最近、Windows 11を搭載したノートPCを工場出荷時の状態に戻そうとしたら、途中で青い画面(UEFI)に切り替わり、先に進まなくて困ってしまった…そんな経験はありませんか。本記事では、実際の体験談を交えながら、Windows 11で工場出荷時のリセットがうまくいかない時の対処法や、クリーンインストールを行う手順について詳しくご紹介します。
Windows 11で工場出荷時リセットができない現象とは
Windows 11を搭載したPCで工場出荷時のリセットを試みた際、意図した通りにプロセスが進行しないという不具合が、私の周りでもちらほら報告されています。例えば、リセット途中でUEFIメニュー(青い画面)に移行してしまい、それ以上先に進まない現象などです。ASUS TUF F15 2022など、ゲーミングノートPCでこのようなトラブルが起こったケースもありました。
よくある症状
1. リセット途中で真っ青のUEFI画面が表示される
2. システムドライブ(C:)がWindows上で正しく認識されていないように見える
3. 復元ポイントによる修復やbcdコマンドを使ったブート領域の再構築を試しても改善しない
私自身が知り合いから相談を受けた時も、最終的にメーカーに問い合わせるしかないかと一瞬思いました。しかし、適切な手順を踏むことで解決に至ったケースも多々あります。

以前、私もASUSのノートPCでリセットがうまくいかず途方に暮れた経験があります。UEFI画面に移行して先に進まないのは本当に焦りますよね。でも意外とシンプルな方法で解決できることもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
工場出荷時リセットが想定通りに動かない原因
原因1:リカバリ領域の破損
Windows 11を出荷時状態に戻すためには、メーカーが設定しているリカバリ領域が正常である必要があります。しかし、パーティションの編集やOSの更新トラブルなどでこの領域が壊れてしまうと、工場出荷時リセットのプロセスが途中で止まることがあります。
原因2:セキュアブートなどUEFI保護機能の影響
セキュアブートはシステムの安全性を高めるために有効な機能です。しかし、クリーンインストールや特殊なリセットを行う場合、UEFI設定との相性が悪いと途中で進行が止まってしまうケースがあります。特に外部メディアからの起動を試みる時は、UEFIの設定が邪魔をしている可能性があります。
原因3:ストレージの故障または接触不良
ごくまれに、物理的なストレージ(SSDやHDD)の故障や接触不良が原因で、Windowsがドライブを正常に扱えない場合もあります。BIOS画面でドライブが認識されているのに、Windows上では認識が不安定なことが続くなら、この可能性も捨てきれません。
工場出荷時リセットができない時の具体的な対処法
ここでは、実際に工場出荷時リセットがうまくいかない時に私や周囲が試して効果のあった手段を、いくつかご紹介します。
UEFI設定を見直してからリセットを再試行
手順1:UEFIの保護機能を一時的に無効化
– Windowsの「設定」→「システム」→「回復」→「高度なスタートアップ」→「再起動する」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェア設定」と進む
– セキュアブート(Secure Boot)などの保護機能が有効になっている場合は、一時的に無効化
– 変更後は保存してUEFI画面を終了し、再起動
手順2:Windowsのリセット機能を実行
– 再びWindowsにログイン後、「設定」→「システム」→「回復」の「このPCをリセットする」機能を再度試す
– 「すべてのファイルを削除」を選び、リセット作業を実行
上記のようにUEFIの保護機能を無効化するだけで、リセットが正常に完了する場合があります。ただし、本来セキュアブートはセキュリティ上大切な役割を担うので、問題解決後は必要に応じて再度有効に戻しましょう。



友人のPCでは、セキュアブートを無効化しただけであっさりリセットが通ったことがありました。最初はストレージの故障かと心配していたのですが、こうした設定変更が効くケースもあるので、まずは確認してみるのをおすすめします。
Windows 11をクリーンインストールする
クリーンインストールが有効な理由
どうしても工場出荷時のリセットがうまく進まず、いろいろ試しても状況が改善しない場合は、クリーンインストールに踏み切るのが手っ取り早い解決策になることが多いです。メーカーのリカバリ領域を使わなくても、Microsoft公式サイトのインストールメディアを用いることで、PCを初期状態に近い形まで戻せます。
クリーンインストールの具体的手順
1. 別の正常なWindows PCで、Microsoft公式サイトから「Windows 11インストールメディア作成ツール」をダウンロード
2. USBメモリ(容量8GB以上)にWindows 11のインストールメディアを作成
3. トラブルの起きているPCにUSBメディアを挿入し、UEFI画面で起動順序をUSBメディアが最優先になるように設定
4. USBから起動し、Windowsセットアップ画面が出たら画面の指示に従ってインストールを進める
5. 途中でドライブのパーティションを削除・フォーマットするか確認が出たら、必要に応じてCドライブをまっさらな状態に初期化し、Windowsをインストール
以下のようなテーブルで手順をまとめるとわかりやすいかもしれません。
ステップ | 内容 | ポイント |
---|---|---|
1 | インストールメディアの作成 | 別PCでMicrosoft公式ツールを使用 |
2 | UEFI設定でUSBを最優先に設定 | セキュアブートは一時的にOFF推奨 |
3 | USBから起動し、セットアップ開始 | 指示に従って進む |
4 | ドライブをフォーマット | Cドライブを初期化してクリーンな状態へ |
5 | Windows 11の新規インストール | データは完全消去されるので注意 |
工場出荷時リセットとクリーンインストールの違い
工場出荷時リセットの特徴
OSとドライバーをまとめて復元できる
メーカーがあらかじめ用意したリカバリ領域を利用するため、Windows本体だけでなく、メーカー独自のドライバーやユーティリティも一度にセットアップできるのが最大の利点です。特に初心者の方には手順が比較的簡単なので重宝されます。
クリーンインストールの特徴
まっさらな状態で再構築する安心感
クリーンインストールはOSをまっさらな状態から構築し直すため、不要なアプリや不具合の原因となっていた設定を引き継がずに済みます。とにかくシステムの状態をリフレッシュしたいときに有効です。
Windows 11でリセット問題に直面した時の追加アドバイス
復元ポイントやシステム修復に固執しすぎない
Windowsには復元ポイントやスタートアップ修復など、多彩なトラブル解決機能があります。しかし、これらで解消しない事象もあり、時間をかけるほど状況が悪化するケースも考えられます。特にUEFI絡みの不具合は簡単に直らないことが多いので、早めにクリーンインストールを検討するのは賢明です。
データのバックアップを忘れずに
工場出荷時リセットもクリーンインストールも、基本的にPC内部の全データを消去する手順です。写真やドキュメント、音楽ファイルなど、大切なデータは必ず外付けHDDやクラウドサービスにバックアップを取っておきましょう。



実は、私が以前リセットを試みた時は慌てていて、バックアップをせずに作業を始めてしまい、貴重な写真や文書ファイルを危うく失うところでした。幸い事前にクラウド同期していたので助かりましたが、皆さんも慌てず、まずはバックアップをお忘れなく。
SSDやHDDの状態をチェックする
もしストレージ自体に物理的な問題があるなら、どんなにOSやリカバリ領域を修復しても安定しません。必要に応じてメーカー純正の診断ツールや市販のストレージ診断ソフトを使い、ストレージに不良セクタがないかチェックするのも大切です。
まとめ:Windows 11のリセット問題にはクリーンインストールが有効
Windows 11で工場出荷時のリセットが途中で止まってしまう現象は、UEFIのセキュアブート設定やリカバリ領域の破損など、さまざまな原因が考えられます。こういった問題に直面したら、まずはUEFIの保護設定を一時的に無効化して再チャレンジし、それでもうまくいかない場合はクリーンインストールでシステムを再構築するのが効率的です。
工場出荷時リセットはメーカー独自のツールやドライバーがまとめて復元されるメリットがありますが、リカバリ領域が壊れてしまっていると意味を成しません。一方、クリーンインストールはドライバーを後から個別に導入する手間があるものの、OSを完全にリフレッシュできるためトラブルの根本解決につながりやすいという特徴があります。
どちらの方法を選ぶにしても、最初に大切なのはデータのバックアップです。大事なファイルをきちんと保護してから工場出荷時リセットやクリーンインストールの作業に臨みましょう。ぜひ今回ご紹介した手順を参考にして、Windows 11のリセットに関する悩みを解決してみてください。
コメント