Linuxのシェルスクリプトループ処理: 基本から応用まで

Linux上でのシェルスクリプトは、日常的なタスクの自動化や効率化のために広く使用されています。この記事では、シェルスクリプトの中で特に頻繁に使用される「ループ処理」に焦点を当て、その基本から具体的な応用例までを詳細に解説します。

シェルスクリプトのループ処理とは

ループ処理は、指定された条件が満たされている間、同じ操作を繰り返し実行する処理のことを指します。シェルスクリプトにおける主なループ処理には「forループ」と「whileループ」があります。

forループの基本形

for 変数 in 値1 値2 ... 値N
do
   処理
done

この形式では、変数は指定された値のリストの各値に順次セットされ、その都度処理が実行されます。

whileループの基本形

while [ 条件 ]
do
   処理
done

この形式では、指定された条件が真（0）である限り処理が繰り返し実行されます。

具体的な応用例

以下に、シェルスクリプトのループ処理を利用した具体的な応用例をいくつか紹介します。

例1: ファイルの一括リネーム

.txtファイルをすべて.bakにリネームするスクリプト

for file in *.txt
do
   mv "$file" "${file%.txt}.bak"
done

このスクリプトでは、拡張子が.txtのすべてのファイルを.bakに変更します。

例2: 連番のディレクトリ作成

ディレクトリdir1からdir5までを一括で作成

for i in {1..5}
do
   mkdir "dir$i"
done

例3: 指定した数値までの合計計算

1から指定した数値（例:10）までの合計を計算

sum=0
num=10
for i in $(seq 1 $num)
do
   sum=$((sum + i))
done
echo $sum

例4: ファイルの行数確認

指定したディレクトリ内のすべての.txtファイルの行数を確認

for file in /path/to/dir/*.txt
do
   wc -l $file
done

まとめ

Linux上でのシェルスクリプトのループ処理は、様々なタスクを効率的に自動化するための強力なツールです。基本から応用まで、しっかりと理解し、日常の作業に活用しましょう。