Apacheのログローテーション設定で古いログを削除する方法を徹底解説

ErrorLog ${APACHE_LOG_DIR}/error.log
CustomLog ${APACHE_LOG_DIR}/access.log combined

   sudo cat /etc/apache2/apache2.conf   # Ubuntu/Debian系
   sudo cat /etc/httpd/conf/httpd.conf  # CentOS/Red Hat系

   sudo cat /etc/apache2/sites-enabled/000-default.conf   # Ubuntu/Debian系
   sudo cat /etc/httpd/conf.d/vhost.conf                 # CentOS/Red Hat系

cat /etc/apache2/envvars   # Ubuntu/Debian系

  sudo systemctl restart apache2  # Ubuntu/Debian系
  sudo systemctl restart httpd    # CentOS/Red Hat系

weekly                  # ローテーションの頻度（例: 毎週）  
rotate 4                # 最大保存数（4世代保持）  
create                  # 新しいログファイルを作成  
compress                # ログを圧縮（gzipを使用）  
include /etc/logrotate.d/ # 個別設定ファイルの読み込み  

/var/log/apache2/*.log {  
    daily                # ローテーション頻度（例: 毎日）  
    missingok            # ログがなくてもエラーを出さない  
    rotate 14            # 保存する世代数（14日分保持）  
    compress             # ログを圧縮  
    delaycompress        # 最新のログは圧縮しない  
    notifempty           # 空のログはローテーションしない  
    create 640 root adm  # ログ作成時の権限設定  
    postrotate           # ローテーション後の処理  
        systemctl reload apache2 > /dev/null 2>&1 || true  
    endscript  
}  

このコマンドは`logrotate`の動作をシミュレートし、実際にはファイルを変更しません。

<h3>logrotateを定期実行する仕組み</h3>  
`logrotate`は通常、`cron`や`systemd`を使用して定期実行されます：  
- **cronの場合**: `/etc/cron.daily/logrotate`  
- **systemdの場合**: タイマーとして動作し、以下のコマンドで確認可能：  

logrotateの仕組みを理解することで、Apacheのログを効率的に管理する準備が整います。次のステップでは、古いログを削除する具体的な設定方法を解説します。
<h2>古いログの削除設定</h2>  

Apacheの古いログを削除するには、`logrotate`の設定を調整します。以下では、具体的な設定方法を解説します。

<h3>設定ファイルの場所</h3>  
Apacheの`logrotate`設定は、通常以下に配置されています：  
- **Ubuntu/Debian系**: `/etc/logrotate.d/apache2`  
- **CentOS/Red Hat系**: `/etc/logrotate.d/httpd`  

このファイルを編集し、古いログを削除する設定を追加します。

<h3>設定例</h3>  
以下は、古いログを自動的に削除する設定例です：  

<h4>設定項目の詳細</h4>  
- **daily**: ローテーションを毎日実行します。他に`weekly`（毎週）や`monthly`（毎月）も選択可能です。  
- **rotate 7**: 最大7世代のログを保持します。古い世代のログは削除されます。  
- **compress**: ローテーション後にログをgzipで圧縮し、ディスクスペースを節約します。  
- **delaycompress**: ローテーションされたログのうち最新のものは圧縮せず、次回のローテーション時に圧縮します。  
- **missingok**: ログファイルが見つからない場合でもエラーを無視します。  
- **notifempty**: 空のログファイルはローテーションしません。  
- **postrotate**: ローテーション後に特定のコマンドを実行します。この例ではApacheの再起動を行います。  

<h3>設定変更後の動作確認</h3>  
設定を変更した後は、`logrotate`が正しく動作するかをテストします：  

このコマンドを実行すると、設定に従ってログローテーションが即座に実行されます。

<h3>削除対象となるログの確認</h3>  
設定した期間を超えたログが削除されていることを確認します：  

<h3>注意点</h3>  
- **重要なログが失われないように注意**：削除前に必要に応じてバックアップを設定します。  
- **サーバーのパフォーマンスへの影響を考慮**：ローテーションや圧縮が多くのリソースを消費しないよう、タイミングを調整します。

この設定により、Apacheのログ管理を効率化し、ディスクスペースの無駄遣いを防ぐことができます。次に、設定を反映させる具体的な手順について解説します。
<h2>設定を反映するための手順</h2>  

`logrotate`の設定を反映させるためには、適切なテストとサーバーの再起動が必要です。この手順では、設定を安全かつ確実に適用する方法を解説します。

<h3>1. 設定ファイルを編集</h3>  
`logrotate`設定ファイルを編集して保存します。例えば、Apache用の設定ファイルを以下のように編集します：  

必要な設定を追記または修正して保存します。

<h3>2. 設定ファイルの文法チェック</h3>  
編集後、`logrotate`の設定が正しいかを確認します：  

このコマンドはシミュレーションを実行し、実際にはログファイルを変更せず、設定内容を出力します。  

<h4>確認すべきポイント</h4>  
- 古いログが正しくローテーションされるか  
- 圧縮や削除の指定が意図した通りに機能するか  
- エラーが表示されないか  

<h3>3. 設定の強制実行</h3>  
`logrotate`の設定をすぐに反映させたい場合は、以下のコマンドを実行します：  

このコマンドはローテーションを強制的に実行します。

<h3>4. Apacheサーバーの再起動</h3>  
ローテーション設定が反映されると、Apacheのログシステムが新しいログファイルに書き込みを開始します。このため、サーバーを再起動して設定を完全に適用します：  

再起動により、新しいログファイルが作成され、古いログのローテーションが開始されます。

<h3>5. 動作確認</h3>  
実行結果を確認するには、ログファイルのディレクトリをチェックします：  

新しいログファイルが作成され、古いログファイルが圧縮または削除されていれば成功です。

<h3>6. 自動実行の確認</h3>  
`logrotate`が自動で動作することを確認するために、次のいずれかの方法で定期実行の設定を確認します：  
- **cronの場合**: `/etc/cron.daily/logrotate` が存在するか確認  
- **systemdタイマーの場合**:  

<h3>注意点</h3>  
- **設定を試す前にバックアップを取る**: 不要なデータ削除を防ぐため、ログファイルを事前にバックアップしておくことをお勧めします。  
- **サーバーへの影響を最小限に抑える**: ローテーションのタイミングがシステムの負荷に影響を与えないよう調整してください。

この手順を実行することで、`logrotate`の設定が確実に反映され、Apacheのログ管理が自動化されます。次に、よくあるトラブルと解決方法について解説します。
<h2>トラブルシューティングと注意点</h2>  

Apacheのログローテーションを設定する際には、いくつかの問題が発生する場合があります。このセクションでは、よくあるトラブルとその解決方法について解説します。

<h3>1. ログファイルがローテーションされない</h3>  

<h4>原因</h4>  
- `logrotate`設定ファイルに文法エラーがある。  
- Apacheがログファイルをロックしているため、新しいログファイルに切り替わらない。  
- `logrotate`が実行されていない。  

<h4>解決方法</h4>  
1. **設定ファイルをチェック**:  
   `logrotate`の設定ファイルにエラーがないか確認します：  

   文法エラーがあれば修正してください。

2. **Apacheをリロード**:  
   ローテーション後にApacheが新しいログファイルを使用しない場合は、以下を実行します：  

3. **`logrotate`の実行確認**:  
   定期実行されているかを確認します：  

   タイマーが動作していなければ、手動で有効化します：  

---

<h3>2. 古いログが削除されない</h3>  

<h4>原因</h4>  
- `rotate`設定が正しく指定されていない。  
- 空のログファイルが残っている。  

<h4>解決方法</h4>  
1. **`rotate`設定を確認**:  
   保存する世代数が適切に設定されているか確認します：  

2. **空のログファイルをスキップ**:  
   空のログファイルをローテーション対象から除外するには、`notifempty`を設定します。  

3. **手動で削除**:  
   設定に問題がなければ、手動で古いログを削除して状況を確認します：  

---

<h3>3. 圧縮されないログが残る</h3>  

<h4>原因</h4>  
- `compress`設定が抜けている。  
- `delaycompress`が設定されているため、最新のログが圧縮されていない。  

<h4>解決方法</h4>  
1. **設定の確認**:  
   `compress`と`delaycompress`が適切に設定されていることを確認します。例：  

2. **圧縮方法をテスト**:  
   以下のコマンドで手動圧縮をテストします：  

---

<h3>4. ログローテーション後にApacheが停止する</h3>  

<h4>原因</h4>  
- ローテーション後の`postrotate`スクリプトが失敗している。  

<h4>解決方法</h4>  
1. **`postrotate`スクリプトの確認**:  
   ログローテーション後のコマンドが正しいか確認します。例：  

2. **Apacheの動作確認**:  
   以下を実行して、Apacheが正常に動作しているか確認します：