いつも快適に使っていたはずのArmoury Crateからエラーコード「0x00007FF83A893A32」が突然表示されると、思わず焦ってしまいますよね。私も以前、ASUS ROG StrixシリーズのノートPCで似たトラブルに遭遇した経験があります。最初は原因が分からず右往左往しましたが、解決策を探ってみると、再インストールやシステムの見直しなど、意外と身近に対処法が見つかりました。今回は、その具体的な手順や注意点を中心に解説していきます。
Armoury Crateとエラーコードの概要
Armoury Crateとは
Armoury Crateは、ASUSが提供しているシステム制御系のソフトウェアで、RGBライティングの設定やパフォーマンスの切り替え、ファン設定などをひとまとめに管理できる便利なツールです。特にゲーミングPCを使う場合に重宝されることが多く、ROGシリーズをお持ちの方にとっては必須のアプリケーションといえるでしょう。
エラーコード「0x00007FF83A893A32」が発生する背景
ある日突然、「ArmouryCrate.UserSessionHelper.exe – Application Error The instruction at 0x00007FF83A893A32 referenced memory at 0x0000000000000000. The memory could not be read.」というメッセージが表示されることがあります。これはWindowsのアプリケーションエラーの一種で、何らかの原因でArmoury Crateがメモリ参照に失敗し、正常に動作できなくなってしまった状態です。
よくある症状と動作不良
ASUS ROG Strix G15を例にすると、以下のような現象が多く報告されています。
1. PCの電源を切るタイミングでエラーが表示される
2. UEFI(BIOS)を一度開いただけで、特に何も変更していないのに、以降Armoury Crateの挙動がおかしくなる
3. Armoury Crateを起動するとアップデートや再起動を求められるが、何度も同じ手順を繰り返し進展がない
4. sfc /scannowやDismコマンド、クリーンブート、Windowsメモリ診断などを行っても改善しない

実は私も上記とまったく同じ流れで、再起動を繰り返すうちに全然直らずフラストレーションが溜まってしまいました。しかし、後述するアンインストールツールを使った再インストールでほぼ解決できました。
エラーの原因を探る手がかり
Windowsアップデートやドライバーの衝突
Windows側のアップデートと、Armoury Crateやチップセットドライバーなどのバージョンが噛み合わないケースがあります。更新プログラムのインストールのタイミングで何かしらの互換性問題を起こし、結果的にメモリの参照エラーに結びつくことも少なくありません。
BIOS設定による影響
UEFI(BIOS)を触った後に発症するケースもあるため、過去に何かしらBIOSを更新した、または設定を変更した場合も疑う必要があります。近年のマザーボードは多機能な分、一つのパラメータ設定がシステムの挙動全体に影響を与えやすくなっています。
システムファイルやレジストリの破損
あまり多くはないものの、システムファイルの破損やレジストリエラーが原因で、Armoury Crateが必要とする情報を正しく読み込めずにエラーを出すケースもあります。ただしsfc /scannowやDismコマンドを実行しても改善しなかった場合は、ソフトウェア自体の問題である可能性が高いでしょう。
主な対処方法と具体的な手順
1. Armoury Crate アンインストールツールの使用
Armoury Crateが正常に動作しなくなった場合、まずはASUS公式が提供しているアンインストールツールを使いましょう。一般的な「プログラムのアンインストール」ではレジストリや隠しフォルダに関する設定情報が残ってしまう可能性がありますが、このツールを使うとほぼ完全に削除できます。
アンインストールツールの入手先と注意点
ASUS公式サイトにアクセスし、検索機能で「Armoury Crate Uninstall Tool」あるいは該当機種のサポートページからダウンロードします。実行する際には必ず管理者権限を持つユーザーでログインし、セキュリティソフトのリアルタイム保護などを一時的にオフにしておくと安心です。
2. 専用インストールファイルで再インストール
アンインストール後は、PCを再起動してから最新バージョンのArmoury Crateをインストールします。ここでのポイントは、自分のノートPCモデル(ROG Strix G15など)向けに用意された公式のインストーラーを使うことです。サードパーティのサイトからダウンロードすると、バージョンが合わないあるいは不要なソフトウェアが混在している可能性があり、かえってトラブルを引き起こすかもしれません。
再インストール後の確認ポイント
1. Windowsの通知領域からArmoury Crateの常駐アイコンを確認
2. アプリを起動してアップデートの有無をチェック
3. RGBライティングなどが問題なく設定できるかどうかテスト
4. システム再起動時に例のエラーが出ないか様子を見る
3. Windowsアップデートの適用とドライバーの最新版チェック
意外と見落としがちなのが、Windows Updateを適用していないまま使用し続けているケースです。OS自体の更新プログラムを最新にし、合わせてチップセットドライバーやグラフィックスドライバーの更新も実施すると、不整合が解消されることがあります。
ドライバーの確認方法
– ASUS公式サイトのサポートページで、該当機種を選択し、ダウンロード可能な最新ドライバーをチェック
– NVIDIAやAMDのグラフィックスドライバーは公式アプリから更新を確認
– Intelチップセットの場合はIntel公式サイトでDriver & Support Assistantなどを利用して最新版を入手
エラー解決後の安定性を高めるコツ
電源プランの確認
Armoury Crateはパフォーマンスモードの切り替えなどでWindowsの電源プランとも深く連動しています。省電力機能に何らかの不具合があると、アプリが正しく制御できずにエラーが発生することも考えられます。OS標準のバランス電源プランに戻してみる、または高パフォーマンスプランを適切に設定してみるなど、電源関連を見直してみると良いでしょう。
一時的にセキュリティソフトを停止してみる
セキュリティソフトとの相性問題も否めません。特にリアルタイムスキャンがArmoury Crateの内部ファイルに干渉していると、インストールや実行時にエラーを起こす可能性があります。一時的に停止してインストールやアップデートを行い、その後再度セキュリティを有効に戻す、という手順を試す価値は十分あります。
トラブル回避のための表で整理
以下の表に、主なチェックポイントと確認方法をまとめました。
チェックポイント | 確認手順 | 解決策 |
---|---|---|
システムファイルの整合性 | sfc /scannowやDismコマンド | 破損ファイルがあれば修復を行う |
アンインストールの完全性 | 公式のアンインストールツールを利用 | 残存ファイル・レジストリを削除し再インストール |
Windows Update | Windowsの設定から更新プログラムを確認 | 不足分をインストールし再起動 |
ドライバーの最新版 | ASUS公式または各メーカーサイトでチェック | 古いドライバーを更新 |
BIOSの設定 | UEFIから設定確認 | リセットまたは適切な構成を再設定 |
再発を防ぐためのポイント
定期的なメンテナンス
Windowsは多くのファイルをやり取りしながら動作しているため、日常的にソフトウェアやデバイスドライバーを最新に保つのは大切です。Armoury Crateに限らず、定期的にクリーナーソフトやウイルススキャンを行い、システムをクリーンな状態に保つよう心がけましょう。
トラブル時のログ収集
万が一エラーが再発したときは、イベントビューアやArmoury Crateのログ機能でエラーの内容を詳細に確認しておくと、後でサポートへ問い合わせる際に役立ちます。具体的な時系列や、どんな操作をした時にエラーが発生したかを記録しておくこともポイントです。



私はサポートに問い合わせる際、スクリーンショットやエラー発生時の日時などをまとめて送るようにしています。情報が整理されていると向こうも対応しやすいようで、返答までの時間が早くなる印象があります。
それでも解決しない場合
アンインストールと再インストール、Windowsアップデートやドライバー更新などを行っても解決しない場合は、デバイス固有の問題やハードウェア的な不具合も視野に入れましょう。たとえば以下のような追加措置を検討するとよいでしょう。
1. システムの復元ポイントを活用
正常に動作していた日時の復元ポイントを使って、OSを過去の状態に戻してみる方法です。これによって問題が解消されるケースもありますが、インストールしたアプリなどが一部巻き戻ることがあるため注意が必要です。
2. BIOSアップデートの検討
ASUS公式サイトでは、機種に応じてBIOSのアップデートファイルが提供されています。現行バージョンよりも新しいファームウェアがある場合は、アップデートによって互換性や機能が改善される可能性があります。ただし、BIOS更新は手順を誤るとPCが起動しなくなるリスクもあるため慎重に行ってください。
3. ASUSサポートへの問い合わせ
自己流で手を尽くしても直らない場合は、専門家の意見を聞くのが最も確実です。ASUSの公式サポートや代理店に相談し、症状やログを詳しく伝えましょう。ハードウェア保証期間内であれば、修理や交換対応の可能性もあります。
まとめ
Armoury Crateのエラーコード「0x00007FF83A893A32」は、Windowsの環境やBIOS設定、ドライバーの状態など様々な要因が絡み合って発生しやすいトラブルです。私自身も何度か似た現象に遭遇してきましたが、公式のアンインストールツールを使った再インストール、Windowsやドライバーの更新でほとんどの場合は改善しています。
また、トラブルシューティングを行う前にシステムバックアップや復元ポイントを作っておけば、万が一失敗しても元に戻せるので安心感があります。もし同じエラーでお困りの方は、ぜひ今回ご紹介した手順を試してみてください。



皆さんのPCライフが快適になれば幸いです。もし同じ症状で悩んでいる友人がいたら、ぜひこの記事をシェアして助けてあげてくださいね。
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