Microsoft Edgeを使っていて、突然「Out of Memory」エラーに悩まされていませんか?特定のプロフィールを使うとページが開けなくなったり、設定画面すら読み込めなくなったりするのは、本当に困ってしまいますよね。本記事では、こうした問題の原因と解決策を多角的に解説し、快適にEdgeを使いこなすためのヒントをご紹介します。
Microsoft Edgeの「Out of Memory」エラーとは?
Microsoft Edgeで表示される「Out of Memory」エラーは、文字通りメモリ不足が原因のように見えるものの、実は実際の物理メモリや仮想メモリ不足だけが原因ではないケースがあります。特定のプロフィールでのみ発生し、別のプロフィールやゲストモードなら正常に使える場合は、Edge自体のバグやセキュリティ機能との衝突が考えられます。
問題が起きる状況と症状
「Out of Memory」エラーが発生すると、以下のような症状がよく報告されています。
- ブラウザ起動直後やページ遷移時にエラー画面が出る
- ブラウザの設定画面が真っ白になり、一部しか表示されない
- 新しいタブを開いたタイミングで異常終了する
他のプロフィールやゲストモードでは問題なし
特定のメインプロフィールでのみ発生し、ゲストモードや新規プロフィールを作成すると「Out of Memory」エラーが出ないケースが多く見られます。これは、プロファイルごとに異なる設定や拡張機能の構成が影響している可能性があります。
「Enhanced Security」機能が原因になり得る理由
Microsoft Edgeには「Enhanced Security」(日本語では「強化されたセキュリティ」などの名称)という機能があります。これは、潜在的に危険なサイトやダウンロードを監視し、ユーザーを攻撃やマルウェアから保護する役割を担っており、有効にしておくことでセキュリティを高められるメリットがあります。ただし、一部の環境や特定の設定との組み合わせで、ブラウジングに支障をきたすことがあります。
セキュリティ強化がブラウザに与える影響
「Enhanced Security」は、サイトごとのセキュリティ検証や保護レベルの調整を行うため、ブラウザが処理する情報量やプロセスが増加する可能性があります。通常であれば、Edgeの設計上、効率的に動作するよう最適化されていますが、特定の拡張機能や設定が競合を起こす場合、メモリリソース周りの制御に不具合が生じ、結果として「Out of Memory」エラーを引き起こすことがあります。
特定のプロフィールのみで不具合が起きる理由
プロフィールごとに、保持している拡張機能や履歴、クッキー、セキュリティ設定などが異なるため、「Enhanced Security」をオフにしても他の要素が衝突を起こしている可能性もあります。しかし、多くの場合は「Enhanced Security」設定そのものを無効化することで問題が解消される報告が目立ちます。これはクラウド同期を利用して設定が統一されるため、別の環境でも同じプロフィールにログインした際に「Enhanced Security」設定が引き継がれてしまい、同様のエラーが起きるのです。
Edge Betaを利用した解決方法
もし、すぐにEdgeでのブラウジングを復活させたい場合は、以下の手順が有効です。特に「Enhanced Security」に起因すると見られるエラーを解消する際の手順として、多くのユーザーに成功例が報告されています。
手順1: Microsoft Edge Betaをインストール
- 公式のMicrosoftサイトからEdge Beta版をダウンロードします。
- すでに通常版のEdgeがインストールされていても、併用可能です。
- インストール後、Beta版を立ち上げると、通常版と似たUIで設定が行えます。
手順2: 問題が発生しているプロフィールでサインイン
- Edge Betaを開き、Microsoftアカウントでサインインします。
- 「Out of Memory」エラーが出ていたプロフィールと同じアカウントでログインするのが重要です。
- サインインするとクラウド同期によって、お気に入り、パスワード、拡張機能、セキュリティ設定などが読み込まれます。
手順3: 「Enhanced Security」の設定をオフにする
- 画面右上の「…」(メニュー)から「設定」を開きます。
- 「プライバシー、検索、サービス」もしくは類似の表記のメニューを選択し、「Enhanced Security」のトグルをオフにします。
- ブラウザを再起動し、設定が反映されているか確認します。
手順4: 通常のMicrosoft Edgeで動作確認
Beta版で「Enhanced Security」をオフにした状態はクラウド同期されます。そのため、通常版のEdgeを開き直しても、同じアカウントでログインしているなら「Enhanced Security」がオフの状態になります。これで「Out of Memory」エラーが解消されるかをチェックしましょう。
ステップ | 実施内容 | ポイント |
---|---|---|
1 | Microsoft Edge Betaをインストール | 通常版との併用が可能 |
2 | 問題のプロフィールでサインイン | クラウド同期を利用 |
3 | 「Enhanced Security」をオフにする | 「プライバシー、検索、サービス」設定内 |
4 | 通常版のEdgeで動作確認 | クラウド同期後も同じ設定が反映 |
他の回避策・対処方法
今回ご紹介した方法は最も効果的とされる手順ですが、環境によっては「Enhanced Security」をオフにしたくないケースや、Beta版を導入できないケースもあるかもしれません。そういった場合の回避策や対処法もご紹介します。
ゲストモードでのブラウジング
「Out of Memory」エラーが頻発しても、ゲストモードであれば通常通りウェブページを閲覧できるという報告は多くあります。ゲストモードは一時的なブラウジング用であり、使用後はデータが保存されませんが、拡張機能などの影響を受けないため、問題の切り分けにも役立ちます。
ゲストモードを使う際の注意点
- お気に入りや自動ログイン情報、拡張機能は利用できない
- 使い終わるとブラウジング履歴が残らない
InPrivateモードでの設定確認
通常の閲覧履歴やキャッシュを残さないInPrivateモード(プライベートブラウズ)でも、セキュリティ設定の影響を受けることがあります。もしInPrivateモードで「Enhanced Security」が厳重設定になっているなら、以下を試してみましょう。
- InPrivateモード用のセキュリティレベルを「オフ」または「バランス」に変更する
- 一時的に「Enhanced Security」を完全に無効化し、再度検証する
InPrivateモード自体はプライバシー保護のための機能ですが、各種セキュリティチェックが増えることでメモリの使い方に影響が出る場合があります。
Windows OSの基本的なメンテナンス
「Out of Memory」エラーといっても、原因がEdgeの設定だけとは限りません。以下の基本的なシステムメンテナンスも、一度は試してみる価値があります。
- OSアップデート: 最新のWindowsアップデートを適用する
- ドライバ更新: グラフィックスドライバやネットワークドライバを更新する
- 不要なソフトの削除: バックグラウンドでメモリを圧迫している可能性がある
- セキュリティソフトの設定見直し: ウイルス対策ソフトがブラウザに干渉していないか確認
一筋縄ではいかないケースへのアプローチ
「Enhanced Security」をオフにしても状況が改善しない、あるいはプロフィールを作り直しても同様のエラーが出る場合には、もう少し掘り下げたトラブルシューティングが必要かもしれません。下記のような手段を検討しましょう。
ユーザーデータフォルダの完全リセット
Edgeのユーザーデータは通常、C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\Edge\User Data
などのフォルダに格納されています。このフォルダを完全にリセットすることで、プロフィールに関連するすべての設定を初期化できます。ただし、同期を有効にしている場合は、再度同期した際に問題となる設定が戻る可能性もあります。必要に応じてクラウド上のデータを削除し、新しい状態から開始する方法もあります。
注意事項
- お気に入りやパスワード、拡張機能なども全て削除される可能性がある
- クラウド同期をオフにしないと、再ログイン時に再び同じ設定が読み込まれる
- 操作を行う前にバックアップや別の方法で重要データを保存しておく
修復インストールやクリーンインストール
Microsoft Edgeを「アプリと機能」から修復する、あるいは一旦アンインストールして再インストールする方法もあります。通常のアンインストールではユーザーデータは残ることがあるため、前述のフォルダごと削除(バックアップを推奨)する必要があるかもしれません。クリーンインストール後にエラーが再発しないかを確認し、再発するようであれば再度手順を見直してみましょう。
Microsoft側の対応状況と今後の展望
この「Out of Memory」エラーに関しては、Microsoftが現在調査中との声も複数上がっています。将来的にEdgeのアップデートによって修正が期待できる可能性がありますので、最新の更新プログラムを定期的にチェックしておくことをお勧めします。
アーリーチャネル・ベータチャネル情報の活用
Edgeの開発版(Dev、Canary)やBeta版では、新機能や不具合修正がいち早くテストされています。正式版に先立って問題が解消される場合も多く、検証目的でDev/Canary版をインストールしておくと情報が得やすくなるでしょう。特に「Enhanced Security」に関連するアップデートや修正がリリースされる可能性があるため、開発者向けのリリースノートやコミュニティフォーラムを参照してみるのも有効です。
まとめ:早めの対処で快適なEdgeライフを
「Out of Memory」エラーは、名前こそメモリ不足のように見えますが、実際にはEdge内部の設定や機能による競合が大きく関与している可能性が高いです。特定のプロフィールでのみエラーが起きるケースでは、「Enhanced Security」をオフにするだけで解決する例が数多く報告されています。
それでも問題が解決しない場合には、ゲストモードやInPrivateモード、あるいは完全なユーザーデータリセットなど、段階的に手を打ってみましょう。Microsoft側の修正が入る可能性もあるため、EdgeやWindowsのアップデートを常に最新に保つことが大切です。
ブラウザは毎日のように使うツールだからこそ、エラーでストレスを感じることなくスムーズに動作してほしいもの。今回ご紹介した対処法を参考にして、気持ちよくウェブサーフィンを楽しんでください。
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