この記事ではLinux環境でディレクトリのバックアップを定期的に行う設定方法について解説します。コード例、その詳細な解説、そして応用例を4つ以上を含め、一通りの手法を網羅しています。
目次
なぜ定期的なバックアップが必要か
データは何時何分何秒で失われる可能性があります。ハードウェアの故障、ソフトウェアのバグ、誤操作など、データを失うリスクは常に存在します。定期的なバックアップは、これらのリスクから貴重なデータを守るために不可欠です。
Cronとは
CronはUNIX系OSで利用されるジョブスケジューラーです。特定の時間や間隔でスクリプトやコマンドを自動的に実行するために用います。
Cronの基本構文
Cronの基本構文は以下のようになっています。
* * * * * コマンド
この構文を利用して、特定の時間や日にジョブを実行できます。
バックアップに使うコマンド「rsync」
rsyncは、リモートとローカルのファイル・ディレクトリを効率よく同期するためのコマンドラインベースのユーティリティです。
rsyncの基本的な使用方法
rsync -av --delete /path/to/source/ /path/to/destination/ # ソースからデスティネーションへファイルを同期
ディレクトリのバックアップを定期的に行う設定
Cronとrsyncを組み合わせて、ディレクトリのバックアップを定期的に行います。
手順1: Cronジョブを作成
まずは`crontab -e`コマンドでCronの設定ファイルを開きます。
crontab -e # Cronの設定ファイルを開く
手順2: 定期的に実行するスクリプトを設定
設定ファイル内で以下のような行を追加します。
0 3 * * * rsync -av --delete /path/to/source/ /path/to/destination/ # 毎日午前3時にバックアップ
応用例
応用例1: バックアップのログを取る
0 3 * * * rsync -av --delete /path/to/source/ /path/to/destination/ >> /path/to/logfile 2>&1 # ログを記録
応用例2: バックアップ先をリモートサーバーにする
rsync -av --delete /path/to/source/ username@remote:/path/to/destination/ # リモートサーバーへのバックアップ
応用例3: 指定したファイル/フォルダだけ除外する
rsync -av --delete --exclude '不要なフォルダ/' /path/to/source/ /path/to/destination/ # 除外設定
応用例4: バックアップの進行状況を表示
rsync -av --delete --progress /path/to/source/ /path/to/destination/ # 進行状況表示
まとめ
Linux環境でディレクトリのバックアップを定期的に取るための設定には、Cronとrsyncが非常に役立ちます。この記事で紹介した基本的な設定から応用例までを駆使することで、より堅牢なデータ保全戦略を築くことが可能です。
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