Windows 11 ProでSecHealthUIが消えたときに確認すべき解決策やトラブルシューティング手順

Windows 11 Proをクリーンインストールした直後に、Windowsセキュリティの画面が開けなかったりSecHealthUIが見当たらなくなったりすると、少し焦るかもしれません。実はこれ、システムファイルやアプリがうまく登録されていないことが原因のひとつとして考えられます。ここでは私自身の体験談を交えながら、事前に知っておくと役立つ修復手順や対処策をご紹介します。

SecHealthUIが見当たらない状況とは

Windows 11 Proをインストールした後、スタートメニューなどから「Windowsセキュリティ」を開こうとしても何も起動せず、「C:\Windows\System32\SecurityHealth」フォルダを確認しても中身が空になっているケースがあります。こうした場合には、OS上で必要なアプリ登録が正常に行われていないなど、いくつかの原因が考えられます。

そもそもSecHealthUIとは何なのか

SecHealthUIはWindowsセキュリティアプリのUI部分を担っているものです。Windows 10時代まではWindows DefenderやWindows Defender Security Centerとしても呼ばれていましたが、名称が少しずつ変化してきました。機能としては、ウイルスや脅威の防止、ファイアウォールの管理、アプリ・ブラウザー制御など、Windowsのセキュリティに関する重要な機能全般を一元的に取りまとめる役割を果たしています。

クリーンインストール後に発生しやすい理由

クリーンインストールを行ったばかりのタイミングで起きることが多いのは、Windows Updateやアプリの初期設定がまだ完全に行われていない段階で何らかの不具合が重なってしまうためです。インストールメディアが古めのバージョンだったり、ネットワーク環境の状態によってアップデートがうまく適用されなかったりすると、SecHealthUI関連の登録が漏れてしまうことがあるようです。

Windows 11 ProでSecHealthUIが見当たらないときに試す主な対処法

ここからは、実際に私も同様の現象に遭遇した際に行ってみた対処を含めて、詳細にご紹介します。多くの場合、PowerShellを使った再登録やシステムファイル修復によって解決することが多いのですが、うまくいかない場合もあるため、複数のアプローチを知っておくと安心です。

1. Windowsアプリ全体の再登録

Windows 11 Proでは、アプリが正しくインストールされていなかったり、ファイルが破損していたりする場合に、PowerShell(管理者権限)を使ってアプリを再登録することで復旧を試みることができます。具体的には以下のような手順を実施します。

PowerShellでの再登録コマンド例

私も最初は何をすればいいのか戸惑いましたが、とりあえずPowerShellを開いて再登録コマンドを叩いてみると、意外とあっさり解決しました。

Get-AppxPackage -AllUsers | Foreach {
    Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"
}

実行すると、Windows 11の標準アプリやMicrosoft Storeからインストール済みのアプリが改めて登録されるので、SecHealthUIも再インストールされる可能性があります。コマンド終了後、もう一度「Windowsセキュリティ」を開こうとしたり、フォルダを確認したりしてみてください。

2. DISMやSFCコマンドを使ったシステムファイル修復

もしアプリの再登録をしてもうまくいかない場合は、Windows OS自体のシステムファイルが何らかの形で破損している可能性があります。この場合はDISM(Deployment Image Servicing and Management)コマンドとSFC(System File Checker)コマンドを使って修復を進めるのが定番の流れです。

DISMコマンドの実行方法

コマンドプロンプトまたはPowerShell(いずれも管理者権限)で、以下のように入力してエンターを押します。

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

この処理ではオンラインイメージのクリーンアップを行い、破損しているシステムコンポーネントをインターネット上から入手して修復します。処理には多少時間がかかることもあるため、気長に待ちましょう。

SFCコマンドの実行方法

DISMコマンドが完了したら、続けて以下のコマンドを実行します。

sfc /scannow

SFCコマンドではシステムファイルの整合性チェックが行われ、破損や欠損が見つかった場合には自動的に修復が試みられます。修復が完了したらPCを再起動し、SecHealthUIが復活しているかを確認します。

3. Microsoft StoreからWindowsセキュリティアプリをチェックする

WindowsセキュリティはOS標準の一部ですが、Storeアプリの更新項目に含まれる場合もあります。特にクリーンインストール直後だと、アップデートが行われるタイミングや順番によってうまく導入されていない可能性があるので、一度Microsoft Storeを開いてみましょう。そこでWindowsセキュリティが更新対象として表示されるかどうか、あるいは「入手」ボタンがあるかを確認してみてください。

更新が見つからない場合

特に更新が見当たらない場合は、Windows Updateの方も併せて実行し、利用可能な最新パッチをすべて導入したうえで再起動してから再度確認してみることをおすすめします。

さらなる対処策: クリーンインストールやシステムリセット

ここまでのステップを試してもSecHealthUIがどうしても復活しない、もしくはWindowsの他の部分にも不調があるようであれば、OS自体を再インストールしたりシステムのリセットを検討してみるのも手です。ただし、これらは時間と手間がかかるため、できる限りバックアップをしっかり取ってから行いましょう。

システムリセットを行うときのポイント

システムリセット(Windowsの初期化)を行う場合、「個人用ファイルを保持する」かどうかの選択肢があります。アプリやドライバの再セットアップが必要になる場合もあるので、リセット後の復旧計画をしっかり立てておくと安心です。

再インストールメディアの選択

クリーンインストールするときは、できるだけ最新のWindows 11 ProのISOイメージを使うことが大切です。Microsoft公式のメディア作成ツールを使えば最新ビルドのインストールメディアを作ることができます。古いバージョンのISOメディアからインストールすると、また同じ不具合に遭遇する可能性があります。

体験談: 再インストール前にやっておくと役立つ準備

私の場合、過去にWindows 10からWindows 11 Proへアップグレードした直後にSecHealthUIが消失した経験があります。そのときに慌ててクリーンインストールを決行してしまい、データのバックアップを少し適当にとったがために重要ファイルを失うという失敗をしてしまいました。これ以降、クリーンインストールをする前には次の準備を行っています。

データのバックアップ

ユーザーフォルダ(デスクトップやドキュメント、ピクチャなど)はもちろんのこと、ブラウザのお気に入りやアプリの設定ファイルなど、細かい部分もできるだけバックアップしておくと後が楽です。外付けHDDやクラウドストレージをうまく活用しましょう。

リカバリドライブや回復ドライブの作成

回復ドライブを作成しておくと、Windowsを起動できなくなった場合に修復環境から作業を進めることができます。意外と見落とされがちですが、いざという時に役立つので準備しておくことを強くおすすめします。

SecHealthUI修復のチェックポイント表

以下に、SecHealthUIが見当たらない・起動しないときに試す主な対処策をまとめた表を用意しました。コマンドや操作手順を忘れそうな場合は、ぜひメモがわりに活用してください。

対処策 概要 補足
PowerShellで再登録 Get-AppxPackage -AllUsersを使ってアプリ再登録 手早く試せるので最初に取り組むのがおすすめ
DISM / SFC DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth と sfc /scannow でシステム修復 多少時間がかかるが、OS全体を整合性チェックできる
Microsoft Storeで更新 Windowsセキュリティの更新有無を確認して入手 クリーンインストール直後は特に有効
システムリセット Windowsの設定から初期状態に戻す 時間はかかるが、OSをクリーンに再構築できる
OS再インストール 最新ISOからクリーンインストール 根本からやり直す最終手段

Windows 11 Proを使うメリットと注意点

Windows 11 Proはセキュリティ面だけでなく、多くのビジネスユーザーが必要とするリモートデスクトップやBitLockerなど、便利な機能を豊富に備えています。ですが、いざ不具合にぶつかると独自の機能が影響してトラブルシューティングが難しく感じることもあります。

メリット(Windows 11 Proがもつ利点)

豊富なセキュリティ機能を標準搭載しており、情報漏えいを防ぐためのBitLockerなどが利用できる。

リモートデスクトップやActive Directory参加など、業務向け機能が充実している。

エンタープライズレベルのOS管理ができるため、IT管理者にとって扱いやすい環境を構築しやすい。

注意点(想定外のトラブル例)

最新の機能が多数追加される一方で、過去のバージョンとの互換性問題やドライバの不具合が起こりやすいタイミングがある。

企業向けの高度な機能を含むため、ホームユーザーにとっては設定項目が多く戸惑いやすい部分もある。

クリーンインストール直後、特定の標準アプリ(今回のようなSecHealthUIなど)が表示されない不具合が起きる可能性がある。

よくある疑問とQ&A

Q: SecHealthUIがないとき、他のセキュリティソフトを使っても大丈夫ですか

サードパーティのセキュリティソフトを導入すること自体は可能です。ですが、Windowsセキュリティが標準で備えている機能が使えないと、Windowsの脆弱性対策などシステム全体の保護が十分ではない場面もあるかもしれません。できれば早めにSecHealthUIを復旧させておきたいところです。

Q: Windows Updateでセキュリティ関連の更新があるのに、どうしてSecHealthUIだけが入らないのでしょう

Windowsの更新プログラムには、OSコア部分の更新とアプリ部分の更新がそれぞれ含まれることがあります。SecHealthUIが欠落している場合、アプリの登録情報に問題が起きていることも考えられます。Windows Updateが正常に完了していても、アプリインストール情報が壊れていれば入ってこないケースがあります。

Q: クリーンインストールの手順をもう一度確認したいのですが

Microsoftの公式サイトからMedia Creation Toolを使い、最新のWindows 11 ProインストールUSBを作成する方法が最もシンプルです。その後、ブート起動してクリーンインストールを行います。ライセンス認証のためにMicrosoftアカウントを使うとスムーズにライセンスが引き継がれるので安心です。

執筆者からのひとこと

私自身、Windows 11 Proにアップグレードした当初は「こんな便利な機能があるんだ!」と毎日いじり倒していました。しかし、OSの大きな更新に伴う不具合にはまってしまうと、一気に苦労する場面も出てきます。大事なのは慌てずに対処することと、トラブル時の情報収集です。Windowsセキュリティがしっかり働くようになると、PCライフはとても快適になりますよ。

まとめ

SecHealthUIが見当たらないときは、アプリの再登録やシステムファイル修復が効果的です。まずPowerShellでの再登録を試してみると、あっさり直る場合が意外と多いです。もしダメなら、DISMとSFCでOSの整合性を整え、さらにMicrosoft Storeからの更新チェックを行ってみましょう。どうしても直らない場合は、OSのリセットやクリーンインストールも選択肢に含まれますが、時間やデータのバックアップなど準備をきちんと行う必要があります。Windows 11 Proはセキュリティ機能が充実しているため、SecHealthUIを使いこなせれば安心感も大きいです。無事に復旧して、快適なWindows 11ライフを楽しんでください。

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