シェルスクリプトはLinuxでの自動化タスクの中核を担います。この記事では、シェルスクリプト内での変数の利用に焦点を当て、基本から応用までを解説します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めています。
目次
シェルスクリプトにおける変数の基本
シェルスクリプトでは、変数を用いることでデータを一時的に保存し、後のコードで再利用することができます。変数の宣言は特に型を指定せずに行います。
username="tanaka" # ユーザ名を変数に保存
上記のコードでは、”tanaka”という文字列を`username`という変数に格納しています。
変数の参照
変数の値を参照するには、変数名の前に`$`を付けます。
echo $username # 変数の値を表示
応用例
1. 複数の変数を組み合わせる
変数同士を組み合わせて新しい文字列を作成することができます。
first_name="yuki"
last_name="tanaka"
full_name="$first_name $last_name" # 名前と苗字を組み合わせる
echo $full_name # 結果: yuki tanaka
2. コマンドの実行結果を変数に格納
バッククォート(\“\“)または$()を使用して、コマンドの実行結果を変数に格納できます。
date_today=$(date) # 現在の日付を変数に保存
echo $date_today
3. 数値計算の結果を変数に格納
数値計算の結果も変数に格納することが可能です。
a=5
b=10
result=$((a + b)) # 加算の結果を変数に保存
echo $result # 結果: 15
4. 条件分岐における変数の利用
変数を利用して、条件分岐を行うこともできます。
score=85
if [ $score -ge 90 ]; then
grade="A"
elif [ $score -ge 80 ]; then
grade="B"
else
grade="C"
fi
echo "Your grade is: $grade"
上記のコードは、スコアに基づいて等級を判定しています。
まとめ
シェルスクリプト内での変数の利用は、タスクの自動化やデータ処理において非常に有用です。この知識を活かし、効率的なスクリプトの作成を目指しましょう。
コメント