のシステムアイコンなど、限られたスペースに多くの情報を集約しています。時計を3つ以上並べると、画面サイズによっては領域が狭くなるため、マイクロソフト側が意図的に制限を設けている可能性があります。 - 過去バージョンとの互換性やユーザービリティ
Windows 10以前のOSでも最大3つまでが基本であり、多くのユーザーにとっては3つ以上の時計を設定するニーズが比較的少ないと考えられます。一般的には2つの追加時計があれば、世界の主要なタイムゾーンをおおむねカバーできるという判断があるのでしょう。 - シンプルな操作性重視
Windowsは世界中で使われており、ITリテラシーのレベルも多種多様です。時計設定をあまり複雑にすると戸惑うユーザーが増える可能性があるため、標準機能としてはあえてシンプルに留めているとも考えられます。
標準機能で不足する場合の解決策:Clockアプリの活用
追加の時計をタスクバーで常に表示することは難しくても、Windows 11には「時計(Clock)」というアプリがプリインストールされています。このアプリを活用すると、世界各地の時刻を同時に確認することが可能です。
Clockアプリの起動方法
- スタートボタンをクリック
- 検索ボックスまたは「すべてのアプリ」から「時計」あるいは「Clock」を検索
- 「時計」アプリを選択し、起動する
万が一見つからない場合は、Microsoft Storeから「時計」または英語表記の「Clock」で検索してインストールできます。
ワールドクロック機能の使い方
Clockアプリを開くと、主に「集中モード(Focus Sessions)」「アラームとタイマー」「ストップウォッチ」「ワールドクロック」の4つの機能が並んでいます。その中から「ワールドクロック」を選択すると、地図上に複数の都市を追加して時刻を確認できる画面が表示されます。
- 「ワールドクロック」タブを開く
- 画面下部にある「新しい場所を追加」ボタン(または「+」アイコン)をクリック
- 都市名または国名を入力し、候補から選択
- 地図に表示されるアイコンをクリックすると、その場所の現在時刻が確認可能
これによって、複数の都市を並べて表示できます。タスクバー上に常時表示されるわけではありませんが、Clockアプリを起動しておけばワンタップやワンクリックで世界各地の時刻を素早く確認できます。
Clockアプリのメリットと注意点
項目 | メリット | 注意点 |
---|---|---|
利用手軽さ | 標準搭載であり、追加インストール不要 (見つからない場合はStoreからインストール可能) | 常時表示ではなくアプリ起動が必要 |
機能性 | ワールドクロックの他にも タイマーや集中モードなどが便利 | あくまでアプリ内表示のため、 タスクバーへの常設は不可 |
拡張性 | 世界中の都市を簡単に追加できる | UIは若干シンプルで、 細かなカスタマイズは少なめ |
サードパーティ製アプリで複数の時計をタスクバーに表示する
「Clockアプリ」を使用しても、常に時計を見える状態にしておきたい場合や、3つ以上の時計をタスクバーまたはデスクトップ上に並べたい場合には、サードパーティ製の世界時計アプリを利用するのが現実的です。ここでは、いくつか代表的なアプリと、導入時の注意点を紹介します。
代表的なサードパーティアプリ
- Sharp World Clock
- Windows向けに開発された多機能な時計アプリ。
- 世界各地の時刻を同時に表示でき、カスタマイズ性も高い。
- 一部有料版や試用版が存在するため、導入前にライセンスを確認すると安心。
- Anuko World Clock
- タスクバー上に複数の時計を表示できる機能があり、かなり詳細なカスタマイズが可能。
- フリー版と有料版が存在し、フリー版には一部制限がある場合があるので注意。
- その他フリーの世界時計アプリ
- インターネット上で「World Clock App for Windows」などのキーワードで検索すれば、さまざまなアプリがヒットする。
- 信頼できるレビューサイトや、Techwiserなどの比較記事を参考にするとより安全。
アプリ導入時の注意点
サードパーティのアプリを導入する際は、以下のような点に十分留意してください。
- 安全性の確認
- 信頼できる公式サイトやMicrosoft Storeからダウンロードする。
- ウイルス対策ソフトなどでスキャンを行い、不審なファイルが含まれていないかをチェック。
- 不要なソフトウェアのバンドルに注意
- フリーソフトのインストール時に、意図しない追加アプリが同梱されているケースがある。
- インストールウィザードで「おすすめソフトを一緒に入れる」的なチェックボックスがあれば外しておく。
- サポート・アップデート状況
- アプリが定期的にアップデートされているかを確認する。
- Windows 11への対応状況や口コミなどを事前に調べておくと安心。
具体的な設定例:Anuko World Clockを使う場合
ここでは、Anuko World Clockを例に、3つ以上の時計をタスクバーに表示してみるイメージを紹介します。
インストールと初期設定
- 公式サイトからインストーラをダウンロード
- 検索エンジンで「Anuko World Clock Official」などで検索。
- 信頼できるサイトからファイルを取得。
- セットアップウィザードに従ってインストール
- 途中でインストール先やショートカットの作成を設定。
- 余計なソフトや広告の同意画面が出た場合はよく確認する。
- ソフトを起動し、時計の設定画面を開く
- タスクバーのシステムトレイ(通知領域)にアイコンが表示される場合は、そこを右クリックして設定を行う。
時計の追加とカスタマイズ
- 「Add Clock」または「時計追加」などのメニューを選択
- 都市やタイムゾーンをリストから選び、名前を設定
- 表示フォーマット、フォント、色などをカスタマイズ
- 必要に応じて、時計の配置場所(タスクバー上・デスクトップ上)を指定
このようにすれば、タスクバーに複数の時計がアイコンとして並ぶ、あるいはポップアップ表示されるなど、標準機能では実現できない柔軟な表示を行うことができます。
複数時計表示のメリットと活用シーン
複数の時計を同時に表示できると、どのようなメリットがあるのでしょうか。ビジネスシーンからプライベートまで、さまざまな場面で活躍します。
- 海外とのやり取りが多い場合
相手先の時刻をすぐに把握できるため、ミーティングのスケジュール調整やメールの送信タイミングを誤りにくくなります。 - 投資や経済指標の確認
為替市場や株式市場など、国ごとに取引時間が異なるため、タイミングを逃さないように常に確認しておきたい場合に便利です。 - 遠方の家族や友人との連絡
大きく時差のある地域に住む家族・友人と連絡を取る際、無意識にメッセージを送って夜中に通知を鳴らしてしまう、といったことを防ぎやすくなります。
よくある質問:過去のWindowsで5つまで時計を追加できた?
ネット上の情報の中には、Windowsのあるバージョンや特定のカスタマイズツールを使って5つ以上の時計を表示できたという話も散見されます。しかし、公式なWindowsの設定画面から直接行える標準機能としては、Windows 10やWindows 11においても「追加の時計」は2つが上限です。
一部のテクニカルユーザーがレジストリエディタやサードパーティ製カスタマイズツールを駆使して、より多くの時計を表示させていた可能性は否定できません。ただし、マイクロソフト非公式の手法となるため、安定性やアップデートへの対応などで不具合が生じるリスクもあります。やはり安全かつ簡単に3つ以上の時計を運用したい場合は、先述のサードパーティアプリを導入するのがおすすめです。
トラブルシューティング:時刻がずれる・表示されない場合
複数の時計を設定したにもかかわらず、時刻が合わなかったり、タスクバーに表示されなかったりするケースもあります。主な原因と対処法をまとめました。
Windowsの時刻同期設定を確認
Windows 11では標準でインターネット経由の時刻同期が行われますが、これが無効になっていると時刻がずれることがあります。「設定」→「時刻と言語」→「日付と時刻」で「インターネット時刻サーバーと同期する」が有効になっているか確認してみてください。
サードパーティアプリのバージョン確認
サードパーティ製アプリによっては、Windows 11に正式対応していない古いバージョンを使用していると、時計の表示に不具合が出る場合があります。最新版をインストールするか、公式サイトのサポート情報を確認しましょう。
競合するツールとの相性問題
一部のカスタマイズツールやデスクトップガジェット系のソフトと競合し、正常に時計が表示されないケースがあります。問題が起きた場合は、最近インストールしたソフトをアンインストールしたり、設定を見直したりして原因を切り分けるとよいでしょう。
まとめ:3つ以上の時計が必要ならサードパーティアプリを活用しよう
Windows 11の標準設定では、タスクバーに表示できる時計はメインを含めて最大3つまでです。これ以上の時計を同時に表示することは、公式の機能だけでは実現が難しくなっています。ただし、「Clock」アプリのワールドクロック機能を使えば、アプリ内で多数の時間を同時確認可能ですし、どうしてもタスクバー上に3つ以上の時計を並べたい場合は、サードパーティアプリを活用するのが最も手軽で現実的です。
世界時計アプリには多種多様なものがあり、無料・有料問わず機能もデザインもバラエティ豊かです。導入時には安全性やアップデート状況をしっかり確認し、必要最低限の機能だけを導入するように心がけると安心でしょう。海外との連携が多い方や、時差のある取引、スケジュール管理を頻繁に行う方は、自分の使い方に合ったアプリをじっくり選ぶことで、より快適なWindows 11環境を手に入れられます。
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