Linuxオペレーティングシステムにおけるディレクトリ（フォルダ）のパーミッション（許可設定）は、セキュリティとデータの整合性を確保する上で非常に重要です。この記事では、ディレクトリのパーミッションを変更する方法について、基本から応用まで網羅的に解説します。
目次
ディレクトリのパーミッションとは
Linuxにおけるディレクトリのパーミッションは、ユーザーやグループがそのディレクトリに対して持っているアクセス権を制御するものです。具体的には、誰がそのディレクトリに読み込み、書き込み、実行ができるのかを決定します。
パーミッションの種類
基本的には以下の三つのパーミッションがあります。
1. 読み込み（Read）: r
2. 書き込み（Write）: w
3. 実行（Execute）: x
表示方法
`ls -l`コマンドを使用すると、パーミッションが表示されます。
ls -l # ディレクトリとファイルの詳細を表示基本的なパーミッションの変更方法
chmodコマンド
chmodコマンドは、ディレクトリやファイルのパーミッションを変更するためのコマンドです。
chmod 755 /path/to/directory # rwxr-xr-xというパーミッションに変更chownコマンド
ディレクトリやファイルの所有者を変更するには、chownコマンドを使用します。
chown username:group /path/to/directory # 所有者とグループを変更応用例
一括でパーミッションを変更する
以下のコマンドは、特定のディレクトリとその中のすべてのファイルとサブディレクトリのパーミッションを変更します。
chmod -R 755 /path/to/directory # 再帰的にパーミッションを変更特定のユーザーまたはグループにだけアクセスを許可する
setfaclコマンドを使用することで、特定のユーザーやグループにだけアクセスを許可することが可能です。
setfacl -m u:username:rwx /path/to/directory # 特定のユーザーに全ての権限を付与一時的にパーミッションを変更する
`umask` コマンドで一時的なパーミッション設定が可能です。
umask 077 # 新しく作成するディレクトリやファイルのデフォルトパーミッションを設定スクリプトで自動化する
シェルスクリプトを使用して、パーミッションの変更を自動化することも可能です。
#!/bin/bash
# パーミッションを変更するスクリプト
chmod 755 /path/to/directoryまとめ
Linuxでのディレクトリのパーミッション管理は、セキュリティとデータの整合性を確保する上で不可欠です。基本的なコマンドから応用テクニックまで、この記事で網羅的に解説しました。是非、実際の運用に役立ててください。
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