いつもよりちょっとコンパクトなボディに実用性を詰め込んだSurface Laptop Go 2ですが、電源アダプタが破損したり紛失したりすると、意外と選び方に迷うことがあります。特にリコール対象や非正規品に当たらないかなど、不安なポイントは多いもの。そこで、本記事ではMicrosoft公式のアダプタを含む安全な交換方法や、USB-Cによる充電のコツを詳しくご紹介します。
Surface Laptop Go 2の電源アダプタ選びが重要な理由
Surface Laptop Go 2はコンパクトながら高いパフォーマンスを備えたモバイルノートPCで、外出先でもサクサクと作業ができるのが魅力です。しかし、万が一電源アダプタが破損・紛失してしまうと、代替品の入手に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。特にSurfaceシリーズ専用の磁気コネクタを用いた給電方式は独特で、一般的なPC用ACアダプタでは代用しづらいという難点があります。さらに過去には一部アダプタでリコールが行われていた事例もあり、安全性を確保するためには適切な製品を選ぶ必要があります。
このように電源アダプタ選びは「安全性」「互換性」「入手のしやすさ」の3点を満たすことが大切です。本記事では、それらのポイントをカバーするMicrosoft公式のアダプタやUSB-C経由の充電方法など、複数の視点から代替品の選び方を解説していきます。
破損したアダプタを使い続けるリスク
アダプタが破損しているにもかかわらず、そのまま使い続けると以下のようなリスクが考えられます。
- 感電やショートの危険:内部の絶縁部品がダメージを受けている場合、感電や火花が発生する可能性があります。
- デバイスの故障:不安定な出力がPCに与えられ、最悪の場合はマザーボードなどが故障する恐れもあります。
- 火災リスク:コード内部の断線や被膜損傷が原因で、熱をもって発火に至る事例も過去に報告されています。
安全面からも、破損アダプタはすぐに買い替えや交換を検討するのが得策です。Surface Laptop Go 2は長く使える魅力的なPCですから、大切なマシンを守るためにも、きちんとした電源環境を整えておきたいですね。
Microsoft公式アダプタを使うメリット
Microsoft製品であれば、やはり安心して使用できるのが公式製品の最大のメリットです。Surfaceシリーズはコネクタ形状や出力設計が特殊なため、純正アダプタを選ぶことで互換性の不安が一掃され、トラブルが起こりにくいという利点があります。現在、Surface Laptop Go 2で使用が推奨される代表的な公式アダプタとして以下の2種類が挙げられます。
127W Power Supplyの特徴
- 高出力で幅広いSurfaceデバイスに対応
127Wという大きな出力を持ち、Surface LaptopやSurface Book、Surface Proなど多岐にわたるモデルをカバーします。出力自動調整機能を搭載しているため、Surface Laptop Go 2のような比較的省電力な機種でも問題なく給電できる点が特徴です。 - 同時にUSBポートでの充電も可能
一部のモデルにはUSB-Aポートが付いており、スマートフォンなど他のデバイスを同時充電できるメリットがあります。コンセントが限られる出張先やカフェなどでも、これ一つで二役を担ってくれる頼もしさがあります。
65W Power Supplyの特徴
- 持ち運びやすいサイズ感
127Wモデルと比べると、65Wモデルはコンパクトで軽量。外出先での持ち歩きを重視するなら、65Wを選択する方が使い勝手がよいケースが多いでしょう。 - 価格面でのメリット
大出力アダプタほど高価になりがちなため、65Wモデルの方が安価に手に入りやすい傾向があります。普段使いでSurface Laptop Go 2をメインに使う場合は、65Wでも十分に充電速度を確保できます。
アダプタ比較表
項目 | 127W Power Supply | 65W Power Supply |
---|---|---|
出力 | 最大127W(自動調整) | 最大65W(自動調整) |
サイズ感 | やや大きめ | コンパクト |
重量 | やや重め | 軽量 |
価格帯(目安) | 高め | 安め |
対応するSurface機種例 | Laptop, Book, Proシリーズ | Laptop, Book, Proシリーズ ※すべて自動調整 |
USBポートの有無 | USB-Aポートあり(モデルにより) | USB-Aポートあり(モデルにより) |
上記の表を参考に、出力や大きさ、価格帯を総合的に判断するとよいでしょう。いずれもSurface Laptop Go 2の使用には問題なく対応します。仮に出力が高いモデルを利用しても自動調整されるので、過電流や過電圧の心配は基本的にありません。
正規アダプタの購入ルート
Microsoft公式ストアや家電量販店、大手通販サイトなどで購入が可能ですが、流通状況によって在庫の有無や価格が変動する場合があります。製品名や型番をしっかり確認し、正規品が販売されている店舗や公式オンラインストアから購入するのがおすすめです。中古品や転売品はリコール対象の旧型アダプタが紛れ込んでいる可能性も否定できないため、信頼できる販売元から入手するようにしましょう。
USB-C経由での充電
Surface Laptop Go 2はUSB-Cポートを搭載しており、USB-C経由での給電にも対応しています。外出先でサードパーティ製の充電器しか手元にないときや、複数のデバイスを1つのアダプタにまとめたいときにはUSB-C充電を検討する価値があります。ただし、すべてのUSB-Cアダプタが利用できるわけではなく、以下の条件を満たす必要があります。
USB-Cケーブル選びのポイント
USB-Cケーブルといっても仕様はさまざまです。データ転送専用や低速充電しか対応しないケーブルもあるため、「PD(Power Delivery)対応」「15V以上の出力が可能」などの仕様を確認することが大切です。製品パッケージや商品ページに「USB-C PD 3.0対応」や「最大出力60W・15V対応」などの記載があるかを必ずチェックしましょう。
PD規格と15V出力の重要性
Surface Laptop Go 2はPD(Power Delivery)の15V出力が必要となる場面が多く、たとえば5Vや9Vしか対応していないUSB-Cアダプタでは充電がうまくいかなかったり、非常に低速になったりする可能性があります。39Wや45W、60Wなど様々なPDアダプタが存在しますが、特に15V出力が含まれているかどうかがキーとなる点を忘れないようにしましょう。
主なUSB-Cアダプタ比較表
製品名(例) | W数(最大) | 15V出力対応 | 実売価格帯 | 備考 |
---|---|---|---|---|
Anker PowerPort III 65W | 65W | 〇 | 4,000〜5,000円 | 1台で複数ポート搭載もあり |
RavPower 61W PD Charger | 61W | 〇 | 3,000〜4,000円 | USB-C専用ポートを持つモデル |
Apple 30W USB-C電源アダプタ | 30W | ×(15V非対応) | 3,000〜4,000円 | 15V非対応のため非推奨 |
HyperJuice 100W GaN Charger | 100W | 〇 | 8,000〜10,000円 | 出張時など複数台同時給電向け |
Microsoft 65W USB-Cアダプタ(※参考) | 65W | 〇 | 公式価格要確認 | Surface純正モデルも存在 |
このように、対応W数が高いからといって必ずしも15V出力をサポートしているわけではありません。そのため、購入前には「PDプロファイルに15Vが含まれているか」をよく確認してください。特にApple製の30Wアダプタは薄型で便利な反面、15V出力が含まれていないためSurface Laptop Go 2の充電には適さない場合が多いです。
リコール対象アダプタの確認方法
Microsoft製アダプタには、過去にリコール対象となった旧型モデルが存在します。主にSurface Pro 3以前のモデルに付属していたACコードが対象とされるなど、やや古い製品が中心とはいえ、万が一手元にあるアダプタが該当する場合は安全のため交換が推奨されます。リコール対象アダプタの見分け方は以下のとおりです。
- ACコードの型番を確認する
リコール対象となったコードは型番が特定されており、Microsoftの公式サイトやサポートページでチェックできます。 - 表面ラベルや製造番号を比較する
一部の古いSurfaceアダプタにはラベルや製造番号に「従来ロット」であることを示唆する記載があるので、よく確認しましょう。 - 公式サポートに問い合わせる
型番やシリアル番号を伝えると、リコール対象かどうかを即答してもらえる場合があります。
Surface Laptop Go 2にはリコール対象の旧型アダプタが同梱されていたわけではありませんが、中古品や流用で入手したアダプタを使うときは念のため注意してください。
正規品やPD対応充電器が手に入らない場合の対策
どうしても正規アダプタやPD対応のUSB-C充電器を見つけられない場合、以下のような対策を検討してみてください。
- 公式サポートに連絡
Microsoftアカウントでログインしたうえで「デバイスとサブスクリプション」を確認すると、保証期間内であれば交換対応を受けられる可能性があります。 - 家電量販店のスタッフに相談
Surface機器に詳しいスタッフが在籍している場合、店頭に在庫がなくてもメーカー取り寄せ対応などをしてくれることがあります。 - 一時的な代替策としてモバイルバッテリー
PD対応の大容量モバイルバッテリー(15V出力対応)があれば、急場しのぎとして充電ができる場合もあります。ただし長期的には正規のアダプタを用意するのが望ましいです。
トラブルシューティングのポイント
アダプタを交換しても、充電ランプが点灯しない、バッテリー残量が増えないなどのトラブルが起きる場合があります。そんなときは、以下のステップを試してみてください。
1. Windowsのバッテリーレポートをチェック
Windowsにはバッテリーの状態をレポートとして出力する機能が備わっています。PowerShellやコマンドプロンプトで以下のコマンドを実行すると、バッテリーに関する詳細な情報がHTML形式でレポートとして生成されます。
powercfg /batteryreport /output "C:\battery_report.html"
このレポートを開いて、充電履歴や消耗状態をチェックしましょう。アダプタが正しく動作しているのにバッテリーの劣化度合いが高い場合は、バッテリーそのものの交換を検討しなければならないこともあります。
2. 別の電源コンセントで試す
コンセント側の不具合、またはタコ足配線や延長コードが原因で電圧が安定していない可能性があります。別の部屋や施設のコンセントに直接差し込んで充電を試してみると、問題の切り分けができることがあります。
3. OSやドライバーを最新に保つ
Surface Laptop Go 2のファームウェアやWindows Updateの更新が原因で、充電に影響が出るケースがゼロではありません。デバイスマネージャーやWindows Updateをこまめにチェックし、最新の更新プログラムがインストールされているか確認してみましょう。
4. Surface Connectポートの状態を確認
ゴミやホコリが付着すると、正しく電源が供給されない場合があります。コネクタ部分をよくチェックし、柔らかいブラシなどでホコリを取り除いてみてください。強くこするとコネクタを傷つける恐れがあるため、優しく扱うのがコツです。
安全性と快適さを両立する電源アダプタの選択を
Surface Laptop Go 2は、外観のシンプルさや軽量ボディ、そしてバッテリーの持ちの良さなど、多くのユーザーが使いやすいPCとして高く評価されています。しかし電源アダプタが破損・故障してしまった場合、まずは適切な交換品を迅速に手配することが重要です。Microsoft公式アダプタであれば、リコール対象となった古いモデルを避けられるほか、USB-Aポートを搭載しているモデルもあり、利便性も高まります。
また、最近ではUSB-C PD対応アダプタの選択肢が増えているため、出張や外出が多い方はUSB-Cでの充電も検討するとよいでしょう。その際は「15V出力を含むPD規格であること」を見落とさないようにしてください。リコール対象のアダプタを避けるためには、公式サポートや正規販売店の情報を参照するのが確実です。安全で快適な充電環境を整えて、Surface Laptop Go 2を長く大切に使い続けてください。
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