最近、Game PassのプランをUltimateからStandard(PCやコンソール向け)に切り替えた際に、ゲームが起動できなくなるケースが報告されています。本記事では、このようなトラブルの原因や解決策を詳しく解説し、スムーズにゲームを再開するための手順をまとめます。
Game Passを切り替えた直後にゲームが起動できない原因とは
Game Pass UltimateからStandard版(Game Pass for ConsoleやGame Pass for PC)にプランを変更した後、以前のようにゲームを楽しもうと思ったら「Game Passに加入してください」「購入してください」と表示されてしまう――このようなトラブルに遭遇すると、どうしても戸惑ってしまいます。サブスクリプションの管理画面上ではStandard版が「アクティブ」と表示されているにもかかわらず、実際にはゲームをプレイできない状態になるのが特徴です。
複数サービスが含まれるGame Pass Ultimateの仕組み
Game Pass Ultimateには、以下のように多数のサービスが含まれています。
- Game Pass Core
オンライン対戦が可能になるほか、Xbox Liveで提供される一部の無料プレイタイトルも利用できるサービスです。旧称のXbox Live Goldの機能を内包しています。 - Game Pass for Console
Xboxコンソール向けに多数のゲームタイトルをサブスクリプションで遊び放題にするサービスです。 - Game Pass for PC
PC版(Windows)向けに充実したゲームラインナップを自由にダウンロード・プレイできるサブスクリプションです。 - EA Play
Electronic Arts(EA)の人気ゲームシリーズがライブラリに含まれ、追加の特典も受けられます。
上記すべてがパッケージになったのがGame Pass Ultimateであり、この総合力がUltimateの大きな魅力です。しかし、Standard版(Game Pass for ConsoleあるいはGame Pass for PC単独)に切り替えると、どうしても利用できる機能が制限されるため、一部のタイトルが非対応になったりオンラインマルチプレイができなくなったりする場合があります。
切り替え時に発生するサブスクリプションの不整合
本来であれば、Game Pass UltimateからStandard Game Passにプランを変更すると、新しい契約内容が即時で適用され、必要な機能だけが反映されるはずです。ですが、何らかの理由でシステム側が正常に引き継ぎを行えない場合、サブスクリプション情報が矛盾した状態になることがあります。例えば、
- 管理画面では「Game Pass for Console」がアクティブ表示
- 実際のストア表示やゲームランチャーでは「加入が必要」と表示
このように、アカウント情報の整合性がとれず、ゲームのライセンスチェックに失敗することで「もう一度購入してほしい」というメッセージが出るケースがあるのです。
想定される技術的背景
- ライセンス認証のキャッシュ不備
Game Pass Ultimateの契約内容が残ったまま、Standard版の契約情報が上書きされていない可能性があります。 - 地域や通貨の設定不一致
Microsoftアカウントに登録してある住所情報や課金通貨と、切り替え時に利用したストア情報が食い違うと、新プランの反映に時間がかかる場合があります。 - サーバー側の更新反映の遅延
特に契約切り替え直後や混雑時間帯には、新しいプランの内容がすぐに反映されないこともあります。
トラブル解消の第一歩:サブスクリプション情報の再確認・再購入
Step1:サブスクリプション画面の再確認
最初に行うべきなのは、アカウント管理画面にアクセスして「現在の契約が何になっているか」を再度チェックすることです。Microsoftアカウントの「サービスとサブスクリプション」ページを開き、Game Passのステータスを確認します。
- Microsoftアカウントにログイン
- 「サービスとサブスクリプション」または「サブスクリプション管理」ページを表示
- 契約中のサービスが何で、期限はいつまでかをチェック
もしここで「Game Pass for Console」または「Game Pass for PC」がアクティブになっているはずなのに、Ultimateの残り期間が表示されている、または契約が未決状態になっているなどの表示がおかしければ、一度ページをリロードする・サインアウトして再度サインインするなどで状況が変わるかを確認します。
Step2:必要に応じて再購入または契約更新の実行
管理画面上ではStandard版が有効と表示されていても、実際の利用権が機能していない可能性があります。その場合、以下のように再購入または更新手続きを進めると状況が改善することがあります。
- ストア経由で再度「Standard Game Pass」を購入
「すでに所有しています」と表示される場合もありますが、再度決済手続きを行うことでライセンスが再発行され、正しく反映されることがあります。 - クレジットカード情報や支払い方法の再登録
古いクレジットカードが紐付いている場合や、有効期限が切れている場合には、支払い情報を更新してから再購入手続きを行うとスムーズです。
実際に、月額料金が請求される形になるため一見二重課金に見えますが、多くの場合は旧プランの未使用残額が自動的に差し引かれ、最終的には正しい差額だけが請求されるケースがほとんどです。心配な場合はサポートに問い合わせて確認するのも手です。
トラブル解消の第二歩:アカウントやサインイン状況の確認
複数のMicrosoftアカウントを使い分けていないか
意外と多いのが、「サブスク契約中のアカウントと実際にXboxやWindowsにサインインしているアカウントが異なる」ケースです。家族や友人と共有していたり、昔別のアカウントを作成していたりすると、どちらのアカウントで契約していたのか分からなくなることがよくあります。
- Microsoft StoreアプリやXboxアプリでログインしているアカウント
- ブラウザでログインしているアカウント
これらがすべて同一のアカウントであることを確認しましょう。アカウントが違えば、当然ながらGame Passを持っていないアカウント扱いになるため、「ご利用にはサブスク加入が必要」というメッセージが表示されるでしょう。
アカウントの確認手順例
- Windowsの設定 → アカウント → 電子メールとアカウント
- Microsoft Storeアプリを起動 → 右上のプロフィールアイコン → サインイン情報を確認
- XboxアプリやXbox本体でも同様にプロフィールを開く
もしアカウントが異なる場合は、正しいGame Pass契約を持つアカウントにサインインし直します。
プランの違いを理解する
UltimateとStandardでの提供タイトル・機能差
Game Pass Ultimateを利用していると、幅広いゲームタイトルやオンライン機能が当然のように使用可能です。しかし、Standard(Game Pass for ConsoleやGame Pass for PC)では、
- Game Pass Core(旧Xbox Live Gold)のオンライン対戦権
- EA Play
- クラウドゲーミング機能
などが含まれません。そのため、Ultimate時代に問題なくプレイできていたタイトルやマルチプレイが、Standardに切り替え後にはできなくなることがあります。特にEA Playタイトルを頻繁に遊んでいた場合は要注意です。
主な違いを表にまとめる
機能/プラン | Game Pass Ultimate | Standard Game Pass for Console/PC |
---|---|---|
ダウンロードゲームの数 | 多い (Console + PC両方) | Consoleのみ or PCのみ |
オンライン対戦(Core) | 含まれる | 含まれない(※Coreは別契約が必要) |
EA Play | 含まれる | 含まれない |
クラウドゲーミング | 対応 | 非対応 |
料金目安(月額) | Ultimate:やや高め | Standard:比較的安価 |
新作タイトルのアクセス | ほぼ最速でアーリーアクセスが可能な場合 | 場合による |
上記の表を見ると分かるように、Ultimateには多数の特典が含まれている反面、料金も高めです。Standardでは一部機能が制限されるため、自分のプレイスタイルに合わせて必要十分なプランを選ぶと良いでしょう。
ゲームにアクセスできない場合のその他の対処法
ライセンス認証の更新やキャッシュクリアを試す
システム的な不整合が起こっている場合には、PC側・Xbox側のキャッシュをクリアすると、ライセンスチェックが再度行われて状況が改善するケースがあります。以下はWindows PC上での例ですが、Xbox本体の場合も再起動やキャッシュクリアのオプションを試してみてください。
Windowsでのネットワークキャッシュリセット手順例
- コマンドプロンプトまたはPowerShellを管理者権限で起動
- 下記のコマンドを順に入力してエンター
ipconfig /flushdns
netsh winsock reset
netsh int ip reset
- PCを再起動
再起動後にMicrosoft StoreやXboxアプリへサインインし直し、ゲームライブラリを確認してみてください。
Microsoft StoreやXboxアプリの再インストール
まれに、Microsoft StoreアプリそのものやXboxアプリが更新されていないことが原因でライセンスチェックがうまく行われないケースもあります。Windows Update経由で最新の状態になっているか確認し、必要であればアプリを再インストールしてみましょう。
- Microsoft Storeを開く → 右上の[ライブラリ] → 更新プログラムを取得
- Xboxアプリが更新可能な場合はアップデート
- 不具合が続く場合はアンインストール→再インストール
こうした手順を踏むことで、ストア側のライセンス情報が再読み込みされ、不整合が解決する可能性があります。
実例:再契約で問題が解消したケース
実際にGame Pass UltimateからStandardプランに移行したユーザーの中には、「契約がアクティブと表示されているのにゲームがロックされている」状態に遭遇し、試行錯誤の末、改めてStandardプランをストアで購入したところ、問題なくライセンスが反映されたという事例があります。
例えば、月額料金がR15.90(地域によって変動)で提示されていた場合、請求が重複しないか心配になりますが、多くの場合は旧Ultimateの契約残額が差し引かれる形で実質的に差額のみが課金される仕組みです。もし何らかの課金エラーや想定外の請求が発生した場合は、Microsoftサポートへ問い合わせることで返金や修正対応が受けられます。
まとめ:正しいプラン選択とサブスクリプション確認がトラブル回避の鍵
Game Pass UltimateからStandardプランへの切り替えは、コストを抑える上でも有効な方法ですが、機能の差によって「遊べなくなるゲームがある」「切り替え時のライセンス不整合でゲームそのものが起動できない」という問題が発生する場合があります。対策としては以下を意識しましょう。
- アカウントが本当に切り替わっているかをサブスクリプション画面でチェックする
- 再購入や更新手続きを行い、ライセンス情報を正しく更新する
- オンラインマルチプレイやEA Playなど、Ultimateならではの特典が無くなる可能性を理解しておく
- 複数アカウントを使っている場合はログイン先をしっかり確認する
- キャッシュクリアやアプリの再インストールを試し、それでも解決しない場合はサポートへ相談する
Standardプランへの変更には確かにメリットもあります。料金は抑えられますし、シングルプレイ中心のユーザーにとっては十分なコストパフォーマンスを発揮します。大切なのは、移行時に生じやすいトラブルを事前に把握し、迅速に対処できるよう知識を備えておくことです。もし困ったら、今回ご紹介した手順を参考にしていただき、再度気持ちよくお気に入りのゲームに没頭していただければと思います。
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