Windows 24H2 for Armを新しいSSDにインストールする完全ガイド|Copilot+ PCにも対応

はじめまして。近年、ArmアーキテクチャのWindowsデバイスが注目され、さらにCopilot+ PCのような新世代のWindowsマシンを導入する方が増えています。私も実際にArm対応のノートPCを購入し、もっと大容量のNVMe SSDに替えて使ってみたいと思った経験があります。そこでこの記事では、Windows 24H2 for Armを新しいSSDにインストールする際の手順や注意点を、体験談を交えながらお伝えしていきます。

Windows 24H2 for Armとは

次世代のArm対応OSの位置付け

Windows 24H2 for Armは、従来のx86版Windowsとは異なるArmアーキテクチャ専用のOSです。Microsoftは近年、Armデバイス向けにもWindowsを積極的に開発しており、バッテリー駆動時間や省電力性などで優れた性能を発揮できるようになっています。ただし、従来のソフトウェアがそのまま全て動作するわけではなく、エミュレーションによって互換性を確保している部分もあります。

名称とリリース状況

Windows 24H2というバージョン番号から察するに、リリース時期は2024年後半から年末にかけてと想定されます。現時点ではInsider Preview版としてテスト提供されているにすぎず、正式なISOイメージが一般公開されていないケースがあります。そのため、Media Creation Toolを使ってもArm向けのISOが見当たらないといった状況が起こりやすいのです。

私がArm版Windowsを使い始めたきっかけは、モバイル環境での長時間利用を追求したいという思いでした。外出先でもノートPCをガンガン使うので、バッテリー持ちの良さは大きな魅力でしたね。

ArmデバイスでSSDを交換するメリット

高速・大容量を手に入れる

Armデバイスは省電力ながらも、最近のモデルではNVMe SSDを搭載しているものが多くあります。ただ、標準で付属するストレージ容量が128GBや256GB程度だと、作業内容やゲーム、デザインソフトなどを入れるとすぐにいっぱいになってしまいます。そんなとき、大容量のSSDに換装すればストレージ不足の悩みから解放されます。

大きなアプリや高解像度の動画データを扱える余裕が生まれるため、作業効率が格段に上がります。

動作速度の向上

NVMe規格のSSDはSATAよりも速く、最新のコントローラを搭載したSSDであればさらに快適に使えるようになります。Windowsの起動やファイルの読み書き速度が短縮されることは、大きな魅力です。

OSやアプリの立ち上がりがよりスムーズになり、複数のプログラムを同時に起動してもストレスを感じにくくなります。

Windows 24H2 for Armを公式手段で入手できない理由

未リリース状態であること

現時点(2024年の初頭を想定)では、Windows 24H2 for ArmはInsider Previewなどの試験提供に留まっており、安定版としての正式リリースが行われていないと考えられます。Windows Media Creation Toolでは、正式に公開されたバージョンのみダウンロード可能となるため、Arm版24H2のISOは提供されていません。

デバイスメーカーに依存する面

Arm向けのWindowsは、デバイスのメーカーが独自にカスタマイズしたイメージを出荷しているケースもあります。そのため、一律でMicrosoftが汎用的なISOを公開しない場合があります。今後、Microsoftが方針を変えてすべてのArmデバイスに対してISO提供を開始する可能性はありますが、現段階では不透明な部分も残っています。

非公式の方法でインストールすると、メーカー保証やMicrosoftのサポートを受けられない場合があります。

非公式手段でのインストール方法

UUP dumpの利用

UUP dumpは、Insider Preview版などMicrosoft公式の更新ファイルをもとに、ISOイメージを生成するためのツールやスクリプトを提供しているコミュニティサイトです。ここからArm64版のWindows 24H2のファイルをダウンロードし、ISO化することが可能です。ただし、あくまでも非公式の方法であるため、自己責任となります。

RufusによるブートUSB作成

ダウンロードしたISOファイルをインストールメディアとして使うには、Rufusなどのフリーソフトを利用してブート可能なUSBメモリを作成するのが一般的です。以下のような手順で実施します。

Rufusのダウンロードとインストール

Rufus公式サイトからWindows用の実行ファイルを入手し、PCにインストールまたは起動します。特別なインストール作業が不要なポータブル版もあります。

インストールUSBの作成

1. USBメモリをPCに挿す
2. Rufusを起動して、ISOイメージとしてUUP dumpから作成したArm64版Windows 24H2のISOを指定
3. パーティション方式やファイルシステムをArmデバイスに合わせて設定
4. 実行ボタンを押してUSBメモリへの書き込みを開始
5. 書き込み完了後、ブート可能なUSBメディアが作成される

SSD換装とクリーンインストールの手順

物理的なSSD交換

まずはデバイスの裏蓋などを開けてSSDを交換します。近年のUltrabookタイプやタブレット一体型PCでは開けにくいデザインのものもあり、ネジや爪の位置などに注意が必要です。換装時には静電気対策(アースバンド着用など)を行い、端子や基板を傷つけないように慎重に作業します。

私のノートPCは裏蓋を外すのに特殊ドライバーが必要でした。事前に工具を準備しておくとスムーズに進められます。

ブートメディアからの起動とOSインストール

新しいSSDを取り付けたら、Rufusで作成したUSBメディアを挿し込み、デバイスの電源を入れてブートメニューからUSBを選択します。するとWindowsセットアップ画面が起動しますので、以下の流れで進めます。

パーティションの作成と選択

新しいSSDはパーティションが空の状態ですので、Windowsセットアップ画面から新規パーティションを作成し、システム用ドライブを指定します。作成するパーティションはEFIシステムパーティションやMSR(Microsoft Reserved Partition)などが含まれますが、画面の指示に従って自動設定するのが簡単です。

インストール先の確定とファイル展開

インストール先を指定すると、Windowsのファイルの展開やドライバーの適用が始まります。これには数分から十数分かかることが多いです。途中でデバイスが再起動し、最後に初回セットアップ画面(Out of Box Experience)が表示されれば成功です。

クローンソフトを使う場合

従来のクローン手順との違い

NPU(ニューラルプロセッシングユニット)やArmアーキテクチャへの最適化が施されている関係で、従来のx86用クローンソフトの動作に一部差異があるかもしれません。とはいえ、ARM対応を謳う最新のクローンソフトであれば、ストレージの構成をまるごとコピーできることがあります。ただし、ドライバーやUEFIの設定などが絡むことで、うまく起動しないケースも考えられます。

クローン成功後に再起動すると、NPU関連のドライバーがうまく読み込まれず、システムがフリーズするリスクも否定できません。

クリーンインストールのメリット

クリーンインストールはOSやドライバーを改めて入れるため、不具合の温床となりやすいレジストリの残骸や互換性問題を減らすことができます。NPUドライバーやその他のArm特有の設定が初期状態で正しく読み込まれますので、導入後のトラブルを最小限に抑えやすいのが利点です。

クリーンインストールによってシステムがスッキリし、余計なトラブルを防ぐことができます。

ライセンスとプロダクトキーの確認

デジタルライセンスとシールの有無

最近のWindowsマシンはマザーボードと紐づいたデジタルライセンスを採用していることが多く、プロダクトキーがUEFIファームウェアに格納されている場合があります。一方、メーカーによっては従来のようにライセンスシールが貼付されていることもあります。再インストール時にライセンス認証が自動で通る場合と、手動入力が必要になる場合があるため、事前に確認しておきましょう。

Insider Preview版のライセンス状況

Insider Preview版を使用している場合は正式なライセンスが付与されていないこともあり、Windows Updateなどで不具合が生じる可能性があります。正式リリース後にアップグレードしてライセンスを取得するか、別途ライセンスキーを購入する必要があるかなど、Microsoftのアナウンスを待つのがおすすめです。

私の場合、マシン購入時の書類を紛失してしまい、正規のライセンスキーが分からず焦った経験があります。結局、UEFIに格納されていたおかげで自動認証されましたが、資料はちゃんと保管しておいたほうが安心です。

NPU搭載機の注意点

NPUとは何か

NPUは、ニューラルプロセッシングユニットの略称で、AI処理に特化したハードウェアアクセラレーション機能を持つチップです。近年のArmデバイスや一部のCopilot+ PCにはNPUが搭載され、画像認識や自然言語処理などのタスクを高速に処理できるようになっています。

NPU関連のドライバーと設定

Windows 24H2 for ArmではNPUを活用した機能が拡充される可能性がありますが、ドライバーの提供状況はデバイスメーカー次第です。再インストール後にNPU用ドライバーやAI対応ソフトウェアを手動で入れる必要がある場合もあるため、デバイスメーカーのサポートページをチェックしましょう。

NPUドライバーが適切にインストールされないと、Windowsが正常に起動できないケースや、AI機能がまったく使えないケースが考えられます。

インストール方法の比較表

公式と非公式の違い

以下の表は、公式(Media Creation Toolなど)と非公式(UUP dumpなど)でのインストールを行う場合の特徴をまとめたものです。

項目 公式(Media Creation Tool) 非公式(UUP dumpなど)
ISO入手先 Microsoft公式サイト コミュニティやスクリプトによる生成
ライセンス 正規ライセンスを認証しやすい 認証が不安定になる可能性あり
サポート メーカー・Microsoftの公式サポート 自己責任での対応
更新やアップグレード Windows Updateから安定的に受け取り Insider Previewなど不安定要素が残る
現段階での利用可否 正式リリース後に可能 現状でも可能

実際に導入して感じたポイント

Arm版Windowsの安定性

私が使っているデバイスでは、インストール初期段階こそドライバー周りで多少の苦労がありましたが、基本的には軽快に動作しました。長時間バッテリー駆動ができ、持ち運びやすさもあって、外出先でも作業やエンターテインメントを十分に楽しめました。

非公式インストールのリスクと醍醐味

非公式インストールを行うとトラブルシューティング能力が求められますが、それを乗り越えたときの快感も大きいです。私は過去に何度かインストールに失敗して真っ白な画面で止まったこともありますが、解決して無事に起動したときの達成感は今でも忘れられません。

実はUSBメモリをMBR形式で作成してしまい、UEFIで認識されなかったという痛い失敗をしました。今となってはいい笑い話です。

まとめと今後の展望

公式リリースを待つか自己責任で挑むか

Windows 24H2 for Armを新しいSSDにインストールする方法は大きく分けて、公式リリースを待ってから正規のISOイメージを利用するか、非公式手段(UUP dumpなど)を用いて先行体験するかの二つです。安定性やサポートを重視するのであれば前者、最新機能をいち早く試したい場合や自己解決力があるなら後者が向いているでしょう。

Copilot+ PCやNPUへの今後の最適化

Copilot+ PCなど次世代のWindowsマシンは、NPUを活用したAI機能や自然言語処理が一層充実する見込みです。24H2以降のWindowsでは、さらなる最適化が進み、アプリケーション開発の幅も広がっていくと予想されます。大容量SSDに交換すれば、それらのソフトウェアを思う存分試す余裕も増えるはずです。

総合的なアドバイス

安定重視なら公式リリースを待つ

もしあなたの用途がビジネスや学業など、安定稼働が必須であれば、無理に非公式手段でインストールせず、公式リリースまで待つことをおすすめします。デバイスメーカーのサポートも含め、何かトラブルがあったときに相談できる体制がある方が安心です。

新しいSSDの性能をフルに発揮しよう

Arm版WindowsでもNVMe SSDの恩恵は非常に大きいです。読み書きの高速化だけでなく、作業効率のアップやソフトウェアの同時稼働にも余裕が生まれます。自宅やオフィスだけでなく、外出先でも持ち運びながら作業することが増えた方には、大容量化と高速化のメリットは計り知れません。

これからWindows 24H2 for Armを検討するあなたへ

最先端のOSを先行して試すことで、新しい機能を体験できるのは大きな魅力です。とくにNPUが活用されるAI機能やCopilot+のアシスタント機能など、今後のWindowsの方向性をいち早く体感できます。一方で、起動失敗やドライバーのトラブルなどに見舞われることもあるため、自己解決の準備を怠らないようにしましょう。

私も24H2 for Armを導入してから、AIによる翻訳や音声認識がすごく快適になりました。反面、ソフトによってはまだ対応が追いついておらず、アップデートを待たなければいけない場面もあります。そういう過程を見守りながら成長を楽しめるのも醍醐味ですね。

記事のまとめ

ポイントの総括

新しいSSDにWindows 24H2 for Armをインストールするには、物理的なSSD交換を行い、その後ブートUSBからOSをクリーンインストールするのが基本です。非公式のUUP dumpなどを用いれば早期に試せますが、Insider Preview版のため安定性やサポート面に課題が残る可能性があります。NPU搭載機でも手順自体は大きく変わりませんが、ドライバーやライセンスなどでつまづきやすいポイントがあるので注意が必要です。

次に取るべきアクション

1. デバイスメーカーやMicrosoftの公式アナウンスを定期的にチェックする
2. 必要に応じてUUP dumpやRufusなどのツールを準備しておく
3. ライセンスキーの有無を確認し、紛失を防ぐ
4. クローンソフトを試す場合は事前にバックアップを確保する
5. NPUやAI関連機能の今後のアップデートにも注目する

あなたのArmデバイスがより快適で強力な作業環境となるよう、この記事がお役に立てればうれしいです。ぜひ安全に配慮しながら、新たなSSDへの交換とWindows 24H2 for Armのインストールにチャレンジしてみてください。

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