Windows 11再インストール後にウイルス対策機能とデバイスセキュリティを正常に使うための徹底ガイド

日頃からパソコンを使っていると、セキュリティ設定の確認は意外と後回しになってしまいますよね。私も以前、Windows 11を再インストールした直後にウイルス対策画面が開けなくなり焦った経験があります。ここでは、そんなトラブルを解消して安心して使えるようになるまでの手順を丁寧にお伝えします。

Windows 11のセキュリティが利用できない主な症状

症状の概要

Windows 11を使っていると、ウイルスと脅威の防止やデバイスセキュリティの画面を開こうとしたときに「Page Not Found」や「Page Not Available」と表示され、セキュリティ関連の設定を変更できないという問題が発生することがあります。私自身も再インストール直後に同じ目に遭い、一瞬「どうしてウイルス対策機能がないんだろう…」と戸惑いました。

実際に多い不具合例

以下のような不具合が起こりやすいとされています。

ウイルススキャンが実行できない

スキャンボタンを押しても動作せず、異常終了してしまうケースがあります。Windows Defenderは標準機能だけに、利用できないとなると不安も大きいですよね。

Windowsセキュリティのサービスが起動・再起動できない

サービス一覧の画面で起動しようとしても、すぐに停止状態に戻ってしまう現象が起こることがあります。

Windowsセキュリティの画面に必要な項目が表示されない

例えば「デバイスセキュリティ」の欄自体が見当たらず、結果的にメモリ整合性（Memory Integrity）をオンにできないことがあるのです。

考えられる原因

再インストール時のファイル欠落や破損

Windows 11の再インストール時に、SecurityHealthSetup.exeなどの重要ファイルがうまくコピーされず欠落しているケースがあります。私も以前、USBメモリ経由で再インストールした際に何かしらの不具合で必要ファイルが抜け落ちてしまい、Windowsセキュリティが起動しないという状態になったことがありました。

学校や会社のアカウントによる制限

職場や教育機関が管理するポリシーによって、Windowsセキュリティの各機能がロックされている場合があります。特に仕事用や学校用のPCで組織に接続している場合、このパターンがよく見られます。

レジストリの不整合

以前のOSバージョンやブートトラブルの影響で、レジストリが正しく書き換わっていない可能性も挙げられます。私の知人も、Windows 10からのアップグレードとダウングレードを何度か繰り返した後に、このような症状に悩まされていました。

サードパーティー製ウイルス対策ソフトとの競合

既に別のウイルス対策ソフトがインストールされていると、Windows Defenderと競合を起こして正常に機能しなくなることがあります。特に試用版が中途半端に残っているケースは要注意です。

主な症状と原因の一覧表

症状・不具合	考えられる原因
ウイルススキャン不可・デバイスセキュリティの画面が表示されない	SecurityHealthSetup.exeなどの必要ファイルが欠落・破損
「Page Not Found」「Page Not Available」のエラーメッセージ	学校・会社のポリシー、あるいはレジストリの設定不備
メモリ整合性の設定がオフになったまま有効にできない	サードパーティー製ウイルス対策ソフトとの競合、またはドライバとの互換性
Windowsセキュリティのサービス自体が起動しない	レジストリのロックダウンや破損したシステムファイル

対策と解決方法

学校・職場アカウントの解除や見直し

学校や職場のアカウントを使用していると、組織のポリシーでウイルス対策機能が制限されている場合があります。設定画面の「アカウント」→「職場または学校アクセス」を確認し、もし不要なアカウントがあれば削除しましょう。
削除後に再起動すると、制限が解除されてWindowsセキュリティが復活することがあります。私自身、以前は学生アカウントをそのまま残していたため設定変更がブロックされていましたが、退学後にアカウントを削除してからは問題なく設定を開けるようになりました。

SecurityHealthSetup.exeを再インストールまたは手動で実行

再インストール時に必要ファイルが壊れている可能性がある場合は、SecurityHealthSetup.exeというファイルを手動で実行すると解決するケースがあります。Microsoft公式サイトや信頼できるサポートページを参照し、該当ファイルをダウンロードして実行してみましょう。

SFCやDISMコマンドでシステムファイルを修復

一部のシステムファイルが破損している場合、以下のコマンドを使うと修復できることがあります。管理者としてコマンドプロンプトまたはPowerShellを起動してから試してください。

SFC（System File Checker）の実行

sfc /scannow
全ファイルをチェックし、破損しているファイルがあれば自動的に修復してくれます。

DISM（Deployment Image Servicing and Management）の実行

DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth
Windowsイメージの破損を修復し、OSを正常な状態に戻す役割を果たします。どちらのコマンドも実行が終わったら、必ず再起動して状態を確認しましょう。

サードパーティー製ソフトの競合確認とアンインストール

すでに他社製のウイルス対策ソフトを入れている場合、Windows Defenderとバッティングしている可能性があります。一時的にアンインストールしてみて、Windowsセキュリティが正常動作するか確認してみましょう。とくに体験版ソフトが期限切れのまま残っているケースは、気づかないうちに悪さをしていることが多いです。

Windows Defenderは無料でありながら、近年では多くの有料ソフトに劣らない検出率を誇るとされており、再インストール後はまずこの機能を使えるようにしておくのがおすすめです。

レジストリの修正・削除

レジストリの設定がおかしくなっている場合は、下記のキーを確認してみてください。無理に編集するのはリスクがありますが、どうしても開けないときは候補として検討することになります。

ウイルス対策機能がロックダウンされているかチェック

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows Defender Security Center\Virus and threat protection
ここにあるUILockdownの値を0に変更、またはキーごと削除して再起動すると、ロックが解除されることがあります。

Windows Defenderのポリシーをリセット

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows Defender
上記フォルダを削除すると、グループポリシーによるDefenderの制限がリセットされる可能性があります。ただし誤操作をすると、ほかの設定に影響を及ぼすこともあるので、必ずバックアップを取ってから実行してください。

レジストリの編集を誤るとシステムを起動できなくなる危険性があります。実施する際は慎重に操作し、万が一に備えてシステム復元ポイントを作成しておくと安心です。

メモリ整合性（Memory Integrity）が無効のままの場合

ドライバが原因になっているケース

Memory Integrityをオンにするときに、古いドライバや互換性のないドライバが入っていると有効にできないことがあります。デバイスマネージャーを開き、不明なデバイスや古いドライバが残っていないか確認してみてください。

インストールファイル不足や競合によるエラー

Windowsセキュリティ関連のファイルが欠けている、あるいはサードパーティーソフトが原因でMemory Integrityの機能自体がブロックされていることも考えられます。先述のSecurityHealthSetup.exeを実行する、または競合ソフトをアンインストールしてみることが有効です。

対策の効果と注意点

Windows Defenderが使えるようになるメリット

Windows標準のウイルス対策機能はOSと深く連携しており、システムリソースの消費が比較的少ない点が特長です。常に最新の定義ファイルが自動で適用されるため、手間をかけずにセキュリティを維持できます。

組織アカウントを削除するデメリット

組織が配布するクラウドストレージやアプリケーションへのアクセス権を失うリスクがあります。どうしても必要な場合は、管理者に相談のうえポリシーの解除や制限内容を調整してもらう方が望ましい場合もあります。

レジストリ編集時の注意点

レジストリはWindowsの根幹を担うデータベースです。間違ったキーを削除したり、値を変更したりすると、取り返しのつかない不具合を招きかねません。リスクに備えて、あらかじめ復元ポイントやバックアップツールを利用しましょう。

まとめと実践ステップ

1. 不要な学校・職場アカウントを解除

職場または学校アクセスの設定画面を開き、不要なアカウントを削除。念のため再起動してみる。

2. SecurityHealthSetup.exeの実行

ファイルの存在を確認して、ない場合はMicrosoft公式などから入手し、実行してみる。再起動を忘れずに。

3. SFCやDISMでシステムの整合性をチェック

管理者権限でコマンドプロンプトを開き、sfc /scannow と DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth を順次行う。

4. サードパーティー製ソフトの確認

競合するウイルス対策ソフトが入っていないか、もしくは中途半端な削除状態になっていないかチェック。必要なら完全にアンインストールして再起動。

5. レジストリのチェックと修正

レジストリエディタを開き、Windows Defender関連のキーに異常設定がないか確認。UILockdownやPolicies下のキーを削除・修正したら、再度再起動してみる。

アフターケアと今後のメンテナンス

Windows Updateを定期的にチェック

セキュリティ関連の問題はOSのアップデートによって修正されることも多いです。自動更新に任せるだけでなく、月に一度は手動でチェックして最新の状態を保つようにしましょう。

ドライバの更新も忘れずに

音声ドライバ、グラフィックドライバ、チップセットドライバなどを最新バージョンにしておくと、Memory Integrityを含む安全機能がより安定して動作します。

再インストール時のコツ

USBメモリやISOファイルを使ってクリーンインストールするときは、インストールメディアを最新版で作成するのがベターです。古いバージョンのイメージを使うと、セキュリティファイルが更新されていない可能性が高く、後からトラブルになることが少なくありません。

総括

Windows 11を再インストールした直後にウイルス対策機能が使用できず、あたふたしてしまう人は意外に多いものです。しかし、必要ファイルの復元やアカウント・レジストリの修正といった手順を踏めば、かなりの確率で解消できます。私自身もいくつかの方法を組み合わせて試行錯誤するうちにWindowsセキュリティを復活させることができたときは、まるで謎解きゲームをクリアしたような爽快感がありました。みなさんも焦らず、一つひとつ手順を確認しながら進めてみてください。