OneNoteを普段から利用している方のなかには、突然ノートが同期されなくなり、何度やってもエラーメッセージが消えず困ってしまった経験があるかもしれません。本記事では、最近多くのユーザーを悩ませたエラーコード「0xE00009C8 bb0ur」について、その原因から対処方法までを体験談も交えながら詳しくお伝えします。私自身、OSの更新直後にページがまっさらになり、「データがすべて消えてしまったのでは」と慌てたことがありました。そんなときに役立つ知恵や実際に効果のあった方法をまとめましたので、同じ悩みを抱える方の助けになればうれしいです。
OneNoteで発生する同期エラーの背景
ここでは、OneNoteの同期が突然機能しなくなったり、エラーコードが表示されたりといった状況について、その背景をひも解いてみます。同期エラーが起きるときは、パソコン側だけでなくサーバー側の問題やアカウントの設定不具合など、さまざまな要因が関わっているケースが多いです。
エラーコード「0xE00009C8 bb0ur」について
エラーコード「0xE00009C8 bb0ur」は、MicrosoftのOneNoteで一部のユーザーに2024年8月下旬から9月上旬ごろにかけて頻発した同期トラブルで報告されています。デスクトップ版のOneNoteを使っていると突然ページが真っ白になり、「セクションがありません」「権限がありません」といったメッセージが出るのに加え、同期を強制してもエラー表示が消えないのが特徴です。
同期できなくなる瞬間
私自身もある日、Windowsを更新して再起動し、何気なくOneNoteを立ち上げた瞬間に遭遇しました。サイドバーを見てもセクションの名前だけがあり、中身のページが「何もありません」と出てきたのです。まさに「焦り」という言葉がぴったりで、急いで再同期やサインアウト・サインインを試しましたが、エラーコードは同じまま。こうした経験をしたユーザーは私だけでなく、ネット上でもかなり多く見受けられました。
なぜ2024年8月~9月に多発したのか
どうやら、WindowsのアップデートやOneNote本体の更新に関連してサーバー側との通信に何らかの不具合が起きていたようです。特にアップデート直後にエラーを経験した人が多かったことから、Microsoft側も早めに原因を調査し、2024年9月3日には「問題を特定し修正をデプロイした」とアナウンスしています。ただし、環境によってはその修正がすぐに反映されず、9月上旬以降も一部ユーザーでは継続してエラーが報告されているようです。

私の場合、問題が発生した直後は「自分のパソコンだけ壊れたのかも…」とドキドキしていましたが、SNSなどで調べると同じエラーで困っている方が多数いました。仲間が見つかったようで少しホッとしたのを覚えています。
症状 | 予想される原因 | 対処策 |
---|---|---|
ノートブックが空白表示になる | 同期キャッシュの破損、サーバー接続不具合 | キャッシュ削除、再同期、Microsoft側の不具合修正待ち |
権限がありませんという警告 | Microsoftアカウントの認証不良、アカウント設定の混乱 | サインアウト→再サインイン、資格情報の削除 |
エラーコード「0xE00009C8 bb0ur」が消えない | OneNoteクライアント側のバグ、サーバー側のバグ | 公式パッチの適用、Office修復・再インストール |
デスクトップ版の特有問題とは
デスクトップ版のOneNote(特にOneNote for Windows)は、クラウドとローカルのキャッシュを同期する仕組みが他のデバイス版に比べて複雑であるといわれています。その結果、Windowsアップデート時に何らかの形でキャッシュファイルが壊れるなどして、同期が一気にできなくなることもあるようです。
Web版やモバイル版では正常なケースが多い理由
逆に、Web版(onenote.com)やモバイル(iOS/Android)版は、クラウド上のデータをそのまま参照する仕組みになっているため、デスクトップ版よりローカルな影響を受けにくいとされています。そのため、同じアカウントであってもWeb版やモバイル版からはノートが閲覧・編集できるのに、Windows上のアプリだけエラーが起きるという状況が生まれます。
よく試される対処方法と効果
多くのユーザーは、何とかこのエラーを解決しようと、以下のような対策を次々に実行しています。私自身もこれらの手順を片っ端から試し、ある程度の効果を感じたものもあれば、まったく効果なしで再発したものもありました。
OneNoteやOfficeの修復と再インストール
OneNoteが属するOffice製品には、修復ツールが用意されています。クイック修復・オンライン修復といった機能を使うと、破損したファイルや設定が再構築される可能性があります。さらに、徹底的にやり直したい場合は、Officeをアンインストールして再インストールすることも検討されます。
一度試してみた体験談
オンライン修復を実行したあと、一時的に同期が通ったケースが私の周りでもありました。ただし、その後PCを再起動するとまたエラーが出たという声もあり、必ずしも完治とはいかないようでした。
資格情報(Credential Manager)やキャッシュの削除
Windowsの資格情報マネージャーから、OneNoteやOneDriveに関連する情報を削除する方法もあります。これは、誤った認証情報が残っている場合に有効で、新しい情報で改めてサインインできるようになります。また、OneNoteのキャッシュフォルダを削除するのも定番の対処です。



私が試したときは、キャッシュ削除→OneNote再起動→同期の順に行ったところ、一瞬ページが元に戻ったのですが、次の日にはまたエラー…。やはり決定打にはならず、何度も同じことを繰り返していました。
アカウントやユーザープロファイルの切り替え
別のMicrosoftアカウントでOneNoteにサインインして同期を試す方法や、新しいWindowsユーザープロファイルを作ってそちらでOneNoteを起動する方法もあります。これにより、現在使っているアカウント設定やユーザープロファイルの問題かどうかを切り分けることが可能です。
時間と手間がかかる注意点
新規プロファイルを作るにはある程度の時間と手順が必要で、各種アプリの設定やファイルの移行なども必要になるため、手軽とは言えません。効果がある場合もありますが、本当にそこまでやる価値があるか見極めも大切です。
Officeライセンス関連のリセット
Microsoft 365(旧Office 365)のライセンス認証が乱れると、OneNoteを含む各種Office製品の動作が不安定になることもあります。そのため、ライセンス状態をいったんリセットし、再度認証し直すことでトラブルが解消する可能性があります。
OLicenseCleanupツールの使い方
公式から配布されている「OLicenseCleanup.zip」のようなツールを使うと、ライセンス情報をまとめてクリアできます。実行手順としては以下のようなコード例を参考にするとスムーズです。
1. OLicenseCleanup.zipをダウンロード
2. ZIPを解凍し、管理者として実行
3. 指示に従いライセンス情報をクリア
4. 再起動後、Microsoft 365にサインインして認証
ただし、実行後は各Officeアプリがすべてライセンス再認証を要求するので、サインイン情報を用意しておく必要があります。
Microsoftの公式対応と現状
これらの対処策を試してもすぐに解決しなかったという声が多かったのですが、2024年9月3日にMicrosoft側から「問題を特定し修正をデプロイした」という発表がありました。それ以降、多くのユーザーで同期が改善されているとの報告があります。
再同期を試すタイミング
修正がデプロイされたとしても、ユーザーが手動で同期をかけないと変化がわからない場合があります。そこで、公式アナウンスで推奨されているのが、OneNoteを最新バージョンに更新したうえで、ノートブックを右クリックして「今すぐ同期」を行う方法です。必要に応じて、一度サインアウトして再サインインするのも試してみる価値があります。
一部ユーザーで依然残る問題
問題が解決した人が増える一方で、「まだ同期がうまくいかない」との声も9月上旬以降も上がっています。これには、個別環境の問題やアカウントへの修正配信が遅れているケースなど、さまざまな理由が考えられます。どうしても改善しない場合は、再度Office修復やキャッシュのリセットを行い、必要ならMicrosoftサポートにチケットを発行して調査を依頼することが推奨されています。
データは消失していない可能性が高い
エラーでノートが真っ白になると、「大事なメモがすべて消えてしまったのでは」とパニックになる方が多いかもしれません。しかし実際には、同期がうまくいかないだけで、Web版やモバイル版からはデータにアクセスできるケースがほとんどです。
バックアップとエクスポートの重要性
万が一に備えて、クラウド上のデータをローカルにバックアップしておくことは非常に重要です。具体的にはWeb版OneNote(onenote.com)からエクスポート機能を使うことで、ノートブックを.zip形式としてダウンロードできます。
エクスポート手順 | ポイント |
---|---|
1. onenote.comにサインイン | 同期できなくてもブラウザからノートが確認できる場合が多い |
2. ノートブックを選択 | 一度に複数ノートブックをエクスポートすることは難しいので1つずつ |
3. エクスポート機能で.zipを取得 | ローカル保存先はクラウドと切り離されたフォルダが望ましい |
4. ダウンロード完了後、解凍して確認 | 内容が正しくバックアップされているか事前に確認すると安心 |
ローカルノートブックとしての運用例
OneDriveなどのクラウドと同期せず、純粋にローカルファイルとしてOneNoteを使うことで、同期エラーの影響を受けにくくする方法もあります。ただし、クラウドとの連携がないぶん、どこからでもアクセスできるという利点は失われます。
現時点でのおすすめの手順
最終的なゴールは、「再びノートを正常に同期して、安心して使える状態に戻す」ことです。ここでは私が実際に行い、ある程度効果を確認できた方法を順を追って紹介します。すべて試す必要はありませんが、参考になればうれしいです。
ステップ1: OneNoteとOfficeを最新の状態に更新
まずはOneNoteのバージョンチェックを行い、最新版にアップデートしてください。Microsoft StoreやOfficeアプリから更新できます。更新が完了したらPCの再起動をするとスムーズに反映されやすくなります。
ステップ2: 資格情報のリセット
資格情報マネージャーを開き、OneNoteやOneDrive関連の情報を一度削除します。次回起動時に改めて認証情報を入力することで、キャッシュがリフレッシュされやすくなります。
また、OneNoteのキャッシュフォルダ(AppData配下など)も削除しておくとより効果的です。
ステップ3: ノートブックを右クリック→今すぐ同期
修正されたクライアントやサーバー側の環境で、改めて同期を行います。同期は一度で完了しない場合もあるので、何度か間を空けて試すと良いでしょう。
ステップ4: バックアップの実施
もし同期がうまくいったら、すぐに大切なノートのバックアップを取得しておくことをおすすめします。エクスポートした.zipファイルをローカル保管するだけで、データ紛失のリスクを大幅に下げられます。
私の場合、この手順を踏んだところ、一度はエラーが復活してしまったのですが、最終的には同期が落ち着きました。バックアップを取っておいたおかげで、万が一の時でも大慌てせずに済んだのは大きかったです。
なかなか直らないときはサポートを検討
ここまで紹介した方法を試しても解決しない場合は、企業や組織でMicrosoft 365を利用しているなら管理者に相談するのが近道です。管理者権限で正式にチケットを発行してもらえば、サポート担当者がより詳細な調査を行ってくれます。
個人ユーザーでも問い合わせ可能
個人でMicrosoft 365を契約している場合でも、Microsoftサポートに連絡すればチャットやリモート操作によるサポートを受けられます。英語が得意なら海外のフォーラムを使う方法もあり、情報が集まりやすいです。
特定ノートブックの削除・再作成
どうしても特定のノートブックだけ同期に失敗し続ける場合は、重要なメモをエクスポートしておいたうえで、そのノートブックを削除し新規に作成してしまう方法も検討できます。これは思い切った手段ではありますが、頑固に残るエラーを回避できる可能性があります。
まとめ: 定期的なバックアップと更新を怠らずに
エラーコード「0xE00009C8 bb0ur」による同期不具合は、多くの場合Microsoftのサーバー側・クライアント側のバグ修正を待つことで徐々に解決していく見通しです。それでも不具合が続く場合は、自力でできる修復方法やキャッシュ削除、アカウントの再認証などを試しながら、最終的にはサポートに頼るのが安心です。
以上が、私自身や周囲のユーザーが経験したこと、そして実際に試して効果のあった(もしくはなかった)方法を踏まえたOneNote同期エラー「0xE00009C8 bb0ur」の徹底解説です。早く安定した状態に戻り、安心してメモやアイデアを書きとめられるようになることを願っています。
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