Windows 11アップデートエラーとブルースクリーンを解消する徹底ガイド

Windows 11のアップデートが失敗したり、突然クラッシュを起こしたりするトラブルは、できれば避けたいものですよね。自作PCからノートPCまで、幅広い環境でこうした不具合が起こり得ます。本記事では、実際に遭遇した事例や原因を交えながら、効果的な解決方法を順番にわかりやすくご紹介していきます。

Windows Update「2024-09 Cumulative Update for Windows 11 Version 23H2 (KB5043076)」がインストールできない問題

概要

Windows 11を定期的にアップデートしていると、ある日突然「再試行してください」というエラーが表示されてアップデートが失敗してしまうケースがあります。特に「2024-09 Cumulative Update for Windows 11 Version 23H2 (KB5043076)」においては、インストールに失敗するだけでなく、適用後にWindowsそのものが起動できない深刻なトラブルに陥ったという声も聞こえてきます。

こうした不具合はAMD Ryzenプロセッサなど一部のハードウェアとの組み合わせで起こりやすいともされ、更新プログラムの互換性やデバイスドライバの問題が絡んでいることが多いようです。

私の場合もAMD Ryzen 5を搭載した自作PCで、更新を適用すると頻繁にブルースクリーンが出るようになりました。そのときはウイルス対策ソフトとドライバをすべて最新にし、Windows Updateをやり直すことでなんとか解決しました。

対策1:ウイルス対策ソフトやドライバを見直す

一番初めに試すべきは、常駐型のウイルス対策ソフトやセキュリティツールの影響を疑うことです。セキュリティソフトがアップデートのファイルをブロックしてしまい、インストールが途中で失敗している可能性があります。アンインストールまではせずとも、一時停止機能を使い、その間にWindows Updateを実行してみると良いでしょう。

対策2:セーフモードで更新を試す

セーフモードは最低限のドライバとサービスだけでWindowsを起動します。通常とは違う環境でアップデートを実行することで、競合や干渉を防げる場合があるのです。ドライバの競合やセキュリティソフトの干渉が原因だった場合は、セーフモードで成功する可能性が高まります。

対策3:AMDユーザーの注意点

AMD RyzenシリーズのCPUで発生するトラブルは、どうしてもドライバやBIOSとの相性で解決が難航することがあります。以下の手順を参考にすることで不具合を軽減できるかもしれません。

BIOSの最新版にアップデートする

各マザーボードメーカーがRyzen向けに最新BIOSを提供していることがあります。古いBIOSではWindows 11との互換性が十分でない場合も考えられるため、公式サイトで最新のバージョンを確認しアップデートを行ってみましょう。

ドライバの最適化

AMD公式サイトからチップセットドライバをダウンロードして、必ず最新バージョンに更新してください。Windows標準のドライバだけでは性能や互換性の面で不安定になることがあるため、専用のドライバを優先的に導入するほうが望ましいです。

Windows Updateを行うことで、セキュリティ向上やバグ修正といった恩恵を得られる点は大きなメリットです。

ただし、アップデートの適用時にPCが正常に動作しなくなれば、取り返しのつかないトラブルに陥る恐れがあります。

Windows 11のクラッシュとブルースクリーン(BSOD)が頻発する問題

概要

Windows 11を使っていると、突然ブルースクリーンが表示され「Your Device ran into a problem and needs to restart…」というメッセージが出ては再起動を繰り返すケースがあります。こうした不具合は、グラフィックドライバやセキュリティソフトの仮想ドライバ、メモリの物理的障害など、原因が多岐にわたるのが厄介です。

Minidumpファイルで原因解析をする

ブルースクリーンが出た際に生成されるMinidumpファイル(C:\Windows\Minidump 配下に.dmpファイルが作られる)を分析することで、エラーを引き起こしているモジュールを特定できる場合があります。個人で解析するのは難しいかもしれませんが、専門のソフトウェアやオンラインの解析サービスを利用することで、故障の原因となっているファイル名やドライバがわかりやすく表示されます。

クラッシュの原因例1:セキュリティソフトの仮想ドライバ

特にNorton Securityなど、独自の仮想ドライバをインストールするタイプのセキュリティソフトは、Windows Update後にOSのAPIやドライバインターフェースとの互換性に問題が生じてクラッシュの原因になりやすいと報告されています。こうした不具合を疑う場合は、Norton Removal Toolなど公式のアンインストールツールで一時的にソフトを取り除き、正常に動作するか確認することが有効です。

クラッシュの原因例2:メモリエラー

メモリ(RAM)の不具合はWindowsの不安定動作を招く代表的な要因のひとつです。Windowsに標準搭載されているメモリ診断ツール(Windowsメモリ診断)を使ったり、MemTest86などのフリーソフトをUSBメディアに書き込んでテストを実行したりすることで、物理的な故障を早期に発見できます。メモリのエラーが多発している場合は、そのメモリモジュールの交換を検討しましょう。

Norton Securityによるクラッシュの可能性

概要

Norton Securityをはじめとするいくつかのセキュリティソフトは、システムを深いレベルで監視し、仮想ドライバを使ってファイルや通信をリアルタイム保護しています。しかし、この仮想ドライバがWindowsのカーネルやアップデートと競合し、ブルースクリーンやクラッシュを引き起こすことがあります。

Nortonを一時的にアンインストールする

最も確実な切り分け方法は、一度Norton Securityをアンインストールしてみることです。Norton Removal Toolを用いて完全に削除することで、仮想ドライバの影響を一切取り除けます。その後、Windows Updateの適用や各種ドライバのインストールを試し、問題が起きなければNorton Securityが原因だった可能性が高いと判断できるでしょう。

私の知人はNortonのアンインストールの途中で何度もクラッシュが起こり、大変な思いをしていました。それでも諦めず再起動を繰り返してようやく完了した結果、ブルースクリーンが劇的に減ったそうです。

XMP(DOCP)の設定によるメモリトラブル

概要

自作PC愛好家の間ではメモリ性能を引き出すためにXMP(Intel)やDOCP(AMD)といったメモリオーバークロック設定を有効にすることがよくあります。しかし、これが原因となってメモリの安定動作が損なわれ、Windowsのクラッシュやブルースクリーンが頻発する事例が報告されています。特にCorsair製メモリをXMP対応の高クロックで運用したところ、クラッシュを繰り返すといった声もあります。

XMP(DOCP)を無効化する

BIOS設定画面からXMPやDOCPを無効化して、メモリを定格クロックで動作させると、クラッシュが軽減することがあります。メモリ診断ツールを使ってテストしてみて、エラーが消えていれば問題がXMP設定にある可能性が高いでしょう。

別のスロットやメモリモジュールで検証する

もし無効化してもエラーが解消しない場合は、実際にメモリモジュールが故障している可能性も考えられます。メモリスロットを変えてみたり、別のメモリモジュールを試して動作を比較することが大切です。

XMPやDOCPを有効にするとPCの処理速度は向上するものの、不安定になりやすいリスクがあります。

MSI Control Center(マザーボード管理ソフト)のインストールができない問題

概要

MSI製マザーボードに付属の「MSI Control Center」は、ファンコントロールやオーバークロック設定などが行える便利なソフトです。しかし、Windows 11環境でインストールに失敗したり、起動時にエラーが出てしまう報告が寄せられています。

既存バージョンをアンインストールする

もし古いバージョンや途中でインストールが失敗した痕跡が残っていると、新しいバージョンが正常にインストールできないことがあります。コントロールパネルやアプリの設定画面から一度アンインストールし、不要なファイルを消去してみましょう。

公式サイトから最新版を利用する

MSI公式サイトの製品サポートページには、各マザーボード向けの最新ソフトウェアが公開されていることが多いです。Windows 11での動作が保証されたバージョンを探し、ダウンロードしてから管理者権限でインストールしてみると改善が期待できます。

私の友人はMSI Control Centerを活用してファン速度やLED制御を行っていましたが、アップデート後に動かなくなってしまい、しばらく困っていたようです。最新バージョンを入れ直したらスムーズに動作していたので、公式サイトのソフトはぜひ活用してみてください。

総合アドバイス

ドライバやBIOSのアップデート

Windows Updateだけではなく、マザーボードやグラフィックカードのドライバ、そしてBIOSも最新バージョンを保つことが重要です。ハードウェアベンダーは定期的に互換性向上や不具合修正のアップデートを配信しています。特に自作PCの場合は、初期のBIOSのまま長期間使っているとWindows側のアップデートについていけず不安定になることも珍しくありません。

セキュリティソフトの影響を常に疑う

セキュリティソフトはOSと密接に連携するため、非常に強力なシステムフックを持っています。こうした機能が逆にOSの更新やアプリケーションとの競合を生み、クラッシュを誘発することがあります。トラブルシューティングの際は、セキュリティソフトを一時停止またはクリーンにアンインストールしてみるという手段を念頭に置いておきましょう。

OSのクリーンインストールも視野に入れる

パソコンの不具合があまりにも深刻で、通常のトラブルシューティングでは改善しない場合には、OSのクリーンインストールが最終手段となります。大切なデータのバックアップをきちんと取ったうえで、Windows 11を再セットアップするのも検討してみてください。

以下に、Windows 11関連のトラブル時に試してみる項目を表形式でまとめます。

ステップ 具体的な内容 想定される効果
1 セキュリティソフトの一時停止・アンインストール セキュリティソフトがアップデートやシステムリソースをブロックしていないか確認する
2 ドライバ、BIOSを最新に更新 Windows 11との互換性向上やバグ修正が見込める
3 メモリ診断(XMPを無効化) ハードウェア由来のトラブルかどうかを切り分け
4 セーフモードでアップデート 通常起動時の常駐ドライバ・サービスを回避できる
5 OSのクリーンインストール 最終手段として環境をリセットし、深刻な問題を根本から解決

まとめ

Windows 11環境では、バージョンアップが頻繁に行われる一方で、ドライバやセキュリティソフトとの兼ね合いでトラブルが多発する傾向があります。特に大型更新や累積アップデートは、新機能や修正が含まれる一方で、新しい不具合をもたらす危険性も否定できません。

日頃からデータのバックアップを確実に取り、Windows Updateやドライバをこまめにチェックしながら、問題が起きた際にはセキュリティソフトの影響を疑い、メモリの状態やXMP設定を確認するなど、順序立てて原因を切り分けることが重要です。どうしても解決が難しい場合は、最終的にクリーンインストールを視野に入れて、気持ちよくWindows 11ライフを楽しめるように対処をしてみてください。

私自身も、Windows 11の大型更新のタイミングでヒヤヒヤしながらアップデートを掛けています。トラブルシューティングを通じて「PCの構造を深く知る良い機会になった」と思うようにすると、前向きな気持ちで対処できますよ。

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