最近のWindows 11アップデートでは、新機能やセキュリティ修正など魅力的な要素が盛り込まれていますが、いざ更新しようとするとエラーが出たり、途中で止まってしまったりと何かとトラブルがつきものです。私も以前、更新作業が真夜中までかかって眠気と格闘した苦い思い出があります。この記事では、そんなWindows 11のアップデートエラーや、シャットダウンにやたらと時間がかかる問題への対処法を分かりやすくまとめました。少しでもスムーズなアップグレードをお手伝いできればうれしいです。
Windows 11 アップデートでよくあるエラーの概要
アップデートが失敗してしまう症状
アップデートを開始すると一見順調に進むのに、最終段階になってなぜかエラーコード「0x80224a22d」が表示され、結局元のバージョンに戻ってしまうケースがあります。さらに、Windows Updateから25H2をインストールしようとすると、実際には24H2がダウンロードされているという混乱も見られます。
エラー表示後に再起動すると、「やっぱりアップデートできませんでした」といった状況が続き、なかなか最新版を適用できないという悩みを抱えている方も多いようです。
よくある原因
Windows Updateクライアントの不具合
Windows Update自体の不具合が原因で、エラーが発生するケースが報告されています。更新に必要なファイルのダウンロードや展開がうまくいかず、途中で異常終了してしまうことがあります。
ネットワーク環境の影響
インターネット接続が不安定な環境で更新を試みると、大きなアップデートファイルの一部が欠落したまま進んでしまい、結果的にエラーを引き起こしがちです。Wi-Fiの状況によってはダウンロードが途切れやすく、失敗のリスクが高まります。
ドライバやサードパーティソフトウェアとの干渉
常駐ソフトやデバイスドライバがアップデート作業を妨害するケースも珍しくありません。特にセキュリティソフトウェアなどはアップデートの動きを「不審な動作」とみなしてブロックすることがあります。

実際、私の知人は音声関係のドライバが邪魔をしていたようで、アップデート完了まで無効化しなければならない事態に陥ったそうです。原因が一見分かりづらいだけに厄介ですね。
エラー解決のカギ:メディア作成ツール(Media Creation Tool)の活用
Windows Updateで失敗したらISOファイルの利用を検討
Windows Updateを何度試しても失敗するようなら、Microsoft公式が提供しているメディア作成ツール(Media Creation Tool)を使ってISOファイルをダウンロードし、そこからアップグレードを行う方法がおすすめです。
ISOファイルとUSBメモリ、どちらがいい?
メディア作成ツールを起動すると、「USBフラッシュドライブ」と「ISOファイル」のどちらを作成するか選ぶ場面があります。USBメモリを使うと、そのままブート可能なインストールメディアを作れるため、クリーンインストールにも便利です。一方で、単に上書きアップデートをしたいだけであれば、ISOファイルをダウンロードしてマウントし、実行する方が手軽です。
ISOファイルを使ったインストール手順のポイント
1. メディア作成ツールでISOファイルをダウンロードする
2. ISOファイルを右クリックして「マウント」を選択
3. 仮想ドライブとして認識されたら、セットアップ用のsetup.exeをダブルクリック
4. 画面の指示に従いながらアップグレードを開始し、アプリやファイルを保持するオプションを選択
アップグレード時の注意点
アプリや設定は基本的にそのまま
「このPCに推奨のオプションを使う」チェックを入れたまま進行すれば、基本的に既存の環境を維持しながら新バージョンにアップデートできます。とはいえ、念のため事前のバックアップを取っておくと安心です。
インストールに時間がかかる場合がある
PCのスペックや事前のWindows Update状況によって、アップデートには数時間~十数時間かかることがあります。インストール画面が一見フリーズしているように見えても、電源を強制的に落とすのは避けるようにしましょう。



私も自宅で使っているノートPCをアップデートしたとき、最終段階で1時間以上画面が止まったように見えたことがあります。ただ、あきらめずに放置していたら無事に完了しました。
アップデート後のシャットダウンが遅い場合の対処法
なぜシャットダウンが長引くのか
アップデート後に限らず、Windows 11でシャットダウンに10分以上かかることがあります。実際にシャットダウン途中で「処理しています」のまま進まない画面を見たことがある方もいるかもしれません。背景には、更新プログラムの最終的な設定処理や、常駐ソフトウェアの終了処理の遅延など、さまざまな要因が考えられます。
クリーンブートで原因を絞り込む
不要なサービスやスタートアッププログラムを一時的に無効化した「クリーンブート」状態でシャットダウンしてみると、問題が解決する場合があります。
クリーンブートのやり方の一例
1. Windowsキー+Rを押して「msconfig」を入力
2. システム構成の「サービス」タブで、Microsoftサービスを隠す(チェックを入れる)
3. 表示されているサービスをすべて無効化
4. スタートアップタブを開き、「タスクマネージャーを開く」をクリック
5. 不要なスタートアップ項目を無効化
6. 再起動してからシャットダウン時間を測定
クリーンブートでシャットダウンが早くなった場合は、元に戻しながら1つずつサービスやスタートアップを有効にしてみることで、どのソフトウェアが遅延の原因なのかを突き止めることができます。
原因の切り分けと対処のコツ
サードパーティソフトウェアやドライバに着目
アップデート後の動作不良は、意外なソフトが絡んでいることがあります。ネットワークドライバやオーディオドライバ、セキュリティ系ソフトなど、OSの基本機能と近いところで動くものは特に要注意です。
エラーコード「0x80224a22d」へのアプローチ
このエラーはWindows Updateクライアントの動作不良を示唆しているとも言われています。下記のような手順も試してみるとよいでしょう。
Windows Updateトラブルシューティングツールを実行
1. 設定から「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティング」を選択
2. 「Windows Update」欄の「実行」をクリックし、問題を自動検出させる
DISMやSFCを使ったシステム修復
1. 管理者権限のコマンドプロンプトで「DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth」を実行
2. 終了後に「sfc /scannow」でシステムファイルをチェック
ISOの保管はトラブルシューティングの救世主
一度作成したISOを活用する場面
アップデート後にシステムファイルの破損が疑われる場合や、再度アップグレードを試みたいとき、作成済みのISOファイルは非常に役立ちます。setup.exeを実行すれば、修復インストールや再インストールの手順を簡単にスタートできるため、最新のOSバージョンを常に確保しておくメリットがあります。
ISOの更新と動的アップデート
ISOファイルを使ってセットアップを行う場合でも、インターネット接続があるとインストール途中で最新の更新プログラムが適用される「動的アップデート」が行われることがあります。これにより、いちいち新たなISOをダウンロードし直さなくても常に最新状態に近い環境が手に入ります。
Windows 11アップデート手法の比較表
以下の表は、Windows Updateとメディア作成ツールを使う場合の特徴をまとめたものです。どちらの方法が自分に合うか検討してみてください。
項目 | Windows Update | メディア作成ツール |
主な利用シーン | 手軽に最新のアップデートを取得したい場合 | アップデートが失敗する、もしくはクリーンインストールをしたい場合 |
必要な操作 | 設定画面から更新をチェック | 公式ツールのダウンロードと実行 |
トラブル対処力 | エラーが出ると再試行しか手段がない | ISOファイルから直接実行でき、問題箇所を回避しやすい |
データ保持 | 自動的に保持されるが、エラー時に後戻り | アプリやファイルを選択的に保持可能 |



私の場合、最初はWindows Update経由で何度も失敗し、時間だけが無駄に過ぎました。結局、メディア作成ツールを使ってISOファイルからアップグレードしたら、拍子抜けするほどすんなり完了しましたね。
まとめ:Windows 11 アップデートを成功させるポイント
事前準備をしっかり行う
アップデート前にバックアップを取り、ネットワークが安定している環境で作業を始めることが大切です。また、常駐ソフトウェアやドライバの更新もこまめに行い、不要なツールは無効化しておくと、トラブルを避けやすくなります。
Windows Updateがうまくいかなければメディア作成ツール
Windows Updateからの方法でエラーが出るようであれば、すぐにメディア作成ツールを試してみるとよいでしょう。ISOファイルなら仮想ドライブとしてマウントでき、面倒なUSBブートを経由せずにアップデートを続行できます。
また、ダウンロード済みのISOファイルを手元に置いておけば、同じPCで再インストールしたり、ほかのPCをアップデートしたりするときにも使えて非常に便利です。
シャットダウン遅延はクリーンブートで原因を追及
アップデート後のシャットダウンが遅い場合は、不要なサービスやスタートアッププログラムを絞り込むところから始めましょう。問題が起きたときこそ、一つずつ原因を確認していく地道さが解決への近道です。
執筆者のコメント



アップデート中に「あれ、フリーズしちゃった?」と心配になることは多々ありますが、慌てずにじっと待ってみるのも大事です。急いでPCの電源を落としてしまうと、より深刻な不具合を招く場合もあります。安全策として、こまめなバックアップとISOファイルの確保は大きな安心材料になると実感しています。



さらに、私がサポートした事例ではアップデート前にドライバを公式サイトから最新バージョンに更新したら、シャットダウン時の遅延が解消したケースもありました。OSだけでなく周辺の環境整備も重要だと痛感します。
結論
Windows 11へのアップデートで失敗や遅延が続くと、なかなかストレスがたまります。しかし、メディア作成ツールを使ったISOファイル経由のアップグレードやクリーンブートによる原因特定を実施することで、多くのトラブルは回避可能です。エラーコード「0x80224a22d」に悩まされている方や、シャットダウンの遅さに頭を抱えている方は、ぜひ本記事の手順を活用してみてください。自分のPC環境を再点検しながら、一歩ずつ解決への道を探っていきましょう。
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