Windows 11でWiFiやBluetoothが認識されない時の完全対処ガイド

パソコンを自作していざWindows11をインストールしたのに、WiFiやBluetoothがまったく認識されず途方に暮れた経験はありませんか? せっかく最新OSを導入したのに、有線接続が必須の状態では便利さが半減してしまいますよね。実はマザーボードの初期設定やドライバの適用によって、トラブルは解決できる可能性が高いのです。

Windows 11でWiFiやBluetoothが消える原因を理解する

ここでは、Windows 11をクリーンインストールした際にWiFiやBluetoothのアダプタがまったく認識されない原因について考えてみます。最近のマザーボードはチップセットや機能が高度化しており、OSインストール時に必ずしも標準のドライバが適切に組み込まれるわけではありません。たとえばマザーボードにIntel製のWiFiモジュールが搭載されていても、Windows 11の標準ドライバではそのデバイスをカバーできない場合があります。

チップセットドライバの未導入が招くトラブル

Windows 11を導入後、最初に直面しがちなトラブルの一つがチップセットドライバのインストール不足です。特にIntel Z790チップセットを搭載したマザーボードの場合、マザーボードメーカー(ASUS、MSI、GIGABYTEなど)の公式サイトから最新のチップセットドライバをダウンロードし、先に適用するのがトラブルを回避する近道です。Windows Updateからドライバが自動的に見つかるケースもありますが、事前に有線LANを使える環境を用意できないと詰まってしまう場合があります。

チップセットドライバ適用の手順

1. インターネットにつながったPCやスマホでマザーボードのメーカー公式サイトへアクセス
2. 対象製品(例:ROG STRIX Z790-H GAMING WIFI)のサポートページを開く
3. 「ドライバとツール」あるいは「サポートとダウンロード」タブを選択
4. チップセットドライバをダウンロードしてUSBメモリなどに保存
5. 該当のマシンでUSBメモリからチップセットドライバをインストール

BIOS設定による無効化の可能性をチェック

最近のマザーボードでは、BIOS(UEFI)側でオンボードのWiFiやBluetooth機能を有効・無効に切り替えられる設定が存在することがあります。特にハイエンドマザーボードの場合、細かなカスタマイズが可能になっているため、「Wireless LAN」「Bluetooth」といった項目が切り替え可能になっているかどうかを確認してみてください。

BIOS画面での確認方法

1. PCの電源を入れた直後にDelキーやF2キーなど(マザーボードによって異なる)を押してBIOSに入る
2. AdvancedタブやOnboard Device Configurationといったメニューを探す
3. Onboard WiFiやOnboard Bluetoothに相当する項目が有効(Enabled)になっているかを確認
4. 設定変更した場合はF10キーで保存して再起動

物理スイッチの確認もお忘れなく

ノートPCや一部の拡張カードでは、物理スイッチでWiFiやBluetoothがオフになっている場合があります。自作PCであっても、リアパネル付近や拡張スロット用のパネルにスイッチがあるモデルもあるので、マザーボードの取扱説明書を一通りチェックしてみてください。

Windows 11が必要なドライバを自動取得できないケース

Windows 11は、以前のWindows 7やWindows 8に比べてかなり多くの標準ドライバを内蔵しているとはいえ、最新のWiFiモジュールやBluetoothモジュールを完全にカバーしているわけではありません。特に自作PCで使われるマザーボードは多種多様で、初期設定の状態だと「ネットワーク アダプター」すら表示されないことがあります。

Windows Updateを利用した解決方法

インターネットに有線LANで接続できる環境がある場合、Windows Updateをとにかく実行してみるのが近道です。Windows Updateでは、OS本体の更新プログラムだけでなく、必要なドライバ類も自動で検索して導入してくれる仕組みが存在します。マザーボード側のデバイスIDを参照し、マイクロソフトが保有しているドライバリポジトリから互換性のあるドライバをダウンロードしてくれることがあります。

Windows Updateでの手順例

1. 有線LANケーブルをPCに挿してインターネットに接続
2. Windowsキーを押して「設定」を開く
3. 「Windows Update」を選択して更新プログラムをチェック
4. 見つかった更新プログラムをすべて適用し再起動
5. その後、デバイス マネージャを開き、ネットワーク アダプターやBluetooth項目が認識されているか確認

アンテナの接続とハードウェア側の初歩的ミス

自作PCで意外と見落としがちなポイントとして、マザーボード付属のWiFiアンテナの取り付け忘れや、Bluetooth用の配線が抜けているなどの単純なミスがあります。アンテナを装着せずとも近距離なら信号を拾うことは稀にありますが、Windowsがデバイス自体を認識しないレベルだとアンテナとは無関係に感じるかもしれません。しかし、稀にアンテナ未装着が原因で動作が不安定となり、OS側が正しくデバイスを認識しないというケースも考えられます。

アンテナ周りの確認

1. マザーボード背面のアンテナ用コネクタを確認
2. 付属アンテナをしっかりねじ込む、または差し込む
3. アンテナを回転させて正しい角度に調整
4. BIOSやOS上でデバイスが表示されない場合は一度アンテナを付け直す

私が初めてZ790チップセットのマザーボードを使ってWiFi内蔵のモデルを組んだとき、なんとアンテナを片方しか挿していないことに気づかず「WiFiがなかなか安定しないな…」と悩んでしまったことがあります。アンテナは2本セットなどの場合もあるので、慌てずしっかり確認するといいですよ。

実践的に役立つチェックリスト

トラブル解決の際に、やみくもに設定をいじると混乱しがちです。そこで、簡単なチェックリストを作成しました。段階的に上から順に確認していくことで、抜け漏れを防ぎつつ的確に原因を特定できます。

項目 確認内容 チェック結果
物理接続 マザーボード付属アンテナや拡張カードが正しく装着されているか
BIOS設定 Wireless LAN/Bluetooth機能が有効になっているか
チップセットドライバ 最新のドライバをメーカー公式サイトから適用したか
Windows Update 有線LANでの接続後にWindows Updateでドライバを取得したか
デバイス マネージャ 隠しデバイスの表示をオンにしても該当アダプタが見つからないか

過去の事例に学ぶ

例えば、同じマザーボード(ROG STRIX Z790-H GAMING WIFI)を使ってUbuntuを起動したら問題なくWiFiが使えたというケースがあります。これはUbuntu側が標準で対応しているIntel用のドライバを内蔵していたためであり、Windows 11では該当ドライバを持っていない可能性が高いと考えられます。このような場合には、手動でWindows版のIntel WiFiドライバやBluetoothドライバを導入することで一気に解決するパターンが多いです。

公式ドライバの導入方法

1. Intel公式サイトまたはマザーボードメーカーのサイトで検索
2. 対応するWiFiドライバやBluetoothドライバをダウンロード
3. ZIPファイルを解凍し、Setup.exeなどを実行
4. インストール完了後に再起動

メーカー公式ドライバを入れれば安定性が高まり、トラブルシューティングの手間が減ることがあります。

デバイス マネージャの非表示デバイスを確認

Windows 11のデバイス マネージャを開いても、ネットワーク アダプターやBluetoothの項目が一切見当たらないという報告が多々あります。その場合、デバイス マネージャの「表示」メニューから「非表示のデバイスの表示」をチェックしてみましょう。Windowsが何らかの理由でデバイスを非表示にしている可能性があるためです。

非表示デバイスの表示が鍵になる例

以前、OSのインストール中にUSBドライバが不調を起こしていた結果、ネットワーク アダプターが一時的に無効化されて非表示になっていたという報告もあります。デバイス マネージャ上ではグレーアウトして表示され、右クリックして「有効にする」を選択するだけであっさり復帰したという事例もあるので、チェックを怠らないようにしましょう。

Windows Updateを何度試してもデバイスが表示されなかったというケースでは、実はBIOSアップデート不足が原因だったことがあります。新しいチップセットではBIOS自体の更新が必須になる場合があり、無闇にドライバばかり探していて解決を遅らせてしまうこともあるため要注意です。

BIOSアップデートの大切さ

1. マザーボードの公式サポートページで最新BIOSを確認
2. ダウンロードしたファイルをUSBメモリに保存
3. BIOS画面に入り、EZ Flashなどのツールでアップデート
4. 成功後、再度Windowsを起動してデバイスをチェック

インターネット環境がないときの対処は?

自作PCをセットアップしている環境で有線LANが使えない場合、そもそもWindows Updateを実行することが難しくなります。そんなときは、別のPCやスマホを駆使してマザーボードメーカーからドライバをダウンロードし、USBメモリなどに入れておく方法が必須となります。

インターネット無しの緊急対処術

1. 別PCやスマホでマザーボード公式サイトからLANドライバ、チップセットドライバ、WiFiドライバなどをダウンロード
2. USBメモリにファイルをコピー
3. ドライバを適用したいPCにUSBメモリを挿す
4. 必要な順番でドライバをインストール(まずLANドライバ、次にチップセット、最後にWiFi/Bluetoothなど)

私自身、新居に引っ越したばかりでネット回線がまだない状態でPCを組んでしまい、WiFiのドライバを入れられず、図書館のWiFiを使ってファイルを取得したことがあります。USBメモリを一つ用意しておけば何とかなるので、あらかじめ準備しておくと安心ですよ。

それでも認識されないときの追加対策

上記の対処をすべて試してもなお、Windows 11がWiFiやBluetoothアダプタを認識しないケースでは、ハードウェアやOSイメージ自体に問題がある可能性も視野に入れる必要があります。以下のような追加対策を検討してみてください。

別のUSB無線LANアダプタやBluetoothドングルを試す

もし別のUSB無線LANアダプタやBluetoothドングルを持っていれば、それを使って一時的にネットワークやデバイスを使えるか試してみる方法があります。USBタイプはほとんどの場合、Windows 11標準ドライバか、簡単に入手できるドライバで認識できることが多いので、問題の切り分けにもなります。

USBアダプタを試すメリット

1. すぐにインターネットやBluetoothデバイスを利用できる
2. マザーボード側の故障かどうかの切り分けができる
3. 一時的に使うだけなら手軽に導入可能

USBアダプタで問題なく通信ができるなら、マザーボードのオンボード機能やドライバ設定に問題があると判明しやすいです。

OSの再インストールを検討する

どうしても認識されない場合、Windows 11のインストールメディアやイメージに問題がある可能性があります。インストール中の一時ファイル破損や、ドライバのインストールタイミングの不具合など、原因はさまざま考えられます。最終手段として、クリーンインストールをやり直し、早い段階でチップセットドライバを適用しつつセットアップしてみるのも手です。

結論と最終アドバイス

Ubuntuなど他のOSでWiFiやBluetoothが問題なく動作する場合、Windows 11側でドライバが不足しているか、BIOS設定などが原因で無効化されている可能性が高いです。チェックポイントとしては以下を押さえてください。

ステップ1: 物理的接続とBIOS確認

アンテナや拡張カードの取り付けが正しいか、BIOSでオンボードデバイスが有効かをまず見直しましょう。意外なほど単純なところに問題が潜んでいることがあります。

ステップ2: ドライバ導入を徹底

Windows Updateを使った自動取得に頼りがちなところですが、マザーボードメーカー公式サイトからチップセットやWiFi、Bluetoothドライバを必ず入手・適用してみてください。ハードウェア固有のドライバは、Windows標準では対応していないケースが少なくありません。

ステップ3: BIOSおよびWindowsのアップデート

Z790など最新チップセットでは、BIOS自体のバージョンアップで問題が解決することがあります。OSの更新も含め、常に最新の状態を維持することで不具合を減らせます。

ステップ4: それでも無理な場合はハードウェアを疑う

マザーボードやWiFiモジュールが初期不良の可能性もゼロではありません。USBの無線LANアダプタをテストで使い、問題の原因がマザーボード固有かどうかを切り分けると次のアクションが取りやすくなります。

私自身、Windows 11でのネットワークまわりのトラブルに何度か直面してきましたが、一度ドライバを最新にしたうえでBIOSをアップデートし、再起動を複数回繰り返したところ、突然何事もなかったかのようにデバイスが表示されることもありました。焦らず、じっくり手順を踏むことが大切だと思います。

まとめ

Windows 11環境においてWiFiやBluetoothが認識されないトラブルは、主にドライバの不足・BIOS設定・物理的接続の3要素が絡み合って起こる場合がほとんどです。Ubuntuなど他のOSで正常動作しているなら、ハードウェア自体は生きている可能性が高いため、焦らずに以下のポイントを再度整理しましょう。

ポイント1: 隠しデバイスの表示を確認

デバイス マネージャの「非表示のデバイスの表示」で、Windows側がデバイスを一時的に無効にしていないかを探ることは大切です。

ポイント2: BIOSの有効化設定

オンボードWiFi/Bluetoothがオフになっていると、いくらドライバを入れても認識されません。BIOSを細かく確認しましょう。

ポイント3: メーカー公式ドライバを入手

Windows Updateの自動取得だけでは不十分なケースが珍しくありません。USBメモリに事前にドライバを用意しておくと、ネット環境がない場所でも対処できます。

ポイント4: BIOSおよびOSのアップデート

特にZ790など最新チップセットを使っている場合は、BIOSのバージョンアップで不具合が解決するシーンも多々あります。面倒がらずにチェックしてみてください。

一度試した方法が失敗したからといって、すぐ諦めるのは早計です。再インストールやBIOSアップデートの順番、チップセットドライバの適用タイミングを変えることで状況が改善することもあります。

最後に

自作PCの場合、OSのインストール後にドライバを適切に導入していないと、WiFiやBluetoothが認識されず「なんでUbuntuで使えたのにWindowsではダメなんだ…」と戸惑うこともあるでしょう。しかし、ステップバイステップで状況を整理し、物理的な接続やBIOS設定、ドライバ適用の順番といった重要なポイントを確認すれば、大抵は問題が解決します。最悪の場合でもUSBアダプタなどの代替案を利用して一度ネット環境を確保し、Windows Updateや公式ドライバを導入する手立てはあります。ぜひあきらめず、快適な無線LANライフを手に入れてください。

私も最初は「え、Windows 11って自動的に何でもドライバを入れてくれるんじゃないの?」と考えていましたが、最新マザーボードの場合はまだまだ手動の手間が必要だと実感しました。むしろUbuntuのほうがあっさり動いたときは驚きでしたが、今では最初にチップセットドライバを入れることを徹底しています。

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