この記事では、Linuxでシステムの温度やファンの速度を確認する方法について詳しく解説します。特に、`lm-sensors`や`fancontrol`などのユーティリティを用いた手法を中心に、具体的なコード例とその解説、さらに応用例を5つ以上含めます。
はじめに:Linuxでの温度とファン速度のモニタリング
Linux環境で動作するサーバーやPCは、過度な熱による故障を防ぐために温度とファンの速度を監視することが重要です。この記事で紹介する方法は、システム管理者はもちろん、日常的にLinuxを使用するユーザーにも有用です。
必要なツールとそのインストール
lm-sensors
最も広く使われるツールの一つが`lm-sensors`です。UbuntuやDebian系の場合、以下のようにしてインストールできます。
sudo apt update
sudo apt install lm-sensors
fancontrol
ファン速度を制御するためには`fancontrol`パッケージが必要です。
sudo apt install fancontrol
基本的な使用方法
lm-sensorsでの温度確認
`lm-sensors`を使用して、システムの温度を確認する基本的なコマンドは以下です。
sensors # システムの温度情報を表示
fancontrolでのファン速度確認
`fancontrol`を使用して、ファンの速度を確認する基本的なコマンドは以下のとおりです。
pwmconfig # ファン速度を制御するための設定を行う
応用例
特定のコンポーネントだけをモニタリングする
以下のコマンドでCPU温度だけを確認することができます。
sensors | grep 'CPU Temp' # CPU温度だけを表示
温度が一定以上になったら警告を出す
以下のシェルスクリプトを作成することで、CPU温度が50度以上になった場合に警告を出します。
#!/bin/bash
TEMP=$(sensors | grep 'CPU Temp' | awk '{print $2}')
if [[ $TEMP -ge 50 ]]; then
echo "CPU温度が50度以上です!"
fi
定期的に温度とファン速度をログに保存する
`cron`を使用して、定期的に温度とファン速度の情報をログに保存することができます。
* * * * * sensors >> /var/log/temp.log
ファン速度を手動で調整する
`fancontrol`を用いて、ファンの速度を手動で調整する方法です。
sudo fancontrol # ファン速度を手動で調整
スマートフォンから温度を確認する
SSHでリモートログインして、スマートフォンからも温度とファン速度を確認する方法です。
ssh user@your_ip_address 'sensors' # スマートフォンからSSHで確認
まとめ
Linuxでのシステム温度やファン速度の確認は、`lm-sensors`や`fancontrol`などのツールを使用して比較的簡単に行えます。ただし、細かい設定や定期的なモニタリングを行いたい場合には、さまざまな応用例も考慮に入れて設定を行うと良いでしょう。
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