自治体DXを加速!LoGoチャットとLGTalkの徹底比較

多くの自治体がDX推進に取り組むなか、職員同士のコミュニケーションを効率化するチャットツールは欠かせない存在となっています。特にLGWAN(総合行政ネットワーク)に対応したビジネスチャットは安全性と利便性を兼ね備えており、今回は「LoGoチャット」と「LGTalk」を徹底比較してみましょう。

LoGoチャットとLGTalkの概要

自治体専用のチャットツールとして多くの導入実績を誇る「LoGoチャット」と「LGTalk」は、どちらもLGWAN環境に対応し、庁内はもちろんインターネット環境からも安全にアクセスできるビジネスチャットサービスです。次のような共通点があります。

– テキストチャット機能(1対1・グループ)
– ファイルや画像の共有・送受信
– LGWAN外部から受け取ったファイルの無害化処理
– モバイル(スマホ)・PCの両方から利用可能
– 政府推奨の「自治体情報システム強靭性向上モデル」に則ったセキュリティ設計

ただし、各社が独自に打ち出す機能や料金プラン、サポート内容には違いがあり、自治体によって使いやすさが変わってきます。ここからは両サービスを多角的に比較し、導入のポイントを解説していきます。

機能比較:LoGoチャットとLGTalkの特長

LoGoチャットの主な機能

LoGoチャットは、自治体職員向けに開発されたビジネスチャットで、以下のような機能を備えています。

1対1・グループチャット:テキストベースのコミュニケーションが可能。既読者・未読者を把握できるため、誰がまだメッセージを確認していないかひと目でわかります。
ファイル・画像共有:ドラッグ&ドロップで手軽にファイルを送信可能。LGWAN外のファイルも自動で無害化処理されるので安全です。
スタンプ機能:予定調整や簡易アンケートに活用できるスタンプが用意され、素早く意思決定を行えます。
ノート機能やブックマーク機能:チャットの流れやすい情報を集約しておくためのノートや、重要メッセージをピン留めするブックマークが使えます。
GPS位置情報の共有:スマホから現在地を送れるので、災害現場など外出先での素早い状況報告に対応します。
ビデオ通話機能(インターネット環境限定):オンライン会議ツールを別途用意せず、チャット上で映像会議を実施できます。
AIチャットボット(LoGo AIアシスタント):ChatGPTを活用したアシスタントボットが搭載されており、専用トークルーム上で質問すると回答が得られます。

災害時の情報共有や外回り先でのやり取りなど、時間を問わず素早くコミュニケーションできる点が非常に便利です。

ビデオ通話機能がLGWAN環境だけでは使えず、インターネット接続が必要になる点には注意が必要です。

LGTalkの主な機能

LGTalkは、LGWAN-ASPサービス「LGSTA(レジスタ)」の一部として提供されるビジネスチャットで、次のような特徴的機能があります。

グループチャット・1対1チャット:複数メンバーによるプロジェクト部屋や、個別のやり取りが可能です。
ファイル無害化機能:イスラエル発のVotiro Disarmer技術を採用しており、外部ファイルを強力にクリーン化して受け渡せます。
@メンションによる返信:メッセージ内で「@○○」と入力することで相手に通知を送り、円滑に議論を進められます。引用返信やリアクション、全文検索機能なども標準搭載。
ルームメモ(Wiki的機能)やブックマーク:会話の中で出た重要情報をまとめたり、特定メッセージを「あとで見る」としてブックマークすることができます。
個人用プライベートメモ:自分専用のスペースでToDoメモなどを管理できます。
タスク機能:チャット中に発生した「やるべきこと」をタスク登録し、進捗管理ができます。
生成AIとの連携:AIサービス「自治体AI zevo」をチャットから呼び出し、文章作成や分析などの支援を受けられます(@zevoで呼び出し)。

Votiroによる無害化が強力で、インターネットから持ち込むファイルもかなり安心してやり取りできます。自治体業務でファイルの受け渡しが多い方には有益でしょう。

ビデオ通話機能は公式には備わっておらず、別途オンライン会議ツールを利用する必要があります。

料金プランの違い

LoGoチャットの料金

LoGoチャットは具体的な料金プランを公式に公開しておらず、導入時は問い合わせが必要です。しかしながら下記のように無料トライアル制度が充実しており、比較的ハードルなく試せるのが特長です。

6か月間の無料トライアル:ユーザー数無制限で最大6か月まで導入テストができるため、庁内全体で試してみることも可能。
– トライアル後は利用人数や自治体規模に応じた年額ライセンス料などの契約となる。

LGTalkの料金

LGTalkも公式には定価が開示されていませんが、近年ユニークな形態を打ち出しています。

10ユーザー分まで永年無償提供:試用や小規模利用目的であれば、10名まで無料で使い続けられます。
関連サービスの契約で全職員無料:ふるさと納税管理や自治体AIサービス(zevo等)を導入している場合は、LGTalkが付帯サービスとして全職員無償提供される方針も打ち出されています。

AIサービスやふるさと納税管理システムとの組み合わせで費用を抑えたい自治体には、LGTalkの「付帯サービス」モデルは魅力的に映るかもしれません。

セキュリティ面の比較

自治体で利用するシステムは、強固なセキュリティ対策が必須です。LoGoチャットとLGTalkはどちらもLGWAN対応であり、政府の「自治体情報システム強靭性向上モデル」に準拠した構成を持っていますが、細かい強みがそれぞれ異なります。

LoGoチャットのセキュリティ対策

LGWAN×インターネット双方利用:2つの環境を安全に切り替えられる設計で、災害対応や庁外からのアクセスを含めて幅広く活用可能です。
無害化処理:LGWAN外からのファイルを自動でウイルス検知・クリーン化して受け渡す仕組みを備え、リスクを大幅に低減。
通信暗号化&アクセス制御:TLS等の暗号化通信や自治体ポリシーに合わせたアクセス制御、ログ管理などを実装。

LGTalkのセキュリティ対策

Votiro Disarmerによるファイル無害化:外部ファイルをAIが全面的に走査・再構築するため、マルウェアが混入していても安全な状態で受け渡しできます。自治体のユーザーから「神アップデート」と絶賛されるほど評価が高いです。
スマホ利用制限や生体認証必須設定:端末側の操作制限や指紋・顔認証を必須にするなど、多層的なセキュリティ管理が可能。
定期アップデートで最新防御:サービス提供側が継続的に機能改良やセキュリティパッチ適用を行い、常に最新の保護対策を維持。

使いやすさ:UI・UXのポイント

LoGoチャットのUI/UX

直感的な操作:非IT層でも扱いやすいよう、必要最小限のボタンやわかりやすい画面設計を重視。ファイル添付もドラッグ&ドロップ操作で手軽です。
既読未読表示:誰が読んでいないか可視化できるため、上司や同僚へのフォローを漏れなく行えます。
ノート・ブックマーク機能:チャットでどんどん流れる情報を「ノート」にまとめたり、「ブックマーク」しておけるので、大事な連絡が埋もれづらいです。

操作がシンプルで、導入研修なしでも自然と使い始められたという声が多いのは大きなメリットですね。

ビデオ通話がインターネット環境限定なので、LGWAN端末のみの組織ではテレビ会議が難しい点は要注意です。

LGTalkのUI/UX

一画面完結型のデザイン:複数のウィンドウを開かなくても、必要な機能を1つの画面で使いこなせる設計。
タスク管理やWiki機能:同じチャット画面上で「ルームメモ」や「タスク管理」が利用できるため、情報を探し回る手間が減ります。
@メンションと引用:大量のメッセージが流れるなかでも、相手にピンポイントで通知したり特定のメッセージを引用しやすいので混乱を防ぎやすいです。

タスク機能やWiki的メモが初期からしっかり統合されており、あとで見返したい情報を分類しやすいのは魅力的です。

機能が多彩な分、初めて触れる際には少し画面が複雑に感じられるケースもあるかもしれません。

対応プラットフォーム

両サービスともに庁内PC(LGWAN端末)で使えるのはもちろん、インターネット接続PCやスマートフォンアプリにも対応しており、デスクワーク・テレワーク・外回りなどあらゆるシチュエーションで活躍します。

対応デバイスLoGoチャットLGTalk
PC庁内LGWAN端末/インターネット接続PCに対応LGWAN端末のブラウザまたは専用クライアント
スマートフォンiOS/Androidアプリ
GPS位置情報送信対応
iOS/Androidアプリ
管理者設定で利用可否を制御可能
その他ビデオ通話はインターネット経由のみビデオ通話機能は現状非搭載

ここ数年でスマホ対応が充実し、災害現場や現地調査の場からチャットに写真や位置情報を投稿するシーンが増えています。現場主義の自治体にとっては必須機能ですね。

カスタマーサポート

LoGoチャットのサポート

LoGoチャットはトラストバンク社のほか、各地域の販売パートナーが導入支援・問い合わせ対応を行います。具体的には以下のようなサポート体制が用意されています。

問い合わせフォーム:製品サイトに設置。導入検討時や不具合・技術的な質問を随時受付。
初期導入支援:自治体固有のセキュリティポリシーに合わせた設定を専門スタッフが支援。
運用サポート:利用中の問い合わせや、セキュリティアップデート情報などの共有。

LGTalkのサポート

LGTalkは開発元のシフトプラス社が直接サポートを行っており、下記の体制が整っています。

電話・メールでの問い合わせ:平日9時~18時対応で、操作方法・トラブルシューティングなどに応じてもらえます。
随時アップデート:利用者からの要望や技術的課題に合わせて機能改善が行われ、常に最新のバージョンが使えるようになっています。

チャットツールは自治体全職員が使うケースも多いため、操作方法の問い合わせに素早く対応してもらえるサポートは重要です。両社とも実績が豊富なので安心感があります。

まとめ:LoGoチャットとLGTalk、どちらを選ぶ?

LoGoチャットとLGTalkはいずれもLGWAN対応の自治体向けビジネスチャットとして評価が高く、基本的なテキストチャット・ファイル共有機能は充実しています。一方、細かい部分では次のような差があります。

ビデオ通話機能:LoGoチャットはインターネット接続時に利用可。LGTalkは現在ビデオ通話機能なし。
ファイル無害化の強力さ:両社とも無害化処理が標準ですが、Votiro Disarmer採用のLGTalkは外部ファイルを完全にクリーン化できる点で好評。
AI連携:LoGoチャットはChatGPTベースのAIアシスタント、LGTalkは自治体AI zevoと連携。
料金:LoGoチャットは6か月無料トライアルで大人数の試験運用が可能。LGTalkは10ユーザーまで永年無償&関連サービス導入で全職員無料になる仕組みあり。
ユーザーインターフェース:LoGoチャットはよりシンプル、LGTalkは機能を1つの画面に集約しタスク管理など多彩な拡張が可能。

導入前にどのような機能を優先したいか、そして他サービスとの契約状況・予算・職員のITリテラシーなどを見極めることで、最適なチャットツールを選べるでしょう。どちらも無料トライアルや無償アカウントが用意されているので、実際に触ってみるのがおすすめです。

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